雲の階段 第8話 「俺に島の恩師の命を救う資格があるか!?」 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

雲の階段

第8話
俺に島の恩師の
命を救う資格があるか!?



俺に、帰れる場所など、ありはしない。
俺はかつて、
この島に、何を考えて、来たのだろう?
俺は、すべてを捨ててきたはずだ。
なのに、俺は、出会ってしまったんだ。

日々のダダ漏れ-雲の階段(8)

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日々のダダ漏れ-雲の階段(8)

こんな風に、笑えたのは、いつ以来だろう?

日々のダダ漏れ-雲の階段(8)

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今、俺の心は、
こんなにも穏やかで、安らいでいる。
いつからが、夢だったのだろう?

日々のダダ漏れ-雲の階段(8)

もしかしたら、こういう時なのかもしれない。
俺は・・・この時を待っていた。

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日々のダダ漏れ-雲の階段(8)

そう、すべては、ここから、始まったんだ。
俺は、ここで生まれ、ここで、育てられ、
ここで、命を与えられた。
こんな俺でも、生きていて、いいんだと。


村木) ありがとな。
三郎) いろいろと、すいませんでした。
村木) 何言ってんだよ。謝るのは、俺の方だ。
    お前を、この道に、引きこんじまった。
    すまない。
三郎) ・・・いえ。
村木) 俺は、この手に惚れこんだ。
    優秀な外科医はな、
手が美しいんだ。

日々のダダ漏れ-雲の階段(8)

村木) 
三郎、戻ってこないか?

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三郎) 島に帰ってきて、やっと、わかりました。
    ここにいると、そのことを僕が、
    つい、忘れそうになってしまう。
    僕は、ニセ医者です。犯罪者、なんです。
    もうそこから、逃げることは、
    できないん
です。ありがとうございました。
明子) お疲れ様でした。

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三郎) いつかの、院長のお言葉、忘れておりま
    せん。階段を降りることは、許されない。
    僕にはまだ、上らなくてはならない階段が
    あるんです。

日々のダダ漏れ-雲の階段(8)

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島に来たときの三郎は、きっと、虚ろで空っぽで。
でも、そこで村木によって命を吹き込まれ、ニセ
医者というモンスターが生まれた。美しい手を持
ったカラっぽの人形は、「
医者」という役割を与え
られて、「医療」という魔法を教えられて、ようやく、
生きている実感、
誰かに必要とされる実感を知る。

三郎の独白とその表情を映した映像は、まるで、
散文、詩のようで。一語一語かみしめるように語
る声に、ウットリとしてしまう。ニセ医者という美し
い魔物の姿に見惚れてしまう。ああ、そうなのだ。
彼は、島で生まれ、育てられ、命を与えられた、
魔物だったんだ。だから、魅入られてしまうんだ。
それは・・・長谷川博己が命を吹き込んだキャラ。
話の内容なんかどうでもいい。ただひたすら、彼
に惹きつけられ、見惚れてしまった・・・恐るべし。


第9話 「妻と胎児を救え!!逮捕直前のラストオペ」
第10話 「衝撃の結末!!無資格医の僕が帰る場所」


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