『最後の忠臣蔵』

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監督　杉田成道
脚本　田中陽造
音楽　加古隆

出演　役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、片岡仁左衛門、安田成美、笈田ヨシ、山本耕史、
伊武雅刀、田中邦衛、風吹ジュン、柴俊夫、佐川満男、福本清三

（あらすじ）

忠臣蔵討ち入りから１６年、
大石内蔵助（片岡）から生き証人として遺族たちを見舞うように言われた
寺坂（佐藤）は、最後のひとり、きわ（風吹）を訪ねた。

進藤（伊武）にその報告に行った寺坂は浄瑠璃の公演に誘われる。

瀬尾（役所）は可音（桜庭）と暮らしている。
隣人で、元花魁だったゆう（安田）から骨董品の買い主として
茶屋（笈田）を紹介された瀬尾。

瀬尾は可音を連れて浄瑠璃を観に来ていた。

茶屋とその息子・修一郎（山本）を紹介された寺坂は、
そこで彼はかつての同士だったが、討ち入り前夜に姿を消した瀬尾を見かける。
忠誠心のあった瀬尾が逃げ出した事を疑問に思っていた寺坂。
修一郎は可音の美しさに一目惚れした。

茶屋は息子の嫁にしようと、可音について調べ始める。
そのことを聞いた寺坂は、１６歳になった可音の嫁入りについて考えるようになった。
だが、可音は寺坂に恋していた。

後日、浅野内匠頭の墓参りをする瀬尾を見かける寺坂。
赤穂旧家臣たち（柴ら）に責められながらも、いいわけをしない瀬尾。
寺坂に理由を尋ねられても、瀬尾は何も語ろうとしない。

進藤の話で、寺坂は
可音が大石の隠し子であることに気づいた。

瀬尾は大石から、可音の世話をする事を頼まれ、討ち入りに参加しなかったのだった。

瀬尾に着物を縫い始める可音。
彼女は自分の気持ちにけじめをつけ、
修一郎に嫁ぐ事を決めた。

婚儀への道中、可音が大石の娘だと知った家臣たちが集まり、
大行列になっていった。

自宅へ戻った瀬尾は、この１６年の思い出を胸に切腹を果たした。

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（感想）

これ、実話なのかなぁ・・・？
内蔵助ったら・・・スケベなんだから（爆）

忠誠・体面や思想に滅私し、殉じる、というかつての日本人的精神が表現された映画。
海外の人にもアピールするだろうな、と思う。

立派だなと尊敬の念を抱きつつ、
自分は・・・現代にこういう思想が薄らいだ事は
良かったように思うな・・・
周囲の遺された人間が悲しすぎるもの。

監督の杉田氏は　

北の国から　が有名。
その後　

優駿　で映画初監督。
見応えのある人間ドラマを作り続けてきた人。

その彼が実力派俳優（役所も佐藤も手堅い演技）をメインに
撮りあげた感動作くくり、には違いないと思うけど・・・

自分が幼い頃は、これくらいの、
いやこれ以上のレベルのテレビドラマがたくさんあったように思う。
忠臣蔵がらみで言うと、
１９７９年に放送されたＴＢＳ（当時ドラマでは最強だった）の

「女たちの忠臣蔵」とかね。
まだ残像が残っているくらいだもの。
この映画で感動した人は
それらを見たら・・・失神するだろう（笑）

自分は片方でそのような思いを抱きながら観ていた。

彼にとって初時代劇作品のようだけど、
様式美にとらわれ過ぎ、かつ、内容のわりには流れが軽すぎた気がする。
彼の演出の魅力はきっと現代劇でこそ活きるのでは？

松竹の野村芳太郎監督のサスペンスもの（大好きだった）に
「片岡孝夫」当時に優男な役で出演していた仁左衛門を
久々に映像で観れたこと、
田中邦衛の登場は嬉しかった。
福本清三（

ラスト・サムライのボブ）はどこに出ていたのかわからなかったけど、
クレジットがあったので、とりあえず名前を記した。ファンなんで。

なんとな～く、ななみの喋り方にイラッ（笑）とした。
安田に関しては完全にミスキャストだと思う。
風吹に関しては、もうちょっとカラんでくるのかなぁ、と期待したんだけど。

決して悪い作品ではないと思うけど、
自分は昔のテレビドラマのクオリティを覚えているだけに、
映画であるこの作品をそれほど賞賛出来ない。

★★★関連作品レビューへのリンク★★★

役所広司　

十三人の刺客

劔岳　点の記
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Mother
伊武雅刀　

桜田門外ノ変

交渉人THE MOVIE タイムリミット　高度10,000mの頭脳戦

ＲＯＯＫＩＥＳ　卒業