以前、子育てについてシリーズで書いたことがあります（ 「第２６話 子育てってむずかしい？」 ～ 「第４７話 お前が生まれてきて本当によかった」 ）。
その頃頂いたコメントで、「子育ては、自分育て」というものがありました。私も全く同感です。子育てを知ることは、自分の生き方や、自分が幸せになる方法を知ることになると思います。
最近取り上げた、宗教やモラル・ハラスメントの中にも、愛されることで生ま れる自己肯定感が、深く関係していると感じました。この自己肯定感については、「子育てハッピーアドバイス」の著者、明橋先生も、子育 てだけでなく、「私たちが生きていくうえで、一番たいせつなもの」と言っています。
つい先日、その明橋先生の「翼ひろげる子」を読みました。ちょうどBookOffで売っていたからという、単純な動機からですが・・・（笑）
その本を読んで、2つの気づきがありました。
1つは、明橋先生の教えは分かったつもりでいたけれど、まだまだ分かっていなかった部分や、知らぬ間に忘れてしまっていることがある ということでした。
私は、子育てハッピーアドバイスを読んだ時、その内容に納得し、共感して、このブログでも何度か取り上げました。ところが、今回「翼ひろげる子」を読んで、「ああ、そうだったな」と思い出したり、「自分なら、こうはできなかっただろう」という気づきが多くありました。気づきが あるということは、明橋先生の教えが、まだまだ自分のものになっていなかったということです。
例えば・・・
家出をした子どもが、2日後には帰ってきたが、全く口をきかない。また家出をするのではないかと心配・・・という相談です。
まずは、家出から帰って来た時に、どう対応するかです。我が家の２人の息子は、家出をしたことはありません。ただ、もしそういうことが あったとして、帰ってきた時にどう対応するか、私も迷います。頭ごなしに叱ってはいけないであろうことは、なんとなく分かるのですが、かと言って、どうすればいいのでしょう？
明橋先生のアドバイスは・・・ 「子どもが家出から帰ってきたら、まずお父さんは、一言、『心配したぞ』だけ言う。そしてお母さんは、腕によりをかけて、ご馳走をつくる」 ・・・です。
「そして、子どもの気持ちが落ち着いたら、翌日にでも、家出をした理由を尋ねてみます。子どもは、「別に」とか言って、なかなか言おうと しないかも知れません。でも、子どもが家出をする理由は決まっています。それは、『こんな家に、居たくない』という気持ちです。」
この部分を読んで、私はドキっとしました。「こんな家に居たくないから、家出をする」・・・考えなくても分かることです。でも、そんな当たり 前の事に気づいていませんでした。
「いったいどこへ行っていたのだ」「心配かけて」という思いや、イライラが先行してしまいます。また、家出の心当たりがあったとしても、「 どうしてそれくらい我慢できなんだ」と思ってしまいそうです。「こんな家に居たくないから、家出をした」という子どもの気持ちに、思いをはせていませんでした。
子どもにとって居心地の悪い家は、たいてい、親自身も居心地が悪いものです。ですから、「考えてみたら、あなたが家出したくなる理由、 分かる気がするわ。私だって・・・」と、親から切り出すと、子どもは、ぽつりぽつりと、今まで我慢してきたことを話し出すかも知れないとのことです。
子どもの家出をきっかけに、家族がお互いの気持ちを話し合い、皆がほっとできる家庭に変えることができれば、すばらしいのですが……。
そのためには、どうすればいいのでしょうか？
「子どもが家出をしたら」の続編（第278話～第280話）をごらんください。
第278話)子どもが家出をしたら(2)～家庭を居場所に
第279話)子どもが家出をしたら(3)～我が子にイラつくとき
第280話)子どもが家出をしたら(4)～心の叫び
「翼ひろげる子」を読んでの、2つ目の気づきですが・・・（ 第87話へつづく ）
補足）「翼ひろげる子」の中に出てくる相談の多くは、「子育てハッピーアドバイス２」でも取り上げられています。）
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