今日は専門的なお話でも
建物を設計する時に、避難距離というものが定められています。
火災が起きた時に、ある場所から〜避難する階段までの最大距離が定められているのですが、
商業施設:40m
オフィス:60m
ホテル:60m
*主要構造部を準耐火構造。
内装仕上げを準不燃とした場合。15階未満まで。
となっています。
商業施設は、避難距離以外にも、更に避難に関わる法律(屋上広場・階段幅・建物出入り口)があり、比較的安全に法が整備されていると感じています。
一方でホテルは、避難距離は定められているものの、商業施設で上記のように定められている避難関係の法律は多くありません。
排煙設備(火災時に煙を吸う装置)の関係で、
ホテルの客室100㎡ごとに、
燃えにくい壁(防火区画)で区切る
内容があるくらいかな?
と思っています。
そして、更に注意したいのは、
避難階=地上に出られる階(大抵1階)
では、避難距離が倍になる規定があります。
大抵、避難階は1階ですが、敷地に高低差があったり、ペデストリアンデッキなどがあると、1階・3階なども避難階になることも。
つまり、避難階における避難距離は、
商業施設:40m ×2=80m
オフィス:60m ×2=120m
ホテル:60m ×2=120m
*主要構造部を準耐火構造。
内装仕上げを準不燃とした場合。
になります
避難階は、建物出入り口があるフロアなので、120m走らないと外に出られないというのは、設計上少ないのかもしれませんが、建築基準法の法律上はそうなっています。
特にホテルは、
・1回きりしか利用しないことが多い
・入り組んだ廊下があったり景色も同じ
・廊下は窓が無くて視界が悪い
と、ホテルに限らずではありますが、ホテルで火災が起きたら怖いと思っています
職業病故か、客室数が多いホテルに宿泊する時は、
避難誘導灯(緑の走るマーク)や、大抵部屋のドアに貼ってある避難経路の地図を見ることも多かったりします
避難距離の話だけで、長くなってしまったので、避難距離と合わせて知っておきたい重複距離については、また後日にします
過去の記事:
火災時の特殊な鍵の開け方
ホテルでもあります
★我が家の間口3m・細長い家の紹介
(間取り、過去記事のもくじページを作りました)
お読み頂きありがとうございました