ラッコの道標 | 雑読日記

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読んだ本の感想など

1983年、日本で2番目にラッコの飼育を始めた
鳥羽水族館のエピソードをまとめた一冊。
中村元「ラッコの道標」です。2000年刊行。

こちらはWebでも読めるのでリンクを貼ります。
私はWebで読んでから、本も買ってしまった。笑
http://www.e-net.or.jp/user/rumin/rakko/rakko.html

鳥羽水族館はいまでもラッコを飼育している
数少ない水族館で、日本で他にラッコがいるのは
マリンワールド海の中道(福岡)と、
須磨海浜水族園(神戸、現在ラッコは非公開)の
3館5頭となってしまっています。

鳥羽水族館がラッコ導入に至るまでから、
ラッコブーム、ラッコのために水族館の構造にまで
手を入れた話などとても面白い。

さらにはラッコの生態、乱獲史保護史へと
論が展開していって、とても勉強になりました。

本書の中で触れられている飼育員の石原さんは
本書の書かれた2000年の段階でも
1983年の鳥羽水族館導入時から
ラッコを担当し続ける唯一の飼育員さんですが、
2021年現在でもラッコを担当されておられます。

Youtubeなどで動画検索すると、
可愛いラッコ・メイちゃんを孫のように
可愛がるおじいちゃん飼育員として
たくさん取り上げられておりますね。

先に動画で知ったので、本書の中で石原さんの
名前を見つけて感激しました。
ラッコともども、いつまでも元気で
活躍されることを願ってやみません。