勝手に映画紹介!?

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60ミニッツ(2024年)

 

再加入中のネットフリックスにて「60 ミニッツ」を鑑賞。試合を間近に控えた格闘家が、60分以内に元嫁さんと娘の元へ急がないと、共同親権が奪われてしまう状況になり…試合を放棄して、娘の元へ急ごうとするが、どうしても格闘家を試合に出したい“悪党”たちが後を追いかけてきて、邪魔をするという…ノンストップアクション、ベルリンが舞台なので、たぶんドイツ映画でしょうね。主人公を演じる役者さんは元格闘家でもあるそうで…スパーリングのシーンで、相手の嵌めたグローブを回し蹴りで蹴り飛ばしたりするのが、けっこうかっこよかったりしたなぁ。

 

格闘家で、スポーツジム経営者のオクタは…目前に試合を控え、調整を行っていた。そんなオクタには気がかりなことが…実は離婚した妻と暮らしている1人娘レオニーの誕生日会と試合の時間がバッティング、必ずケーキとプレゼントを持って参加すると約束していたが、時間に遅れそうだった。やがて試合会場で出番を待っていたオクタに、元妻から電話があり…誕生会が終わる6時までに家に来なければ、単独親権を申請するという。オクタは試合を放棄して会場を飛び出すのだが…オクタに試合を放棄されると困る裏社会の連中が後を追いかけてきて…。

 

見る前はテロとか、もっと大それた陰謀が起きるのかと思ったら…娘の親権を奪われそうになって、出場予定の格闘技の試合を放棄するって、わりとミニマムな話だったので…ちょっとビックリした。とはいうものの、主人公が試合放棄したら困る連中がいまして、案の定、金が絡んでたり、主人公が計り知れないところで、八百長が仕組まれてたり…だから、悪党たちが、無理やり試合会場に連れ戻そうと主人公を追いかけてくる。主人公は主人公で…嫁さんから“60分以内に家に来い!”と最後通牒を言い渡されてしまったので、何が何でも行かないといけない。

 

いや、もともと約束とか守れない男で、それが原因で別れちゃったらしいんだけど…いうても、格闘技の試合だって仕事じゃん。いくら娘の誕生日とバッティングしちゃったからって、もう入場のアナウンスが始まってるような状態で、“来ないと親権奪うわよ”なんて言うか?あの元嫁もけっこういけ好かない…性格が悪いな。さらに新しい旦那だか、恋人だかが既にいて、そいつが弁護士なんだよ。で、しゃしゃり出てきて、主人公を追い詰める。格闘家も…拳でならどんな困難にも立ち向かえるが、元嫁と新しい旦那には、やっぱり頭と口じゃ敵わないみたいだ…。

 

さらに追い打ちをかけるように、娘が“誕生会に間に合わないのね”なんて泣きそうな顔するから…パパ、いてもたってもいられなくなっちゃって、試合を投げ出しちゃう。60分しかない、拳銃まで持ち出すようなヤバい連中に追われる、ついでに警察まで絡んでくる…そんな状況なのに、娘と約束していたバースデーケーキと、誕生日プレゼントの調達までこなそうとする、本当に間に合うのか?いやいや、60分しかないんだから、もういいかげん、ケーキとプレゼントは諦めたら?せめて、約束の時間内に元嫁のところまでたどり着けるように頑張ればいいじゃんよ…。

 

などと心配しながら…見てしまった。途中、助けを求めた警察官にも、不審者扱いされ、逆に拘束されちゃったりするんだけど…そこでもまた、理不尽な言い訳で責められる主人公。確かに、格闘家だし、切羽詰まってるから、言葉や態度がちょっと乱暴なところもあったよ…でも、警官の方もけっこう主人公に難癖つけてきたんだよな。男女のコンビの警官だったんだけど、よりによって女の警官の方が先輩格らしく、主導権を握ってる。とにかく主人公を困らせるむかつくオバハンがいっぱい出てくる映画でもあった。でも、ちゃんと頼りになる女性キャラもいるねん。

 

どういう立ち位置なのかな?スポーツジムの経営者でもある主人公…そのジムに雇われていて、主人公のトレーナー、セコンドみたいなのを務めている、主人公と同じくらい強い女性が出てくる、名前は別に日本人、日系人ではないと思うんだけど“コジマ”という…ドイツにそういう名前があるんですかね?勝手に脳内変換で“小島”に置き換えたくなる(笑)このコジマさん…たぶん主人公の恋人でもないと思うんだけど(給料払ってくれ、昇給してくれって金の話ばかりしてたし)、要所要所で、ホント、いい活躍をしてくれる。あの元嫁とは対照的ないい女だったぜ(笑)

 

アクションは小気味よいし、テンポも悪くはないんだけど…一つ惜しいのが、“完璧なリアルタイム進行”ではなかった点だよね。嫁さんに“60分以内に来い!”って言われて、カウントダウンがスタートするんだけど…リアルで60分が過ぎても、まだ残り10分くらいあって、けっこう色々なところに寄り道してるのに、なかなか最後の10分も時間が減らないんだ。視聴者に、そういう“粗を気づかせない”くらい…目まぐるしいノンストップ感が味わえてるなら、こっちも騙されてあげるんだけど、意外とまったりしてるところもあるので、時間経過の矛盾は気になったかな?

 

 

監督:オリヴァー・キーンレ

出演:エミリオ・ザクラヤ デニス・モーイェン マリー・ムルール ポール・ヴォリン フロリアン・シュミッケ

 

 

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60 Minutes (Soundtrack from the Netflix Film)

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Mr.&Mrs.ウォンテッド(2023年)


Mr.&Mrs.ウォンテッド [DVD]

 

WOWOWのアクション映画特集でエアチェックしておいた「Mr.&Mrs.ウォンテッド」を鑑賞…倦怠期のイギリス人夫婦が、バカそうなアメ公にからまれて、イキった旦那が逆に相手を殴り殺してしまうんだけど、その死んじゃったアメ公の祖父さんがとんでもない大富豪で…加害者夫婦を“的に懸ける”というイギリス映画。邦題だと命を狙われる夫婦を指しているが…原題は命を狙う殺し屋たちを意味する“Hitmen”。孫を殺された大富豪の役でエリック・ロバーツが出てるけど、それ以外だと見たことあったのは命を狙われる旦那を演じてた役者さんくらいかな?

 

倦怠期の夫婦…ルークとローレンがパブで言い争いをしていたところ、後から入って来た若い客がローレンにちょっかいを出し始めた。さすがに怒ったルークは、その男に殴りかかるのだが…怒りを抑えられずに、相手を殴り殺してしまう。結局、正当防衛が認められ、罪には問われなかったのだが…死んだ若者の祖父マイケル・ヒーローはアメリカの大富豪であり、孫を溺愛していたことから、知り合いのイタリアマフィアに夫婦抹殺を依頼!しかしマフィアが送り込んだ刺客が夫婦の暗殺に失敗。面子を潰されたマフィアは次々と新たな殺し屋を夫婦に差し向ける!

 

もはやジャンルの一つといってもいい…“変な殺し屋さん大集合”映画の一つ。この手のジャンルは、コメディになりがちだけど…本作もしかり。それもイギリス映画なので…だいぶオフビート寄りな印象。冒頭、カップルが出てきて、目の前に停まってるトレーラーハウスに手榴弾を投げ込み、中にいる人物を爆殺するシーンから始まる。これは“的に掛けられる”夫婦ではなく、後に…招集される殺し屋の1組であった。場面は変わり、一応、メイン主人公の夫婦がパブで口喧嘩をし剣呑な雰囲気…そこへ後からやって来た若い客が嫁さんにちょっかいを出し始める。

 

嫁さんもよせばいいのに、その若者に“アソコが小さい”とバカにして切り返す…すると若者はズボンを脱いで、夫婦の前でストリップ。嫁さん、すかさず水をぶっかけるも、若者は嫁さんに平手打ち。仲が悪い夫婦でも、さすがに我慢ができなくなった旦那…まぁ、若者が登場する以前から、嫁さんになじられてイラついてもいたんだろうと思うけど、若者をこれでもかってくらいタコ殴りにしてフルボッコ…結果、相手を死なせてしまい逮捕される。明らかに過剰防衛だと思うんだけど…正当防衛が認められちゃって、無罪放免になった夫婦、ちょっと仲直りしてやがる。

 

この結果に怒ったのが死んだ若者の祖父、大富豪のエリック・ロバーツ…溺愛していた孫を殺されて、許さんと、夫婦の首に懸賞金!マブダチのイタリアマフィアのボスに頼んで殺し屋を送り込むんだけど…この殺し屋がとんだ間抜けで、夫婦を襲う直前に正体がバレてしまい、簡単に反撃されてしまう。旦那はまたも警察に捕まるが…今回も相手が殺し屋だから、すんなり正当防衛が認められて釈放。ただし取り調べを担当した警官から…“お前ら命狙われるぞ”と忠告を受ける。さすがに危機を悟った夫婦は、嫁さんの兄(昔悪だった?)に助けを求めるが…。

 

一方、面子を潰されたマフィアのボスは…伝手を頼って、色々な殺し屋を呼び集めて、夫婦の命を狙うことに。とにかく個性的なヤツらがいっぱい出てきて、中には“とある事情”で…愛し合う(?)夫婦を引き裂くのは嫌だと、夫婦の命を護る側に転じる変わり者の殺し屋なんかも出てきちゃったりして…事態は混迷。富豪は復讐を遂げられるのか、夫婦は最後まで生き延びられるのか?この手の映画にありがちなんだけど…誰に感情移入して見る映画なのか焦点がぼやけすぎてる印象がし、正直、あまり面白くなかった。各殺し屋の枝葉なエピソードが長すぎる。

 

もう少し、あの命を狙われてる夫婦に焦点を絞った展開でも良かったかもしれない…全体的に 散漫な感じがしたな。ああ、でも…最後のオチはちょっと意外性があって、そこだけはまぁまぁだったかも。そもそもトラブルが大きくなったのは、アメ公の若造を“粗チン”呼ばわりするなど…嫁さんの口の悪さもあったし、なんだかんだであの旦那は2人も人を殺めてるわけで…単純に無罪放免ってのが、法律的にはともかく、素直に応援できないところもあったので(ちゃっかりヨリ戻したりもして)…因果応報な天罰もありだろうと。あとは復讐者にも代償がつきものよね。

 

 

監督:サヴァス・D・マイケル

出演:エリック・ロバーツ ダニエル・カルタジローン ロイス・ブレイビン=プラット ルーカス・アウレリオ

 

 

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クーダ 殺し屋の流儀(2022年)

クーダ 殺し屋の流儀 [DVD]

 

WOWOWのアクション映画特集で「クーダ 殺し屋の流儀」を鑑賞…ムショ帰りの殺し屋アントニオ・バンデラスが裏社会に復帰し、腕っぷしの強い若者を弟子にする一方、元嫁や娘との付き合い方に悩んだり、娘と同じ年頃の家出少女を気にかけたり、根は優しい普通のオジサンだよみたいな話。いや、展開はそんな生易しい感じじゃなかったけど。バンデラスたちが仕える犯罪組織の女ボス役に「ブルー・クラッシュ」のケイト・ボスワース…クレジットで名前が入ってるのは気づいたけど、一瞬、わからんかった…昔は可愛かったのに、今はボスが似合う貫禄!

 

ストリートファイトで日銭を稼ぐ青年ストレイは、その腕っぷしを買われ、、犯罪組織の女ボス、エステルの下で働くことになった。さっそく刑務所帰りの殺し屋クーダと組まされることになったストレイ、クーダに連れられ彼の殺しを手伝わされる。最初はクーダに盾突いてしまうストレイ、その後…頭を下げ直し、取り立ての仕事などを手伝うことに。一方、クーダはビリーという自分の娘と同じ年ごろの家出少女と出会い、面倒をみることにしたのだが…ある日、世話をしたモーテルから忽然と姿を消してしまう。やがてビリーが犯罪組織に誘拐された事実を突き止め…。

 

バンデラスということで「デスペラード」レベルのアクションを期待してしまうと…そんなに派手ではなく、むしろ地味な内容なんだけど、悪くなかったですよ。最初は腕っぷしを買われて犯罪組織を手伝うことになった若者が出てきて、その若者の初仕事でコンビを組まされるのが、ムショ帰りのベテラン殺し屋バンデラス…女ボスのケイト・ボスワースの信頼も厚いようだ。バンデラスは、久しぶりに会う人みんなに、“出所したんだ?”と言われる…そう、服役中に別れた嫁と暮らしている娘にも同じような態度をとられる。でもって、さっそく若者の初仕事も殺しの手伝い。

 

まず、殺そうとしてるのはバンデラスと因縁がある相手らしい…最初に若者に命じてボコらせて、車のトランクに閉じ込めた後…人気のないふ頭に連れていてって、容赦なくズドン!その足で、若者と一緒に“打ちっぱなしゴルフ”へと向かう…どうやらアリバイ工作も兼ねてるらしい。ろくな説明もなしに殺しを手伝わされ、不満そうな若者、その場ではバンデラスに盾突き、けんか別れのような形になってしまうんだけど…結局、仕事がないので…後日、頭を下げて、正式に弟子入りする。取り立ての仕事など…裏社会のイロハを習い始めるるんだけれども…。

 

一方のバンデラスは、仕事の合間に…娘と久しぶりに再会して、つっけどんな態度をされてショック。そんな時に、万引きを咎められている家出少女を目にして、思わず助ける…どうやら自分の娘と重ね合わせてしまったようだ。そのまま一緒に飯を食って、おしゃべりして、泊まる場所も世話して、おまけに金まで渡す。後日、心配になって家出少女の泊まってるモーテルに顔を出すと、何者かが無理やり侵入した形跡があり、少女は行方不明になっていた。一応、弟子の若者にも行方を捜す方法はないかと相談してみるが…“無理じゃね”って一蹴されてしまうんだ。

 

そんな時、どうやら犯罪に巻き込まれたらしいという証拠を、ひょんな形で見つけてしまいスイッチが入る…さらには、少女を拉致した犯人も分かっちゃうわけだ。そのせいで、いい関係を築いていた女ボスとの間にも亀裂が!まだ組織の中では下っ端の若者は、師匠と、女ボスとの間に挟まれ、右往左往する。犯罪には長けてるし、容赦なく人を殺せるのは確かなんだけど…そこまで強いわけでもないバンデラス。都度、ピンチになることも多く…適度にハラハラ。悩み抜いた結果の娘への誕生日プレゼント、若者らの希望に満ちた行く末など、オチも良かった。

 

 

監督:リチャード・ヒューズ

出演:アントニオ・バンデラス ケイト・ボスワース モージャン・アリア アレクシス・レン ゾリー・グリッグス

 

 

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マッド・ハイジ(2022年)

マッド・ハイジ(R18版)

 

WOWOWの特集放送“魔改造!恐怖の童話原作映画2連発”でエアチェックしておいた…「マッド・ハイジ」を鑑賞、ひとつ前に見た「プー あくまのくまさん」が“クマのプーさん”をモチーフにした作品なら、こちらは“アルプスの少女ハイジ”をモチーフにしたエログロバイオレンス…ハイジをはじめ、クララやペータ、おじいいさんも出てきます!円盤はブルーレイが出てるんだけど、Amazonの商品画像が正面を向いてるジャケ写真じゃなかったので、記事の見栄えを優先し、配信版“マッド・ハイジ(R18版)”を拝借してます…WOWOW放送はR15+仕様でした。

 

マイリズチーズの社長マイリが大統領に就任、自社のチーズ以外を食することを禁ずる法律を制定、スイスを独善的に支配することになった。それから20年…アルプスの山麗で暮らす年頃の娘ハイジは唯一の肉親である祖父のアルペヒと暮らしており、羊飼いのペーターとは恋人関係にあった。しかし、アルペヒは2人の交際を反対…なんとペーターは禁制チーズの売人で、ハイジはそれを知らなかったのだ。ある日、ハイジの前で、チーズの密売がバレたペーターが処刑される。その後、アルペヒが家ごと爆破され、ハイジも矯正施設送りにされてしまうが…。


本編前に入ってる制作会社のロゴが…一瞬、パラマウントっぽく見えたんだけど、そこもパロディになっていて、その後…本作がクラウドファンディングで作られた旨を説明するテロップが表示されたりする。本編冒頭は世界観説明…「スターシップ・トゥルーパーズ」のジョニー・リコ役でお馴染みキャスパー・ヴァン・ディーン演じる大統領兼チーズ会社社長が、自社のチーズしか食べちゃダメというとんでもない法律を作り、スイスを独裁的に支配する様子が描かれる。スイスのシンボルでもある白十字が、まるで鉤十字のように恐ろしく見えるというのがなんとも妙だ。

 

なんかハイジの世界が「イングロリアス・バスターズ」のようになってしまったような感じだ(笑)そんな世界でも…ハイジさんはすくすくと育ち、お年頃の年齢、立派な身体に…ムフフフフ。羊飼いのペーター(黒人)と全裸で乳繰り合って、ヤリまくりな関係という…いや、実際にはそこまで生々しい濡れ場が描かれているわけではないのだが、関係性は容易に想像できる。オタクの妄想、エロ同人誌みたいな設定、展開…オイラたちが慣れ親しんだ、高畑勲や宮崎駿が作り上げたアニメ版のハイジたちも、あのまま大人になったらこうなるんだろうななんてつい想像。

 

ラブラブだったハイジとペーターだが…なんとペーターはハイジに内緒で禁制チーズの密売に手を染めてまして(この世界ではドラッグのような扱われ方)、それが“御上”にバレって、そっこく処刑。ハイジはそれを目の当たりにしてしまい、さらにその流れで…おじいさんまで家ごと爆破されてしまう!そしてハイジは…矯正施設送りにされ、無理やり大統領ブランドのチーズを食べさせられ、太らされそうになると。劇中ではスイス人のチーズ愛がとにかく変な方向に炸裂しまくる…様々なチーズ攻めを見てるだけで、当分の間、こちらまでチーズを食べたくなくなるよ。

 

矯正施設のパートは…いわゆる女囚映画のパロディになってまして、なかなか。そして最初の方で「イングロリアス・バスターズ」みたいだって感想を抱いたけど、ハイジが施設内で、女看守から拷問を受ける感じが…どこか「レザボア・ドッグス」でミスター・ブロンド(マイケル・マドセン兄貴)が警官を拷問するシーンを彷彿とさせたり、後に…ハイジが脱走し、己を鍛え上げて、独裁者連中に復讐するって展開はもろに「キル・ビル」っぽかったり…要所要所でタランティーノも入ってて…そういうのが変に鼻につくようなこともなく、うまく消化できていて面白かったです。

 

同じ特集で見た「プー あくまのくまさん」は続編公開が決まったけど…どちらかというと本作「マッド・ハイジ」の続編の方が見たいよね。っていうか、劇中では…フェイク予告まで挿入されてて、マジ、その内容をちゃんと映画として見たいと思ったもん。こういうフェイク予告の遊び心もタランティーノっぽいよね。製作陣に続編を作りたいという気持ちはあるらしいんだが…本作が日本で公開された時点のネット記事を読む限り、続編の企画が正式に進んでいるわけではないらしいよ。WOWOWだとグロシーンでボカシ処理多め…R18版だとちゃんと見れるのかな?

 

 

監督:ヨハネス・ハートマン サンドロ・クロプフシュタイン

出演:アリス・ルーシー マックス・リュートリンガー キャスパー・ヴァン・ディーン デヴィッド・スコフィールド

 

 

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マッド・ハイジ(R18版)

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プー あくまのくまさん(2023年)

プー あくまのくまさん 【DVD】 [DVD]

 

WOWOWの特集放送“魔改造!恐怖の童話原作映画2連発”でエアチェックしておいた…まずは1発目、「プー あくまのくまさん」を鑑賞。タイトルからもわかる通り、あの“クマのプーさん”をモチーフに、茶化しまくったホラー映画…元ネタ作品が米国での著作権保護期間を終了、パブリックドメイン化したことで実現した企画だとか。最近になって、続編の劇場公開が決まったと報じられていたので、なかなかタイムリーな放送だった。とはいうものの…オイラは“クマのプーさん”って、あのクマのビジュアルを認識できる程度で、物語や他の登場人物知らんがな。

 

かつて、クリストファー・ロビンは100エーカーの森で、オウル、ラビット、イーヨー、ピグレット、プーという異種交配種と出会い、楽しい日々を過ごしたのだが…クリストファーが成長するにつれ、森を訪れる機会も減り、とうとう仲間たちと別れる日がやって来た。クリストファーを失ったプーたちは、食べ物にも困り、ついには仲間を食べるような事態に!そのせいで生き残ったプーたちは、心をゆがめ、野生化し、人間を恨むようになっていった…。それから5年後、成長したクリストファーは婚約者のメリーを伴い森へ帰って来たのだが、彼らを出迎えたのは…。

 

元ネタの“クマのプーさん”をよく知らなくても、ギリ楽しめるかな?アイデアはそれなりに面白いし、プーをはじめとする化け物たちも、着ぐるみ感ありありの“中に人が入ってるだけやんか”な見た目だけど(仮面を被ったただの犯罪者に見える)…そこそこ不気味で味はある。森に戻って来たクリストファーたちが初っ端で襲われるのをはじめ、殺戮はテンポよく行われ、グロ描写も頑張っている方であると思う。なんだけど…何かが物足りない気がする。ちょっとネタバレ書くけど…最初の襲撃で、クリストファーは死にません、後半に反撃のチャンスがやって来ます。

 

ただ…死んだと思わせる必要があるので、プーたちに狙われる別のターゲットが出てくる。それが森の近くの別荘へ遊びに来た5人組の女子。言っちゃ悪いがルックスはみな平均レベル…水着を披露するお色気担当の女優の化粧のケバさが気になる。案の定、このケバイ女が“このグループ”では最初の犠牲者になったりもする。でね、テンポがよく、展開が早いのはいいんだけど…逆に早すぎるんだよな。劇中では、プーたちに恨まれているクリストファー以上にクローズアップされてる感があったのに、ドラマがなさすぎ、盛り上がりに欠けた女子グループ。

 

女の子がストーカーに怯えてちょっと病んでるとか、友達との同性愛的なものを受け入れるかどうかで悩んでたりとか…いろいろとそれっぽい匂わせがあったんだけど、そういうものがほとんど物語に絡まないまま(プーたちの最初の襲撃を、ストーカー男と勘違いするくらいの効果)、プーたちとの生存をかけたバトルになだれ込んでしまった。せめて同性愛的な濡れ場があっての殺戮とかだったらな…お約束としてもう少し自然に受け止められたんじゃないかなと。クリストファーを含む男性も出てくることは出てくるが、グループ内に男子がいた方が良かったよね。

 

昔、深作欣二の息子、深作健太が…“ミッキー・マウスが殺人鬼”というアイデアを思いついたが、そんな企画が通るはずもなく、まわりまわって「クロネズミ」という“ネズミの仮面を被った殺人鬼”が出てくる話になったと言っていた。アイデア自体はけっこう似ているところがあったな。そういえば、ネットでミッキー・マウスもプーさん同様、パブリックドメイン化で自由に使えるようになったという情報を目にした。今だったらイケるんちゃいまっか、健太監督!ぜひ“ミッキー・マウスが殺人鬼”を再始動させてよ。ってか、ディズニーがそういうホラー作ればいいのにな(笑)

 

 

監督:リース・フレイク=ウォーターフィールド

出演:ニコライ・レオン マリア・テイラー ナターシャ・ローズ・ミルズ アンバー・ドイグ=ソーン

 

 

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先週の読書:「奪還(上)(下)」「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」

先週の読書:「奪還(上)(下)」「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」

 

4月ももう終わりか、長かったような、あっという間だったような…ちょうどGW真っただ中だけど、オイラはいつものように予定はなく、いつも通り、自宅でダラダラ…ネトフリに再加入したので配信で映画を見て(あとWOWOWのエアチェックもけっこうたまってる)、積読本をいろいろと消化します。映画館もGW中は…特に見たいものはない、見たいものは先週見ちゃってるので、行かないし。というわけで読書の話…一応、先週は3冊ほど読んだだけど、上下巻ものが含まれるので、実際は2作品ほどの読了でした。久しぶりに電子書籍の整理、未読を1冊読んだ。

 

1冊目、2冊目は未読だったジャク・リーチャーシリーズの一つ「奪還(上)(下)」をようやく入手できて読めた…現段階の最新刊である「消えた戦友」の一つ前に翻訳されたもの、日本翻訳の13作目、正規のシリーズ順で10作目にあたる。リーチャーは赤の他人の誘拐事件にクビをつっこみ、最終的にイギリスまで出かけて行って、どえらい目に遭います。3冊目は電子書籍で麻見和史の「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」…DMMブックスで買ってあったのを忘れてた。連作短編の警察小説…麻見和史っぽさは感じられるけど、長編と比べると軽めだ。

 

今回の“推しの1冊”はもちろん…リー・チャイルドのジャック・リーチャーシリーズ「奪還」だが、上下巻とも推したいので、正確に言うと今回だけは“推しの1作”ですね(笑)それにしても、最近は古めの文庫本でも220円が主流になってきた近所のブックオフで…まだ2年くらいしか経ってない、「奪還(上)(下)」を、2冊とも各110円で入手できたのは珍しいし、嬉しいし、びっくりしたよ。ブックオフに足を踏み入れたのも、ちょっと久しぶりだったけど(前は2日にいっぺん、コロナ前なんかだと毎日通ってる頃もあった)…ホント、タイミングが良かったなぁ。

 

 

 

 

2022年8月発行、リー・チャイルド著「奪還」…最近は文庫の古本も220円が主流になってきたブックオフで、上下巻を各110円で入手できた。日本翻訳13作目、本国発刊順では10作目(ちょうど「アウトロー」の次)の本作…ニューヨークのカフェでコーヒーを飲んでいるリーチャーに、いきなり妙な質問を浴びせてきた男…実は男の雇い主である、民間軍事会社経営者の家族が何者かに誘拐され、ちょうどリーチャーのいる場所から見える位置で身代金の受け渡しが行われたのだが、リーチャーがその一部始終を目撃していたのではないかということだった。

 

それらしい記憶に思い当たったリーチャーは、成り行きで犯人探しに協力することになる。経営者は、屈強な傭兵軍団を従えているのだが、リーチャーは元憲兵という経歴を売り込み、犯人や交渉に関する助言をする。しかし、当たってる読みもあれば、大外れな読みもあったりで…人質の解放交渉は難航、それどころか調子に乗った犯人は、身代金を何度も追加で要求してきて、その都度、リーチャーたちを出し抜き、金を持って逃げ延びてしまう。人質解放を優先し、下手に出ていた経営者は…人質奪還が困難だと見極め、犯人への復讐へとシフトチェンジ。

 

リーチャーはただの誘拐事件ではなく、経営者の過去から事件の真相に迫ろうと独自に動き出し、傭兵軍団とは異なる外部の協力者もこっそり増やしていくが…。ようやく犯人の目星が付くかなとおもいきや、振出しに戻ってしまったところで上巻は終了。下巻は名誉挽回といわんばかりに、序盤から今度こそ役立ちそうな手掛かりを見つけて、色々と事態が進展していく。雇い主とはうまくいってる方ではなかったリーチャー…もともと行方不明の妻子を助けたい一心で協力していたこともあり、いつしか犯人探し、妻子探しを継続しながらも、雇い主とは袂を分かつ。

 

それを相手に悟られないようにするのも忘れず、色々と小細工をしていくという感じ。本作では、上巻の序盤から…リーチャーの“読み違い”が目立っており、ある意味、それが全体の伏線ともとれたり。ことごとく行動が裏目に出ていて、なんだったら、協力しない方が、首をつっこまないことが一番良かったりするんだけど…そんなもん後の祭り。本人も深く反省し、なんとか事態を丸く収めるために最後まで頑張るって感じでした。なぜ雇い主も、リーチャーも、最初に“その可能性”を考えなかったのかって思ったりもしちゃうくらい…“ちょっと読める真相”だったよ。

 

ピンチになりながらも、敵を冷静に排除していくリーチャーが逞しくもあり、ちょっと恐ろしいなと。怒らせたら本当にヤバい奴なんだなと…改めて思うのであった。自分が今まで読んできた作品の中だと「パーソナル」という作品で、珍しくアメリカ以外の国へ遠征してたけど…本作もイギリスまで行って大暴れしていた。今回読み終わった「奪還」の次に翻訳されたのが現段階の最新刊である「消えた戦友」…ちょうどアマプラで映像化された、ドラマ「ジャック・リーチャー ~正義のアウトロー~シーズン2」の原作…ドラマは見たけど、小説未読、古本で探してる最中。

 

 

 

2021年6月発行の麻見和史著「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」…黒星達成という縁起でもない名前のせいで周囲から疫病神扱いされていて、本人もネガティブ思考の男性刑事が、元看護士という異色の経歴を持つ女性刑事・白石雪乃とコンビを組み事件に挑む連作短編形式の警察小説、全5編…女性刑事・白石は黒星と性格も正反対なポジティブ思考の持ち主であり、両方合わさることでプラスマイナズゼロ、それどころか黒星の不運を跳ね飛ばし、幸運を引き寄せ…どんな難事件も短期間で解決、白黒コンビともてはやされるようになる!

 

こんな説明だと…コミカルなテイストかなと思いがちだが、そこは麻見和史作品なので、扱う事件は猟奇的なものも多く、犯人探しは推理小説的にフェアであり、意外性もあったりする。作中で刑事たちが真犯人や真相に思い至った時の描写がいかにも。ただし短編なので…長編作品と比べてしまうと、サクサクしすぎで、物足りなさもあるのは否めない。1つ目の“星の傷痕”は…有名病院近くの廃ビルで男性の死体が見つかり、死体には刃物でつけられた複数の傷が!そして死体損壊が趣味だと犯人がわざわざメッセージを残していた。コンビの初顔合わせ!

 

2つ目の“美神の傷痕”も…廃屋で激しく損壊された死体が見つかり、身元は美容外科医の後妻であることが判明する。どうやら殺された嫁さんは浮気をしていたらしく、やはり夫である美容外科医が怪しい?3つ目の“罪の傷痕”は…黒星刑事の知人であるアパート経営者から、入居者が行方不明になったという話を聞き、同棲中の内縁の妻に事情聴取すると…多数の凶器と、何らかの犯行を仄めかすメッセージが部屋に残されていたことが判明、行方不明者探しを始めることになる。やがて内縁の妻にも意外な過去があって…失踪はそれに関係するのか?

 

4つ目の“嵐の傷痕”は…当初、交通事故死と見られていた被害者の家族から、事件性があるという訴えがあり、交通課の依頼で事故を再調査…被害者の周囲を調べると、恋人の女やその母親の言動が何やらおかしくて…。5つ目の“炎焔の傷痕”は…手製爆弾を使った爆破事件と、セミプロの女性写真家への脅迫事件が同時進行で描かれるが…案の定、2つの事件がバッティングして、意外な事実、新たな事件の予感!全部の話がそうじゃないけど…事件の多くに、病院や病人が関わってくるのも本作の特徴の一つか?ページ数少もなく短時間で読めた。






 

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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年)

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

 

アマプラの無料見放題対象に「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が追加されたのでさっそく鑑賞…劇場公開は昨年の11月。当初は映画館へ見に行くつもりだったんだけど、公開初日に雨が降って、出かけるのが億劫になってしまい、その時は“翌週の割引デーで見に行ってくる”なんて言ってるのが、当時のブログの記述で残ってまして、でも、都合がつかず、結局見に行けなくて…今に至る。公開後に、口コミで観客動員数が上がっていって、みんなが“面白い、面白い”って騒ぎ始めたので、天邪鬼な性格のオイラは…逆に今見なくてもいいかもってなっちゃったんだよ。

 

雑誌記者の山田は…妖怪少年・ゲゲゲの鬼太郎にインタビュー取材を申し込もうと、彼の後を追いかけているうちに…哭倉村という廃村にまぎれ込んでしまった。遡ること70年前、昭和31年…日本の政財界を牛耳る龍賀家の当主・時貞が逝去。東京の血液銀行に勤める水木は、時貞の弔いを建前に、龍賀家へ近づき、取り入ろうと哭倉村へ向かう。そこで龍賀家の人々と対面を果たすのだが…時貞亡き後の跡継ぎを巡っての醜い争いを目にしてしまう。一方、行方不明になった妻を探し求め…謎の男(鬼太郎の父)も哭倉村に足を踏み入れていたのだが…。

 

鬼太郎は…子供の頃に原作も少しは触れているけど、一番思い入れがあるのは、戸田恵子版(ユメコちゃん出てくるヤツ)のTVアニメや劇場版だな。戸田恵子版以前に、野沢雅子さんのヤツ(2作目)も、再放送とかで見たことはあったけど…怖くて、あまり見るのが好きじゃなかったんだよな。そんなわけで基本は押さえているけど、そこまでマニアックな鬼太郎知識は持ち合わせていない。そんなオイラが見ても…なるほど評判通り、面白い映画になっている。最初は、劇場アニメとしては…そこまでオタク心に刺さる繊細な美麗作画じゃないなって印象も受けた。

 

でもね…細かく見ていくと、キャラクターの芝居がちゃんとしているんだよ。あとさ、時代感が伝わってくる丁寧な演出には関心…列車内で子供がゴホンゴホンと咳き込んでも、無関心な大人たちとか、なるほど、そういう時代の話なんだなと(雰囲気作りだけで終わってなく、ちゃんと伏線でもある)。その後もセリフで語らなくても、ちゃんと“画(絵)”で言いたいことが伝わってくる、そこまで緻密に書き込まれた作画じゃないんだけど、意外と情報量はある。その逆に…何気ない些細な会話で世界観を“見せる”という場合もあって、映像作品としてのセンスを感じるよね。

 

物語は、なんだかんだ言っても“鬼太郎”なので、最後で妖怪が絡んでくるに決まってると思ってたけど…いい意味で古風と、直球な土着ミステリーのフォーマット。戦争の狂気、戦後の敗戦ムードなど…そこまで時間を割いて描いているわけではないけど、「ゴジラ-1.0」なんかよりもぜんぜんリアルな雰囲気が感じられるなと思ったのはオイラだけだろうか?つい女性に対して“処女性”を求めてしまう男の身勝手さなんかもさりげなく描き、日本を牛耳ろうとする老害への皮肉も大いに伝わってくる。いつの時代も庶民の生き血を吸うのはあんな連中だよな…。

 

作画も美麗じゃないなんて言っちゃったけど…中盤の“ゲゲ郎”と裏鬼道衆の対決を描くアクションが凄まじい!後半パートは作画の質もどんどん向上していった印象だな。事件の実行犯であったあの人の見せ場なんかも…けっこう力が入ってましたしね。まさに、ああいう作画がオタク心を刺激する。物語に見入ってたので…あんまり音楽を気にしてなかったけど、後半のアクションシーンで、“あれ、これはまさか川井憲次さんではないだろうか?”とようやく気づく…やっぱアクションには川井節がハマる。妖怪と川井節というと「さくや妖怪伝」を思い出すな。

 

最近の「名探偵コナン」の映画なんかよりも、しっかりと推理ミステリの醍醐味が味わえて面白かった!胡散臭い登場人物が次から次へと出てくるんだけど、芸達者なベテラン声優さんが多く、それ以外のもう若手とはいわないだろう中堅の人たちも人気と実力を兼ね備えた演者ばかりだったので、安心して映像に没入できた。鬼太郎などのレギュラーキャラはTV6作目のキャスト…沢城みゆきの鬼太郎はけっこう好きかも。最後は、あまり鬼太郎に詳しくないオイラでも知っている“有名なシーン”へと繋がり…プリクエルとしての驚きと、満足感も高めであった。

 

 

監督:古賀豪

出演:関俊彦 木内秀信 種﨑敦美 小林由美子 古川登志夫 沢城みゆき 庄司宇芽香 野沢雅子

 

 

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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎






 

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恐怖の報酬(2024年)

 

再加入中のネットフリックスで…ネトフリ映画「恐怖の報酬(原題:LE SALAIRE DE LA PEUR)」を鑑賞した…過去にも複数回映像化されているフランスの有名小説が原作。自分は原作未読、1953年のフランス版も未鑑賞だけど、1977年にウィリアム・フリードキンが撮った米国リメイクの“オリジナル完全版”と銘打たれたバージョン(本国以外では30分以上カットされた短縮版で公開されていたが、2013年のリマスター化に伴い、日本でも2018年に劇場公開、ソフト化された)を、数年前にTV放送でちょうど見ていた…フリードキン版は超面白かったよねぇ…。

 

元ボディガードのフレッドは、自分のせいで兄のアレックスを犯罪に巻き込んでしまい、その結果…アレックスが刑務所送りになってしまった。今は、アレックスの妻子の面倒をみながら、油田の採掘場を襲撃から護る仕事に従事ていた。ある日、民兵の襲撃で油田にトラブルが発生、火災が起きてしまった。火を鎮めるには、大量のニトロを爆発させる必要があり…遠く離れた太陽光発電所から車で運ばなければならなかった。その運搬役を頼まれたフレッド…今回のミッションのため、油田会社は爆発物の専門家であるアレックスも釈放することが可能だといい…。

 

油田で事故が起きて、火災を食い止めるために…遠くの場所からニトロを運んできて爆発させる、主人公を含む訳ありな連中が運搬要員として招集されるという、大まかなフォーマットは自分が見たフリードキン版と同じだが…舞台設定も違うし、各登場人物の関係性、抱えてるドラマなんかも違うし、だいぶ印象は異なっていた。原作と53年のフランス版を読んでない、見てないのでそれらとの比較はできないけど…だいぶ現代的な話だったので、フリードキン版より古い作品と同じということもないだろうし、やっぱりオリジナル要素が強めだったんじゃないかな?

 

フリードキン版は、それぞれ訳ありな人間が、名乗りを上げ、たまたま一緒になって、ニトロの運搬に携わるような展開だったが…2024年版では、主要登場人物が兄弟であり…弟の方のセフレ(笑)や昔の同僚でチームを組むことになる。もともとはカタギの仕事をしていた兄弟…弟は金持ちのボディガードだったんだけど、警護対象だった人間が目の前で殺されてしまった。で、魔がさして…死んだ警護対象者の家に後から忍び込み、金庫から金を盗もうと計画を立て、兄貴を無理やり誘うんだけど…運悪く警察にバレちゃって、兄貴だけムショ行きになってしまう。

 

兄貴には妻子がいたんだけど…弟は、罪滅ぼしも兼ねて、その妻子の面倒を見ていた。そんな時に油田事故…油田関係者が弟のことを知っていて、この兄弟に白羽の矢、兄貴をムショから出してやるから、ニトロの運搬を引き受けろと。この兄弟だけだと心もとないので、道案内としてNGO職員も仲間に加えるんだけど、そのうちの1人、女性職員と弟がいい関係。いや、周囲には“恋人じゃない”って言ってて、でも仕事あがりにイッパツやる関係ではある。今回の雇い主に、どういう関係かって聞かれるシーンがあって、“セフレやろ”ってツッコミを入れるオイラ。

 

そうしたら、まさにNGOのねーちゃんの方が“たまにセックスする仲よ”と返答してて、大爆笑してしまった…解釈間違ってなかった。ただ、まぁ…危険な任務を一緒に行動していくうちに、絆は深まり、セフレ以上の関係にはなっていったかなという感じだったけどね。フリードキン版は山奥や森林地帯の印象が強かったが、本作では砂漠の横断…フリードキン版で印象的だった吊り橋の代わりなのか、破損したパイプラインからオイルが漏れだし、オイルの川ができていて、通行が困難になるなんていうシーンがあったり、行く手を阻むトラブルもだいぶ違ったよ。

 

フリードキン版でも物語後半で、ゲリラにトラックを襲撃されていたけど…あれに似た連中はもっと早い段階で絡んできていた。カーチェイスに銃撃戦、地雷原に追い込まれて、そこをスナイパーに狙われたり…全体的に、ドンパチアクションは増えたよ。でもね、あの積んでるニトロが、今にも爆発しそうな緊張感というのは、フリードキン版にはかなわなかったな。運搬しているニトロを使って障害を排除なんていうのも、フリードキン版の対処法に比べるとややあっさり。兄弟関係、特に弟の贖罪を強調したような最後の展開なんかも、浪花節すぎてちょい白ける。
 

 

監督:ジュリアン・ルクレルク

出演:フランク・ガスタンビドゥ アルバン・ルノワール ソフィア・ザマニ アナ・ジラルド バカリー・ディオンベラ

 

 

【同じ原作の旧作映画です…】

Blu-ray 恐怖の報酬【オリジナル完全版】

Blu-ray アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督『恐怖の報酬』

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ハート・オブ・ザ・ハンター(2024年)

 

実写映画版「シティーハンター」目当てに再加入したネットフリックスで「ハート・オブ・ザ・ハンター(原題:Heart of the Hunter)を鑑賞…それが正しい行いだと信じ、暗殺を請け負っていた殺し屋が、仕事に嫌気をさして堅気になるも…数年ぶりに現れたかつての仲間(上官・上司のような存在?)によって、再び政府絡みの陰謀に巻き込まれてしまうという南アフリカのサスペンスアクション…当然、キャストは知らない人ばかりだったが、前にネトフリに入っていた時に見た、やはり南アフリカ製だったネトフリ映画「シルバートン・シージ」と同じ監督さんの作品でした。

 

黒い噂の絶えない次期大統領候補、ムティマ副大統領の当選が確実視される中…彼を失脚させる情報を所持する男クラインが、PIA“ケープタウン大統領情報局”のモー局長の命令で動く民間警備会社の人間たちに追われていた。クラインは、かつて自分と同じ志を持って、暗殺任務に従事ていたズコと接触し、ムティマの大統領就任阻止を手伝ってほしいと懇願。その後、クラインは追手の前で自ら命を絶つ!ズコも局長の部下に拘束されそうになるも、なんとか振り切り、クラインに指示された目的地を目指す!しかしズコの恋人がPIAに捕まってしまい…。

 

頭を使わないでサクっと見れるようなアクションはないかと思い…予告映像を見たらドンパチが派手そうだったので、そのまま見始めちゃったんだけど、やっぱりお国柄が反映されたような、ハードで展開も重めなところがある話だったかな?ストーリー自体は、一見難しそうに見えて、実はそうでもなく…悪い大統領候補を失脚させるための戦いに、今はカタギになっている元暗殺者(辞めるきっかけの話は冒頭で描かれている)の主人公が巻き込まれてしまい、大統領候補に飼われている諜報組織や民間警備会社に追われ、戦い…みたいな感じで進んでいく。

 

主人公は子持ち女性と付き合っていて、まさにプロポーズ直前だったんだけど…昔の仲間が“一緒に戦ってくれ”ってやって来たことで、大統領候補側に正体がバレ、目をつけられてしまう。最初は“仕事はしない”って断ってたんだけど、諜報機関に拘束されそうになるわ、カノジョと子供も拘束されちゃうわ…追手が迫ってきて撃たれるわで、戻れないところまでいっちゃって、戦う道を選ぶ…。主人公はとりあえずバイクで指示された目的地(けっこう長距離)へ向かうことに…そこには大統領候補を失脚させるための“何か”があるようだ。無事にたどり着けるのか?

 

かつての仲間が、大統領候補側の組織内に潜入してまして、ここぞという時まで正体を隠してて…主人公ほどじゃないけど、戦うとそれなりに強い(でも、とんでもない失態もしでかすけど)。ぶっちゃけちゃうと女性なんだけど…潜入中と、正体を明かしてからの雰囲気がガラリと変わるんだ。潜入中は頭に頭巾みたいなのを被ってるので、すごい淑やかに見えるんだけど、それを脱ぐとなかなかファンキーな髪形をしていて、いかにも女戦士という感じ。「ルパン三世 カリオストロの城」で、クラリスの家庭教師に化けてる不二子が正体を現した時みたいなギャップ!

 

主人公はまだ“結婚していなかった”のに…一緒に人質にされた恋人の連れ子を、自然に“(自分の)息子”と呼ぶようになってるのが、なんかちょっと胸アツ。爆発で燃える真っ赤な炎の中にバイクで飛び込むような「ミッション・インポッシブル」的アクションもあれば、元暗殺者ということで、ザコキャラなんかは背後から忍び寄って瞬殺…そういうところはデンゼル・ワシントンの「イコライザー」を彷彿とさせたね。ちなみに主人公のメインウェポンは槍!人種差別をストレートに描いていた「シルバートン・シージ」ほどのメッセージ性はなかったけど、まぁまぁ面白い。

 

 

監督:マンドラ・デューベ

出演:ボンコ・コーザ コニー・ファーガソン ティム・セロン マササ・ムバンゲニ ボレン・モゴッツィ

 

 

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シティーハンター(2024年)

 

ネトフリで実写版の「シティーハンター」の配信が始まったので、1月中旬以来の再加入…いつも1か月だけ加入して、その時に集中してネトフリ映画を見まくってるんだけど、昨年は9月以降に見たい作品が相次いで、結局3回も加入しちゃったしな。今年は何回くらいお世話になるだろうか?ちなみにプランは広告なしのスタンダード。ということで、「シティーハンター」の感想…アニメ版もまだまだ現役コンテンツ、言わずと知れた北条司の人気コミックが原作。てっきり複数エピソードのドラマなのかと思っていたら、単発で見れる長編映画として作られていたのね。

 

新宿駅の掲示板に“XYZ”の書き込みがあれば、危険な依頼でも引き受ける凄腕スイーパーの冴羽獠、通称シティーハンター。相棒の槇村と共に、ナツミと名乗る女から、失踪した妹・くるみを捜し出してほしいという依頼を受ける。やがてヤクザの事務所にくるみが連れ込まれたのを知り、助けに向かうも…獠も悪党と勘違いされ、逃げられてしまう。その時のくるみは異常な瞬発力を発揮…それを見た獠は不審がる。その後、槇村が妹・香の前で殺される!どうやらくるみの失踪とも関係があるようで…香は兄の死の真相を究明してくれと獠に詰め寄るのだが…。

 

主役の冴羽獠役に漫画原作の主人公を演じても定評がある鈴木亮平…信頼度は高めで、実写化発表の際、原作ファンからも好意的に受け止められていた印象。ただ…実写の冴羽獠といえば、先にTVドラマ版「エンジェル・ハート」で上川隆也が演じており、あちらの再現度もなかなかだった。ということで、最初こそ上川版の方が冴羽獠の雰囲気に近い、渋くてカッコいいなって思ったんだけど…アクションシーンになれば、役者の実年齢が大きく影響…想像以上にキレキレのアクションを披露してくれて、鈴木亮平版もぜんぜんアリだなと思えるようになった。

 

いや、タイトルが出る前、いわゆるアバンにあたるエピソード…依頼された失踪人を探し出すため、ヤクザの事務所に獠が乗り込んでいくんだけど、そこで披露されるジャンプキックを、ここぞという場面で挿入する“アニメの静止画”のような動きが止まっている映像で見せていて…それが妙にダサくて、“やっちまったな”って思ったんですよ。その後も、ハードなアクションの中に、挿入されるアニメ調のコミカルな動き、演技も目を逸らしたくなったんだけど…途中からそういう演出のバランスがこなれてきて、漫画・アニメ同様、自然に受け止められるようになった。

 

ストーリーは原作やアニメの初期のものに近いけど、まったく同じというわけではなく、エッセンスを抽出したオリジナル展開。それこそ香瑩(シャンイン)こそ出てこないものの「エンジェル・ハート」っぽさ味もあって、現代風に程よくブラッシュアップされている感じ。主な内容は、槇村の死、エンジェルダスト、香が獠のパートナーになるまでって感じですかね。安藤政信演じる槇村は、雰囲気ぴったりで…獠よりもハマっているように見えた。ここは原作通りなので仕方がないけど、直ぐに死んじゃって、出番があまりないのが残念…槇村の活躍をもう少し見たかった。

 

香はパっと見のビジュアルだと、鈴木亮平同様、そこまで似てない…むしろフランスの実写版の香の方が香っぽく見えるくらいだと思ったんだけど、声は意外とアニメの伊倉一恵さん(アニメの香役)に似てるぞ!兄・槇村との通話シーンで、電話から漏れ聞こえてくる声がちゃんと香っぽくて、“おおっ”って思った。あとは、実際に獠と絡むようになってからの動きかな?そう、それこそ香の“シリアスパートに挿入されるアニメ的な動き”が自然に再現されていて…段々と香に見えてきたんだ。あと獠の方も、ギャグ調にクズした時の声が神谷明さんに似てるのに気づく。

 

もしかして、宮野真守よりも、鈴木亮平の方が…リメイク版「うる星やつら」の面堂終太郎や、リメイク版「キン肉マン」のキン肉スグルの声に合っていたんじゃないかって本気で思ってしまったほどだ。今後、神谷さんの持ち役アニメをリメイクする際は…鈴木亮平も検討の余地ありだと思うな。そして…キャバクラでの獠の裸踊りをあそこまで再現してて驚いた一方、冒頭から“モッコリモッコリ”言ってるくせに、肝心の“モッコリ”が描かれていなくて、残念です…さすがのネトフリでもそこはハードル高かったのか?そういえばお下品全開のフランス版もなかったな?

 

木村文乃がセクシー女刑事(デカ)、警視庁の女豹・冴子さんを演じていて…これも意外といい!木村文乃といえば、大好きな麻見和史の警察小説を映像化した「殺人分析班」シリーズで地味で色気もない如月塔子を演じてたんだけど…同じ女刑事でも180度違う役柄がよく似合っていて凄いなと。あと海坊主役でマフィア梶田が出演しているのが話題になったけど…初見じゃわからんだろ。たぶん、あのシーン、アレの説明シーンの、ほぼ背景と同化してる、後ろの方で小芝居してる人型にみえるシルエットがそうだよね?よく見ると頭がテカってるもんなぁ(笑)

 

本家、アニメの声優・神谷明さんも出演者としてクレジット…あれはたぶん、槇村の死を伝えるニュースのアナウンサーの声がそうだったんじゃないかな?もし、どこかで顔出ししていたなら見過ごしてるけど、たぶんあの声であってると思う。獠の愛銃といえばパイソンだけど…80年代、90年代のハリウッドアクション好きとしては、クライマックス近くでMP5Kをぶっ放すガンアクションもけっこう好きだ。それと香の100tハンマーをああいう形で理由をつけて、物語に落とし込んでるのも良かった。まぁ、最後に“Get Wild”が流れれば、あとはもうなんでも許せちゃうな。

 

 

監督:佐藤祐市

出演:鈴木亮平 森田望智 安藤政信 華村あすか 杉本哲太 水崎綾女 木村文乃 神谷明 橋爪功

 

 

【今回の元ネタはこのあたりか?】

シティーハンター 1巻 (ゼノンコミックス)


シティーハンター 1巻 (ゼノンコミックス)






 

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