1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
2017-06-20 00:59:32

ストラテラ服薬中の人へ自立支援法の勧め

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 

今日はなんだか変なタイトルだが、ストラテラは非常に薬価が高いこともあり、できるだけ自立支援法を使うよう勧めるといったものである。

 

成人では、ストラテラは良い人は80~120㎎程度必要なことが多く、3割負担でも医療費がかなり高い。ストラテラはまだ先発品しか発売されておらず、イーライリリーのストラテラだけである。

 

ストラテラ40㎎カプセルで461.2円、25㎎カプセルで409.5円とかなり割高である。つまり、用量が小さいものほど、㎎単位では高価になっている。

 

例えば認められている最高量、40㎎3カプセル服用した場合、1日薬価は461.2*3となり1383円もかかる。自立支援法を適用しない場合、3割負担で414.9円もかかる。28日で薬だけで11617.2円かかるのである。これ以外に再診料、通院精神療法、院外処方戦料などが追加されるため、約1か月で3割負担では2万円くらいに達する。

 

自立支援法を使うと、1割負担になるため、この3分の1の7000円弱になる。この差は大きい。

 

また18歳未満の場合、初回投与量の目安が体重キログラム当たり0.5㎎とされているため、例えば40㎎だと、1日20㎎投与となる。また更に悪いことに1日2回に分服しなければならないため、10㎎を2回服用しないといけない。

 

10㎎カプセルは324.7円もするため1日薬価は650円程度となり、当初から1日薬価は結構高価なものになる。ストラテラの場合、同じ家族で親も子供も奏功すると言うケースもあり、家族単位だと大変な医療費になりかねない。

 

このような人は自立支援法を受けることをお勧めしたい。

 

なお、海外だとコンサータの処方例数がストラテラよりずっと多いと言われるが、日本の場合、コンサータの成人の適応追加が遅れたこともあり、ストラテラとコンサータの処方例数の比がかなり異なる(海外に比べストラテラの割合が大きいと言う意味)。

 

日本ではコンサータは36㎎でも402.6円なので、最高量服薬(72㎎)しても1日薬価は800円あまりなので、ストラテラに比べ薬価はずっと安い。

 

またストラテラは処方するが、コンサータはなかなか処方しない精神科医もおり、ストラテラが日本では相対的に海外より使われているところがあるので、ADHDの治療費は著しく高価になっていると思う。

 

また、海外ではコンサータ、ストラテラの併用例があまりないと言う話だが、日本では併用例もあり、一層、医療費が高価になる要因となっている。

 

うちの病院の場合、圧倒的にコンサータの処方件数が多いが、ストラテラを服薬している人はほとんど素晴らしくよく効いている(愕然とするほど)。

 

最近、コンサータを処方している人が他病院に転院した際、その主治医がコンサータを処方しない主義らしくコンサータが処方されず、悪化して舞い戻ってきた例がある。

 

コンサータの良い点は休薬が容易なところである。例えば、週末に登校しなくてよい日は服用しないとか、長期休暇などに休薬も可能なところがあるなど、感覚的に誤解されているところがかなりある。

 

なお、2017年5月26日に、シオノギ製薬およびシャイアー・ジャパンにより、ADHDの新薬、インチュニブが発売されている。この製剤は、ADHDに対する初めてのα2Aアドレナリン受容体作動薬で、1日1回処方の非中枢刺激薬である。

AD
2017-05-14 01:21:45

自分はクビになったと思いました

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 

今回の記事は前回の内容と似ているが、少しだけ違う。しかし、一連の記事と思ってもらっても良い。

 

自閉性スペクトラムの患者さんが、職場で失敗し上司に強めに指導された。

 

どうもそのやりとりでクビになったと思い込み、次の日、職場に行かなかったらしい。もちろん、上司や同僚はビックリである。本人に電話がかかって来た際、

 

自分はクビになったと思いました。

 

と答えた。もちろん叱責=クビではない。本人にその時のやりとりを聞いてみると、今後、失敗がないように指導されたとしか思えなかった。

 

ただし、本人がクビになったと思ったとして、職場に、

 

自分はクビになりましたか?

 

と問い合わせるのも相当に変である。このケースは、本人としてはドタキャンではないが、職場の人々からはドタキャンのように見える。

 

これはコミュニケーション能力の問題が大きいが、自己評価の低さも相当に関係している。

 

上司から、明日からまた来てほしいと言われて、本人はとても喜んでいた。本人は実はクビになっていなかったことを純粋に喜んだのである。

 

現代社会では、そうそうクビを切れるものではない。本人に喜んだ理由を問うと、

 

自分にできるような仕事などあまりないですから。

 

と自嘲するような笑みを浮かべ答えた。

AD
2017-05-11 23:20:37

ドタキャンをたいした問題とみなしていない

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 

ドタキャンとは昔はなかった言葉で、土壇場+キャンセルの融合した言葉である。現代社会では急に変更しても良いものと、そうでないものに分かれる。

 

医療で例を挙げると、アルバイトの当直。

 

まだ若手医師だと、外の病院のアルバイト当直は這ってでも行くべき仕事で、もし急用で行けなくなった時は、代わりの医師に頼んでも収拾すべきである。

 

ある日、患者さんと話していた際、ドタキャンを全く重大視していないことに気付いた。あるアルバイトの仕事で、当日、現場に行かなかったらしい。

 

その後、相手(雇用主)がカンカンに怒っていたらしく、その患者さんはなぜなのか問うた。本人はアルバイトなのでさほど重大なドタキャンではないと思ったのかもしれない。僕は、

 

仕事を受けた以上、何も連絡せずにすっぽかすのは社会人として許されない。

 

と答えた。アルバイトとはいえ、大抵の人は同じように言うのではないかと思う。

 

その後、同じような事件が起こった。ある日、カウンセラーの治療を受ける日に行かなかったと言うのである。つまりドタキャンである。本人はうっかりしていたわけではなく、行く気にならなかったため行かなかったという。

 

後日、カウンセラーからその日の治療費を請求されたのだが、本人は治療を受けなかったのに料金を請求するのはおかしいと言い怒っている。

 

僕は、貴方がその時間、ずっと前からキャンセルの電話をしておけば、そのカウンセラーは、他の患者さんの予約を入れられたかもしれない。だから、料金を請求されても仕方がないと伝えた。

 

これはおそらくドタキャンした時、相手がどのように感じるのか想像できないことから来る。

 

自閉性スペクトラムの人たちが全てそうとは言えないが、その人は同じような事件が断続的に起こっており、社会的困難さを生じさせる大きな症状の1つとなっている。

 

ことあるごとに説明しているが、僕が言うことに反発することなくじっと聴いてくれている。僕が言っていることが概ね正しいことが本人にはわかっており、結構信頼されているからである。

 

しかし悲しいことに、ちょっと形が変わった局面で応用できないのである。

 

参考

下宿屋のオバちゃん

 

 

 

AD
2017-05-09 22:11:19

1年間不登校なら海外にだって行ける

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 

不登校では学校に行かず、家に引きこもっている人が大半だと思われる。したがって、学校には行かないものの、必ずしも自宅にいなければならないわけではない。

 

例えば、父親が季節工的に3か月とか半年と言った期限で仕事で転居することがある。このような時、正式に転居届を出してないことも多いのではないかと思った。数か月後に地元に帰るし、自宅がその市町村にあるわけで。

 

そのような経緯で自宅を離れ、子供が随分遠い県でアパートに引きこもっていることがある。このような際、転校届も出していないので、元の市の小学校や中学校に在籍したままである。

 

転居先でどのような生活になっているのかというと、テレビゲームをしたり、テレビを観たりで、何ら生活は変わりはない。

 

ということは・・

 

1年間不登校なら海外にだって行ける。

 

ということに気付いたのである。このようなケースでは生活保護ではないので、市町村の福祉ケースワーカーは介入できない。

 

親が子供が学校に行かないことの問題意識が低く、広い意味のネグレクトではあるので倫理的には問題がある。おそらく転校したところで、学校に行きはしないので、そのままでも大きな問題ではないといったところだと思われる。

 

もっと問題なのは、例えば6か月後に地元に戻ったとして、その間、その子とって著しく人生が変わったわけではことだと思う。また翌年には普通に進級もできる。

 

学童期の長期不登校は社会的にさまざまな問題を孕んでいる。

 

2017-04-20 21:41:55

広汎性発達障害+うつ状態の亜昏迷

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 

過去ログに亜昏迷にはさほど疾患性がないという話が出てくる。今回は広汎性発達障害に伴ううつ状態の経過中、亜昏迷に至った女性の話。

 

亜昏迷になると、その程度にもよるが不注意、些細なことの失敗、物忘れ、不活発(思うように動けない)などが出てくるので、周囲の人もいつもとは異なることに気付く。人にもよるが、食事もあまり摂れなくなる。

 

入院が必要なレベルだと、とりあえず入院治療を行うほかはない。特に希死念慮が強い場合、どんなことでも起こりうる。

 

真の昏迷では動けない上に決断まで至らないので、一見、かえって安全のように見えるが、そうではない。

 

その理由は過去ログにもあるが、「昏迷」と「緊張病性興奮」はコインの表裏のようであり病態的に近接しているからである。位相が変わった瞬間、自殺既遂もありうる。

 

ある時、亜昏迷に入りかけた広汎性発達障害+うつ状態の女性患者が再診した。前回と著しく病態が変化しており、本人によると、希死念慮も強いらしい。また、ここのところほとんど食事を摂れていないという。周囲の人の話も全然頭に入って来ないし、テレビを観ても理解できないと言う。

 

また、身体的には振戦がみられていたが、これは昏迷ないし亜昏迷が、いわゆる「悪性症候群」の近縁の病態なので振戦が生じてもおかしくない。

 

そこで、まだ会話もなんとかできる程度だったため、外来でアナフラニールを行うことにした。過去にアナフラニールを実施したことがある患者さんだったので、副作用の程度も予測できるし、効果も十分に見込めると思った。

 

初日、アナフラニールの半アンプルと250mlのブドウ糖を1時間10分くらいで点滴し帰宅させた。

 

翌日再診したところ、驚くほど改善しており、本人も久しぶりに十分に食事が摂れたことや家事ができたことを喜んでいた。今後、2日に1度くらいのペースで点滴を続けるように勧めた。

 

なんと、亜昏迷だったのに、2週間後には職場に戻れたのである。

 

過去ログにはこのような病態では、単にブドウ糖の点滴だけでも有効と記載している。なお、このブログ的には一般的な悪性症候群の概念は存在しない。

 

(おわり)

 

参考

短期決戦に構える

悪性症候群の謎

悪性症候群の謎(補足)
アトピーによる精神病状態
リーマス中止による奇跡的病状安定についての考察
精神症状身体化の謎

 

1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。