第245話)親子のボタンのかけ違い(1) | 幸せのDNA …… 学校では教えてくれない大切なこと

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心理相談員/生きがい・子育て講演講師の みやた あきら です

人はひとつでも居場所があると、生きていけるといわれています
居場所とは、ありのままの自分を受け入れてくれる場所、
「今のままでいいんだよ」と言ってもらえる場所です
あなたの居場所はどこですか?

子どもが、中学生、高校生の年代は、親にとって気がかりなことの多い時期です。

リストカット、非行、家庭内暴力、引きこもりなどの形で、子どもたちは、持っていき場のない寂しさや、辛さに耐えようとします。

そんな中で、
「自分は生きる価値がない」
「自分は死んだ方がいい」
「消えてしまいたい」
と感じている子どもたちが多くいます。

希望にあふれ、友達と笑い合いながら、はじけるような時を過ごせるはずのこの時期に、「消えてしまいたい」と思いながら、日々を送るなんて・・・。

なぜ、そんなことになってしまうのでしょう。

それぞれの子どもが抱える辛さは、さまざまです。一番多いケースは、"過去"の満たされない寂しさの経験に、いじめなどの、"今"の辛い体験が重なる場合です。

過去の満たされない寂しさは、親子のボタンのかけ違いによる場合が多くあります。

我が子の幸せを願わない親はいません。そして親は、我が子をしっかり育てようとします。

わがままを言わない、がまんできる子に
しつけがしっかりできていて、迷惑をかけない子に
あきらめずにがんばり通す子に
勉強ができる子に・・・

そのために
きびしくしつけたり、
甘えを許さなかったり、
突き放すようなこともあったかも知れません。

ところが、その部分だけが子どもに伝わり続けると、「ボタンのかけ違い」が起きてしまいます。

子どもは、お母さん(親、または親に代る人)にほめてもらいたい、しかられたくないと、いろんなことに頑張り、がまんするようになります。

そして・・・

やじるし右 「私が、頑張っているから、がまんしているから、お母さんは私のことを好きなんだ」

やじるし右 「お母さんは、頑張っていない私、がまんしていない私なんか、嫌いなんだ」

やじるし右 「頑張っていない私は、愛される価値がないんだ」

やじるし右 「ありのままの私は、生きる価値のない存在なんだ」

・・・と、いつの間にか、まちがった考えを持つようになります。

もちろんそれは、親の思いとはちがいますよね。

親は、
わが子が生まれるまでは、「五体満足で、元気に生まれてくれればいい」
大きな病気をしたら、「命さえ、助かればいい」
夜、帰りが遅ければ、「無事に帰ってくれればいい」
そう願ったはずです。

でも、わが子の幸せを願うあまり、頑張りや、がまんや、勉強を、求めてしまったのです。

そこで、ボタンのかけ違いが起こり、子どもは、「ありのままの私は、生きる価値のない存在」という、まちがった考えを持つようになったのです。

なみだKIZUNA 
  (作: KIZUNA)

親が悪いわけではありません。
子どもが悪いわけでもありません。
親の愛が足りなかったわけでもありません。
ただ、ボタンのかけ違いがあっただけです。

もちろん、親(または親に代る人)の愛がしっかり伝わっていても、「自分は生きる価値がない」と思ってしまうことがあります。

いじめに会ったり、人に裏切られたりといった、とても辛い経験をしたときです。

そんなときにも、その心の傷をいやすうえで、一番力になれるのが、親の愛です。

ボタンはかけ直すことができます。
愛は伝えることができます。

「自分は死んだ方がいい」「消えてしまいたい」と思っているかもしれないお子さんの、心の声に、耳を傾けてあげてください。

そして、「生きていてくれるだけでいい」「自分の命より、おまえのことを大事に思っているよ」・・・そんな、ほんとうの気持ちを、伝えてみてください。( 第314話へ つづく)

 

 

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