ツール・ド・フランスで大規模な転倒事故 警察が観客女性の行方追う
自転車の世界大会ツール・ド・フランスで26日、自転車が次々とぶつかって選手たちが転倒する事故があった。警察は観客の女性が関与した疑いがあるとして、女性の特定を進めている
事故は開幕日の第1ステージで起きた。ブルターニュ半島のフィニステール県のコースで、プラカードを持った女性が前かがみになり、高速走行する選手たちの進路に入り込んだ
このプラカードにトニー・マルティン(ドイツ)が接触して転倒。後ろを走行していた選手らも次々に転んだ
この事故で、選手1人が大会を途中棄権せざるを得なくなり、8人が医師の治療を受けた
地元警察は、刑事事件として捜査を開始したと発表。女性について、『安全規制に意図的に違反し、最長3カ月の休業を強いるけがを負わせた』疑いで訴追する方針だ
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■主催者は法的措置
事故当時の動画はインターネットで広く拡散された
動画では、黄色のコートを着た女性が、ドイツ語で『おばあちゃんとおじいさん』と書かれたプラカードを手にしている。接近してくる選手たちには、目をやっていないように見える
ツール・ド・フランスのピエール=イヴ・トゥ副ディレクターは、主催者は女性に対して法的措置を取ると表明
『あまりにひどい行動をしたこの女性を訴える。こうしたことをするごくわずかな人たちが、みんなのための大会を台無しにしないためだ』とAFP通信に話した
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■規制緩和で多数の観客
フランスは新型コロナウイルス関連の規制を緩和しており、ツール・ド・フランスには多くの観客がつめかけている
観客はコースの道路から離れ、距離を取るよう指示されている
事故を受けて主催者はツイッターで、『大会の成功のため、選手たちの安全を尊重してほしい! 写真撮影やテレビに映るためにすべてを危険にさらさないでもらいたい』と呼びかけた