上海健太の務め
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高い壁

うーん、ブログさぼりたいわけじゃないんだけど、なんせ中国なので・・・中国にはグレートファイアーウォール(GEW)という恐ろしい程強力なネット上の壁がある。この壁は建前としては、優良な自国民に海外のいかがわしいサイトや、デマ、暴動などの原因となりえる情報を統制する為に作られたそうなんだけど、うーん、規制対象がかなりすごい。ツィッター、ユーチューブ、フェイスブック、ニコニコ動画、ブログではFC2、エキサイトブログやこのアメーバブログもなぜか2月末あたりから対象となった。というわけで、更新しよう~って思ったときに規制で書けないので一ヶ月も放置状態。今は東京に来ているので快適な環境でブログが更新できるニコニコと思ったら、現実世界の環境が最悪叫びでどうしたことやら・・・


地震、放射能についてはただただ情報を集めて心配することしかできない。日本のマスコミのニュースは全く当てにならないのがよくわかる。また、放射能安全委員会や東京電力の会見を聞くと、日本語ってホント曖昧な表現が非常にバリエーションが豊富だなあという感想。いや、多分会見で話してる奴らがウナギのようにヌルヌルとしたつかみどころのない立ち回りで日本語を操っているからそう思うのかもしれないけども。


というわけで、ブログを中国でも日本でも常時見れる何かに変更する予定です。またここでお知らせさせていただきます。

上海のパン事情

 以前私が留学していた頃、学食、外食は中華が圧倒的に多かった為、フランス人の友達やイタリア人の友達が皆自分の国の料理を自慢していたものだ。「一度パリに来てみろ、パリのパンを食べれば人生変わるぞ」、「イタリアに来たらエスプレッソとパンを食べろ。これが最高の朝食さ☆」とか何とか。パンはなんか煙草屋とか、雑貨屋なんかにちょこっと置いてある感じで、専門店というのは、フランス系のチェーン店「クロワッサン」位だった気がする。そのクロワッサンですら、ホテルの中にあったりして・・・ お味の方も本国の人からすればなんだかちょっと違う気が・・・という感想だった。

 彼らが今中国に戻ってきたらどんな顔をするだろう?上海のパン屋レベルはあの時とは全く次元が違う。当時あったような湿気っているパンや、これは乾パン?!と言うようなものに出会うことはもう無い。(中国西部の田舎の方に行けばまだ出会うことが出来る。)
 現在、シンガポール系の「面包新語(Bread Talk)」,台湾系の「85℃」をはじめ、日系では山崎パンをはじめ幾つかが上海を中心に展開している。しかし大勢はやや決した感じもする。初めにあげた「面包新語(Bread Talk)」、「85℃」の二系統が上海のパン戦国時代を勝ち残った徳川家康、豊臣秀吉という所か。街中の至る所にあるという感じだ。デリバリーサービスまであるのだから、素晴らしい。
 
ここ数年パンだけではなく、各方面急激にレベルアップした上海には、死角なし!かと思ったのだが、昨日、面包新語(Bread Talk)で実際にあったこと。

 図のような感じでレジに並んでいた私。

上海健太の務め-パン屋さんの図


ナウシカに出てくるオウムのような形のパンを今朝のブランチにしようと思って並んでいた。このパンは切れていないので、切って欲しいと店員Aに頼むと笑顔で「OK!」の返事。
 すると、驚いた事にパンは我々客の頭上を越え、店員Bのところへパスされたのだ。店員Bも勿論ナイスキャッチ。パンの形状からしてまるでラグビーの一場面のようだった。投げた方も、受け取った店員も笑顔。私まで何となく笑顔。色んな方面で急速にレベルアップしている上海だが、ビジネス的切り口で考えれば、まだまだ改善の余地がありそうだ。
 しかし、私はこういう一場面を見て、とてもアジアっぽいなあと思ってしまう。最近あんまりにも優等生の上海ばっかり見てしまっていたので、こう言うのを久々に見るとなんだかホッとする。

何故日本企業は外国人採用を増やすのか?(自動車デザインに関して)

 先日相棒のK大時代の同級生が上海に遊びに来た。流石名門大学だけあり皆さん一流企業にお勤めだ。その中の一人が大手日系自動車メーカーの人事を担当していて、聞いた話。最近は自動車デザインを担当する人は日本人より中国や韓国人を多く採用するのだそうだ。

 確かに新卒採用のニュースなんかで外国人の割合が7割を超えた、8割りになったとか最近で良くニュースを聞くがまさか、自動車王国日本のデザイン部門が外国人の方が多く採用するって?
 理由は日本の美大に自動車デザインの学科が無いからだそうだ。ん?そうだっけ?東京藝大、ムサビ、多摩美・・・あれ、本当にない。プロダクトデザイン、工業デザインはあるけど確かに自動車デザイン学科ではない。予備校の時の同級生のA君も確かに工業デザインに進んで、在学中に自分でやっていたと聞くし。確かに、日本で自動車デザインを専門でやっているのは、専門学校だけのようだ。実際そういう所出身の学生は採用することがあるという話だった。 
韓国の状況は分からないが、中国はカーデザイン専攻は美術大学の中に存在する。

 確かに大学の中のプロダクトデザイン、工業デザインなどで自動車デザインコースのようなものはある、自動車のデザインを学ぶ為には他のプロダクトデザインの基礎を学んでうんちゃらかんちゃら・・・と言う反論はあるんだろうけど、要するにそれは自動車デザインの専門はないと言うことの裏付けでしかないわけ。
 では、日本の才能ある若者たちが、「俺将来、車のデザインやりたいから◯◯専門学校の自動車デザインコースに行くぜ!」となるのかと言えば、どうだろう?親に「デザインやるのはもう反対しないから、せめて大学だけでも出て」と言われたり、自分自身でそう思っちゃったりするかもしれない。専門学校の地位が低い日本だからの現象なんだろうか・・・うーん、兎に角このままでは何だかとってもまずい気がする。

 確かに私が思う日本が世界に誇る他の分野、漫画、アニメ、ゲーム、なども専門学校には専門コースがあるが大学では極々少数の美術大学にしか無い。多くの美大はグラフィック、映像、視覚デザインの中の1コースでしかない。華道、茶道、書道なんかも大学で独立した学部として存在しているという話は聞かない(書道は教育大などで偶にあるか・・・)。

 これからますます少子化が進んでいき、大学の経営もさらに難しい局面を迎えるだろうし、そこで学ぶ学生たちも、就職の際のライバルは日本国内だけではなく、世界中の若者になる。また、就職先の企業も海外メーカーに直接雇用されるケースも増えてくるだろう。大学に学部の増設または再編をした方が双方のために良いのではないかと思う。

 例えば、武蔵野美術大学自動車デザイン学科ハンドルデザインコースのように・・・そうすれば、海外メーカーの人事担当が見て直ぐにこの人は自動車デザインの特にハンドルのデザインが専門なのだということが、プレゼンをする前の書類選考の段階で分かる。
 ちなみに現在武蔵野美術大学では、工業デザイン学科のあとに(クラフト、インテリア、インダストリアル)と言う3つのコースに分かれているらしい。そこで自動車デザインをやっていたとしても、履歴書には武蔵野美術大学工業デザイン学科インダストリアル専攻自動車デザインの◯◯ゼミ出身・・・となるわけだ。日本の人事担当は大学のネームバリューやゼミの指導教授の名前で検討してくれるのだろうが、海外では◯◯美術大学自動車デザイン学科の方が圧倒的に有利だと思う。

 就職先をどんどん海外を視野に入れないといけない現状なのだから、もっと学生にアピールしやすくするべきではないのだろうか。勿論本当に変えなくてはいけないのは大学や名前じゃなくて、日本人の外に対する意識なのだろうけども…

 ただ、一つ願わくば先日のヤカンのデザインをした人にだけは車のデザインに携わって欲しくない
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