皆さま、こんにちは!
本日も『屋根の上のヴァイオリン弾き』公式ブログをご覧頂きまして、誠にありがとうございます^^
スタッフ一同は早くも愛知入りしています♪
とーーーっても広い愛知県芸術劇場にビックリ!
ワクワクも広がります✨

そんな本日のブログは…
『屋根の上のヴァイオリン弾き』をより楽しんで頂くための豆知識を紹介する、
その名も「屋根の上で中の人が考えてみた」、
略して《屋根で考えてみた》シリーズ第9弾です!

シリーズ第1弾から第8弾までお伝えしてきましたので、
宜しければ過去の記事もご一緒にご覧くださいm(_ _)m

**「屋根の上で中の人が考えてみた」《屋根で考えてみた》シリーズ!**
第1弾「ユダヤ人とダンス」
第2弾「1905年 ロシアとユダヤ」 
第3弾「ユダヤ教と"しきたり"」
第4弾「ユダヤ教の結婚式」
第5弾「ユダヤ教の結婚式 Ⅱ」
第6弾「安息日-サバス-」
第7弾「ユダヤ人の服装」
第8弾「メズザ」

今回のテーマは「円 -サークル-」について、です。
既にお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、本作には沢山の「円」が登場します。

例えば、ダンスで言うと、
冒頭のナンバー「トラディション」で手を繋いで踊る村人たちや、
テヴィエが居酒屋で、ツァイテルとラザールの結婚を認める「人生に乾杯!」、
ツァイテルとモーテルの結婚式で男性陣が、ボトルダンスの後に踊る「ウェディングダンス」等々…
数えられない程「円」をモチーフにした振付が登場します。





また、舞台の床にも大きな円が描かれています。
2階席や3階席からご覧になる方は発見しやすいかもしれません。


愛知県芸術劇場3階席(上手側)からの景色!
アナテフカ村が一望出来ます^^

そして、舞台セットにも円のモチーフが採用されており、
「大きな円のアーチ」がこの作品を包んでいます。


半円型の大きなアーチ。
本作を一番象徴している舞台セットの一つと言っても過言ではないかもしれません。


前から見ると、1枚に見えるかもしれませんが、
実は2枚になっています。
お客様に近い方(舞台の前方)を第1アーチ、後方にあるものを第2アーチと呼んでいます。

オリジナル演出のジェームス・ロビンスは、ユダヤ人が気を付けている「バランス」を表現するためにこの「円」の動きを取り入れたとのことです。
キャストへ配られた資料の中にも、この「円」の演出について解説がされています。
その資料の中から一説をご紹介させて頂きます。

『「円」を作るためには、誰かが独りよがりに引っ張ったり
また、誰かが遠慮したりするのではなく
皆が互いを認め合って、譲り合い、かばい合い
隣の人だけではなく、その隣、そのまた隣、そして最も遠くにいる人とも
繋がってる意識を忘れない という目的があります。
人間は一人一人、体つきが違います。
歩幅も、手の長さも、体型も異なります。
それを知った上で、お互いを認めて手をとることで、楕円やいびつな円ではなく、バランスのとれた完璧な「円」が出来るのです。』

隣の人と手をとって、バランスの取れた「円」を作るということ——
とてもシンプルなこと。ですが、実は、とても難しいことだと思います。






三姉妹とお相手の男性陣。
それぞれの出会いも、馴れ初めも、その後の人生の歩み方も違いますが、
違う人間同士が手を取り合って、また、一つの円を作っていく—
それはいつの時代も変わらず、紡がれ続けていきます。

今まで手を繋いで円を作っていたアナテフカの村人たち。
円をつくるために「しきたり」があり、しきたりを守る「円」がありました。

しかし、立ち退きを命じられ、散り散りにアナテフカを後にする本編のラストシーン、
村人たちが精一杯伸ばすその手は、もう、隣の人に届くことはありません。



最後の「しきたり」のように、円の中心に向かって頭を下げた後、
冒頭のナンバー「トラディション -しきたり-」とは真逆のような様相が呈され、
かろうじて作られていた村人たちの円も、あっさりと崩れていきます。



更には、上でご紹介させて頂いたアナテフカを包んでいた、
舞台セットの「大きな円のアーチ」も静かに消えていくのです。

哀しい程まっさらな足元に、残された小さな家族と僅かな荷物、荷車…
それぞれが粛然と、また新たな地で「円」を作るために旅立っていきます。



ここで緞帳(どんちょう)が降りてきて、本編は終演いたします。

ですが、カーテンコールで、ユダヤ人もロシア人も関係なく、円をつくり、手を取り合って、笑顔を浮かべている姿に、かすかな希望も感じます。

その後の彼らの人生がどうなったのか…それは想像することしかできませんが、
せめて、その「円」が、「笑顔」が、
彼らにもう一度訪れることを願ってやみません。

皆さんはどう感じられますでしょうか?
公演回数も残り少ないですが、是非劇場に感じてみて頂けますと嬉しいです!

また、明日より開幕の愛知公演ですが、
若干数ではありますが、当日券のご用意が出来ることとなりました(=⌒▽⌒=)
大ホール入場口付近の当日券販売窓口にて、開演時間の1時間30分前より販売いたします!
お問合せは、キョードー東海(052-972-7466)までお願いいたしますm(_ _)m

このチャンスをどうぞお見逃しなくアップ
キャスト・オーケストラ・スタッフ一同、愛知県芸術劇場にてお待ちしておりま〜す!!

**舞台 プロモーション映像(本作の魅力がグッと詰め込まれています!)**



**開幕直前スペシャルPV**



ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』
世界は変わっても、家族の絆は変わらないー
親から子へ、子から孫へと受け継がれる愛と旅立ちの物語。
記念すべき日本初演50周年公演をお見逃しなく!








【TICKET】
◆東京/日生劇場
 2017年12月5日(火)〜29日(金)
 *東宝ナビザーブ
  https://toho-navi.com/
 *東宝テレザーブ
  03-3201-7777(9:30〜17:30)
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

大阪/梅田芸術劇場メインホール
 2018年1月3日(水)〜8日(月)
 *梅田芸術劇場オンラインチケット
  http://ko-ume.pia.jp/
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

静岡/静岡市清水文化会館(マリナート)
 2018年1月13日(土)〜14日(日)
 *マリナート窓口
  054-353-8885(9:00〜22:00 ※月曜休館・月曜祝日の場合は翌平日)
 *テレビ静岡
  054-261-7011(平日9:30〜17:30)
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

NEXTビックリマーク愛知/愛知県芸術劇場 大ホール
 2018年1月19日(金)〜21日(日)
 *キョードー東海TICKETS ONLINE
   http://kyodotokai.pia.jp/event.do?eventCd=1732642
 *キョードー東海
  052-972-7466

福岡/博多座
 2018年1月24日(水)〜28日(日)
 *博多座オンラインチケット
  http://www.hakataza.co.jp/lineup/h30-1/index.php
 *博多座電話予約センター
  092-263-5555(毎日10時〜18時)

埼玉/ウェスタ川越 大ホール 
 2018年2月10日(土)〜12月(月祝)
 *ウェスタ川越オンラインチケットサービス
   https://www.seatr.jp/Gekijouaspx/Menu.aspx?trader=163&theater=001

【STORY】
1905年―帝政ロシアの時代、アナテフカという寒村で酪農業を営むお人好しで
働き者のテヴィエ(市村正親)は、信心深くて、楽天家で、
25年連れ添っている妻のゴールデ(鳳 蘭)には頭が上がらないが、
5人の娘たちを可愛がり、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。

長女のツァイテル(実咲凜音)、次女のホーデル(神田沙也加)、
三女のチャヴァ(唯月ふうか)、年頃の娘たちの今の最大の関心事は、自分たちの結婚について。
今日もイエンテ(荒井洸子)が、ツァイテルに縁談を持ってきている。
娘たちは気もそぞろ。娘たちにとっても、姉さんが早く結婚を決めてくれないと、
自分たちに順番が回ってこないからだ。
だが一方、ユダヤの厳格な戒律と“しきたり”に倣い、
両親の祝福が無ければ結婚は許されない。

そんなある日、金持ちで肉屋のラザール(今井清隆)からツァイテルを後妻に迎えたいと
申し出を受けたテヴィエは、酔った勢いでついつい結婚に同意してしまう。
長女の結婚相手が見つかったことで妻のゴールデも大いに喜んだが、
当のツァイテル本人には仕立屋のモーテル(入野自由)という相思相愛の存在があった。
ツァイテルとモーテルの熱意に心を動かされたテヴィエは、ついに若い二人の結婚に同意する。
が、結婚の許しを同時に二つも出してしまったテヴィエ、ゴールデやラザールに
何と切り出せば良いのやら…。
さらには、次女ホーデルは革命を志す学生のパーチック(広瀬友祐)を追ってシベリアへ旅立ち、
三女のチャヴァはロシア人学生のフョートカ(神田恭兵)と結婚したいと
言い出し駆け落ち同然で家を飛び出す始末。
そしてテヴィエ一家にも、革命の足音と共に、故郷を追われる日が刻々と迫っていたのだ―。

次回の更新もお楽しみに〜〜♪