銭の戦争　あらすじネタバレ　２話②

紅谷に纏わりりついていた富生は、
紅谷の行きつけのササキ食堂で一緒に昼食を食べた時に
「金というものはキリがない。動かす額が大きくなればなるほど欲が出て金に食いつぶされる。
金貸しなんてやめておけ！」と意味深な事を言われる。
富生は、その時の昼食代を紅谷に押し付けられて払えず店のトイレの窓から逃亡して
店主に「こら！食い逃げ野郎！」と叫びながら追いかけられる。

その日の午後、元婚約者の梢（木村文乃）が、
祖母に渡された隠し撮り写真を元に、富生のいた公園を探し当てて会いに来た。
梢の視線に気付いた富生は、梢を避けようとするが、
梢の方から近づいて来て「何してるの？」と話し掛ける。
そんな梢に悪態をつき冷たく突き放す富生。

梢が「私に何の恨みがあるの？　怒らせるような事した？」と尋ねると
富生は無表情に「うんうん」と首を横に振り
「俺が恨んでいるのは金だけ。信用するのも金だけだ。」と言って梢を再び失望させた。
そして梢は「自分に男を見る目が、こんなになかったなんて恥ずかしい」と捨て台詞を残して
去って行った。

梢に冷たい言葉を浴びせた一方で富生は、
父が失踪する前に最後に自分に会いに来たのに、自分が、その時に、父の気持ちを汲み取ってやり
適切な接し方が出来なかった事を悔いていた。

一方未央は高級レストランの経営者である植草（丸山智己）と食事をする予定があった。
その事に職場の友達は興味深々であったが、正直、未央にとっては
別に何の胸のときめきもなかった。
いざ食事を共にしてみても会話が続かない。
友人は「玉の輿に乗るチャンスを無駄にするな」と言うが、
お金に困っているとは言えど、未央は今一つ乗り気にはなれないでいた。

富生はまだ紅谷に付いて回る日課を続けていた。
紅谷に「ひつこいな～！」と嫌がられ
「俺には父親が残した3000万円の借金が残っているんで…」と少々、自分の事情を話した。
3000万円の借金は2週間後には利息だけで36万円にも嵩む。
「呑気に構えている暇はないんです！」と言うと
紅谷に「なら自己破産しろ」と言われた。
しかし「これっぽっちの金額で自己破産なんかしない。これからまだまだ大きい仕事をするつもりだから」と
その言葉を即座に跳ね返した。
すると紅谷は「では１つテスト」と言って「借金の取り立てができるか？」と尋ねた。
ようやく紅谷が聞く耳を持ってくれたのは良かったが、あろう事か、
その借金の取り立て先とは、食い逃げをして追いかけられたササキ食堂だった。
富生は仕方なく、ササキ食堂へ行くと、怒りを露わにする店主に低姿勢で
「落ち着いて！まず話を聞いて頂けますか？」と切り出した。
店主が「金、返しに来たのか？」と尋ねたところ
「いや、逆と言うか…返してもらいに来ました」と富生が返答したものだから
店主は憤慨し包丁まで持ち出して「二度と来るな！」と脅す。
富生は庖丁を見ると怯えて店の外へと逃げ出してしまい取り立ては失敗に終わった。

だが富生は1度くらいの失敗でめげる男ではない。
その夜、富生は、もう一度ササキ食堂へ行くと、店の手伝いをして、
まず店主の気持ちをほぐす事から始める。
何日かササキ食堂で手伝いを続けた富生は、
売り上げの収支の計算に手間取る店主にパソコンの使い方を教える事などを含め、
自分の出来る事すべてをして、更に亡くなった店主の妻の人柄にまで
気付いて言及し、強張った店主の気持ちをほぐす事に成功した。
翌日、店主は富生に借金の５万円を差し出したが、
その時、富生は機転を利かせて、元金の５万円ではなく利子分だけ受け取って帰った。

その頃、梢は自分の部屋で、富生への未練な気持ちを引きずりながら
スマホに残る自分と富生のツーショット写真を眺めていたが、
思い切って振り切るようにそれを削除する。

富生は紅谷に回収した利息のお金を渡して、彼に
自分が気づいた事を述べた。
富生が紅谷のノートを覗いたところ紅谷は元金までは回収せずに、ずっと利息だけを回収している事に気付いていたが、
それは親切心からではなくて、元金は借りさせたままで長く利子を回収し続けるためだとわかったのだ。
富生はだから自分も元金は回収せずに利子だけ受け取って来たのだと告げた。
富生は紅谷の仕掛けたテストに合格した。
「富生が、どんな風にお金を回収して来るのかを見極める」これこそが紅谷がササキ食堂の店主と組んで
富生に試したテストだったのだ。
紅谷は富生を連れて歩くと「白石君、人を見る目を磨くんだ。その人間の器を見極めて、
利息を払い続けられる金額を貸せ。そうすれば金を生み続けてくれるんだ。
金貸しには人を見る目と度胸が必要だ。それが本物の金貸しってえもんだ。」と教えてくれた。

その後、富生に１万円を貸すと言って差し出した紅谷に富生は父親の死にざまを話した。
更に、善人だった親父を、借金残して死んだとたんに悪人扱いした人間達の事や、
失踪前に自分に会いに来た父親に話を聞いてあげられなかった後悔の念を話した。
だから今、自分は、金を作ってあいつ等見返してやりたいのだとも。
「親父はバカだけど、俺はなんでたった１本の電話を親父にしなかったんだろう。
仕事ではバンバン電話してるのに。」そう言って後悔を滲ませる富生に、
紅谷は１０万円を「倍にして返せ。無期限」と言い貸した。

そして「私が教えた男だ。現役の金貸しに学べ」と言い池袋の赤松の事務所を教える。
紅谷は赤松の事を「何より金が好きな悪だ。根っからの金貸しだ。」と説明した。
それから最後に紅谷は「白石君。　金の虜になるなよ。」と注意を与えると
立ち去って行った。

富生は赤松が下を通りがかるタイミングを見計らい、
紅谷に借りた１０万円をビルの屋上からばら蒔くと、頭のいい自分をアピールして、うまく赤松の事務所に勤める事に成功した。
ところが、最初に富生に与えられた仕事は、なんと紺野洋（大杉漣）からの取り立てだった。

その頃、未央（大島優子）は派遣社員の契約を打ち切られていた。

銭の戦争　あらすじネタバレ　３話①へ続く。