「いったい、どうしたらいい?」
将太は途方に暮れていた。
このところ、やることなすことうまくいかず、失敗続きの日々だった。
どこで道を間違ったのか、なにが悪いのか?
そればかりを考えている。
しかし、いくら考えても、答えはでない。最近は、生きるのが辛くさえなっている。
こんなときは、なにか気分転換をしなくっちゃ。
そう思うのだが、なにをしても楽しめないので気分転換にならない。
どころか、こんなことをやっていていいのかという、罪悪感すら生まれてくる。
つくづく、自分は情けない人間だ。なにかをする度に、将太は自信を失くしていった。
焦れば焦るほど空回りし、頑張れば頑張るほどどつぼに嵌ってゆく。
最悪の状況だ。
そんな将太に、ある日突然転機が訪れた。
それは、ごくたわいもないことからだった。
雨の日に、滑る石畳の上を転んではいけないと思い、慎重に歩いていたのに、滑って転んでしまった。
「これだ」と将太は閃いた。
これまで、うまくやろうとするあまりに、慎重になり過ぎたのだ。
過ぎたるは及ばざるが如し。
それから適度に気を抜いた将太は、なにをしてもうまくいくようになった。
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