個展『LOVE & PEACE & VIOLENCE』(棚ガレリ)クロージング報告 | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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去る2月27日、神保町の美学校内にて個展『LOVE & PEACE & VIOLENCE』の

クロージングが行われました。

お客さんが来るかどうか心配でしたが、予想していたよりも多く来てくれました。


この展覧会は、所謂『Peace Art』に対する私の「一家言」が反映されたもので、

一部の人々(波風立てるのが嫌いな人とか口先だけで奇麗事を言うのが好きな人とか)

の感情を逆撫でする様な内容だったかも知れません。


まず最初は、私が十代の頃から最近までの作品をプロジェクターで壁に映して

作者自身が解説するという事をやりました。

以前にも個展などで何回かやりましたけど、何故かというと、

私は作品を発表する機会が滅多に無いので、

どういう作品を作っているのか知らない人が多く、

こういう事をやらざるを得なかったりするわけです。

作品はブログで逐次発表しているんですけど、

知り合いの美術家がそれを殆ど見ていなくて、

私がどういう作品を作っているのか知られてなかったりするんですね。


それが終わると、私の独演が行われました。

リトアニアに出品する映像作品の中で行われている事を、生で演じたわけです。

どういう内容なのかというと、

「現行のリトアニア国歌よりもより相応しいリトアニア国歌を無理矢理作り、

自作の人形を操作しながらそれを歌う」

という、怒られたりしないかどうか心配になってしまう作品です。

必死の思いで独立を果たしたリトアニアを軽く扱うみたいで、

何だか冒涜しているみたいで、ちょっと躊躇してしまいました。

個人的にバルト三国が大好きなので、その意味でも気が引けますよね?

会田誠さんが『バルチックビエンナーレ』(Baltic Biennale)に呼ばれ、

そのつながりで私に白羽の矢が立ちました。

厳密に言えば、会田さん繋がりで『劇団☆死期』も参加する事になったわけですが、

そのメンバーの1人である私に特別枠が設けられたわけです。

そして、上記の作品を作る様に依頼されました。


日本で一番知られているリトアニア人作家チュルリョーニス(Čiurlionis)が合唱曲に

編曲したリトアニア民謡の中から「国歌に使えそうだな」と思うものを幾つか選び、

パソコンの作曲ソフトを使ってオーケストレーションを施して完成させた曲に、

リトアニア語に翻訳したつもりのリトアニアに因んだ内容の歌詞をあて、

黒子の衣装を纏い、重くて細長い人形を操作しながら歌う作品です。


作詞:リトアニア語翻訳:作曲:人形制作:人形操作:歌:出演と、1人7役。

ビデオ撮影は、会田誠。


とにかく時間が無く徹夜で作る状況であったため、

フレーズに歌詞を充てるのが大変でした(ちょっと無理している所があります)。

マイナー言語好きという事もあってリトアニア語には関心を示してはいましたが、

本格的な独習はし始めたばかりなので、未だ基本的な日常会話くらいしか言えません。

名詞や形容詞などの鬼の様な変化形の把握などは未だ全然なので、

私が「これかも」と思った変化形で正しいのかどうかは全く自信ありません。

チープさが出た方が良いとの事なので、それに相応しくはなっているかも知れません。


引用した民謡ですが、

『私は馬を飼っていた』(Šėriau žirgelį)

を元にしたメロディではじまり、サビには

『ニャームナス川の向こう岸に』(Anoj pusėj Nemuno)

メジャーコードに変えたメロディを使い、締めくくりには

『起きよ、娘よ』(Kelk, dukrele)

をほぼそのまま拝借しました。

元のリトアニア国歌である

『国民賛歌』(Tautiška Giesmė)

からのメロディの拝借はしませんでした。


1~2年前にChim↑pomがリトアニアの展覧会に呼ばれたという話を本人から聞いて、

正直羨ましいと思っていました。

で、何かの形で関わりたいとは思っていましたけど、

まさかこんな『歪んだ』形で関わる事になろうとは、思いもよりませんでした。


独演が行われたあと、皆に歌詞カードが配られ、皆で合唱を歌いました。

その後は、談笑(フリートーク)に入りました。

クロージングに来てくださった皆さん、本当に有難うございました!!



義手義足蛇ダンサー脛井くん


義手義足蛇ダンサー脛井くんと義手の踊り子マングースのマン子ちゃん

(アクリル:ケント紙:B5)2011.1.28完成


当個展で展示していた作品の一つです。

個展が終わってからブログで紹介しようと思っていたため、

クロージング報告のエントリーでの紹介となりました。


以前から、障碍者と健常者との関わりの問題を漫画などの作品にしてきましたが、

今回もそういう作品です。

障碍者の問題に限らず、社会的マイノリティについて気軽に語れない

タブーな風潮というのが世間にはあると思います。

「平等」とか「差別反対」等と言う一方で腫れ物にしてしまっているという

『ダブスタ』(矛盾)な状況というのがあると思います。


昔は差別されていてとても大変だったんだと思いますけど、

今は逆になっている様な気がします。

出来るだけ『中庸』に持っていくのが大事だと思います。

私が障碍を持って生まれてしまったら「お願いだから、変に哀れみの目で見てくれるな。

普通の態度で接してくれ!!」と言っていたと思います。

まあ状態にもよりますが。

私もメンタルな障害者みたいな者で、人から散々誤解を受けて苦しんで生きてきましたから。


他にも色んなものをこの作品から感じ取れるかも知れませんが、

何か計算して描いているわけではありません。

基本的に”閃き”で描いている上に、計算で作るのがとても苦手です。

後付けで意味を見出す事は多いです。

只一つ言える事は、決して”悪ふざけ”で描いてはいないという事です。

一種の問題提起みたいなものです。


『義手の踊り子』は『伊豆の踊り子』に引っ掛けていますが、内容的には全く無関係です。

マングースの踊り子の名前についてですが、ショッキングかも知れません。

でも、何も性的なものは込めていません。

言葉に囚われ過ぎる事を問題視しています。

言葉に異様に拘る私が言うのもなんですけどね。

例えば、九州人の前で「ボボブラジル」と言う様なものでしょう。

ダークダックスがロシア公演の時、歌の歌詞に「ホイ」というセリフがあり、

その言葉を出すたびに会場から笑いが込み上げて来たとの事ですが、

実はこの言葉には性的な意味があるそうです。

勿論、最初は知らなかったそうです。


犬が「ワンちゃん」、フェレットが「フェレッ太」、猫が「ニャー子」ならば、

マングースも名前とか鳴き声に因んだ名前にしたいわけで。

でも鳴き声は一般的に知られていないので、種類名に因んだ名前になります。

他の人だったら全然関係ない名前にしたでしょうけど。

「同じノリの名前はちょっとマズいな」と。






【TANA Gallery Bookshelfエントリー】

個展『LOVE & PEACE & VIOLENCE』(棚ガレリ)のご案内

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10796981911.html

『ちょっとだけョ、あんたも好きねぇ』

(愛☆まどんな×穏やか)『メロウホワイト』(寺田忍)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10725953475.html

美学校に”Tana Gallery Bookshelf”開設!!

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10714432474.html


【劇団☆死期エントリー】

『劇団☆死期』用人形の解説(1)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10746460225.html

『劇団☆死期』初公演(Mizma Art Gallery, 2010.11.20)無事終了!!

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10714438874.html

オトナの芸術的人形劇団『劇団☆死期』に参加します

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10573452522.html


【大塚聰参加展覧会エントリー】

アンデパンダン展『わくわくSHIBUYA』に出品中!!

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10771235807.html

第2回『本郷芸術スター誕生』(2010.8.7)のオープニング報告

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10616839827.html

ART iTの展覧会レーティングで紹介されました

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10593693177.html

個展『山水大戰』オープニングの状況報告:その2+最終日までの出来事

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10578035974.html

個展『山水大戰』オープニングの状況報告:その1

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10557208357.html

個展『山水大戰』と合同展『日常の捏造』の進捗具合

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10553328414.html

『山水大戰』個展情報(追加分)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10543279999.html

大塚聰の初個展『山水大战』のお知らせ

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10534985414.html

『ヒーロー展』オープニング報告と感想

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10308655234.html

『ヒーロー展』オープニングのお知らせ

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10307039060.html

『ヒーロー展』(TURNER GALLERY)参加のお知らせ

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10300691703.html

「全員展」のパーティにでる

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10107119204.html

「全員展」に参加します

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10102264050.html