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2017-03-22 19:53:36

エビリファイの剤型について

テーマ:エビリファイ

 

上は、エビリファイのLAIを含めた剤型の全て。

 

このブログはエビリファイが発売された頃に始めているが、この10年余で多くの剤型が発売されている。このタイプの薬は広い適応を持つことや小児にも処方可能なので剤型は多い方が良い。LAIは当然高価だが、液剤もかなり割高な薬である。一方、エビリファイODはこれらに比べ薬価が抑えられている。

 

上の下敷き型のパンフレットでは、1つだけ欠けている剤型がある。エビリファイ1㎎錠である。エビリファイ1㎎の液剤及び錠剤は小児を想定した剤型だが、添付文書的には、LAI及びエビリファイOD24㎎以外は、以下の4つの適応が認められている。

 

統合失調症
双極性障害における躁症状の改善
うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)
小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

 

従って、エビリファイ1㎎錠及び液剤は成人の統合失調症やうつ病の人にも使える点がベルソムラの10㎎錠と大きく異なる。(参考;謎のベルソムラ10㎎錠

 

なお、エビリファイOD24㎎は、

 

統合失調症
双極性障害における躁症状の改善

 

の2つの疾患及び病態しか使えない。実際、最初の4つの適応を見ると他の2つには量的な面で処方しそうにない。

 

なおエビリファイLAIだが、比較的安価に薬価が設定されている印象。なお、エビリファイはLAI、400㎎は内服15㎎に相当する。

 

今回は実はLAIの2つの剤型(300㎎と400㎎)の話をする予定だったが、長くなるのでまた別の機会に。

 

ジェネリックの発売間際にバタバタと剤型が増えるのは1つはジェネリック対策である。エビリファイの場合、時系列的に徐々に適応範囲が広がった経緯があり、ジェネリックが発売されても、処方できる疾患は限られる。

 

特に小児の自閉症にジェネリックなんて、とんでもない話になると思う。(ジェネリックのエビリファイは自閉症の適応が認められそうにない)

 

 

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2016-12-15 00:28:38

自閉スペクトラム症の易刺激性に対するエビリファイの有効性と安全性

テーマ:エビリファイ

 

今回は大塚製薬のパンフレットから、自閉スペクトラム症の易刺激性に対するエビリファイの有効性と安全性についての資料をアップしてみた。ただし、この資料ではN数はあまり多くはない。

 

 

上はエビリファイという向精神薬のまとめ的なページ。4に安全性について記載されている。国内臨床試験において安全性解析の対象となった88例中、臨床試験値の異常を含む副作用が64例(72.7%)に認められたとある。

 

主な副作用は、傾眠48.9%、体重増加18.2%、流嚥9.1%、食欲亢進9.1%、悪心、6.8%、食欲減退6.8%、倦怠感5.7%であった。

 

 

上はエビリファイの作用機序について説明。

 

 

小児期自閉スペクトラムに伴う易刺激性に対する短期試験。変化について、プラセボと比較されている。上記によると、対象は小児期の行動障害(かんしゃく、攻撃性、自傷行為)を伴う7~17歳の自閉性障害患者92例。

 

向精神薬のこのような調査の難しさは、プラセボも実薬に負けずに効果も有害作用も出ることだと思う。(上記パンフレット参照)

 

 

上は長期試験の結果。鼻咽頭炎が多いことに注意。

 

一般にこのような資料では、有害事象=副作用とみなされていない。何であれ、投与中に起こった有害作用は結果として挙げられが、中には到底副作用とは思えないものがある。

 

例えば、「節足動物咬症」は薬による副作用とは思えない。なお、自閉症が有害事象として挙がっているのは、疾患自体の悪化を言う(これは実際に副作用とみなされるものもあるのではないかと思う。エビリファイの特性上)。

 

 

これはエビリファイ投与中止に至った有害事象が挙げられている。85例中7例で、そのうち、多い順に、体重増加2、自閉症2、悪心1、鼻咽頭炎1、過食1、食欲亢進1、傾眠1。中止症例数と合計が合わないのは、たぶんだが、同一の症例に2つ以上の有害事象が発生したからではないかと思われる。

 

なお、ここでは、自閉症の悪化の2例は、治療薬との関連を否定できると記載されている。これは実際に診察している主治医でないとわからないものだ。

 

重篤な有害事象として6つ挙がっているが(上記右側)、副作用と判断されたものは、倦怠感のみであったと記載されている。(これらの判断も主治医による)。

 

 

 

 

 

 

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2016-12-11 00:10:10

抗精神病薬注射剤の等価換算表

テーマ:エビリファイ

 

今回、抗精神病薬の注射剤(持続性抗精神病薬も含む)の等価換算表をアップしてみた。これはヤンセンファーマ株式会社によるパンフレットだが、過去の稲垣、稲田先生による論文がソースである。

 

上の持続性抗精神病薬の表は2010年版なので、エビリファイLAIやゼプリオンは記載されていない。

 

リスパダールコンスタは2週ごとに筋注する製剤だが、2週ごとに50㎎筋注する人は、概ね毎日5㎎服薬する換算になる。25㎎の人は2.5㎎である。

 

過去ログで毎月ネオペリドール100㎎筋注するのは、概ね毎日6㎎服薬しているのと同じと記載しているが、上の換算表もほぼ同じでほぼ6.6㎎に相当する(セレネース)。

 

フルデカシン(フルフェナジン=フルメジン)は現在の持続性抗精神病薬は1か月ごとにするようになっている。ところが、上の表では2週ごとに換算されており、ひょっとしたら古いタイプの持続性筋注製剤(アナテンゾールデポー)のことではないかと思われる。これはエナント酸フルフェナジンと言われ、2週間に1度筋注が不便すぎることと、フルフェナジン自体があまり処方されなかったこともあり、ほとんど使われなかった。これと混同されているのかもしれない。

 

下の表は普通の筋注ないし静注製剤であるが、一部、換算が奇妙なものになっている。ドグマチール(スルピリド)、およびPZC(パーフェナジン)はほとんど注射剤では使われない。セレネース(ハロペリドール)は1アンプル5㎎は10㎎内服換算になっているが、これは概ね臨床でもその程度と思われる。コントミンとレボトミンも概ね上の換算程度だと思われる。プロクロルペラジンはノバミンのことだが、僕は使ったことがない。

 

チミペロン(トロペロン)の換算はかなり奇妙なものになっている。4㎎筋注(または静注)が28㎎内服になっているが、トロペロンは3アンプル筋注するケースもあるわけで、この換算だと、80㎎を超えてしまう。トロペロンは重いうつ状態の人にも1アンプルくらいなら筋注しやすいことを考慮すると、あまりにも臨床の実感と異なる。

 

そもそもトロペロンは添付文書的には1日12㎎までと記載されており、また適宜増減可能なので24㎎まで投与できる。しかしトロペロンは統合失調症の重い人でもせいぜい18㎎程度しか投与しないので、1アンプルでさえ内服薬換算すると、あり得ない用量に達している。

 

なお、持続性抗精神病薬、エビリファイLAIの最高量は400㎎であるが、大塚製薬によると、400㎎筋注では、毎日15㎎内服しているのと同等だという。

 

しかし臨床では、400㎎筋注では著しく副作用が出るため(錐体外路症状)、やむなくエビリファイOD24㎎に切り替えたところ、かなり副作用が軽減することがある。したがって門脈を通らず、いきなり脳に達するLAIはかなり作用規模が異なる印象である。

 

エビリファイLAIは400㎎筋注してしまうと、当初の数か月はともかく、高薬価なので15㎎相当とは言え内服でエビリファイは追加しにくい。したがってこのような人は内服で30㎎投与した方が良い。その方がジストニアが出た際にも対処しやすいし医療経済的にも好ましいと思われる。

 

エビリファイLAIを処方する価値があるケースは、忍容性が低いもののエビリファイなら継続でき、拒薬が強く退院させると全く服薬しない人である。

 

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2016-11-11 07:36:56

エビリファイ1㎎錠、2016年11月末頃発売の予定

テーマ:エビリファイ

まだパンフレットなどはアップできないのだが、いよいよエビリファイ1㎎錠が発売される見込みである。薬価は30円くらいなので1㎎あたりで割高であるが、液剤よりは安価である。

 

注意したいのは適応的には、1㎎液剤と錠剤いずれも従来通り、統合失調症、躁うつ病の躁状態、うつ病の補助療法にも処方可能なこと。

 

おそらく1㎎の剤型「小児期の自閉スペクトラムの易刺激性」向けだと思われるが、添付文書は従来と同じなのである。このように自由に処方できれば、特にうつ病の補助療法として有用かもしれない。

 

うつ病の補助療法では、時にエビリファイ3㎎半錠で十分な人や、1.5㎎でさえ副作用が出る人がいる。このような忍容性の低い人は1mlの液剤も分割しにくいので扱いにくい。(無駄が生じるため)

 

よくこのブログで記載しているが、向精神薬は相対的なものである。今までは1.5㎎は3㎎錠を分割するか細粒でしか処方できなかったが、後者の細粒は今時流行らないのである。その点で、1㎎及び0.5㎎を処方しやすくなった1㎎錠は多少高価だが有用だと思う。

 

来週くらい薬価収載されると言う話なので、今月末、遅れると12月上旬に発売されると思われる。

 

エビリファイ液剤3㎎や6㎎の服用感を患者さんに聴くと、液剤は錠剤に比べやや眠いと言う話である。過去ログでは一般に錠剤や細粒に比べ、液剤になると同じものでも鎮静的になると記載している。

 

それがよく表れているのはリスパダール液とバルプロ酸Naシロップである。この定石的なものは、エビリファイでもやはりそうなのである。

 

「小児期の自閉スペクトラムの易刺激性」にエビリファイ1㎎を処方するとすれば、おそらく液剤の方がより有用だと思われる。

 

 

2016-10-07 20:40:57

エビリファイは糖尿病に禁忌ではない

テーマ:エビリファイ

 

上は、大塚製薬株式会社のエビリファイ1ml包装のパンフレットである。ここに記載されているように、最初に警告として赤文字で糖尿病患者へのリスクが注意喚起されている。

 

この記載の仕方は相当に問題があり、精神科ではない病院の薬剤師さんから、「エビリファイは糖尿病に禁忌ではないですか?」などと質問されることがある。また、近年は添付文書もインターネットで検索できるようになったため、患者さんからも、

 

「先生は、糖尿病に禁忌のエビリファイを処方した」

 

などと勘違いされることがある。僕は別のパターン、

 

「あの医者は糖尿病に禁忌なのも知らないで自分にエビリファイを出した。」

 

と転院した理由に挙げる患者も経験している。全く、その医師にとっても迷惑な話である。

 

よく読むと、警告のすぐ下の禁忌の欄には、糖尿病は記載されていない。

 

これはパンフレットの末尾にある添付文書風の記載だが、ここにも真っ先に糖尿病の警告が挙がっている。

 

定型ないし非定型抗精神病薬で糖尿病に禁忌とされているのは、ジプレキサ(オランザピン)およびセロクエル(クエチアピン)のみで他は禁忌ではない。

 

それどころか精神科医は、糖尿病とわかっている患者には非定型抗精神病薬の中ではロナセン、エビリファイ、ルーランを選択しやすいと思う。

 

その理由は、それ以外の糖尿病に禁忌ではない非定型抗精神病薬、例えばリスパダール、インヴェガ、クロザリル、ロドピンは肥満を生じやすいからである。(シクレストは発売されたばかりなので保留)

 

添付文書の警告は情報の混乱を招いている。

 

以下は、このパンフレットのほかのページ(の一部)。参考にアップしている。

 

 

下は、液剤のデザインなど。

 

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