JR東海はダイヤ改正日の3月16日(土)から、会員制予約サイト「エクスプレス予約」にて、新商品の「EX早特1」を販売しています。今回はこれについてみていきます。

 

<チャプター>

1.こんな人におすすめ!

2.こんなにもオトク!

3.EX早特1のメリット

4.終わりに ~なぜ自由席タイプの早特を販売し始めたのか?~

 

1.こんな人におすすめ!

 EX早特1は、乗車日6日前~前日に購入することで、東海道新幹線の自由席をお得に利用できるきっぷです。他の早特商品とは異なり、この早特1は自由席利用の早特商品であることが大きな特徴です。

 

 <こんな人におすすめ>

〇とにかく安く東海道新幹線に乗りたい!

〇新幹線に乗ることは決まっているけど、時間までは決まっていない

〇指定席より自由席を使いたい

 

2.こんなにもオトク!

 以下のリンクから全区間のおねだんを確認することができます。基本的には、のぞみ通過駅~東京・品川・新横浜・名古屋(一部京都、新大阪)と、静岡駅~各駅の区間で設定されています。例えば、東京・品川~静岡間は450円、静岡~新大阪間だと890円もお得になります爆  笑爆  笑

https://expy.jp/product/ex_hayatoku_1/pdf/ex_hayatoku_1_price.pdf?240209

 

 もう一つ、EX早特1がこれほどおトクだ!という例を示します。次の表は東京・品川~小田原・熱海・三島間の運賃と料金の合計を比較したものです。

 ご覧の通り、普通列車のグリーン車利用や在来線特急「踊り子」号を利用する場合とで、差額が数百円②とどまっています。東京~熱海・三島間に至っては、普通列車のグリーン車や特急「踊り子」を使うよりも安くなっています!!この表からも、EX早特1が非常にお得なきっぷだといえるでしょう。

 

3.EX早特1のメリット

 EX早特1を使うメリットは何か、どういう部分が画期的なのか解説します。

 

(1)とにかく安い

 最大のメリットは「安い」ことです。紙のきっぷで自由席特急券を購入する場合と比較して、数百円安くなります。最も安い料金である自由席がさらに安くなるなんて、驚きですね!!

 

(2)自由席タイプの早特なので、予約も手軽である

 2つ目に、予約が手軽にできるという点です。早期割引の商品は、一般的に指定席利用のものしか設定されていませんが、EX早特1だけは自由席利用の早特であるというのが大きな特徴です。

 自由席利用なので、乗る列車や座席を指定する必要がありません。なので、「新幹線に乗ることは決まっていても、乗る時間、列車が決まっていない」という場合でも予約できます。

 

 予約の際は、「エクスプレス予約」へログインし、乗車日時、乗車するだいたいの時間、利用区間、人数を入力するだけでOKなので、とても手軽です!!

 無料で会員になることができる「スマートEX」会員でも、このEX早特1は購入可能です。そのため、たまに新幹線を利用する人は、「スマートEX」の会員になり、早特1を使うのがよいでしょう。

 

4.終わりに ~なぜ自由席タイプの早特を販売し始めたのか?~

 近年、鉄道事業者は新幹線や特急列車の自由席の設定をとりやめ、全車指定席に変更する動きも出ています。これは、紙のきっぷの販売を減らし、インターネット予約による販売を推進したいという意図がうかがえます。

 そんな中、JR東海はあえて自由席タイプの早特商品を発売しました。これはなぜでしょうか。その理由はずばり、「新幹線自由席回数券」を廃止するからです。

 東海道新幹線の自由席が安く利用できる「新幹線自由席回数券」という商品(紙のきっぷ)があるのですが、こちらは2024年12月22日で発売を終了し、2025年3月31日をもって利用できなくなる予定です。

 

 

 そしてこの設定区間と料金を見ると、各区間の「EX早特1」の値段は、新幹線自由席回数券1枚分の値段と等しくなっています。この点からみても、新幹線自由席回数券の代替として「EX早特1」を設定し、今後は「エクスプレス予約」「スマートEX」にてお得な切符を発売する、そうすることでネット予約の利用者を増やそうという意図があることがうかがえます。

 近年、自由席とあわせて自由席タイプのおとくなきっぷを廃止し、乗客から不満の声が上がるという事例も一部地域で上がっていますが、JR東海はネット予約への移行を促しつつも、お得な切符自体は残し、幅広いニーズを拾い上げる工夫をしているので、評価されてよいと思います。

 区間によっては、在来線特急並みの課金額+数百円で新幹線に乗れてしまうくらいのおトクな切符なので、自由席利用でもよいという場合は、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。