プー あくまのくまさん(2023年) | 勝手に映画紹介!?

プー あくまのくまさん(2023年)

プー あくまのくまさん 【DVD】 [DVD]

 

WOWOWの特集放送“魔改造!恐怖の童話原作映画2連発”でエアチェックしておいた…まずは1発目、「プー あくまのくまさん」を鑑賞。タイトルからもわかる通り、あの“クマのプーさん”をモチーフに、茶化しまくったホラー映画…元ネタ作品が米国での著作権保護期間を終了、パブリックドメイン化したことで実現した企画だとか。最近になって、続編の劇場公開が決まったと報じられていたので、なかなかタイムリーな放送だった。とはいうものの…オイラは“クマのプーさん”って、あのクマのビジュアルを認識できる程度で、物語や他の登場人物知らんがな。

 

かつて、クリストファー・ロビンは100エーカーの森で、オウル、ラビット、イーヨー、ピグレット、プーという異種交配種と出会い、楽しい日々を過ごしたのだが…クリストファーが成長するにつれ、森を訪れる機会も減り、とうとう仲間たちと別れる日がやって来た。クリストファーを失ったプーたちは、食べ物にも困り、ついには仲間を食べるような事態に!そのせいで生き残ったプーたちは、心をゆがめ、野生化し、人間を恨むようになっていった…。それから5年後、成長したクリストファーは婚約者のメリーを伴い森へ帰って来たのだが、彼らを出迎えたのは…。

 

元ネタの“クマのプーさん”をよく知らなくても、ギリ楽しめるかな?アイデアはそれなりに面白いし、プーをはじめとする化け物たちも、着ぐるみ感ありありの“中に人が入ってるだけやんか”な見た目だけど(仮面を被ったただの犯罪者に見える)…そこそこ不気味で味はある。森に戻って来たクリストファーたちが初っ端で襲われるのをはじめ、殺戮はテンポよく行われ、グロ描写も頑張っている方であると思う。なんだけど…何かが物足りない気がする。ちょっとネタバレ書くけど…最初の襲撃で、クリストファーは死にません、後半に反撃のチャンスがやって来ます。

 

ただ…死んだと思わせる必要があるので、プーたちに狙われる別のターゲットが出てくる。それが森の近くの別荘へ遊びに来た5人組の女子。言っちゃ悪いがルックスはみな平均レベル…水着を披露するお色気担当の女優の化粧のケバさが気になる。案の定、このケバイ女が“このグループ”では最初の犠牲者になったりもする。でね、テンポがよく、展開が早いのはいいんだけど…逆に早すぎるんだよな。劇中では、プーたちに恨まれているクリストファー以上にクローズアップされてる感があったのに、ドラマがなさすぎ、盛り上がりに欠けた女子グループ。

 

女の子がストーカーに怯えてちょっと病んでるとか、友達との同性愛的なものを受け入れるかどうかで悩んでたりとか…いろいろとそれっぽい匂わせがあったんだけど、そういうものがほとんど物語に絡まないまま(プーたちの最初の襲撃を、ストーカー男と勘違いするくらいの効果)、プーたちとの生存をかけたバトルになだれ込んでしまった。せめて同性愛的な濡れ場があっての殺戮とかだったらな…お約束としてもう少し自然に受け止められたんじゃないかなと。クリストファーを含む男性も出てくることは出てくるが、グループ内に男子がいた方が良かったよね。

 

昔、深作欣二の息子、深作健太が…“ミッキー・マウスが殺人鬼”というアイデアを思いついたが、そんな企画が通るはずもなく、まわりまわって「クロネズミ」という“ネズミの仮面を被った殺人鬼”が出てくる話になったと言っていた。アイデア自体はけっこう似ているところがあったな。そういえば、ネットでミッキー・マウスもプーさん同様、パブリックドメイン化で自由に使えるようになったという情報を目にした。今だったらイケるんちゃいまっか、健太監督!ぜひ“ミッキー・マウスが殺人鬼”を再始動させてよ。ってか、ディズニーがそういうホラー作ればいいのにな(笑)

 

 

監督:リース・フレイク=ウォーターフィールド

出演:ニコライ・レオン マリア・テイラー ナターシャ・ローズ・ミルズ アンバー・ドイグ=ソーン

 

 

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