ニュース報道も うのみにするのは… | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


以前『子どもの愛情』 でご紹介した元奴隷小児科医先生 、今回は患者を置き去りにしたとバッシングされてしまった福島双葉病院の対応に関して、『避難指示の双葉病院 新たに7人死亡 搬送スタッフ付き添わず』のニュースとその真実 という記事を書かれていました。


先生が引用されたのは河北新報社の3月19日の記事 ですが、朝日新聞のasahi.comでも↓下記のような記事になっていました。


患者避難、医師ら付き添わず 21人死亡の双葉病院2011年3月18日1時43分

 福島第一原発の半径20キロ圏内にあり、避難指示を受けた双葉病院(福島県大熊町)から運ばれた患者が相次いで死亡した問題で、病院関係者が搬送時に付き添っていなかったことがわかった。福島県が17日に発表した。

 県によると、同病院には338人が入院し、うち146人は寝たきりや病状が重い患者だった。14日午前11時すぎに同原発3号機が爆発したのに伴い、陸上自衛隊などは1415の両日に患者を3回に分けて救出した。

 陸自が14日に救出した時は、病院には病院長のほか職員が数人いた。しかし避難所までは付き添わず、15日の午前と午後に計55人を搬送した際も病院関係者の付き添いはなかったという。県によると、移動時に患者の病状が確認できない状態で、搬送中や搬送後に計21人が亡くなったという。

 県が15日深夜に病院長と連絡を取ったところ、「第一原発が爆発したので、川内村で自衛隊を待っていた」などと説明したという。県の担当者は「付き添うべきだった」と話している。


双葉病院長「避難迫られた。責任ない」 患者21人死亡2011年3月19日11時29分

 福島第一原発の半径20キロ圏内にあり、避難指示を受けた双葉病院(福島県大熊町)の患者21人が搬送中や搬送後に死亡した問題で、同病院の院長が18日、朝日新聞の取材に応じた。自衛隊による救出前に病院を離れて患者を置き去りにしたことを認めたうえで、「一緒にいた地元警察署幹部に避難を迫られた」などと釈明した。

 同病院には14日時点で病状が重い患者146人が残され、自衛隊などが14日と15日に3回に分けて搬送。院長は15日の搬送前に他の病院関係者数人と病院を離れたことを認めたが、21人が亡くなったことについては「搬送に長時間かけたためで、国や県の責任。自分に責任はない」と主張した。

 県によると、同病院の患者らは移動時に患者の病状が確認できない状態で、搬送中や搬送後に計21人が亡くなったという。


これらの記事を読まれて、どのように思われますか? 18日の記事では、「ひどい!患者を置き去りにするなんて!!」と誰しも思いますよね? 19日の記事を読んでもなお、「院長の責任逃れ発言じゃないの!」というイメージじゃありませんか?


NHKのニュース記事では、↓下記のようになっています。


患者死亡 院長“何もできず”3月19日0時14分

 福島第一原子力発電所の事故で、避難指示の対象になった福島県大熊町の病院の入院患者21人が避難所で衰弱するなどして死亡した問題で、この病院の院長が、NHKの取材に応じ、「国や県に何度も頼んだのに救助が遅れた。自分たちでは何もできなかった」などと話しました。

  この問題は、原発事故で避難指示の対象になった福島県大熊町の双葉病院に入院していた高齢の患者など21人が、避難所で衰弱するなどして死亡したものです。これについて、双葉病院の院長が18日、NHKの取材に応じ、当時の状況を証言しました。

 それによりますと、地震のあと、この病院には寝たきりの人など130人ほどの患者が残っていたということです。しかし、翌日に原発の事故で避難指示が出たあとは、およそ60人いた病院関係者はほとんどが避難し、2日後には、院長など4人しかいない状態だったということです。こうしたなかで、自衛隊員が到着して、患者の避難所への搬送が始まり、院長たちは、今月15日に病院を離れたあと、警察官の指示で、病院には戻らなかったということです。

 これについて、院長は「当時は地震と原発事故でパニック状態で、自分たちだけでは何もできず、国や県に助けを求めたのに救助が遅れた。いわき市の避難所には、系列の病院の医師やスタッフを派遣したが、患者が亡くなったのは残念だ」と話しています。今回の問題を受けて、福島県は、改善する点が無かったか詳しく調べています。


NHKの報道で、18日にバッシングの対象となってしまった院長は、ぎりぎりまで付き添っていたこと、病院を離れたのは避難指示を徹底させようとした警察の指示だったことなどがわかります。


さらに、元同令小児科医先生のブログ記事に掲載されている双葉病院に勤務されていた医師からの報告、あるいは松永英明さんの「福島・双葉病院「患者置き去り」報道の悪意。医師・看護師は患者を見捨てたりしていなかった(追記あり)」 を読むと、いわれのないバッシングになっていたことが明らか。


多くの方が亡くなられたのは事実なので、感情的な流れでバッシング報道につながってしまった。混乱の中だからしかたがない? そんなことでいいのかな。いいはずないですよね。


双葉病院の医師たちは、緊急を要する事態の中で、情報が錯綜してしまったことによる被害者と言えそうです。バッシング記事を掲載してしまった報道各社は、真摯に彼らの名誉回復をはかってほしいものです。


こうしたことが起こると、ニュース記事というのは、出来事の一部しか伝えていないことがよくわかります。一連の流れの中で、どの部分を切り取るのか。記事を書かれている方々も、あれこれ悩みながら、真実を伝える努力をされていることと思います。


それでも、時々こうしてセンセーショナルな部分だけに光を当てたような記事が出ることがある。そんなときは、読み手の私たちが冷静に判断する必要がありますね。ブログ記事に対しても同様です。


患者は医師を選べますけど、医師は患者を選べません。え~っと、患者を選ぶ医師もいるというツッコミは置いといて、医療の原理原則として、そうなっています。警察に追われている人でも、患者として目の前にいれば、医師は警察を制して、逮捕よりも手当てを優先するものなんです。まして被災地であれば、押して知るべしです。


多少落ち着いてきているとはいえ、不眠不休に近い状態で、少ない物資をやりくりしながら、被災地で必死に救護活動にあたっている医師や看護師たち。ありがたいですね。アメブロ友達のDr.コトー も、被災地の病院で奮闘されています。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


春月の『ちょこっと健康術』

椿


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