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2016-05-28 12:30:05

いつの間にか家族3人を診ていたこと

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 
リエゾンに出かけたとき、その病院の看護師さんから、自分の家族をぜひ見てほしいといわれることがある。そのような際に、本当にかかりたいなら自分の病院に初診し、院長に診察を受けたいと受付で言うように伝える。

今回はそういうパターンではない話。あるとき、3名の外来患者が家族なのを発見。なぜわからなかったかというと、苗字が違うことと、それぞれの患者がそのことを伝えなかったこと、その3名が一緒に来院したことが一度もなかったことなどによる。

そのことを聴き3名のカルテを調べてみると興味深いことに気付いた。その3名は、特異体質といえるほど向精神薬に対し著しく過敏、あるいは奇異な反応を示すのである。

ある若い女性患者さんは、最初動悸があり内科を受診したらしい。ところが、内科的には異常が認められず、デパスとジェイゾロフトをその内科医から処方されている。生活歴や性格などを聴いたところ、内向的で考え始めると考え込んでしまう、コーヒーの摂取が多いという話くらいで、とりわけ特別なことはなかった。

その患者さんの症状からすると、ジェイゾロフト25㎎+デパス0.5㎎はやりすぎだと思ったが、既に服用し始めていたというので、そのまま服薬し、ジェイゾロフトは半分でも十分ではないかと助言した。その際に偶然、レスキューレメディーを勧めている。最初に自分に初診していたら、最初からジェイゾロフトなど処方しない。デパスももちろんである。その後、動悸が著しく減ったという話で、ジェイゾロフトも半錠で十分だったようである。

また、本人によると、レスキューレメディーで歯ぎしりが減少し、朝起きた時の顎の痛みが激減したという。歯ぎしりが減った理由だが、必ずしもレスキューレメディーではなく、ほかの薬が関与していると思うかもしれないが、彼女はしばらく西洋薬を休んでいることもあるので、レスキューレディーにより改善した可能性が高い。そもそも、デパスはともかく、ジェイゾロフトは歯ぎしりには効きそうにない。

その後、メイラックスやらラミクタールなどをいろいろ試みたが、結局以下の薬で落ちついている。

ジェイゾロフト 12.5㎎(3日に1度服薬)
およびレスキューレメディー


彼女は通院初期に、過食嘔吐が消失してしまったが、これはジェイゾロフトが関与している可能性が高い。彼女はたぶん、ジェイゾロフトはかなり合っていたんだと思われる。

彼女の母親は最初内科医院に、高血圧と不安感で初診したところ、降圧剤、サインバルタ20㎎が処方されたという。この当時、内科医院でサインバルタを、この程度のうつでもなんでもないような人に処方するのは、前衛的な内科医だと思った。

その結果だが、サインバルタを飲んだ直後、酷い胸痛が起こり救急車を呼んだらしい。これは珍しい反応だが、精神科医からするとありうる反応である。その理由は、そもそもこの人にサインバルタを20㎎も処方する根拠が希薄なうえ、忍容性が低い家系というのもある。

この女性患者さんは、リボトリール0.5㎎の半錠も、リフレックス半錠も重すぎて使えなかった。一時、ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯やセディールなどの温和な薬を使っていたが、思わしくなかった。彼女によると、セディールを1錠飲んだだけで、頭がふらふらし、いつの間にかどこかに歩いていてしまっているという。それに比べると、副作用がほぼない柴胡加竜骨牡蛎湯の方がまだマシだった。

さて、彼女は結局何が良かったのでしょう?

これがわかった人は天才だと思う。彼女の精神科のすべての症状は、ベルソムラの10㎎で全面解決したのである。今、ベルソムラ半錠を90日分ずつもらいに来ている。ベルソムラは彼女の(何も飲まなくても常に生じていたフラフラ感、体幹のバランスを崩す感じ)を消失させた。彼女の場合、ベルソムラの少量で必要かつ十分なのである。そして血圧も服薬なしで正常化したのであった。

もう1名は、3人のうちおそらく最初に初診した男性である。不安神経症のような症状だったが、ごまかしつつ、レスキューレメディー(スプレー)だけ服用させていた。これは上記の2名のことは知らなかったわけで、初診時の判断である。

彼はレスキューレメディーが恐ろしく効き、その後、3年くらいはそれでよかった。自営業で個人で仕事をしているらしく収入的には問題はないようであった。また、レスキューレメディーを買って飲むように伝えただけだが、律儀にも2か月ごとくらいに診察を受けに来ていた。話すことなどほとんどないのにである。

彼は外来で診ていると、一時もじっとしておらずひらひらといった無駄な動きが多い。背景にADHD的なものがあると感じていたが、だからといって、それを告知したり、注意喚起はしなかった(当時、ストラテラ、コンサータは承認されておらず、また使えたとしても症状的にそこまで踏み込むレベルではなかった)

ある時期、よくわからない理由で悪化が見られ、不安症状と焦燥が悪化した。僕はリボトリール0.5㎎とレスキューレメディーを併用して使うように伝えた。彼はリボトリールは問題なく服用でき効果もみられたが、あまり増やせるような感じでもなかった。

そして更に5年くらいが経過した。彼ら3人の自宅は病院から40㎞は離れているはずで、なぜ全て自分の患者になったのか謎である。(いつも自分が初診を診るわけではないので)

あるとき、仕事に支障をきたすほどの悪化が診られたのである。しかし入院させるほどではなかった。彼には未だにレスキューレメディー以外の向精神薬はリボトリールしか処方していなかった。

そこで思い切って清水の舞台から飛び降りる気持ちで、レクサプロの半錠(つまり5㎎)を勧めてみたのである。彼の本質はよくわからない不安と動揺であり、レクサプロは悪くない選択だと思う。これは忍容性の低さも勘案している。

結果だが、レクサプロは良かったのである。しかし5㎎でさえ、けっこう眠いらしい。彼によると、眠いが、集中力が出るので仕事はかえってしやすいという。

なんという奇妙な感想であろう。

彼らがバラバラに来ていなかったら、試みる薬の順序が多少変わったかも?とは思う。しかし、結果は同じだったような気が非常にする。

彼らを診ると、向精神薬は相対的なものなのがよくわかる。つまり個人差が大きい。

(今回の記事はなぜか「広汎性発達障害」のカテゴリーに入れられています。奇妙に思われる理由ですが、実は男性患者は、ADHDを十分に疑わせる決定的な所見があり、その部分をブログで記載していないためです)

(おわり)
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2016-05-25 23:20:23

「悲観的な予測をする傾向 」の補足

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 
先日「悲観的な予測をする傾向 」という記事をアップしたところ、偏見だとか、反原発とは関係がないのでは?という意見がいくつか出ている。個人的に言えば、想像力の乏しさや科学的(ここでは精神医学的)に物事を捉える姿勢の欠落から、このような意見が出て来ると考えている。

これはちょうど、サッカーのあの記事で述べられた反論と同じである。(「ワールドカップ2014、ドイツ優勝」および スアレスのハンド(ウルグアイvsガーナ)

長々と書いても、水掛け論のようになるだけなので、ここでは多くは書かないが、ある精神科医の興味深い記事を見つけたので参考にしてほしい。

堀有伸(精神科医)
反原発運動と反精神医学の記憶


この記事では広汎性発達障害などは一切出てこないし、自分の記事とは異なる精神科医の視点から見た記事であるが、反精神医学の問題点と反原発運動のベースに似た心性があることを指摘しているのは非常に興味深い。(エビデンス・ベースドの発想の欠落、経済効率への配慮のなさ、現実問題からの遊離)

結局、反精神医学にしても反原発にしても、我々(医師)が診ている膨大なN数を考慮していない。特に反精神医学の人々はそうである。

上の堀先生のはてなブックマークにも、「この2つをリンケージすることにアホを感じる」などのコメントがついている。

また、堀先生の記事の最後のあたりに、

「私のこのようなスタンスも、厳格な反原発の立場の人からは、「放射線の直接的な健康被害を軽視して、地元の人に被ばくを強いている非人間的な医者」ということになるのだと思います。

と記載されている。これも前回の「悲観的な予測をする傾向」の記事で付けられた批判的コメントに似ている。

どこの国でもそうだが、行政にかかわる人々に少なからず「反精神医学的」発想を持つ人々がいて、実際に沿わない、あるいは効率的ではないルールを作ることがある。これらはいつか各国の実情を挙げ、詳細をアップしたい。

この4月から実施された向精神薬2剤制限は、まさに反精神医学的発想が入り込んだ施策のようにみえる。

その理由は、今後、困る人をまったく配慮していないし、多剤から脱出できない入院患者の地域への復帰も阻むこれまでの精神医療行政とは矛盾したルールになっているからである。

(おわり)
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2016-04-30 20:14:20

コンサータとブプロピオン

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 
現在、日本で承認されているADHD治療薬は、ストラテラとコンサータである。いずれも近年、成人にも処方可能になったがストラテラの方が少し早く承認されている。

過去ログではADHDの種々の症状に対し、ブプロピオン、カタプレス、デパケンR、エビリファイ、その他抗うつ剤も有効なことがあると記載している。

このうちブプロピオンは抗うつ剤および禁煙補助薬として海外で承認されているが、ADHDの第2選択薬としても知られている。ブプロピオンの作用機序は明確ではないが、ノルアドレナリンやドパミン再取り込み阻害と記載された書籍もあり、作用機序的にはコンサータに似ている。

しかし、実際に服用した際の服用感はかなり違うと言う人が多い。以下は、ある患者さんの感想である。雰囲気は伝わると思う。時系列的にはブプロピオンを最初に使い、コンサータの処方当時はラミクタール、3環系抗うつ剤、エビリファイなどで治療していた。したがって2年以上ブプロピオンは服用していない時期のコンサータの服用感である。

服薬1週目

コンサータは暴走しないブプロピオンみたいです。その程度にテンションが上がる。口が回る。人に話かけられる。吐き気は若干あるが、食事がとれないほどのむかつきはない。

集中力が出て、しなくてはいけない手続きが全て終わった。勉強もする気がなかったができるようになった。睡眠時間が少し減ったかな?

2週目
効き方が理想に近い。やらないといけないことが片付く。会話のストレスが減っている。睡眠時間が長すぎたのが適正化している。夜更かし気味だったのがそれがない。一時食欲が減っていたが、今はない。抗うつ剤が必要でなくなった。

デメリット
数学をしているが、同時に2つのタスクができない。時に集中力が途切れる。目に触れるものに注意が行きやすい。

3週目
とにかく体が動く。対人ストレスがかなり減った。頭の回転自体はあまり変わらない。睡眠薬が必要でなくなった(本人は日中、結構動いているからという)。睡眠時間が9時間から7時間に減少している。今考えると、ダラダラと寝てばかりだったように思う。うまく行きすぎて気味が悪い。時給1000円のアルバイトを1日8時間している。

この患者さんは、今でも1日18㎎で治療しているが、27㎎以上に増やすとデメリットがメリットを上回るため、18㎎で維持している。最初の頃ほどの素晴らしい効果は出ていないものの悪くない経過である。(多少腰折れしてると思うが、増やすとデメリットの方が多い)

一般に、成人がコンサータを服薬し始めて、18㎎で良い人は極めて稀という話だが、自分の患者さんでは、18㎎で済んでいる人が意外にいる。普通、コンサータは投薬した2割の人が72㎎まで使うらしい。

○成人の平均が45mg
○小児 34㎎


剤型は18㎎と27㎎と奇妙な剤型になっているが、これは18㎎から開始し9㎎ずつ増量するためである。個人的にコンサータの9㎎錠はぜひほしいところであるが、ヤンセンのMRさんに聴いたところ、9㎎の剤型は発売する予定はないらしい。ただし、そのような要望が現場から出ているという話も聴いた(あると便利)。

ある患者さんは、どうしても18㎎より少ない量を服薬したかったため、なんと18㎎錠を割って飲んだという。コンサータの錠剤は複雑な構造になっており長時間安定して放出できるのはそのためである。(コンサータは割らないように言われている)

割って飲んだ感想だが、効いたという。ただし、通常の血中濃度の上昇や維持ではなかったと推測される。

現場的には、コンサータとストラテラの併用の患者がいるという話。(MRさんによる)。

感覚的には、ストラテラは当たる率(つまり有効例)があまり高くないが、効く人の効果の出方は悪くない。劇的にストラテラが効く人は、「なぜ早く使わなかったのだろうか?」といつも思う。まさか、ストラテラがここまで効くなんて思わないからである。その理由は逆に言えば、ストラテラはうまくいかない患者さんも少なくないからだと思う。

自分の場合、今はブプロピオンより日本で承認されているコンサータないしストラテラを処方する機会が多い。

ブプロピオンにも良い点は十分にあると思うが、前者2剤に比べ、本邦未発売というのが大きな相違である。

コンサータの良い点は、中止あるいは休薬しやすいことだと思われる。実際、転院などでコンサータを既に服用している患者さんで、むしろほかの薬の方が良いケースで中止した際に問題にならないことが多い。

学齢期の患者さんで夏休みなどの長期休暇中に休薬を勧められるのは、この時期に食欲を出し、成長に影響を来さないようにするためである。

いわゆる激しい症状を呈する人の場合、デパケンRなどの鎮静的な薬でコントロールした方がむしろ問題行動が減少する人たちもいる。そのうち、その子は薬そのものが必要でなくなった。

その意味で、想像力をきかせてステレオタイプな選択を避けることも重要と考えている。

参考
ブプロピオン
カタプレス
カタプレスのアメリカでの適応について
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2016-04-16 21:39:35

NPO法人発達障害を持つ大人の会代表、広野ゆい氏のメッセージ

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 


この度の熊本地震により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。また、この地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

今日はパンフレットだけの紹介にします。

これは、日本で初めて大人のADHD治療薬の適応を取得したストラテラが3周年を迎える際につくられたパンフレット。

NPO法人発達障害を持つ大人の会代表、広野ゆい氏のメッセージが記載されている。

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2016-03-14 20:00:08

悲観的な予測をする傾向

テーマ:広汎性発達障害、アスペルガー症候群 

Panic(Morrissey)Live Benicassim 2006

広汎性発達障害あるいはその辺縁にある比較的高機能の人たちと話していると、しばしば実際に沿わない悲観的未来予測がみられることに気付く。

この傾向は、しばしばその後の本人のライフイベントでの人生の選択に重大な影響を及ぼす。例えば、志望大学や希望する就職先、あるいは結婚するかどうかなどである。

広汎性発達障害の人は、近未来の予測は苦手である。これは急にスケジュールを変更された際や、思わぬ事件が生じた際に、混乱やパニックを生じやすい傾向に繋がっている。

過去ログに、彼らが会社に行った際にその日のスケジュールが変更されていると、非常にストレスを感じる話をアップしている(不確実さへの感覚、評価 )。

内因性うつ病では、その病態から予測範囲の悲観・絶望に収まっていることが多く、改善するとほとんどその傾向が見えなくなることが多い。

また統合失調症の場合、論理的な一貫性に欠ける思考障害があるためか、奇妙なほど楽観的だったり、悲観したかと思うと楽観的なことを話したりと、まとまらないのが特徴だと思う。そもそも統合失調症の場合、状況にそぐわない極端な誇大妄想を持つことさえある。

軽い広汎性発達障害やそのスペクトラム上にある人たちは、些細な失敗体験の積み重ねから経験的に明るい未来を描けないでいる。このように考えるのが最もわかりやすい。

既に実生活でかなり成功を収めている人たちにも、その傾向があることに驚く。これは今までの積み重ねがそうならざるを得ないのであろうが、少なくとも、治療者の立場からは、その考え方は行き過ぎだと示唆すべきだと思う。

しかし仔細に診ていくと、自らの失敗体験や自己評価の低さと直接関係のない事柄にまで悲観的未来予想になりやすい傾向を見出せる。この点を考慮すると、一見、わかりにくい彼らの行動をうまく説明できることがある。

彼らは、自分の生活歴と無関係の友人や社会などの将来もしばしば悲観的予測をするのである。全般的に、あらゆる物事に楽観的になれない。

上の挙げた映像は、モリッシーの「パニック」のライブである。「パニック」はシングル盤として発売され、後にコンピレーションアルバムにも収録されたが、短い楽曲であるものの、色々な意味でかなり話題になった作品である。

当時、この楽曲はモリッシーの音楽観には人種差別的なものが大きく入り込んでおり、このパニックはそれをよく表現していると批判された。パニックでは、サビに「DJを縛り首にせよ!」というフレーズが出てくるが、これはこの楽曲が生まれた背景から来る。

ちょうどチェルノブイリ原子力発電所の事故が起こった当時、そのニュースを知らせるラジオ番組の直後、DJは能天気に明るいワムの楽曲をかけたと言うのである。

モリッシー自身がこれほど深刻なパニックになっているのに、あのDJはけしからんと言うわけである。

実際、チェルノブイリの事故は深刻だったものの、当時イギリスに住んでいた一般人はモリッシーほどの絶望感はなかったと思われる。

モリッシーに限らず、広汎性発達障害の人々には悲観的未来予想図がみられやすい。

現在、日本の福島第一原子力発電所事故も収束には相当に時間がかかりそうだが、少しずつ改善しているようには見える。

事故当時、海外のサイトでは日本の国土は狭い上、海外から見ると福島は東京に近いこともあり、東京に旅行に出かけることすら危険であるように語られた時期もある。(2万年は住めないみたいな)

ところが、福島の原発近辺の避難地域はともかく東京は全く安全なことがわかり、その後、2020年の東京オリンピック開催が決まっている。世界の人々が真に原子力発電所事故が危険だと判断したとしたら、東京で開催を決めるわけがないと思う。東京オリンピックの開催は、過度に恐れてもおかしくない日本国外の人たちが決めたのである。

2011年当時、ほんの数年後、これほどまで日本に海外の旅行者が殺到すると予想できた人は極めて少なかったのではないかと思う。当時の震災・原発事故の将来的悲観は、やはり過剰だったのである。

西日本では、福島第一原子力発電所事故以後、単身で移住してきた人がいるが、仔細に生活歴を聴取すると、避難するほどの地域ではない市町村から避難してきている人たちもいる。彼らの決断には、悲観的な未来予測が大いに関係している。

沖縄には、福島第一原子力発電所事故以後、移住した人たちのコミュニティがあると言う話だが、あるメディアでは、従来から住んでいる沖縄の人たちに溶け込めず結果的に迷惑をかけていると言った話を紹介していた。(そもそも、沖縄は地政学的に安全とは言い難い)

つまり、原子力発電所事故に対する過剰反応も、精神症状の1つと見なした方が色々な辻褄が合うのである。インターネットで、原発事故が過剰に語られるのもそのことが大きい。

当事者ではない平均的な日本人は、震災および原発事故は極めて不幸な事件で今後も困ることではあるが、だからと言って自分がどうすることもできないので、これまでの生活を続け、見守っていくしかないと言った感じだと思われる。

過剰な不安や反原発運動が、福島の原発事故の収束をより早く改善するとは思えないからである。また、その反原発運動が日本にとってより良いものかどうかも今のところ疑わしい。

反原発運動をするような人たちは、いわゆる食品添加物、予防接種のワクチンの危険性や向精神薬の副作用に極めて敏感である。また実際に、アレルギーを持つ人も多い。アレルギーがあるから敏感になるわけではなく、最初からその特性を持っているのである。

自閉症の概念が広がり、カナーが報告した典型的タイプ以外にも、他の人から話しかけられれば応対するが、自らは積極的にコミュニケーションをとろうとしない「受動型」、および自分から積極的に話かけようとするが、その内容や関わり方が一方的で相手の反応に無頓着なため、相互的になりにくいタイプを「積極・奇異型」などと呼ぶようになった。

このうち、後者の「積極・奇異型」でも上記に挙げた特性を見出せる。一見、そんな風でもないように見えても、その特性があることは特筆される。

僕は東北地方の支援もかねて、ふるさと納税の制度を利用して、その地域に納税をしたところ、送られてきた農産物には、放射能検査で全く問題がないと言う証明書が添付されていた。

遠方の人には良くわからないと思われるので、そのような配慮もされているようである。

個人的には、色々な人たちがあらゆる(精神科的)スペクトラム上に存在するので、その意見が何がしかの精神科的背景に基づくものだとしても、それは世論であるといった考え方をしている。(100人に聴きました的な)

つまり、全て同じような意見ばかりだとしたら、それは世論としてむしろ危険なことだと思う。


参考
人の判断に興味がある
マーガレット・サッチャーとモリッシー
希死念慮とモリッシー
不確実さへの感覚、評価
2ちゃんねるとアスペルガー
向精神薬のスティグマと離脱症状について
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