複雑な強迫症状は妄想に見える
強迫神経症などの強迫症状は精神科の書物を読むと、その不条理さが本人には理解できていると記載されている。確かに本人はその不条理さを意識し、そのため一層苦しんでいることが多い。その不条理さがどうしても片付けられないのである。
しかし、いろいろな人たちを診て行くと、その不条理さがさほど意識できないというか、不条理と感じていない人も目撃する。そのようなケースでは、病識の曖昧さも含め、統合失調症の人の強迫症状と似ているとはいえる。しかし、
一般に、「強迫神経症と統合失調症では大違い」なのである。
強迫症状には妄想的なものもある。ある少年は、たくさんの洗剤や石鹸を買い集めていた。最初はその理由がよくわからなかったが、次第にそれは世界没落体験と結びついていることが判明した。
今に買うに買えなくなると思っていたからこそ、必要以上に買い集めたのである。この石鹸というのが既に強迫的だが、この人を見てもし統合失調症であれば、間違いなく統合失調症の所見が集合していると言えた。
しかし、彼はどう見ても統合失調症ではないのである。
このような人を見ても、「世界没落体験」には疾患特異性がないことがわかる。(参考)
だいたいうつ病にしてもそうだが、重くなれば病識は失われる。だから同じように正比例して悪くなっていくと、強迫性障害でも病識がない人もいてもおかしくはない。そういう人の病識が、果たして「不条理さが理解できていない」ことで良いかどうかは自分でも微妙だと思うが、とにかくそういうタイプの統合失調症ではない人がいることが重要なのである。
すべての神経症の中で強迫神経症はまだ統合失調症に近縁とは言える。しかし、その場所たるや、統合失調症の「はとこ」くらいなのである。
「はとこ」と言ってもわからない人がいるかもしれない。「はとこ」とは「またいとこ」とも呼ばれ、自分の祖父母の兄弟(あるいは姉妹)の孫である。僕は自分のはとこに会ったことがないし、何をしているかも知らない。
今日のエントリはわれながら相当にバカっぽい。特に最後の方が。
参考
世界没落体験
ジプレキサと体重減少
しかし、いろいろな人たちを診て行くと、その不条理さがさほど意識できないというか、不条理と感じていない人も目撃する。そのようなケースでは、病識の曖昧さも含め、統合失調症の人の強迫症状と似ているとはいえる。しかし、
一般に、「強迫神経症と統合失調症では大違い」なのである。
強迫症状には妄想的なものもある。ある少年は、たくさんの洗剤や石鹸を買い集めていた。最初はその理由がよくわからなかったが、次第にそれは世界没落体験と結びついていることが判明した。
今に買うに買えなくなると思っていたからこそ、必要以上に買い集めたのである。この石鹸というのが既に強迫的だが、この人を見てもし統合失調症であれば、間違いなく統合失調症の所見が集合していると言えた。
しかし、彼はどう見ても統合失調症ではないのである。
このような人を見ても、「世界没落体験」には疾患特異性がないことがわかる。(参考)
だいたいうつ病にしてもそうだが、重くなれば病識は失われる。だから同じように正比例して悪くなっていくと、強迫性障害でも病識がない人もいてもおかしくはない。そういう人の病識が、果たして「不条理さが理解できていない」ことで良いかどうかは自分でも微妙だと思うが、とにかくそういうタイプの統合失調症ではない人がいることが重要なのである。
すべての神経症の中で強迫神経症はまだ統合失調症に近縁とは言える。しかし、その場所たるや、統合失調症の「はとこ」くらいなのである。
「はとこ」と言ってもわからない人がいるかもしれない。「はとこ」とは「またいとこ」とも呼ばれ、自分の祖父母の兄弟(あるいは姉妹)の孫である。僕は自分のはとこに会ったことがないし、何をしているかも知らない。
今日のエントリはわれながら相当にバカっぽい。特に最後の方が。
参考
世界没落体験
ジプレキサと体重減少