ニュースに乏しい昨日の南アフリカ金融市場、一つ少しだけ面白い記事があった。
昨日フランスのサルコジ大統領は、「 G-8 は少しずつ参加国の拡大をすべきであり、将来は
G-13 体制にするのが望ましい」と語り、追加候補 5カ国として 「 中国、インド、メキシコ、ブラジル
および南アフリカの参加を希望する」と、在仏大使館会議で自説を披露している。
南アフリカにとっては喜ばしいニュースであり、著名格付け会社の同国格付け引き上げの
ニュースも流れてはいるが、まずは OECD に加盟してもらいたいものだ。
経済開発協力機構に加盟すれば、世界で認められるその国家の地位を得ることが可能となり、
一層の発言権なども強くなると考えるのだが...。
もうひとつ、ヨハネスブルグ証券取引所において、現在証券取引所会員だけに認可されている
南アフリカ国債の取引を、非居住者投資家に開放することでメンバー内の合意が出来たのこと。
現在非居住者投資家が南アフリカの債券を売買するに於いて、必ず証券取引所の会員である
南ア国内金融機関を経由してその売買注文を出さなければならないが、海外投資家の国内投資を
促進するために、直接取引所への参加を将来認めるとしている。
今回の非居住者投資家の直接取引所参加容認では、南ア財務省、準備銀行、メンバー
および委員らの討議の結果、海外投資家による証券取引所への直接参加を容認しながらも、
その規則作成と参加条件の明確化を急ぐことで合意した。
南アフリカ国内の関係者が何故このような規制緩和容認に合意したかというと、最近非居住者による
南アフリカの債券売買において、南アフリカ国内の取引所に通じての売買が、ロンドン金融市場を
をベースとする店頭売買額が上回り、危機感が台頭してきたことで規則変更に至ったようだ。
ヨハネスブルグ証券取引所における南ア債券の売買を非居住者投資家に開放することにより、
更なる金融市場の広がりを見せることは間違いないが、その参加基準が今回明示されておらず、
ここしばらく時間を要することになりそうだ。
将来のランドの動向にとっては、上記 2つのニュースは間違いなく好材料。
中期的観点で、その成り行きに注目が集まるであろう。