高田在子の「まんぷく旅籠朝日屋」シリーズ、
一冊目の「ぱりとろ秋の包み揚げ」です。
料理を題材にした時代小説と言えば
高田郁「みをつくし料理帖」シリーズを
思い浮かべますが、本作も印象は似た感じ。
主人公は元料理屋の娘・ちはる。
陰謀によって実家の料理屋を失い、
両親を失意のうちに亡くしたドン底に居ます。
そんなちはるをスカウトしたのが、
旅籠・朝日屋を始めた元火付盗賊改という
なんとも突拍子もないキャラ設定。笑
その後、旅籠を営むのに必要な人材を
次々スカウトしていきますが、この辺の展開は
ちょっと強引かなー、という印象でした。
しかし、メンバーが揃ってからの
最終第四話は人情物として面白かった。
ちはると仲居たまおの意見の対立が、
二人の経験した不幸に基いているのが切ない。