京大准教授「仕事せんやつ辞めたらええ」発言パワハラ慰謝料80万円
2010.9.16 10:40
京都大学再生医科学研究所の玄丞烋准教授が設立した医薬品製造会社で勤務中に、暴言を浴びせられるなどのパワハラ行為を受けたとして、府内の60代の男性が玄准教授などを相手取り、慰謝料計660万円の支払いを求めた訴訟の判決が15日、京都地裁であった。
大島眞一裁判官は、パワハラ行為について「原告を侮辱する違法な行為」として、玄准教授などに計80万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は平成17年3月に同社に入社し、21年7月に定年退職するまで勤務。勤務中に、同社のオーナーを務める玄准教授からたびたび「給料もうてまともに仕事せんやつが会社にとって失礼やないか」「会社を辞めたらええやんけ」と言われるなどした。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100916/trl1009161042000-n1.htm
京大准教授「あほんだら」はパワハラ…京都地裁
京都市南区の医療用具製造販売会社でパワハラを受けたとして、元社員の男性(61)が、同社と同社社長、大株主の京都大再生医科学研究所所属の男性准教授に慰謝料など計330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、京都地裁であった。
大島眞一裁判官は「准教授は侮辱発言や違法な配置転換をした。社長も制止せず、准教授と一体となって違法行為をしたと認定できる」として、被告側に80万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は2005年3月、同社に経理部長として入社、06年7月から待遇を巡って会社側とトラブルになった。特に、07年2月の組合加入後は、実質経営者で技術顧問という立場にある准教授から「給料もうてまともに仕事せんやつ」「(会社を)辞めたらええんや」「あほんだら」などと会議で再三言われたほか、意に添わない配置転換になったり、一般職に降格させられたりした。男性はそのまま昨年7月、定年退職した。
大島裁判官は判決理由で「男性に挑発的な態度があったにしても、准教授の発言は社会的相当性を逸脱しており、組合に加入したことなどを理由に配置転換したことも合理性はなく違法」と述べた。
同研究所は「判決内容を確認しておらず、コメントしようがない」としている。
(2010年9月16日13時27分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100916-OYT1T00589.htm