皆さま、こんにちは!
『屋根の上のヴァイオリン弾き』公式ブログをご覧頂きまして、誠にありがとうございます!

前回の記事 でも書かせて頂きましたが、
オーケストラさんと一緒の通し稽古も始まり、いよいよ稽古場最終日が近づいてきました。
オーケストラさんの演奏が始まると、本作の音楽の素晴らしさにより一層魅せられます。

そして、今まさに通し稽古中です!!!

日生劇場までの初日まで残り1週間を切ったところで、中の人もブログを頑張ります( ̄^ ̄)ゞ

そんな本日は、『屋根の上のヴァイオリン弾き』をより楽しんで頂くための豆知識を紹介する、
その名も「屋根の上で中の人が考えてみた」、
略して《屋根で考えてみた》シリーズ第5弾です!

シリーズ第1弾、第2弾、第3弾、第4弾とお伝えしてきましたので、
宜しければ過去の記事もご一緒にご覧ください♪

**「屋根の上で中の人が考えてみた」《屋根で考えてみた》シリーズ!**
第1弾「ユダヤ人とダンス」
第2弾「1905年 ロシアとユダヤ」 
第3弾「ユダヤ教と"しきたり"」
第4弾「ユダヤ教の結婚式」

今回の記事は 第4弾「ユダヤ教の結婚式」の続き となりますので、
第4弾の記事を読んで頂いてから、こちらをご覧頂いた方がよりお楽しみ頂けるかと思います^^

前回、花婿がワイングラスを割って静寂が破られ、
一気に賑やかな歌とダンスが始まるところまでお伝えしました。
今回はその続きです!

まず、特徴的なのが、椅子を使ったダンスです。

ツァイテル(実咲 凜音さん)とモーテル(入野 自由さん)がそれぞれ、椅子に座っていますが、
椅子ごと担ぎ上げられていますね!

ユダヤ人の結婚式では定番らしく、「ホーラダンス」と呼ばれるそうです。
ホーラというのは、広く言うとイスラエル民謡と共に踊られるダンスのことで、
古くからユダヤ人に伝わる伝統のダンスです。
花婿・花嫁が座ったまま、参列者たちが椅子を高く揚げて、みんなでお祝いするダンスのことを言います。

こちらも、ちゃんとした意味があります。
これから花婿・花嫁の二人が新しい生活に迎えるにあたり、これまでより更に高みを目指すためには、より一層の努力が必要である、ということを象徴しているようです。

更には、第4弾の記事 で紹介した「フッパー(天蓋)」と同じように、
周りの人の支えがなければ、二人だけではなにも出来ないということを、
そして、新たな門出を迎えるには、しっかりと地面に足をつけてからでないと
始めることが出来ないということも象徴しています。

そして、次に披露されるのが、通称「ボトルダンス」!


この記事 でも書きました通り、
こちらのボトル、ガラス製の本物のボトルです。
そして、帽子とボトルはくっついていません。

では、なんでわざわざこんな危なっかしいことをするのか…というと、
重要なキーワードは「バランス」です。

「ユダヤ教と"しきたり"」の記事でも紹介しましたが、
『屋根の上のヴァイオリン弾き』作品自体にとっても「バランス」は重要なキーワードとなります。
例えば、
世界中に散り散りになった、流浪の民ユダヤ人が同じ民族としてのアイデンティティを何とか保っているバランス —
異国人のユダヤ人と、元々その土地に住んでいた民族とのバランス —
背負ってきた悲しい歴史と、忍び来る時代の波とのバランスー
そして、サンライズ・サンセットの歌詞のように、
彼らが背負ってきた歴史の喜びと悲しみのバランス —

等々、「バランス」というキーワードを元に、
本作を実際にご覧頂くと、色々な解釈や考え方が出来ると思います。


毎回、ドキドキのボトルダンス!
クラリネット吹きの品川 政治さんも登場し、ドキドキの雰囲気をより一層引き立てます。
2人から始まり、5人へと人数が増え、盛り上がっていきます♪
ですが、微妙な「バランス」を保って踊っているため、毎日の稽古、= ボトル練が欠かせません!

また、本作のダンスシーンでよく出てくるフレーズで、
「ダイ ダイ ダイ」というメロディをよく歌っています。
実は、ユダヤ人は歌を歌ったり、ダンスを踊ったりする時にこの「ダイ ダイ」という言葉をよく使うそうです。
(日本人はよく「ラララ」とかを使いますが、それに似たものと考えて頂けると、想像しやすいかもしれません)

何故「ダイ」という言葉なのかは分かりませんが、
ヘブライ語(=旧約聖書の時代に話されたユダヤ人の言葉)で神や全能者のことを、
「shaddai<シャダイ>」と呼ぶそうです。
もしかしたら、この「ダイ」という言葉は、神さまを常に側に感じるために、
このフレーズを歌うようになったのかもしれませんね。


「M1 トラディション -しきたり-」より1枚。
「ダイ ダイ」のフレーズは、このナンバーにも沢山使われています。

そして、ダンスをするのが大好きなユダヤ人ですが、
忘れてはならない大事な「しきたり」がありました。
それは、男女が分かれて踊るということ。


写真の中央に、ポールのような仕切りがあるのが分かりますでしょうか?
「かごめかごめ」のように両手をつないで輪になって踊るのがユダヤ人の踊るダンスの定番なのですが、
男女別々にし、仕切りを置いて踊るのだそうです。

ユダヤ教の、アナテフカの古い「しきたり」に対して、
変わらなくては…という考えを持つパーチック(広瀬 友祐さん)。
「何故、愛しあって結婚してはいけないんだ?」と参列者に問うも、
みんな相手にしようとしません。

ですが、パーチックは、

男女で踊ることはいけないことじゃない!
柵を乗り越えて、女性側のダンスの輪に入っていき、誰か一緒に踊らないか、と提案します。
パーチックを一斉に避ける女性たち。
更には男性側からも「罰当たりだ!」と非難される始末。

しかし、一方、ホーデル(神田 沙也加さん)は…


アナテフカの村人に染み付いた「しきたり」と、
パーチックの革新的な考え方との拮抗、
そして、ホーデルの決断は!?
是非劇場でお確かめくださいね♪

そして、今まさに通し稽古中ということで、リアルタイムでお写真をお届けします!


中の人の目の前で、テヴィエの荷車がスタンバイしています。


安息日-サバス-シーン、出番待ちの皆さん!


酒場のシーンで楽しくお酒をのんでいる男性陣の皆さん♪

無事に通し稽古が終了するように、引き続き見守ります٩(*'ω'*)و

最後に!
メディア露出情報 を更新いたしました。
明日29日発売の主婦と生活社「Cool Voice」に入野 自由さんのインタビューが掲載されます!


更に更に、12月1日発売「シアターガイド」1月号の連載記事「気になるあの人」に、
神田 恭兵さんのインタビューが掲載されます!

是非、お手に取ってくださいね〜!!!

ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』
世界は変わっても、家族の絆は変わらないー
親から子へ、子から孫へと受け継がれる愛と旅立ちの物語。
記念すべき日本初演50周年公演をお見逃しなく!








【TICKET】
◆東京/日生劇場
 2017年12月5日(火)〜29日(金)
 *東宝ナビザーブ
  https://toho-navi.com/
 *東宝テレザーブ
  03-3201-7777(9:30〜17:30)

大阪/梅田芸術劇場メインホール
 2018年1月3日(水)〜8日(月)
 *梅田芸術劇場オンラインチケット
  http://ko-ume.pia.jp/

静岡/静岡市清水文化会館(マリナート) 
 2018年1月13日(土)〜14日(日)
 *マリナート窓口
  054-353-8885(9:00〜22:00 ※月曜休館・月曜祝日の場合は翌平日)
 *テレビ静岡
  054-261-7011(平日9:30〜17:30)

愛知/愛知県芸術劇場 大ホール
 2018年1月19日(金)〜21日(日)
 *キョードー東海TICKETS ONLINE
   http://kyodotokai.pia.jp/event.do?eventCd=1732642
 *キョードー東海
  052-972-7466

福岡/博多座
 2018年1月24日(水)〜28日(日)
 *博多座オンラインチケット
  http://www.hakataza.co.jp/lineup/h30-1/index.php
 *博多座電話予約センター
  092-263-5555(毎日10時〜18時)

埼玉/ウェスタ川越 大ホール 
 2018年2月10日(土)〜12月(月祝)
 *ウェスタ川越オンラインチケットサービス
   https://www.seatr.jp/Gekijouaspx/Menu.aspx?trader=163&theater=001

【STORY】
1905年―帝政ロシアの時代、アナテフカという寒村で酪農業を営むお人好しで
働き者のテヴィエ(市村正親)は、信心深くて、楽天家で、
25年連れ添っている妻のゴールデ(鳳 蘭)には頭が上がらないが、
5人の娘たちを可愛がり、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。

長女のツァイテル(実咲凜音)、次女のホーデル(神田沙也加)、
三女のチャヴァ(唯月ふうか)、年頃の娘たちの今の最大の関心事は、自分たちの結婚について。
今日もイエンテ(荒井洸子)が、ツァイテルに縁談を持ってきている。
娘たちは気もそぞろ。娘たちにとっても、姉さんが早く結婚を決めてくれないと、
自分たちに順番が回ってこないからだ。
だが一方、ユダヤの厳格な戒律と“しきたり”に倣い、
両親の祝福が無ければ結婚は許されない。

そんなある日、金持ちで肉屋のラザール(今井清隆)からツァイテルを後妻に迎えたいと
申し出を受けたテヴィエは、酔った勢いでついつい結婚に同意してしまう。
長女の結婚相手が見つかったことで妻のゴールデも大いに喜んだが、
当のツァイテル本人には仕立屋のモーテル(入野自由)という相思相愛の存在があった。
ツァイテルとモーテルの熱意に心を動かされたテヴィエは、ついに若い二人の結婚に同意する。
が、結婚の許しを同時に二つも出してしまったテヴィエ、ゴールデやラザールに
何と切り出せば良いのやら…。
さらには、次女ホーデルは革命を志す学生のパーチック(広瀬友祐)を追ってシベリアへ旅立ち、
三女のチャヴァはロシア人学生のフョートカ(神田恭兵)と結婚したいと
言い出し駆け落ち同然で家を飛び出す始末。
そしてテヴィエ一家にも、革命の足音と共に、故郷を追われる日が刻々と迫っていたのだ―。

本日も最後までご覧頂きまして、誠にありがとうございました!
次回の更新もお楽しみに〜♪♪