皆さま、こんばんは!
『屋根の上のヴァイオリン弾き』公式ブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

『屋根の上のヴァイオリン弾き』大千穐楽より早3日・・・
本日は『屋根の上のヴァイオリン弾き』の豆知識を紹介する、
その名も「屋根の上で中の人が考えてみた」、略して《屋根で考えてみた》シリーズの最終回をお届けいたします。

シリーズ第1弾から第11弾までお伝えしてきましたので、
宜しければ過去の記事もご一緒にご覧くださいm(_ _)m
**「屋根の上で中の人が考えてみた」《屋根で考えてみた》シリーズ!**
第1弾「ユダヤ人とダンス」
第2弾「1905年 ロシアとユダヤ」 
第3弾「ユダヤ教と"しきたり"」
第4弾「ユダヤ教の結婚式」
第5弾「ユダヤ教の結婚式 Ⅱ」
第6弾「安息日-サバス-」
第7弾「ユダヤ人の服装」
第8弾「メズザ」
第9弾「円 -サークル-」
第10弾「ユダヤ人と食事」
第11弾「ユダヤ人とジョーク」

と、記事をお届けする前にこちらのお写真を!

大千穐楽のカーテンコールの様子です✨

最終回の今回は、「シャローム」について。
この「シャローム」という言葉ですが、作中で1回だけ登場するセリフです。
どのシーンに出てくるかお分かりになりますでしょうか?

早速ですが、正解発表!
アナテフカからの立ち退きを命じられて、
荷造りをしているテヴィエさん。
そんなテヴィエの元に、肉屋のラザールが訪ねてきて、
言われるセリフなのです。

犬猿の仲の2人でしたが、
旅立ちの時には、テヴィエとラザールどちらからともなく、しっかりと抱き合い、
この言葉 -シャローム-を言って別れます。

こちらは酒場のシーンでのお二人。

ヘブライ語である「シャローム(Shalom)」は、現代でも使われている日常の挨拶の言葉とのこと。

ただ、時間に関係なく使われるので、
朝のおはようございます!でも、
昼のこんにちは!でも、
夜のこんばんは!でも、
更には、さようなら!でも、
ぜーんぶの時間や状況で使うことができます。


大千穐楽公演の円陣。
皆んなで手を繋いで、意識を集中します。

しかし、挨拶としての意味だけではなく、
他に大切な意味も含まれているのだそうです。

それは、「平和」を願った言葉であるということ。

シャロームという言葉は、旧約聖書では237回登場する重要なキーワードだそうで、
戦争に対する意味として「シャローム(=平和)」が用いられています。

シャロームという単語は英語で
「Sha- Lo-M」と書きます。
この「Sh - L - M」という綴りに注目してみると、シャロームという言葉の意味をより深く知っていただけると思いますので、少しだけご紹介したいと思いますウインク

例えば、「Sha-Le-Mシャレームという言葉は、
動詞の意味だと、完成する、繁栄する、平和を保つ、無傷である、という意味になり、
形容詞だと、自然のままの、完全な、平和な、豊かな、という意味になります。

更に、「She-Le-Mシェレームは、和解のいけにえ を意味し、旧約聖書の時代に神と人間が和解し、神との平和が保たらされたことを表しています。

更に更に、今回のテーマである「Sha-Lo-Mシャーロームは、神と人とのかかわりの祝福を総括する言葉で、
平和、繁栄、無事などを意味するとのこと!

こうやって見てみると、関係性のある言葉が沢山あるのですね・・・
ヘブライ語、とても奥が深いですびっくり

「シャローム」という短い言葉の中には、沢山の意味や願いが込められているのですね。

いつの日か、
溢れるほどの平和と幸せが、
ありのままのユダヤ人として暮らせる日が、
あなたにも来ますように・・・



彼らユダヤ人の生活は、シャロームから程遠いものであったかと思います。

挨拶で「シャローム」という言葉を使うことは、
世界中に離散を余儀なくされた彼らにとって、
大切な人の幸せを願う、大切な贈り物だったのかもしれません。



『屋根の上のヴァイオリン弾き』ー
小さな寒村アナテフカに住む、ユダヤ人の日常を中心に描いた物語です。

小さな村で彼らユダヤ人が生きていたことなど、
偉人たちが築いてきた大きな歴史から見ると、塵にも満たない歴史かもしれません。

しかし、そんな塵にも満たない小さな歴史の中にも、大切な日常が詰まっていて、彼らユダヤ人が生きていたことは決して消すことが出来ない事実です。

アナテフカ村の彼らの日常の中には、
現代の私たちと変わらぬ葛藤や、


悲しみ、


喜び、


赦し、


決心、


そして、「愛」がありました。


何に葛藤するのか、何を赦すのかは時代で変わっていくものなのかもしれません。

しかし、大切な人への「愛」はいくら時代が進化しても変わらないのではないでしょうか?
それを『屋根の上のヴァイオリン弾き』は思い出させてくれるのではないかと、感じています。




変わらないものもある。
絶対に変わらないものもあるんだー


一人一人が、1905年のアナテフカで、生きていた、ということ。

一人一人が、2018年の日本で、今、生きている、ということ。

この出会いを皆さまの心の片隅に、
そっとしまっておいて頂けると大変嬉しいです。

2017年から始まりました『屋根の上のヴァイオリン弾き』公式ブログも、これでいよいよ最終回です。
沢山の方にご声援・ご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。

そして、公演自体も誰一人欠けることなく、大千穐楽のゴールテープを切ることが出来ました!

重ねてお礼申し上げます。
本当に、本当にありがとうございました!

またいつの日か皆さまと、アナテフカで会えることを祈っております。
皆さまに平和と幸せが溢れることを願い、

また会う日まで・・・



シャローム✨


**大千穐楽カーテンコール映像**



**舞台 プロモーション映像(本作の魅力がグッと詰め込まれています!)**



**開幕直前スペシャルPV**



ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』
世界は変わっても、家族の絆は変わらないー
親から子へ、子から孫へと受け継がれる愛と旅立ちの物語。
記念すべき日本初演50周年公演をお見逃しなく!








【TICKET】
◆東京/日生劇場
 2017年12月5日(火)〜29日(金)
 *東宝ナビザーブ
  https://toho-navi.com/
 *東宝テレザーブ
  03-3201-7777(9:30〜17:30)
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

大阪/梅田芸術劇場メインホール
 2018年1月3日(水)〜8日(月)
 *梅田芸術劇場オンラインチケット
  http://ko-ume.pia.jp/
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

静岡/静岡市清水文化会館(マリナート)
 2018年1月13日(土)〜14日(日)
 *マリナート窓口
  054-353-8885(9:00〜22:00 ※月曜休館・月曜祝日の場合は翌平日)
 *テレビ静岡
  054-261-7011(平日9:30〜17:30)
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

愛知/愛知県芸術劇場 大ホール
 2018年1月19日(金)〜21日(日)
 *キョードー東海TICKETS ONLINE
   http://kyodotokai.pia.jp/event.do?eventCd=1732642
 *キョードー東海
  052-972-7466
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

福岡/博多座
 2018年1月24日(水)〜28日(日)
 *博多座オンラインチケット
  http://www.hakataza.co.jp/lineup/h30-1/index.php
 *博多座電話予約センター
  092-263-5555(毎日10時〜18時)
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

埼玉/ウェスタ川越 大ホール 
 2018年2月10日(土)〜12月(月祝)
 *ウェスタ川越オンラインチケットサービス
   https://www.seatr.jp/Gekijouaspx/Menu.aspx?trader=163&theater=001
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。

全日程、終了いたしました。
ご来場、ご声援誠にありがとうございました。


【STORY】
1905年―帝政ロシアの時代、アナテフカという寒村で酪農業を営むお人好しで
働き者のテヴィエ(市村正親)は、信心深くて、楽天家で、
25年連れ添っている妻のゴールデ(鳳 蘭)には頭が上がらないが、
5人の娘たちを可愛がり、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。

長女のツァイテル(実咲凜音)、次女のホーデル(神田沙也加)、
三女のチャヴァ(唯月ふうか)、年頃の娘たちの今の最大の関心事は、自分たちの結婚について。
今日もイエンテ(荒井洸子)が、ツァイテルに縁談を持ってきている。
娘たちは気もそぞろ。娘たちにとっても、姉さんが早く結婚を決めてくれないと、
自分たちに順番が回ってこないからだ。
だが一方、ユダヤの厳格な戒律と“しきたり”に倣い、
両親の祝福が無ければ結婚は許されない。

そんなある日、金持ちで肉屋のラザール(今井清隆)からツァイテルを後妻に迎えたいと
申し出を受けたテヴィエは、酔った勢いでついつい結婚に同意してしまう。
長女の結婚相手が見つかったことで妻のゴールデも大いに喜んだが、
当のツァイテル本人には仕立屋のモーテル(入野自由)という相思相愛の存在があった。
ツァイテルとモーテルの熱意に心を動かされたテヴィエは、ついに若い二人の結婚に同意する。
が、結婚の許しを同時に二つも出してしまったテヴィエ、ゴールデやラザールに
何と切り出せば良いのやら…。
さらには、次女ホーデルは革命を志す学生のパーチック(広瀬友祐)を追ってシベリアへ旅立ち、
三女のチャヴァはロシア人学生のフョートカ(神田恭兵)と結婚したいと
言い出し駆け落ち同然で家を飛び出す始末。
そしてテヴィエ一家にも、革命の足音と共に、故郷を追われる日が刻々と迫っていたのだ―。