Keith 始動、July 11th 2006' Forever rolling stone ! | “Mind Resolve” ~ この国の人間の心が どこまでも晴れわたる空のように澄みきる日は もう訪れないのだろうか‥

   
   
The Rolling Stones のキース・リチャーズという人物は
どんな人なのか? 
を知るために、何はともあれ、
ステージでギターを弾く姿を観るのが いちばんなんだけど
今日から再開されるワールドツアーの後半に出向くことも
なかなか難しい人も多い。
その欧州ツアーのスケージュールは
様々な方のサイトやブログでも公開されているけど
今日は越谷さんのサイトで。
   http://blog.so-net.ne.jp/keithrichards/2006-07-02

ここでは常に、ストーンズに関する正確な情報を確認することができる。
んで、
世の中には、ローリング・ストーンズというバンドを
まだ何も知らない人も大勢いて、
そのリード・ギタリストが
キース・リチャーズという人だということも知らない人もいる。
また、ローリング・ストーンズというバンドは
昨日や今日にデヴューした新人やニュー・グループではないので
これまでに何十枚もリリースされているストーンズの音源(CD)の
そのすべてを一度に買い揃えることも容易ではない。
「何から聴けばいいの?」
「どれを買えばいいの?」
という具合に、カタログを広げてみても
「今さら…」という人もいれば
「なに聴いてもおんなじジャン」
という人もいるかも知れない。
   
たとえば、クラシック・ミュージックを除く洋楽の中で
「何か知ってる?」
と尋ねた場合、もの心ついた子供から お年寄りまで幅広い年齢層に渡り、
オーソドックスに知られているのは
The Beatles の“昨日”という曲かも知れない。
その他、ロックというジャンル、
カテゴリーに的を搾るなら
エルヴィス・プレスリーの“Love Me Tender”や、
イーグルスというグループの“旅の宿カリフォルニア”とか (そういう云い方はよせよ
フランク・シナトラの“My Way”とか、
まぁ、歌入りの名曲、ポピュラー・スタンダードとしては、そういったところかも知れない。
そういう意味での ザ・ローリング・ストーンズの代表曲としては、
やはり、“満足”という曲がある。 (…あのなぁ
でもそれは決して、何かに「大満足!」という意味ではなくって、  
正式タイトルは、“( I Can't Get No ) Satisfaction ”で、1965年のヒット曲。
かといってそれがデヴュー曲ということではない。
歌っているのは、ミック・ジャガーだけど
基本的に曲を作ったのはキース・リチャーズ本人で
1965年の5月9日、
米国フロリダ州のホテル(カリフォルニアではない)に宿泊中のキース・リチャーズが
寝て起きて目が醒めたときに 急に思い浮かんだので
それをギターで弾いて カセットテープへ録音してみた…
ということで、その原曲から発展したのが、
あのファズで濁した独特のギターリフで奏でられる
ちっとも満足できやしねぇぜ
っていう曲になった…ことは、のちの本人の発言にもある。 
   
んで、ここまでは、日本人の方で
日常的にも あまり洋楽を聴かない人にとっても判りやすく書いてみた。 ???
で、そういう「キース・リチャーズという人は、どんな人なのか?」
を具体的な人物データとして知るためには、
ストーンズのファンなら既にご存知の方もいると思うけど、
インターネットで検索をかけた場合、
ご本人のオフィシャル・サイト 
http://www.keithrichards.com/
を観る前に、こういうページもある。
   
http://en.wikipedia.org/wiki/Keith_Richards
  
ここでは、キース・リチャーズの誕生から
おいたち、ストーンズ結成から今日までの歩みが
重要なポイントを抑えながら解説されていて
最近の“椰子の木騒動”の詳細も、数々のニュース記事などを参考にしたのか
どんな手術を どこでどのように行ったのかまで記されているし、
映画『P.O.C. part3 の出演についてや、
過去の重要なソロワーク、セッションに至るまで、
たったこの1ページだけで、ストーンズの柱であるキース・リチャーズという人が
どんな人なのかが だいたい把握できる便利なページになってる。
                 Recent news 2006年7月現在
といっても全部が英語なので、英語が苦手なオバサンとかには
「関係ないわ、どうでもいいわ」
の世界かも知れないけど、
上に紹介したURLのページ左にあるツールボックスに、
日本語 というところがある。そこをマウスでクリックすると、
残念ながら全部ではなく)簡略に訳された日本語のページになるので
元の英語ページの概要だけでも理解できると思う。
   
して、おまたせ。
   
みなみ まさあき による“音楽ネタ”の更新を楽しみにしている方が
世の中に幾人いるかは知らねぇけど、前回、
   
   http://ameblo.jp/badlife/entry-10014026454.html
 June 26, 2006
   
このページで物足りなかった部分を・・・・ここへ記す。
とくに専門的なことは書いてないと思うけど、
いろいろな意味で、自分にもためになるように書いた…つもりなんだけど
本日、キース・リチャーズが病みあがり初のステージに立つので
その“お祝い記事”として公開。
   
   
   祝・快気! Keith Richards ソロワーク特集 partⅢ
 の、補足。  
   
   
人間 誰もが、この世に生を受け、
様々な環境で色々な思いを経験して成長し、そのように生きてきた何十年かの中で
その人生が途中で終わってしまう人もいたかも知れないけど、
一生懸命に自分なりに生きて、今も生きている人にとっては、
「自分がどうしてここへ辿りついたのか?」 という意味で、 http://ameblo.jp/badlife/entry-10013725551.html
その一つ一つの“物語”に、始まり、原点があり、今日に至るまでの過程がある。(俺にもある
たとえば、キース・リチャーズとミック・ジャガーの二人。
そのグリマー・ツインズにより最初につくられた
ナンカー・フェルジ メジャーデヴュー前、キース等が住んでいたアパートの家賃をカンパした友人の名前
名義の曲は、確か、“Tell Me ”だったと思うけど、
ストーンズらしい演奏を確立する、そのスタートとして最初にキマッタのは
Not Fade Away ”という曲だったと云われている。
この曲は、バディ・ホリーのナンバーを原型(カヴァー)としてはいるものの、
キースが最初にジャムって、ボ・ディドリー風のタッチに仕上げ、
当時、ミック・ジャガーとアンドリュー・ルーグ・オールダムの悪ガキ3人組で
“ステージに生きるストーンズ”を世間に知らしめるためのテーマ曲
のようにしていた模様。…バンド結成当時のごく初期の頃の話。
それが、1994年前後のVooDooLoungeツアーの主なセットリストでは、最初に演奏されるナンバーだった。
また、
「ソイツは どこからはじまったんだ?」って意味で・・・・
Under My Thumb” (1966年作)という、ジャズっぽいノリのイントロではじまる曲。
この曲は色々とイワク付きで、その歴史のようなものを説明すると長くなるけど
(オルタモントとかB・ジョーンズとか…)、
81年のアメリカン・ツアーでは、やはりセットリストのトップを飾っていたナンバーで
ストーンズのメンバーにとっても色々な想い出の詰まった一曲であり、(たぶん
我々60年代生まれの世代より上の人たちのうち、
この曲をはじめて聴いたときの自分を想い出す人もいたり、
The Rolling Stones をリアルタイムで体験してきたファンにとって
様々な想いが巡る特別な一曲かも知れない。
そういう意味で、初心、起点、スタート、分岐点の柱(など)…というものには、
ミュージシャンやその他どんな分野のアーティストに限らず
人間一人一人には、誰でも、かつて見た「特別なあの瞬間」てのがある…と思う。
「自分が現在(いま)ここに存在する」という意味での非常に重要なポイントだ。
過去の自分と現在の自分自身、そして未来の自分をつなぎ合わせるテーマみてぇなもんは
誰にでもある。
   
キース・リチャーズの二作目のソロ・アルバム『Main Offender 』。
   
   
   Keith Richards Main Offender
    
    
その一曲目の“999”という楽曲に込められたキース・リチャーズの想いも
きっと、そういう、“自分の原点”を見つめなおした一曲だったのかも知れない。
   
ストーンズ結成後、最初の全米ナンバーワンに輝いた、“(I Can't Get No) Satisfaction ”。
この爆発的ヒットの収益により、1966年、
キース・リチャーズがはじめて「大金を稼いだ」という実感からか、
ベントレーというブルーの高級車を新車で購入している。…当時、23歳だったキース。
それでも運転免許はなく、しばらくは他人に運転させていたらしい。
で、そのブルーの頑丈な車 役者の柴田恭平さんはダーク・ブラウンのベントレー に乗ってた!)
に、レナ・ホーンという歌手の曲から取って、“Bule Rena ”という名前を付けておきながら
通りに置いていても自分の車だということがスグに判るように
鮮やかなオレンジ色にペイント(全塗装)してしまったというエピソードもある。(サクセスカラー、情熱のオレンジ
一方、ストーンズのドラムアーティスト、チャーリー・ワッツ は、
やはり免許もないのに(…今でもないらしい)、
助手席に座って、その特性の「ダッシュボードが見てみたい」という理由だけで、
キャデラックだったかリンカーンだったかの車(…車種わすれた。誰かHELP!)を購入したことを
キース・リチャーズが変人呼ばわりしていたインタヴュー記事もあったけど、
ベントレーを派手な色に塗り替えたキース・リチャーズについて、
「同じ車種に乗ってる連中にとって恥だ」
と、当時の粋でクールなミックジャガー云われていたという。
して、故ブライアン・ジョーンズやアニタ・パレンバーグとの想い出も色々とあるその車を
自分で運転中に、山道で遭遇した熊に激突したこともあるキース・リチャーズ。
その車のナンバープレートの数字が「999」だった。
で、アルバム。『Main Offender 』の一曲目が“999”。
Satisfaction ”の大ヒットで買った車がベントレーの新車(オレンジ塗装仕様)。
ステージでの演奏に命を燃やすキース・リチャーズの
キレのあるカッティングによるギター演奏のきらめきには、今も色々な想いが込められ
我々ファンの耳からハートへ伝わってくる。
   
999”という楽曲の歌詞そのものは、
「純度99.9の上物のブツをくれ」などというヤバイ内容になってるけど、
これは単純にヘロインなどの麻薬のことを唄っているわけではない。
ステージに生きる醍醐味”についてを唄っている…と思う。俺はな。
この男のそういう発言が確かに在ることは、
ここに数々のインタヴュー記事を列挙するまでもないけど、
「ステージなしには生きられない」というキース・リチャーズそのものの
研ぎ澄まされた慣性が この一曲にある。
   
まぁ30秒間。試聴してみて。 
   
    999 ”                         
   
そう思って聴いてみると…なんかちがう…のは ・・・・俺だけか? 
   
んで、このアルバム、『Main Offender 』の日本版には、
ジョニー・ジョンスン(往年のチャック・ベリーのバンドにいたピアニスト)
と一緒にプレイしたブルース・ナンバー、
   
    Key To The Highway ”              
   
がボーナストラックで入ってる。  
CDライナーの寺田正典さん魔のストーンズ・コレクター)の解説によると、
この曲の作曲者がマディ・ウォーターズ( writing name : マッキンリー・モーガンフィールド)
ということになっているが、もともとの原曲そのものは、
1940年にジャズ・ジラムという人が録音したのがオリジナル…最初らしい。
なんでこの曲が『Main Offender 』日本版のアルバム ラストを飾っているのか? 
そんなことを考えて聴いている人も少ないと思うけど、
かつてのストーンズ、ワールド・ツアーのロード・マネージャーだった、
イアン・スチュアート(初期のストーンズのピアニスト)
が、1985年に亡くなってしまったことに繋がっている。(と思われる
それはまた、アルバム『Dirty Work 』を発表した当時の“ストーンズ”に遡っての話になるけど、
俺が昨年からシリーズ記事として書いてきた、“Keith Richards ソロワーク特集” の中で
Dirty Work 』については、しつこく触れてきた。
   
http://ameblo.jp/badlife/entry-10005107211.html
そのアルバムのいちばん最後に、30秒ほどのトラックがある。
故イアン・スチュアートによるピアノ演奏。
   
http://ameblo.jp/badlife/entry-10005107211.html
これは、こっちのページにも試聴音源付きで書いたな。 
   
そのイアン・スチュアートについて、キース・リチャーズの詳細な発言があった(…ご参考まで)。 
   
KR : ストーンズってバンドにおいて、直接の原動力になってたのは
    ----- とくにごく初期の、何かって云うとみんな辞めたがって、
    口を開けば「クソッたれ!」しか云わなかった時期の話だけど -----
    間違いなくイアン・スチュアートだった。
    スチュはストーンズのハート&ソウル(心と魂)だった。
    スチュが死んだその時はじめて、
    オレたちは自分達をつないでいたものが何だったか判った。
    オレたち(ストーンズ)を くっつけていたのはあいつだったのさ。
    奴の穏やかな理詰め。それと、ファック・オフの連発。
    「よう、クソガキども」
    「よう、タマナシ野郎ども、いつになったら まともなプレイができるようになるんだ?」
    「またそんな つまらねぇもん作りやがって。もう聴いちゃいられねぇや」
    …それがオレたちを結びつけていたんだ。
    どんな時も、それがあったから頑張れたのさ。
    (更に過去を振り返っての発言より)
KR : のちに“ストーンズ”となるバンドの最初のリハーサルがあった日、
    オレはロンドンのソーホー、ウォルドゥー・ストリートにあるパブの階段を
    3フロア分あがって、いちばん上の階(2階)まで行った。
    ドアを開けると、ピアノの前にスチュが座ってるだけだった。
    奴が一番乗り、オレが二番手だったわけだ。
    あいつはレザーのパンツを穿いてて、
    通りに駐車したバイクを盗まれないように窓から見張ってた。
    そうしてピアノの前に座ったまま、他の変人連中の到着を待ちながら、
    窓の向こうで盛んに通りすぎる娼婦の品定めをしてた。
    それがオレにとってのストーンズの始まりだった。
    その時、あいつが俺に向って云った最初の言葉、
    「で、君がチャック・ベリーとやらのエキスパートなわけだ?」
    部屋に入った瞬間、「こいつはハマっちまった」って思ったね。 
    その当時、一見、奴はオレたちとは違っていた。
    仕事にも就いてたし、---- 公務員だったのさ ----
    一方でオレたちは、ただの怠け者だったからな。 
    
    スチュは嘘のつけない男だった。
    あの頃のスチュは、チャック・ベリーなんて好みじゃなかったんだ。
    奴が入れ込んでたのは、ライオネル・ハンプトンとか リロイ・カーとか、
    ビッグ・ジョー・ウィリアムスとかのスウィングやブギだった。
    ロックンロールなんか薄っぺらな音楽だってバカにしてたのさ。
    オレにレコードを聴かされて、ジョニー・ジョンスンの存在を知るまではね。
    実際、死ぬ直前に、スチュは、
    「忘れるなよ キース。ジョニー・ジョンスンは今もちゃんと生きてて
    ニューオーリンズ でプレイしてるんだ」               (スンマヘン一部前回とダブってます
    ってオレに言い残した。
    不思議な話なんだけど、それから数ヵ月後、俺はジョニーの所在をつきとめて、
    『Talk Is Cheap 』でもプレイしてもらってる。
                               以上、1988年当時のインタヴュー記事より 
    
    
ということで、『Main Offender 』(日本盤CD)てのは
ストーンズの原点と、当時48歳だったキース・リチャーズが
「オレたちは ここからはじまってるんだぜ」
と云わんばかりの編集による、ストーンズ・ファンへ向けての入魂の一作だった。
と思うわけですよ、俺としては。
確かに、このアルバムは、最初のソロ作『Talk Is Cheap 』に比べ、
“PoPさ”に欠けるかも知れないし、発売後も売れ行きはイマイチだったし、
そもそもストーンズとしてのキースのアルバムではない。
あくまで、エクシペンシヴ・ワイノーズ だ。
ところが、近頃のストーンズは、メンバー各自のソロ・アクティヴィリティにより、
一人一人が その魂に磨きをかけて己を成長させ、
たとえば、新作『A Bigger Bang 』でも様々に自分のパート意外の楽器を演奏している。
…ドラムのワッツさんのを除いては
で、それに近い感覚で、ギター・ワークにおける様々な試みが、
Main Offender 』の中でも起こっていた。 
   
そのアルバムから1stシングルカットされた“Eileen”という曲の話を中心に
92年のレコーディング・セッションについてのキース・リチャーズ…
   
KR : かつてオレがストーンズで演ったこと、詰め込んだアコースティックを
    スティーヴ・ジョーダンは繰り返させようとしたんだ。
    それでオレはごく基本的なところから始めて、トラックごとに作りあげていった。
    これはオレがストーンズと一緒に繰り返してみたかった経験なんだが
    当時オレ達は海外に行かなければならなかったし、
    オレもロンドンのスタジオにずっと座ってるわけにもいかなかった。
    『Main Offender 』の中でオレがベースを弾いたのは
    「Eileen」「Words Of Wonder」「Yap Yap」の3曲と、 中略
    どの曲にも(種類別で)4~5本のギターが入ってる。
    時には7~8本になることもあった。アコースティックもあるし、
    オーラや息遣いのようなものをサウンドに加えたものもある。」
    
と、これは1992年のインタヴューからなんだけど、
このほかは、ギタリストとしてかなり専門的な内容が多いため引用は省くけど
一般の人でもわりと判りやすい内容として、あとは…
   
KR :Main Offender 』は、オレが初めて
    ストリング・ベンダー付きのギターでプレイしたアルバムなんだ。
    楽しかったよ。 でもこれは まったく別のプレイだな。
    少しでもウエイトをかけるとチューニングが まるっきり狂っちまう。
    時間をかけてバランスを肌で覚える必要があるな。
    でも いい楽器だぜ。ギターサウンドの色彩を豊かにしてくれる。
    ジミー・ペイジは本当にこれが巧い。
    でもオレは こういうオモチャに対してはいつも用心深いんだ」 

    
それと、レコーディングにも拘るキース・リチャーズの
“アンプ”について…
   
KR :すげぇビッグに聴こえる音は いつも小さなアンプから鳴らしてる。
    『Main Offender 』で使ったやつで一番大きいのはフェンダー・ツイン。
    次がフェンダー・チャンプとシルヴァートーンだ。
    色々とオーヴァー・ダビングしてた時、スタジオの近くに住んでた
    スティーヴ・ジョーダンのコレクションで、彼のアパートの地下室へ行って
    探し回ってると、小さなシルヴァートーンがあった。
    小さなアンプなのにスゲェ音が出る。
    (真空管を使った)古いアンプっていうのは、人間みたいなもんだな。
    古くなると、その人のためにちゃんとした音を出すかどうかを
    頑固に決めるようになってくる。
    オレは そういうアンプのことを自分の命より愛してるんだけど、
    時には意地悪女に変身することもあるんだ。
    フェンダー・チャンプを3~4台 試してみると、全然ちがう音が出る。
    高音の所々に余分な ブン という音が入るのもあれば
    低音にダーティな感じでガリガリ言う音が入るのもある。
    でもそういうのが美点でもあるわけさ。
    このアルバムではフェンダー・ハンドマスターってのも使ったんだが
    あれはベースマンとギター・アンプの中間だ。
    レコーディングに使うことはほぼ不可能に近い。
    だけど使い方によっては完璧になることもある」
    
という具合で、なんだかカタカナがいっぱい並んだけど、
【から】のレコーディング・スタジオへ入って、その静まり返った空間で指を鳴らすと、
どこへ何の楽器を配置すべきかが瞬間的に視えてしまうという男、キース・リチャーズの、
ギターや機材への拘りには、新しいモノより時間をかけて使い込まされたモノほど
愛着を感じ、その特質を使いこなしてプレイすることの楽しさが伝わってくる…よな。
でもって、アンプに関しては、こんな発言もあった。
   
KR :オレの親父(バート・リチャーズ)は
    ゼネラル・エレクトリック社で働いてた真空管の専門家だ。
    イギリスでいうところの、バルブってやつだ。
    彼は、いいアンプってのが、その内側がどういうふうになってるのかを知り尽くしてるんだ。
    で、オレは自分がこの20年間(1992年当時まで)ずっとやってきたことを
    そういう親父にも見せてきた。
    一人息子のオレが家を出たのは 62年で、再び親父との付き合いが始ったのが
    82年のことだからな。その間、オレたちは一度も顔を合わせてなかった。
    お袋と離婚した親父も自分の好きな道を行ったわけだ。
    しばらくして、お袋の面倒もみれるようになったオレは、親父に手紙を書いた。
    向こうからも返事は来たんだが、そのうちオレは自分の問題で手一杯になっちまって
    そんなことはすっかり忘れちまった。でも70年代終わり、
    そういうことが全部クリアーになって、オレは再び手紙を書き始めた。
    ようやく顔を合わせ、今やオレは真空管に関するエキスパートを得たってわけさ。
    親父とは83年から一緒に暮らしてるよ。
    毎週金曜の夜には二人でラム酒をやりながら、ドミノ・ゲームに興じたりしてる」
    
             このページに掲載したキース・リチャーズの発言に関しては、1992年の原文で、
             International Feature Agency De Swarte & Veenhoven / text by Paul Triynka
             を Y.G.F 田村亜紀さん翻訳のインタビュー記事などから引用。

    
      
と、こんなふうに、『Main Offender 』というアルバムには、キース・リチャーズ自らの人生における
いろいろな物語が絡み合った形で仕上げられたソロ作品だったわけだ。
まぁ、天才ギタリストといえども一人の人間なんだし、長年に渡りギタリストをやっていると
色々に拘りや追究があるのかも知れない。だから、そういうモノが極められてしまうと、
それをいきなり聴かされた我々凡人も、素直に受け入れられる部分と
まったく想像もつかない(本来なら視えるはずの)音の素晴らしさまで
見過ごしてしまうのかも知れない。
つい最近のキース・リチャーズの発言なんて、どれも仙人みてぇなことを云ったりもしてるから
Main Offender 』の裏側にあることなんてもの確認しないうちから、
どんどん先へ行かれちまった感じも・・・・俺にはあった。
でも、キース・リチャーズは、フィジー島の椰子の木から落っこちて、() 
またファンの前に戻ってきてくれた。
   
   
さて、そういうキースのセカンドソロ・アルバム『Main Offender 』(日本版)の紹介を
丁寧にしたわけでもなく、のっけから、最初と最後の曲を解説して終わりにしちまうけど
(…まさか、これだけの内容で このアルバムを「買って聴いてみよう」と思う人もいないだろうけど。)
今日までの数ヶ月間、俺は、世にストーンズの素晴らしさを広く浸透させるべくして、
様々に構想を練って、同じ時代に生きながら、未だ “The Rolling Stones ” を知らない人々、
(あるいは、理解できない人達)に向けて、何を伝えるべきか…色々と書いてもきた。
そのために、『Main Offender 』も何十回も聴きマクッタ。
で、ひとつ云えることは、今日(2006年7月11日)から再始動するストーンズの、
本当のストーンズ・ファンなら、
このシンプルなアルバムの存在も よく噛み締めて、
これからのキース・リチャーズの動向(次回ソロ作とか)に対して心の準備をしておかないと、
「“鮮しいストーンズの音”について行けなくなるぜ」
って思ったりしている。
勝手だけどな。
   
   
して、恒例の(?)今日の一曲は・・・・ない。
の代わり、
   
    http://ameblo.jp/badlife/entry-10007158450.html


   
このページで、アルバム『Main Offender 』を全曲、試し聴きしてみてね。 (リアルplayer必要
   
今になって聴いてみると、なにかが違う・・・・って感じるのは、
俺だけじゃねぇはずだと思うんだけど。
   
なんか新しく、新鮮に聴こえない? 
俺だけ?               今日はブートレグ音源に頼らずマジメに記事が書けたしな。)
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
                                   English translation wholly   
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 Notification. Keith Richards's solo work feature  back nummber
   
chapter 000. http://ameblo.jp/badlife/entry-10004636971.html   Make No Mistake
   
chapter 001. 
http://ameblo.jp/badlife/entry-10004722163.html   You Don't Move Me
   
chapter 002. 
http://ameblo.jp/badlife/entry-10005107211.html   with Reggae Beat
   
chapter 003. 
http://ameblo.jp/badlife/entry-10014026454.html   Thru And Thru
   
   
 Some of article related to Stones that I wrote  
   
    http://ameblo.jp/badlife/theme-10000630209.html

“Mind Resolve”とぎれたものをつなぎあわせたい

この時代に生きるか死ぬか。本来の自分自身、獲り戻してみようぜ。

Keith 始動、July 11th 2006' Forever rolling stone !