日本のネット業界とWeb2.0が下り坂って本当なの?検証 | 高橋暁子のソーシャルメディア教室

日本のネット業界とWeb2.0が下り坂って本当なの?検証

日本のネット業界とWeb2.0が下り坂って本当? という記事に関連して書きます。

Alexa(http://alexa.com/) とは、調べたいウェブサイトのドメイン名を入力すると、そのサイトのトラフィックや訪問者数、一回の訪問あたりの閲覧ページ数などの情報が表示される、視聴率調査みたいなサービスです。
そのAlexaの数値が激しく減っているため、「Web2.0はもうおしまい」みたいに言われているのが今の状態です。

ところが、このAlexa。
実は仕組みがちょっと特殊だった みたいなのです。
ほら、視聴率調査といっても全員が見たかどうかをチェックしているわけではないじゃないですか。
一部の家庭が調査用機械を委託されて、そのデータを元に判断しているわけですよね。
それと同じことがこちらでも起きているのだそうです。

ユーザーがブラウザで直接それぞれの Web サイトを見に行くという WWW の仕組みで、無関係な第三者の Alexa が「誰がいつ、どのサイトを見たか」というデータをどうして取れるのか。「Alexa ツールバー」というブラウザの拡張ツールがその秘密の鍵となる。

Alexa.com から“Alexa Toolbar”をダウンロードしてインストールすると、Internet Explorer 上で各 Web サイトを閲覧した際に、その訪問情報が Alexa にも送信されるのだ。


なーーるほど。
つまり、Alexaの数値は、自分でそんなツールをダウンロードして入れるようなユーザーという特殊な人たちに左右されているわけですね。
おまけに、

 そもそも,Alexaがデータを集めている収集先,つまりAlexaツールバーをインストールしているユーザーの増加傾向は,国によってまったく異なる のです。ここ数年というもの,Alexaユーザーはネット先進国(中国ぐらいまでを含む)で軒並み減少,新興国で増加し続けているのです。

 ネット先進国では,Alexaを利用するような層にはAlexaツールバーが行き渡ってしまったり,社外に閲覧記録を送ってしまうAlexaツールバーをウィルスとみなして排除する企業が増えたりという理由から,ツールバー利用者の伸びは停滞しています。

 しかし,ネット新興国ではAlexaやそのツールバーの普及自体がつい最近の現象です。そこで,ネット新興国でAlexaツールバーのイ ンストールが進めば進むほど,Alexaツールバーのネット全体のインストールベースに対する日本やアメリカのユーザーの割合が減っていくということに なっているのです。


ネット新興国でのインストールするユーザーは増えているけれど、先進国では減少している状態であり、新興国でのインストールが増えれば増えるほど、日本やアメリカのユーザーの全体に占める割合は減っていくことになってしまうのだそうなのです。

 インターネットユーザー100万人あたりに占めるアメリカ人や日本人の割合がどんどん減っているとすれば,アメリカや日本だけしか相手にしていないサービスのReachは落ちて当たり前ということになります。

そうだったのですか。そりゃあ減りもするわけです。
以前わたしも記事にしました が、実際大して減っていない上にこのような事情があるとすると、Web2.0の終焉説は怪しくなってきますね。

ただ、mixiの減少率は若干大きすぎるような気がします。
日本人対象であり、ツールをインストールするようなユーザーは減っているけれどそれ以外の一般のユーザーが増えているというのは事実であるとしても、それにしてもここだけ減りすぎのように思います。
元々PVが大きなサイトは、それほど影響を受けないらしいと記事にあったし。


にこにこ


参考までに「ニコニコ動画」 です。
途中でYouTubeにアクセス拒否さ れて、すぐ復活したけれど会員数を限定していた からこういうグラフなのでしょう。

やっぱりWeb2.0はまだまだいけそうだけれど、mixi自体は少しだけ「?」が点っている感じかな。
頑張ってほしいですね。
Web2.0は何といっても面白いから。