上から  ↓


昨日の南ア債券市場では、30年南アフリカ国債 (R209) の入札が実施された。

銘柄名: 30 南ア国債 (R209)  6.25 %  03-31-2036

平均落札利回り: 7.695 %

応札額: ZAR 760 mil   落札額: ZAR 400 mil   落札倍率: 1.9

米国サブ・プライム問題の後遺症が新興国金融市場に残っていることもあり、その落札倍率は

1.9倍と低調。 前回 8 7日に実施された同 30年国債落札では 3.03倍、前々回

7 30日の倍率は 3.06倍と いずれも 3倍を超える落札倍率となっていた。 このため今回の

入札はかなり不調であったと言えるが、混乱のさなか世界中で手控え感が支配的なため

致し方のないところであろう。

昨日の南ア債券市場、ムボウエニ総裁のタカ派的発言、および30年国債の入札不調が

足かせとなり、2日間上昇のあと反落。 再利上げのムードが漂ったことで 2年債利回りは

9.555 % 3.0 bp 強の利回り上昇となったことに対し、10年債は 8.34 % + 1.8 bp

小幅金利上昇で引けている。

ただランドは終日堅調。 ロンドン時間オープンとともに買いが先行し、午前中は急上昇。

NY時間に入ると一旦利益確定の売りに押されたものの、ムボウエニ総裁の講演内容が

市場に流れると再び買い進まれ、結局対ドルで 7.3890 前日比 + 0.041 上昇。

エマージング通貨の中で唯一ドルに対して強含みで引けており、米ドルに対する主要 16カ国

通貨の中でランドは + 0.55 % 上昇し、一位となっている。 ちなみに 2位は韓国ウォン、

3位はメキシコ・ペソであったが、ペソは前日比変わらずの上昇率は 0 % であった。  

対円でも 15 48銭と、前日比ほぼ変わらず。

米 ド ル/対 円:  114.35円 - 0.40     02年国債:  9.55 % + 3.1 bp

ラ ン ド/対 円:   15.48円 + 0.01    10年国債:  8.34 % + 1.8 bp

  ル/ラ  : ZAR 7.3725 + 0.042   原油価格:   $ 69.57  1.39ドル

  ロ/ラ  : ZAR 9.9485 + 0.025    金価格:  $666.20  0.30ドル



先週金曜日の米国連銀による 50 bp の緊急利下げがあったあと週明けの各新興国金融

市場はどのように動くのか注目されたが、その前に日経平均が 15,732.48円と、前週末比

458 80銭の 大幅高 ( + 3.0 % ) で終了。 その他アジア・欧州株式市場も自立反発と

なったことで安堵感。 ただ不透明感がまだ漂っていたこともあり、とりあえず米国金融市場が

開くまで、新興市場の動きは様子見状態となった。

その米国市場が開く前から、公定歩合の引き下げと質への逃避が色濃く現れ、米国債券市場は

大変なスタートとなった。 米国短期国債に次々と資金が流入し、金利は急低下。 3ヶ月物

Treasury Bill 利回りは、ロンドン時間 3.80 % で取引されていたのが、その 4時間後には

なんと 2.50 % 近辺にまで下落。 なんと 120 bp もの金利低下となる動きに市場はついて

行けず。 米国 T.Bill レートが 3.0 % を割り込み 2.5 % 台となったのは、2005 1月以来、

実に 1年半ぶりの出来事となった。

ただ引けにかけて利益確定売りに押され 3.09 % まで後退したものの、それでも前週末比

66 bp 金利低下という壮絶な一日での動きを遂げている。

また米国 2年債利回りは前週末比 10.5 bp 低下、 10年国債利回りは同じく約 6.0 bp 低下。

さらに NY DOW 30種は 13,121ドルと + 42.27ドル高で一日を終え、まだ予断を許すことは

できないが、徐々に巻き戻しが入りつつあるようだ。

南ア債券市場もしっかりとした寄り付きで始まった。 ただ特に主だったニュースがなかったことや、

東京時間から強含み推移していたランドは、欧州市場が開くと同時に対ユーロの売りで徐々に

後退。 再び対ユーロで 10.000 の大台目指して売り込まれたこと。 さらに米国時間が

開く前から、対ドルでも南ア国内企業による輸入のドル手当て買いと、非居住者が金曜日から

持ち越したポジションの利益確定によるランド売りがかさみ、ランドは対ドルでも後退。

これと平行し南ア債券市場も頭を抑えられることになったものの、上記米国短期金利の急速

低下や安心感の広がりで、2年国債利回りは 9.52 % と前週末比 4.0 bp の金利低下、

10年国債利回りも同様に 5.0 % その利回り低下となり、しっかりとした基調で引けている。

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なお週明けから 48時間のスト突入を示唆していた南ア国内自動車メーカー労組は、経営者

側から突然の新規賃上げ提示額が示され、これに合意。 スト突入を解除している。 その合意

内容は、 今年の賃上げを + 9.0 %、来年 + 8.0 %2009 + 7.5 % と、今後 3年間毎年

引き上げ。 さらに労使間の解雇、年金、産休手当て契約の見直しなどを執りつけ合意に達した。

今回の自動車メーカー金属労組は、D・ベンツ、トヨタ、フォード車など 8つのメーカー、従業員総数

39,000人のうち 1 5,000人が加盟している。

また 6 20日から部分ストに入っていたグッド・イヤー、ブリジストンなどの南ア国内タイヤ・

メーカー 6社の労組も新賃上げ提示に合意。 今後 3年間、今年 + 8.0 %、来年と 2009

+ 7.5 % の賃上げとなるが、自動車およびタイヤ・メーカー従業員もまた、大幅賃上げ獲得に

成功している。

もうひとつ、同国インフレにかかる、ちょっと気になるニュースが一点。 南ア全国農産物協会に

よると、7 同国の食品価格は平均で年率 + 13.8 % 上昇したという。 その要因として、

調理用オイルが前年同月比 + 32 % の上昇 、ミルク + 32 %、コーン・ミール + 22.0 %

ライ麦食パン + 8.0 % など、穀物価格の上昇に付随する加工食料品価格が軒並み大幅上昇。

南ア中銀が懸念していた食品価格の上昇にまだ歯止めがかかっていないようだ。

なお 7 CPI は、来週火曜日、8 28日に発表される予定となっている。

米 ド ル/対 円:  114.75円 + 0.60     02年国債:  9.52 % - 4.1 bp

ラ ン ド/対 円:   15.47円 + 0.01    10年国債:  8.32 % - 5.0 bp

  ル/ラ  : ZAR 7.4300 - 0.028   原油価格:   $ 71.12 - 0.86ドル

  ロ/ラ  : ZAR 9.9955 - 0.018    金価格:  $666.50  0.30ドル

  8 20 ()ヨハネスブルグ証券取引所における非居住者の南ア証券売買額

国内債券  ネット: ZAR + 1,177 mil  購入: ZAR 4,028 mil  売却: ZAR 2,851 mil

国内株式 ネット: ZAR + 1,148 mil  購入: ZAR 2,674 mil  売却: ZAR 1,525 mil




米国サブ・プライム問題が世界の金融市場を大きく揺るがし、株式はいずれの国も軒並み急落。

また新興国通貨も大きく売られ、逆に円は大幅上昇。  各国中央銀行は市中に資金を供給し

流動性を確保させるも、もはや動揺しきった投資家の流れを食い止めることができず。 こういった

一連の金融混乱を背景に市場ではもっと思い切った手立てが必要とし、今週に入ってから

米国連銀の緊急利下げ措置を望む声が日増しに大きくなって行った。

8 17 () 東京時間午後 20:45時、 FRB 10の地区連銀に公定歩合引き下げ

措置の容認を発表。 バーナンキ米国連銀総裁はその前日夕刻に FOMC緊急理事会を開催し

協議をした結果、フェデラル・ファンドは現行の 5.25 % を維持しつつ、公定歩合を

50 bp 引き下げ、5.75 % へと誘導。 これはニューヨーク連銀、およびサンフランシスコ連銀が

0.5 % の金利引き下げを要請したことにFOMCが承認したことになった。 また FOMC

各市中金融機関に対し、窓口貸し出しの積極利用を呼びかけているが、これはアナウンスメント

効果を狙った、付随的金融緩和とも受け止められる。

ただ市場では、バーナンキ 新人総裁が資金流動性の問題を過小評価し、自らが率先して

緊急対策手段を実施したのではなく、市場に迫られたかたちで実施に踏み切ったことを指摘。

米国連銀の行動が後手後手に回っているとの批判が多い。 さらにフェデラル・ファンドを据え置き、

公定歩合のみの引き下げに留まったことも、市中の短期資金流動性の早期解決に

つながらないのではと声もあり、9 18日開催予定の FOMC 25 50 bp の利下げを

決定するとの見通しも多い。

金融政策変更手段にやや疑問が残る米国利下げとはなったが、世界の金融市場は FRB

決定を素直に評価。 世界の株式市場が軒並み + 1.5 % + 2.5 % 大幅な回復を見せる中、

これまで大きく売り込まれていた新興国通貨が大幅反発。 特に先週半ば、  クレジット・

クランチ発生の恐れ 」などの単語が飛び交っていた中南米諸国の金融市場に大きな安堵感が

流れ、株式・債券・通貨とも大幅反発。 急回復を見せている。

南ア金融市場もしかり。 大幅円高の影響でキャリー・トレードの巻き戻しが連想され、先週金曜日

対ドルで一時 7.5900 9.5ヶ月ぶりの安値を付けていたランドは、米国連銀の緊急利下げ観測を

元に大きく買い戻され反発。 実際の利下げ発表後はやや利食いで押されたものの、その後も

買いが続き結局 7.350まで戻して一週間を終えている。 

また先週一週間の対ドルでのランドの動きは、 8/13 () 7.1980で取引がスタート。 

当日 7.1460まで買い込まれた。 ところがこの水準が一週間の対ドルでの高値となり、その後は

ほぼ 30度の角度で下落する一方のチャートを形成。

8 15 ()、南ア中銀 政策決定を翌日に控え、小幅買戻しが入るも、再び反落。 

16 ()には 7.6000 ワン・タッチまで売り込まれたあと、南ア中銀の 50 bp のレポ・レート

引き上げ発表を機会にやや反発。 一旦 7.500 で戻しその後横ばい推移となった。 

ところが 8/17 ()、日本株式市場が暴落。 日経平均が一時 15,000円を割れ、終値ベースでも

15,273円と前日比 874円安の マイナス5.4 % 。 米国テロ発生翌日の 2001 9 12日に

記録した 6.6 % 下落以来の下げとなり、アジア各国株式市場も軒並み急落。 これと平行し円も

対ドルで一時 112円 を割りこむ急騰を見せたことから、ランドは再び売りに押され、対ドルで

7.590 まで後退した後 7.350 で一週間を終えるという非常に荒っぽい動きを見せた。

対円でのランドの下落率はドルより大きい。 先週月曜日 16.42円で一週間のスタートを切った

ランドは、当日 16.55円の高値を付けたあと 8 17 () には 14.74円まで下落。 

米国連銀利下げでやや戻したものの、15.59円で一週間を終えている。


                                             - to be continued -




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南ア債券市場も同様に金利が上昇し続けた一週間であった。 特に 8 16 () の南ア

中銀政策 決定会合で利上げが予測されていたこともあり、 2年南ア国債の金利は揺れ動き、

月曜日9.59 % でスタートし、水曜日には 9.63 % と今年最高レートまで金利は上昇。 木曜日

南ア中銀の利上げおよび金曜日米国連銀の公定歩合引き下げで一段落し金曜日 9.56 %

一週間を終了したが、荒れた市場から完全に脱却するには、まだ時間がかかるかもしれない。

南ア株式市場も当面の混乱が一段落したため、金曜日当日の安値から戻したものの、結局

FTSE / JSE アフリカ・トップ 40株式指数は前日比 22セント安の 23,419.07 で終了。 

本格的な回復にはまだ至っていない。

今週の南アフリカは主だった経済指標の発表予定がない。 ただ明日 821 () ムボウエニ

南ア中銀総裁が大学卒業者に対して講演を持つ予定。 また 8 22 ()、同総裁は北部地区

 ロータリー・クラブの夕食会で講演する (17:00 GMT) 。  さらに 8 24 () ムボウエニ

総裁はヨハネスバーク黒人会計士協会 夕食会で講演 (17:00 GMT) を持つ予定となっており、

一週間に 3回も発言を行うという異例の週となる。

利上げ直後の発言となり、今後の同総裁の考えを確かめる上でも注目を集めることになろうが、

同総裁が最も懸念している食品と原油価格の上昇、および一連の大幅賃金妥結をどう捕らえて

いるのか。  もしこれらインフレ要因となりうるコメントが聞けるのであれば、その内容が気になる

ところである。

米 ド ル/対 円:  114.15円 + 0.45     02年国債:  9.56 % - 3.0 bp

ラ ン ド/対 円:   15.46円 + 0.20    10年国債:  8.37 % - 6.5 bp

  ル/ラ  : ZAR 7.4015 + 0.047   原油価格:   $ 71.98 + 0.98ドル

  ロ/ラ  : ZAR 9.9775 + 0.025    金価格:  $666.80 + 8.80ドル

  8 17 ()ヨハネスブルグ証券取引所における非居住者の南ア証券売買額

国内債券 ネット: ZAR +  532 mil  購入: ZAR 5,042 mil  売却: ZAR 4,510 mil

国内株式 ネット: ZAR ▲ 1,380 mil  購入: ZAR 3,435 mil  売却: ZAR 4,815 mil




1998 9 18日、米国ヘッジファンドの一つである LTCM が破綻。 米国連銀などが

資金供給や金利引き下げで市場の沈静化を図ろうとしたものの、「質への逃避」の動きが

突然現れ、10 06 ドルは突然急落。 10 08 日までのわずか 3日で約 33円も

ドル安にふれた経緯がある。  

上のチャートは、 (1) 1998年当時のドル/円の動き、

下は        (2) 今年 3月からのドル/円の動き。

同じチャートを描いているとは言えないが、気になる形が作られつつあるような....


(1) 1998年 3月 ~ 1999年 3月までのドル/円 チャート    (クリックで拡大)


20070819_JPY1



(2) 2007年 3月 ~ 2007年 8月16日までのドル/円 チャート (クリックで拡大)



20070819_JPY2


8 16日、南アフリカ準備銀行 (SARB) は、政策金利であるレポ・レートを 50 bp 引き上げ、

10.0 % にすることを決定した。 今回の利上げは 6 7日に 50 bp 引き上げ 9.50 % へと

誘導したのに続き、今年 2回目の引き上げ。 同国消費者物価 ( CPIX : モーゲージ金利を

除く ) が年率で + 6.4 % と、南ア中銀のインフレ・ターゲット上限である + 6.0 % を上回った

推移となっているため、金利引き上げでその沈静化を狙った措置を採った。

なお市中銀行のプライム・レートも 50 bp 引き上げられ、13.0 % から 13.50 %

改定されている。

政策決定会合終了後、南アフリカ準備銀行が公表したステートメントは下記のとおり。

      2007-08-16: Statement of the Monetary Policy Committee


最近のインフレ概況

南アフリカにおける都市部 およびその他地域の住宅金利コストを除く消費者物価 ( CPIX ) は、

今年 4月の + 6.3 % から、5, 6月とも年率で + 6.4 % と上昇した。 消費者物価 (CPIX)

過去 3ヶ月間ターゲットの上限バンドである + 6.0 % を超えて推移したことになる。 

これは食品と石油価格の上昇が主要因となっているが、その他各品目にその圧力が

残っていることも明白である。 仮に食品と石油価格を除いた場合、2006年の CPIX

年率 + 3.8 % であるが、今年 5月は + 4.6 %6月は + 4.7 % へと上昇している。

この数値は 2006年半ばの + 2.5 % 以来、一貫して上昇を続けている。

食品価格は今年 5月、年率 + 9.0 %6 + 9.4 % と上昇。特に 6月は穀物産品価格が

+ 13.4 % と跳ね上がった反面、食肉価格が昨年後半ピークを付けたあと、着実に下落を

続けているものの、6月は + 9.9 % と最高値を記録した。 またガソリン価格は 5

+ 13.7 %6 + 11.1 % と、上昇。 この2ヶ月でガソリン価格は 1リットル当たり

57セント上昇している。

サービス価格はその他品目より上昇速度が遅いものの、今年 1月年率 + 4.6 % であった

数値は今年 6月に+ 5.7 % へと上昇している。 高水準のインフレ傾向はガソリンを除く

販売管理価格にも見受けられ、2006 10月から 5.5 % 上昇している。 ただ衣料品、

シューズ、家具類の価格は引き続き下落しており、インフレ圧力は穏やかなものとなっている。

生産者物価 ( PPI ) 4,5月年率で + 11.0 % 台を記録したあと 6 + 10.4 %

低下を見せたが、依然として高い。 特に農産物価格が今年 3月から上昇を続けており、

年率約 + 20.0 % に達している。

ただ製造品目価格は今年 5,6 + 6.4 % と、穏やかな上昇を示している。 また輸入物価も

今年 5月の + 11.7 % から、6月は + 9.4 % へと低下している。



                                      - to be continued -




上から  ↓


インフレ見通し

われわれの最新のインフレ見通しは、当初見通しに比べ短期的にやや悪化を示す方向で

考えている。 CPIXインフレは 2008年第 2四半期に我々のインフレ・ターゲット・レンジ

上限である + 6.0 % を割り込んだ低下傾向に入るまで、当面ターゲットを上回る平均

+ 6.3 % で推移すると見ている。 2008年弟 1四半期をピークにインフレは順次低下し、

2009年末にはおよそ + 5.1 % まで下がっていくであろう。

2四半期予測以上のインフレ高止まりをベースとして見通しを立てたこと、国際原油価格

動向の先行きを変更した結果、当初より悪い見通しとなっている。

金融政策委員会は、そのインフレ見通しに幾つかの上昇リスクを認めている。 それには

原油および食品価格動向、高水準な家計消費支出が含まれる。 国際金融市場の展開に

一時的な混乱があり、不透明な部分は残るが、その他大半の項目は概ね変化なしと見ている。

これまで高騰していた食肉価格が低下傾向に入ったものの、食品価格動向にはなお上昇の

兆しが残っている。 今年上半期 とうもろこしと小麦の現物価格が高騰したことが、今後

食品価格全体の高止まりとなりそうだ。 それ以上に、6月農産物生産価格が年率

+ 18.7 % 上昇、また加工食品価格も + 15.0 % 上がっており、今後の懸念材料となろう。

この結果、引き続き小売ベースにおける食品価格には更なる上昇圧力が生まれる可能性が高い。

北海油田ブレント原油価格は現在一バレルあたり 72米ドル近辺で取引されているが、

前回 6月の政策決定委員会時も似たようなレベルであったが、7月は 80ドル近くまで

上昇した。 ただ最近は米国経済の鈍化と世界の金融市場の急落から、原油価格も落ち着いた

動きとなっている。 南ア国内のガソリン価格はランド高と国内精製コスト減で 7,8月と 2ヶ月

連続下落。 合計 23セント値下がりしている。 ただ原油価格を取り巻く環境はインフレ・

リスクを秘めており、価格上昇を考慮すべきである。

家計消費支出がやや鈍化傾向を示し始めた兆候がある。 今年第 2四半期、穏やかな

低下を示してはいるが、FNB / BER 消費者信頼感指数はなお、記録的な高い水準に

留まっている。 小売販売の成長は今年 4 年率 + 5.9 %5 + 9.2 %6 + 6.4 %

低下したが、小売販売は引き続き堅調である。

6月、家庭用家具、その他備品などの販売は前年同月比 13.5 % 低下した。 また個人への

自動車販売も引き続き減少している。 今年 7月季節調整済みの新車販売は、前月比 5.4 %

低下している。


                                          - to be continued -




上から  ↓


一方民間部門への資金貸し出しは衰えを見せておらず、6月全国貸出法案の施行がどの程度の

抑制効果を作り出すのかを確認するには、まだ時期尚早である。 民間部門への銀行の新規

貸し出し、および借り換え需要は、6月年率で + 27.9 % も伸びている。 貸出資金証券化分を

含めると、実に + 30.3 % の成長となる。  また 国内企業への貸付金の伸びは 6 年率

+ 36.2 % と、5月の + 33.3 % を上回り、個人への借り換え資金貸し出しも 5 + 22.8 %

6月は + 21.5 % と、依然高い伸びとなっている。 一方抵当を伴う資金貸し出しは、過去

数ヶ月間 減少を続けているものの、6月は + 26.3 % の成長を記録した。

賃上げ妥結は上昇傾向を辿っている。 アンドリュー・レビュー労働白書によると、昨年の

平均賃金上昇率は + 6.5 %、今年上半期の平均は + 6.8 % に留まっていた。 しかしながら

最近の賃上げ交渉において、軒並み + 8.0 % に近い賃上げ妥結がなされている。 これは

未だ中銀のインフレ・ターゲット内の動きと思われるが、仮に労働生産性が上がらなかった場合、

製品価格形成過程に影響を及ぼすことになろう。

過去数日、世界の金融市場動向の不透明感とドル高がランド安を引き起こしている。 

今回の世界的な金融混乱が始まる前、南ア国内企業買収案件などで資金流入が続いたこと、

また米ドルが他の通貨に対して軟調と推移となったことから、ランド高が続いていた。 

ドルが対ユーロで歴史的な安値を付けた時、ランドは一時対ドルで 6.800 のレンジを割り込んで

強まって推移した。  しかしながら世界のリスク回避が強まり、再びドル高に向かったことで、

前回 6月の政策決定会合時対ドルで 7.220 レベルであったランドは、現在 7.450 前後まで

弱まっている。 年初来ランドの対ドルにおける実効レートは、6.2 % の下落となっている。

さらに世界の金融市場に不透明感が増しているにもかかわらず、南アフリカの金融資産、

特に株式市場への非居住者の投資がなお旺盛である。 新興市場のスプレッドが広がり始めた

7 20日以降、非居住者による株式投資総額は110億ランドを上回り、ここ数日間の世界の

金融市場混乱時においても非居住者によるネット売買総額はわずか 1 5,000万ランドに

留まっている。 しっかりとした基盤の資金流入は、今後も世界の資金流動性と国内成長

見通しによって決定付けられるであろう。

7月為替市場の好転から (ランド高を背景に)、更なる外貨準備の積み増しを実施した。 

7月末におけるグロスでの金および外貨の保有残高は、10 0,600万米ドル増加し

総額 293 3,000万ドルとなり、国際流動ポジションは 269 7,000万ドルに達している。


                                           - to be continued -




上から  ↓


南アフリカの国内経済は引き続き確固たる成長を遂げているが、その先行きにやや陰りが

見え始めている。 2006年弟 4四半期年率 + 5.6 % に達した経済成長は、今年弟 1四半期

+ 4.7 % に減速に転じている。 商品価格が堅調推移しているにもかかわらず、鉱業生産は

不振をかこっており、今年第 2四半期の鉱業生産量は、前期比 – 1.4 % 減と低調な成長と

なっている。 同様に製造業生産指数も低空飛行が続いており、今年第 2四半期の成長率は

わずか + 0.1 % である。  ところが製造業部門における第 2四半期の設備稼働率は

86.8 % へと増加しているのである。 RMB / BER 事業景況感指数 (Business Confidence) は、

2四半期下落に転じているが、Investec / BERによる PMI は、3ヶ月連続下落のあと、

7月上昇に転じている。  このように低調な数値が現れているにもかかわらず、今後も堅調な

成長が期待される。 なぜなら GDP全体の 20 % 以上を占める総固定資本投資が今年

1四半期年率ベースで約 22 % 伸びており、引き続き拡大が見込まれるためである。

時として米国経済動向の脅威となるかもしれない最近の世界の金融市場の混乱が、

現在のところ南アの経済成長に影響を及ぼす兆候は見受けられていない。 ただ為替レートへの

圧力や南ア株式市場の下げ要因として働き、株式市場では最近上昇した分を帳消しにして

しまったものの、それでも 8 15日時点での南ア全品種株式指数は年初来 8.0 % 高い

水準にある。 これは投資行動が制限されることを基礎に、消費に健全なる効果を与えることを

示唆している。

国際的な環境は、不安定さと不透明感を増幅している。 今年 7月に公表されたIMFによる

改定世界経済見通しによると、2007および 2008年の全世界の GDP はわずか + 0.3 %

上昇。 反面インフレは両年で + 3.5 % 前後と予測されている。 ただこの見通しは今回の

世界的な金融混乱が起こる前に調査されたものであり、世界の成長とインフレ見通しにリスクと

なるかの議論するのは早計であろう。

金融政策のスタンス

最近の状況を把握し、金融政策委員会はCPIX が再びターゲットのレンジ内に収まるよう、

金融政策のスタンスをさらに調整することを決断した。 よって 2007 8 17日から

レポ・レートを 50 ベーシス引き上げ、10.0 % に設定する。 金融政策委員会はその使命を

果たすために、引き続き各種経済環境と金融市場を見守りたい。


以上、


皆様方にはよい週末を !