平和安保法制その6/189-閣72 船舶検査活動改正法 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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2015年11月21日 14:47

我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案

第189国会 内閣提出法案第七十二号

平和安保法制その6

船舶検査活動法の改正

正式名称 周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律

 

船舶検査活動は、武装した自衛鑑が、実力によって船舶を停船させることを前提に行う活動であって、場合によっては武力行使あるいは対象船舶からの武力反撃を覚悟しなければできない活動である。これは周辺事態においては許されてきた。

 

しかし、周辺事態安全確保法の改正に伴い、船舶検査活動法も改正するというものである。

 

これまでは周辺事態でないと自衛隊の部隊は、船舶を検査する活動は不可であったが、この改正で、周辺事態以外の地域であっても、重要影響事態であるならば遠方であっても、船舶検査活動について同意に基づく外国領域での活動が可能となる。そして武器使用は自己保存型において許されることとなった。

 

この改正であるが、相手の船長の同意が必要である。船長が同意するぐらいならばその船舶は危険ではないということになる。だから検査しても大丈夫とのことのようである。同意が得られない船舶の場合は、抗戦する可能性がある。だから近づかないというものである。

 

これに対して、それでは意味がないとする意見もあるが、たとえ自衛隊を他国のような軍隊であるとしても、これにはある一定の効果は得られると思われる。検査自体が警備になっているからであり、この改正案には賛成する。

 

ところでこの改正される船舶検査活動法という法律は、小沢一郎生活の党代表が、自由党党首の時代に作った法律である。小渕内閣時代に自民・自由・公明の三党連立政権の時に、小沢氏の主導で作った。当時の小沢氏は、自民党幹事長時代に湾岸戦争で金だけ出して批難されたことから、「自衛隊は海外に派遣しろ」「周辺で怪しい船舶がいたら検査できるようにしろ」などと主張し、今とは考えられない政治路線であり、これらに反対する政治志向を徹底的に蔑視していたのである。

 

この小渕内閣のときの法律成立まであっては、自由党が積極的で公明党が反対していた。自民党はその板挟みにあっており、自民党が妥協し、公明党においては大妥協してできた法律である。現在においては、自民党と公明党がこの改正法を成し遂げ、そのときの自由党は反対に回っているという、まさに政党のご都合主義がよく表れている。

 

概要

① 我が国の平和と安全:「周辺事態」の見直しに伴う改正 (重要影響事態安全確保法の目的に対応)

② 国際社会の平和と安全:国際平和共同対処事態における活動の実施 (国際平和支援法の目的に対応)

 

目次

平和安保法制その1/189-閣72 総論1

 

平和安全法制その2/189-閣72 総論2

 

平和安全法制その3/189-閣72 自衛隊改正法

 

平和安保法制その4/189-閣72 国際平和協力改正法

 

平和安保法制その5/189-閣72 重要影響事態安全確保法

 

平和安保法制その6/189-閣72 船舶検査活動改正法

 

平和安保法制その7/189-閣72 事態対処改正法

 

平和安保法制その8/189-閣72 事態対処法改正による自…

 

平和安保法制その9/189-閣72 その他諸法

 

 

平和安保法制その10完/189-閣73 国際平和支援法