乙武君は、「障害」を「個性」としてとらえているって、「第４６話」 で書きました。この「障害は個性」という考えは、私にとって目からうろこでした。
障害児の母親である苺さん からも、「障害があるから可哀相、ではないと思います。健常な人で も、障害の人でも、一つの個性ですから」というコメントを頂きました。
私たちは、世の中には「障害者」と「健常者」という2種類の人がいると思いがちです。でも、実際には、さまざまな個性の持ち主がいっぱいいて、その中で、社会 生活の中で不便を感じる個性の持ち主の人たちを、どこかで線引きをして、便宜上「障害者」と呼んでいるだけではないでしょうか。
たとえば、「自閉症」 をWikipediaで調べてみると、つぎのように 書いてあります。
「自閉症は症例が多彩であり、健常者から重度自閉症者までの間にははっきりとした壁はなく、虹のように境界が曖昧」
次のようなコメントももらいました。
「うちには、軽度の知的発達障害の娘がいます。見た目は、普通の子とあまり解らないので、中々理解されにくいのが現状です。」（チルチルさんより ）
「別に障害を持ってるからといって私達は特別じゃありません。（中略）私なんかは夢を持って仲間と走っているくらいですから」。（早瀬真樹さんより より ）
どこかで線引きをして「障害者」と呼ぶことに反対しているわけではありません。障害のある人を支援したり保護するためにも、線引きは必要でしょう。ただ、その 線引きや呼び名に惑わされてはいけないナと思うのです。本来の状態・・・少しずつ異なる人がいるだけ、さまざまな個性の持ち主が集まっているだけ、という本 来の状態を見失ってはいけないナと思うのです。
「障害は個性」という考えは、本来人間には、「障害者」と「健常者」という区分はないんだということを、教えてくれているように思いました。
ところで、運動会のかけっこで、みんなで手をつないで走り、順位をつけない学校や幼稚園があると聞きました。私は、実際にはそういう運動会に出合ったこと はないのですが・・・（ 第49話へ つづく）
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