人の手で育てられたラッコ マナちゃん | 雑読日記

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読んだ本の感想など

子供向けノンフィクションなのですが、
個人的にいまラッコがマイブームなので
ちょっと手に取ってみました。
井上こみち「人の手で育てられたラッコ マナちゃん」です。

実はこのマナちゃん(雌)、ワシントン条約で
輸入輸出禁止になり、もう国内に数頭しかいない
ラッコの中でも最年少だったのですが
今年の2月に死んでしまいました。
妊娠中だったとのこと。

そんなマナちゃんも国内の水族館生まれで、
母親のマリンが上手く育児できなかったために
人工保育で育てられ、本書ではその過程が
綴られます。子供向けなので簡潔に。

水族館の飼育員さんたちも、生まれてすぐの
ラッコの人工保育は前例が無くて苦労し、
無事に育ったときには感無量だったことでしょう。

その飼育員さんたちが、国内のラッコの系譜を
途絶えさせないためにも繁殖を頑張り、
嬉しいお知らせが出来そうになった矢先の
この出来事……。心中察するに余りある……。

読んでいる間も涙がこぼれそうでした。