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2017-06-24 08:07:30

エビリファイのジェネリックの薬価が著しく安価なこと

テーマ:エビリファイ

エビリファイのジェネリック(アリピプラゾール)が2017年6月発売予定という記事を以前アップしている。

 

エビリファイのジェネリックは「統合失調症」しか適応がなく、双極性障害にはレセプト上、適応がないことに注意したい。もちろん、レセプト的にはうつ病の補助薬としても処方できない。

 

エビリファイのジェネリックがが双極性障害に適応が認められ処方できるようになるのは、2025年とかずっと先になるようである。

 

アリピプラゾールは元々、新薬として特別な薬とされていたため、薬価に加算があり比較的高い薬価になっていた。ジェネリックになると、これらの加算がざっくり削除され基準値が下がることもあり、ジェネリックの薬価は先発品に比べ著しく安くなっている。

 

アリピプラゾール錠またはOD錠

3㎎ 28.4円(先発品 82.5円)

6㎎ 54円(156.7円)

12㎎ 102.6円(297.8円)

24㎎ 195円(566円)

 

アリピプラゾール内用液

3ml 106.7円(250.2円)

6ml 213.3円(500.4円)

12ml 426.6円(1000.8円)

 

と言った感じである。特に先発品の液剤はとても高価で、もし30mlで最高量使った場合、1日薬価が2500円と、1か月で75000円に達する精神科では驚異的な高額治療であった。実は自分は12㎎剤型の液剤は処方したことがない。1本1000円以上というのにビビッて使えなかったのである。元々貧乏性なので。

 

上のようにジェネリックは概ね半額以下、ものによると3分の1近い薬価に設定されている。

 

アリピプラゾールのジェネリックのOD錠は、エビリファイODと異なり、ザイディスライクな剤型ではなく、表面がハードタイプで分包できるのでかえって便利な面もあると思う。

 

問題は、もしアリピプラゾール1.5㎎などの少量を、例えばサインバルタやリフレックスとの併用で増強療法的に処方した場合、レセプト的に認められるのか?ということだと思う。(統合失調症でないのがバレバレ)。

 

これは個人的にローカルな面が出るのではないかと予想している。つまり、レセプトの査定が都道府県により異なるといった意味である。

 

一方、躁状態で24㎎OD錠などを使った場合、そこまで違和感がないと思われる。

 

 

 

 

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2017-06-11 10:51:01

統合失調症へのエビリファイの開始用量

テーマ:エビリファイ

 

今回のパンフレットは下敷き式になっており、下のエビリファイの剤型の写真はおそらく最新のものである。

 

今回の記事は、統合失調症に対するエビリファイの開始用量の話。

 

エビリファイの投与開始用量は、双極性障害の躁状態には24㎎から開始できる。見辛いが、確かに赤で24㎎/日と記載がある。

 

躁状態に投与する場合、24㎎の方が有効率が高いし、副作用も高用量のエビリファイが抑える傾向があるため、うまくいく可能性が高い。これをもし6㎎くらいから始めてしまうと、効果が弱い上に、アカシジアが出て失敗に終わる確率が高まる。

 

ところが、統合失調症は開始用量は6~12㎎と制限されており、これを忠実に守ると24㎎から開始できない。

 

これは破瓜型で動きが乏しい状態ならあまり問題にならないが、特に緊張病性興奮状態などの激しい病態では、かえって失敗するリスクが高まる。

 

つまり、エビリファイで良いのに、うまくいかないと誤った判断になりかねないのである。

 

僕はこのような病態では最初から24㎎で開始することがほとんどだが、不思議にレセプトで査定されない。躁状態を入れていることもあるが、入れてないこともあるので、レセプトの医師もわりあいわかっているのではないかと思う。

 

ただ、これは杓子定規に査定される都道府県もあるので、ローカルな面だと思われる。(つまり他の都道府県では査定されておかしくない)

 

万全を期すなら最初1日だけ12㎎投与し、翌日から24㎎投与する手法をとるという話。この方法だと、たぶん用量に起因する波乱もさほど問題にならないと思うが(1日入院が遅れたと思えば)、面倒だし実際臨床に即していない。

 

エビリファイは良い薬だが、アカシジアが出やすいし、使う用量を誤るとうまくいくはずのものも失敗になりうる抗精神病薬である。

 

また、相対的に幻聴を抑える力が他の非定型に比べ弱い。24㎎で幻聴が止まらない場合、最高量の30㎎投与してもインパクトが少ないためか、止まることの方が稀な印象である。

 

この際、併用する薬はロナセンくらいだろうが、今は2剤制限があるので、なかなか収拾できない場合、エビリファイに拘らず他の非定型抗精神病薬か、旧来の抗精神病薬への変更も視野に入れる。

 

統合失調症の急性期は、時間のパラメータを意識することが重要であり、手こずって時間がかかることが予後を悪くする。

 

 

このパンフレットにはエビリファイの1㎎錠が記載されており、新しいことがわかる。

 

上の12㎎(12ml)の液剤はバカでかい上、かなり高価なので自分は医療経済的なものも考慮し使わないが、意外に使われているという話である。

 

参考

エビリファイの処方件数が多いこと

2009年当時は今回の記事のような手法をとっていなかったことがわかる。

エビリファイvsジプレキサ

今回の記事を象徴する事件が記載されている。

 

 

 

 

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2017-04-24 23:56:18

2017年6月エビリファイのジェネリック発売

テーマ:エビリファイ

今年6月にエビリファイのジェネリックが発売される。このブログはエビリファイが発売されたばかりの頃、始まったが、もうジェネリックが発売されるという。

 

なんと、時が経つのは早い。

 

エビリファイは徐々に効能効果が拡大された歴史があり、ジェネリックが発売されても当初は統合失調症しか適応がないようである。

 

特に未成年でも小学生以下だと統合失調症となかなか診断できないと思うので(適応外処方としても)、ほとんどが先発品が処方されると思う。

 

国もジェネリックを推進したいのなら、この辺りの適応も速やかに広げてほしいものだ。

 

ジェネリックは薬にもよるが、出来不出来が相当にあり、ジェネリックに変更直後、何らかの異常が多数現れることがある。これは賦形剤にも特許があり、ジェネリックの会社が一様に同じものが造れないことも関係している。

 

今回も賦形剤とは関係がないが、エビリファイのOD錠は先発品とはかなり形状が異なるようである。先発品のエビリファイODはザイディスに非常に似ているが、この形状は特許なのでジェネリック医薬品は採用できない。したがって、表面がハードタイプのOD錠になると思われる。(先発品と同様に効くのなら問題ない)。

 

大塚製薬にとって、自社開発品エビリファイのジェネリック発売は大打撃だと思う。大塚製薬は元々、向精神薬をほとんど発売していなかったので、他に高い収益が見込める柱になる向精神薬がないからである。イーケプラがあるが、これは海外からの導入品で自社開発品ではない。

 

なお、大塚製薬はREXULTI®(レキサルティ)一般名:ブレクスピプラゾールという新しい非定型抗精神病薬がアメリカFDAに2015年夏に承認されている。ブレクスピプラゾールが日本発売できるまでまだ時間がかかりそうである。

 

世界的に日本はいくつかの非定型抗精神病薬を発売しており、今後も発売される見込みなのは、製薬会社の創薬技術の高さという点で十分に先進国だと思う。

 

現在、エビリファイ、ルラシドン(ラツーダ)、ブレクスピプラゾール(レキサルティ)が世界で発売され、おそらく日本だけで発売されている非定型抗精神病薬として、ルーラン、ロナセンがある。また、ジプラシドンは海外で創薬された非定型抗精神病薬だが、骨格としてはセディールが基礎になっている(過去ログ参照。ジプラシドンは世界の非定型抗精神病薬の中で最も体重増加がない薬とされているが、実はロナセンではないかという記載がある)。

 

なお、ブレクスピプラゾールのアメリカでの適応は、発売当初から統合失調症と成人の大うつ病(MDD)補助療法である。近年の非定型は統合失調症と双極性障害ないし、うつ病の補助療法として処方できるものが増えている。

 

大日本住友製薬によるラツーダは日本での治験に失敗しており、とりあえずすぐには発売されない。今後、発売されるとしても相当に時間がかかりそうである。

 

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2017-03-22 19:53:36

エビリファイの剤型について

テーマ:エビリファイ

 

上は、エビリファイのLAIを含めた剤型の全て。

 

このブログはエビリファイが発売された頃に始めているが、この10年余で多くの剤型が発売されている。このタイプの薬は広い適応を持つことや小児にも処方可能なので剤型は多い方が良い。LAIは当然高価だが、液剤もかなり割高な薬である。一方、エビリファイODはこれらに比べ薬価が抑えられている。

 

上の下敷き型のパンフレットでは、1つだけ欠けている剤型がある。エビリファイ1㎎錠である。エビリファイ1㎎の液剤及び錠剤は小児を想定した剤型だが、添付文書的には、LAI及びエビリファイOD24㎎以外は、以下の4つの適応が認められている。

 

統合失調症
双極性障害における躁症状の改善
うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)
小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

 

従って、エビリファイ1㎎錠及び液剤は成人の統合失調症やうつ病の人にも使える点がベルソムラの10㎎錠と大きく異なる。(参考;謎のベルソムラ10㎎錠

 

なお、エビリファイOD24㎎は、

 

統合失調症
双極性障害における躁症状の改善

 

の2つの疾患及び病態しか使えない。実際、最初の4つの適応を見ると他の2つには量的な面で処方しそうにない。

 

なおエビリファイLAIだが、比較的安価に薬価が設定されている印象。なお、エビリファイはLAI、400㎎は内服15㎎に相当する。

 

今回は実はLAIの2つの剤型(300㎎と400㎎)の話をする予定だったが、長くなるのでまた別の機会に。

 

ジェネリックの発売間際にバタバタと剤型が増えるのは1つはジェネリック対策である。エビリファイの場合、時系列的に徐々に適応範囲が広がった経緯があり、ジェネリックが発売されても、処方できる疾患は限られる。

 

特に小児の自閉症にジェネリックなんて、とんでもない話になると思う。(ジェネリックのエビリファイは自閉症の適応が認められそうにない)

 

 

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2016-12-15 00:28:38

自閉スペクトラム症の易刺激性に対するエビリファイの有効性と安全性

テーマ:エビリファイ

 

今回は大塚製薬のパンフレットから、自閉スペクトラム症の易刺激性に対するエビリファイの有効性と安全性についての資料をアップしてみた。ただし、この資料ではN数はあまり多くはない。

 

 

上はエビリファイという向精神薬のまとめ的なページ。4に安全性について記載されている。国内臨床試験において安全性解析の対象となった88例中、臨床試験値の異常を含む副作用が64例(72.7%)に認められたとある。

 

主な副作用は、傾眠48.9%、体重増加18.2%、流嚥9.1%、食欲亢進9.1%、悪心、6.8%、食欲減退6.8%、倦怠感5.7%であった。

 

 

上はエビリファイの作用機序について説明。

 

 

小児期自閉スペクトラムに伴う易刺激性に対する短期試験。変化について、プラセボと比較されている。上記によると、対象は小児期の行動障害(かんしゃく、攻撃性、自傷行為)を伴う7~17歳の自閉性障害患者92例。

 

向精神薬のこのような調査の難しさは、プラセボも実薬に負けずに効果も有害作用も出ることだと思う。(上記パンフレット参照)

 

 

上は長期試験の結果。鼻咽頭炎が多いことに注意。

 

一般にこのような資料では、有害事象=副作用とみなされていない。何であれ、投与中に起こった有害作用は結果として挙げられが、中には到底副作用とは思えないものがある。

 

例えば、「節足動物咬症」は薬による副作用とは思えない。なお、自閉症が有害事象として挙がっているのは、疾患自体の悪化を言う(これは実際に副作用とみなされるものもあるのではないかと思う。エビリファイの特性上)。

 

 

これはエビリファイ投与中止に至った有害事象が挙げられている。85例中7例で、そのうち、多い順に、体重増加2、自閉症2、悪心1、鼻咽頭炎1、過食1、食欲亢進1、傾眠1。中止症例数と合計が合わないのは、たぶんだが、同一の症例に2つ以上の有害事象が発生したからではないかと思われる。

 

なお、ここでは、自閉症の悪化の2例は、治療薬との関連を否定できると記載されている。これは実際に診察している主治医でないとわからないものだ。

 

重篤な有害事象として6つ挙がっているが(上記右側)、副作用と判断されたものは、倦怠感のみであったと記載されている。(これらの判断も主治医による)。

 

 

 

 

 

 

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