ムボウエニ南ア中銀総裁は一昨日に続き、昨日も南アのインフレ上昇に懸念を表明した。
サハエネルツブルグ市にあるロータリー・クラブ夕食会の席上、ムボウエニ総裁が講演。
同氏は、まず一言、「 昨日の私の講演内容が新聞記事などにおいて、 “再利上げをする” と
報じられていたが、私はそうは言っていない 」と述べた後、「 食品とエネルギー価格の
高騰から、インフレ圧力が構築されているのと平行し、我々は第 2次の影響を受けつつある。
仮に食品とエネルギー価格を除いたとしても、明らかに南アのインフレはなお上昇している。
“もし我々が物価上昇に対してなんら手当てを講じなければ、今後のインフレ見通しに大きな
問題がのしかかって来るであろう” 」と、一昨日同様 諸物価全体の上昇に大きな懸念を示した。
この発言から想像できることとして、” 再利上げをするとは言っていないが、現経済環境を
放置した場合、取り返しのつかないことになる ” と、遠回しに金融引き締めの必要性を説いたと
同じことのようだ。
上記発言は南ア金融市場の引け後に述べられたものであり、直接市場に影響を及ぼすような
ことはなかったが、一昨日の講演内容が再利上げを如実に表すものとの解釈と、世界の
金融市場の混乱にやや落ち着きが出始めたことからランドは対ドルで更なる上昇。 7.3800
レベルで東京時間を終えたあと、欧州・米国時間もほとんど押し目がない中買いが続き、結局
米国時間夕刻には 7.2360 とほぼ高値引けとなった。
円安が進んだことで、対円でもランドは再び 16.00円に乗せて引けている。
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