JR東海の会員制予約サイト「エクスプレス予約」(以下、「EX予約」)。これを使うと、東海道・山陽新幹線をお得に利用することができます。また、EX予約限定の割安な商品もあります。今回はその中で、「早特7」を紹介します。どんな商品なのか、使う上での注意点、そしてどのようなときに使うとよいのかを解説していますので、ぜひご覧ください☆

 

 

 なお、「エクスプレス予約って何?」という方や、「エクスプレス予約とスマートEXってなに?どう違うの?」という方は、以下の記事をご覧ください。

 

1.概要

 早特7は、7日前までに予約することで東海道・山陽新幹線をお得に利用できる切符です。「のぞみ・みずほ・さくら・つばめ」用と「ひかり・こだま」用の2種類があります。

 

(1)のぞみ・みずほ・さくら・つばめ用

 設定区間と価格については、下記リンクから御確認ください。

hayatoku7_fares_from_260227.pdf

 

 

 例えば、東京~岡山間は15,140円(▲2,630円)、東京~広島間は16,380円(▲3,380円)、新大阪~博多間は13,600円(▲2,420円)、新大阪~鹿児島中央間は21,400円(▲2,220円)となっています。

 区間は「首都圏・名古屋~中国地方・福岡」「京都~小倉・博多」「新大阪・新神戸~九州」で設定されているのが特徴です。なお、2026年2月27日(金)からは、「岡山・広島~熊本・鹿児島中央」間も追加されています。

 

(2)ひかり・こだま用

 「ひかり・こだま」用は、「静岡地区~首都圏・名古屋・京都・新大阪」「首都圏~名古屋」「首都圏~京都・新大阪」「名古屋~京都・新大阪」にて設定があります。例を挙げると

 

東京~静岡  :  5,940円(▲    530円)

静岡~名古屋 :  5,940円(▲    530円)

静岡~新大阪 :10,440円(▲   650円)

東京~名古屋 :  9,900円(▲1,190円)

東京~新大阪 :12,490円(▲1,910円)

名古屋~新大阪:  5,470円(▲1,000円)

 

となっています。三大都市圏間を移動する上では、特におトク度が高いきっぷといえます。

 もとは静岡地区から東京、名古屋、関西へ行く人のための商品でしたが、現在では「首都圏~名古屋」「首都圏~京都・新大阪」「名古屋~京都・新大阪」も加わっています。

 

 このように、同じ名称「早特7」でありながら、「のぞみ・みずほ・さくら・つばめ用」「ひかり・こだま用」では設定区間も全く異なっています。

 

2.どういうときに使えるの??ーこんな場合はおすすめ!ー

 早特7は、こんなときに使うのがおすすめです。

 

(1)首都圏・名古屋~岡山・広島・博多を移動する場合

 首都圏や名古屋と中国地方・福岡を行き来する場合は、早特7の利用がおすすめです。のぞみ号に長く乗る人向きの商品といえます。同様に、京都~小倉・博多間を移動する場合にも有効です。

 

(2)新大阪・新神戸・岡山・広島~九州方面へ移動する場合

 のぞみ・みずほ・さくら・つばめ用は、山陽新幹線沿線~九州各地を移動するのにも適しています。熊本から関西へ向かう、関西から鹿児島へ向かうなどの場合におすすめです。

 

(3)静岡県内と東京・横浜・名古屋・関西とを移動したいとき

 静岡県内から東海道新幹線で各地へ向かう場合に使える早特は、この早特7と早特1だけですが、早特1は自由席を利用するための商品であり、指定席利用の場合は早特7を使うこととなります。

 熱海を除く新幹線の静岡県内の各駅全てに設定があるので、静岡県内が発着地点の場合はぜひ活用しましょう。

 

(4)首都圏~名古屋~関西をコスパよく移動したいとき

 首都圏・名古屋・京都や大阪など、いわゆる三大都市圏間をお得に移動したい場合にもおすすめです。通常料金よりも安いですが、一つ注意が必要です。それは、

 

「早特7」では「のぞみ」に乗れない!!

 

ということです。「のぞみ」をお得に利用したい場合は、制約が大きいですが「早特21」を使うか、諦めて通常のEXサービスやe特急券を使うしかありません(e特急券も2027年3月末をもって利用終了)。

 早特7を利用する場合は、「ひかり」「こだま」を利用することになります。首都圏~名古屋と首都圏~関西を移動するのであれば、各駅停車タイプの「こだま」だと時間がかかりすぎるので、コスパよく移動したい場合は「ひかり」号に乗る必要があります。

 実は「ひかり」号には2タイプあり、停車駅が全く異なるのですが、うまく使えば「のぞみ」とほぼ同等の移動ができることもあります。早特7をお得に使いこなすには、「ひかり」号をうまく利用してあげることが必須です!! 別記事で「ひかり」号の活用法について解説していますので、こちらもぜひご覧ください☆

 

 

 

3.まとめ

 いかがでしたでしょうか。

 

〇東海道新幹線と山陽新幹線をまたがって利用するのに、おトクに移動したい

〇関西・岡山・広島~九州間をおトクに移動したい

〇静岡地区との往来をおトクに移動したい

〇東京~名古屋~京都・大阪間をコスパよく移動したい

 

 こんな人は早特7の利用をぜひ検討してみましょう。東京~名古屋~関西間の移動では、ひかり号の活用の仕方次第で大きく価値が上がります。皆様もぜひ、うまく活用してみてくださいね! 

 東京と新大阪を結ぶ東海道新幹線には、最速達列車の「のぞみ」、準速達列車の「ひかり」、各駅停車タイプの「こだま」3種類の列車が設定されています。日中の「のぞみ」「ひかり」「こだま」の停車駅を図に表すと、以下の通りとなります。

 

 

 

 「のぞみ」は東京~新大阪間で品川・新横浜・名古屋・京都にしか停車せず、首都圏~名古屋~関西間の移動に特化しています。最速達列車ということで、「ひかり」「こだま」に比べて指定席特急料金は高く設定されています。また、「こだま」は全ての駅に停車する各駅停車タイプで、通過駅はありません。

 このように、「のぞみ」と「こだま」はとても分かりやすいのですが、「ひかり」に関してはご覧の通り複雑になっています。

 

「ひかり」っていまいちどこに停まるのか、よくわからないや

「のぞみ」と「ひかり」はどう違うんだろう?

 

とお思いの方もいらっしゃることでしょう。

 

 エクスプレス予約の早特商品の改定により、「のぞみ」に乗車できる早特商品のほとんどが廃止されてしまい、早特を使うとなると「ひかり」「こだま」利用が前提となっています。コスパよく移動するには、「ひかり」号をうまく使いこなすことが大事になってくるわけですが、今回はこの「ひかり」号のおトクな活用術について解説したいと思います。

 

1.「ひかり」には2種類ある!

 上記の停車駅表をご覧のとおり、「ひかり」には大きく分けて2種類あることが分かります。一つは岡山~東京間を走る号数が700番台のひかり(以下、「岡山ひかり」)、もう一つは新大阪~東京間を走る号数が600番台のひかり(以下、「新大阪ひかり」)であり、それぞれ毎時1往復設定されています。

 

2.号数が700番台のひかり(岡山ひかり)

 岡山発着で運行される「ひかり」の停車駅を詳しく表すと、以下の通りとなります。

 

 

 

 岡山ひかりは次のような方におすすめです。

 

①首都圏・名古屋・京阪神~静岡方面を移動する方

 岡山ひかりは静岡県内の駅に停車するのが特徴です。浜松や静岡に停車するほか、三島や熱海に停車するものもあります。首都圏や京阪神と静岡県の各地を行き来するには岡山ひかり一択となります。

 

②名古屋~京阪神を移動する方

 岡山ひかりは、静岡県内で停車していく一方、名古屋~京都間はノンストップで走ります。名古屋~京都間の所要時間は「のぞみ」と同じく約35分ですが、指定席特急料金は「のぞみ」より210円安くなっています。

 また、名古屋~新大阪・新神戸間を移動する場合、「のぞみ」と所要時間は3~4分しか変わりません。それでいて「のぞみ」との指定席特急料金を比較すると、名古屋~新大阪間で210円、名古屋~新神戸間で430円も安くなるので、お得です。

 

3.号数が600番台のひかり(新大阪ひかり)

 続いて、号数が600番台の新大阪発着のひかりについて解説します。停車駅を詳しく見ると、以下の通りとなります。

 

 

 新大阪~名古屋間は各駅に停車する一方で、名古屋~新横浜間は豊橋もしくは小田原のどちらかのみに停車し、静岡県内の各駅は全て通過します。名古屋以西では「こだま」、名古屋以東では「のぞみ」を補完する役割を果たします。

 この新大阪ひかりは、以下のような方におすすめです。

 

①首都圏~名古屋間を移動する方

 新大阪ひかりを使うのに最もおすすめなのは、首都圏~名古屋間を移動する方です。、同区間の所要時間は「のぞみ」と比べて3~10分程度しか変わらず、列車によっては東京~名古屋間で「のぞみ」に追い抜かされずに走り抜けます。それでいて、東京・品川・新横浜~名古屋間の指定席特急料金は、「のぞみ」と比べて210円安いので、乗り得列車といえます。

 

②米原・岐阜羽島・豊橋・小田原の各駅の利用者

 これら4駅には岡山ひかりは停車しないので、遠距離利用の場合は新大阪ひかり一択となります。豊橋・小田原には2時間に1本しかひかりが停まらないため、貴重な存在となっています。筆者は神奈川県在住ですが、新幹線代を節約するために小田原に停車する新大阪ひかりに狙って乗ることもあります。

 北陸新幹線が開業・延伸するまでは、首都圏・名古屋~北陸方面への往来もこの新大阪ひかりを使い、米原で乗り換えるのが主流でした。現在でも名古屋・米原~敦賀を走る特急「しらさぎ」は、この新大阪ひかりとの乗り継ぎを考慮してダイヤ設定されています。

 

3.首都圏~京阪神を「ひかり」で移動するには??

 さて、まえがきでも少し触れましたが、現在のエクスプレス予約の早特商品は、「ひかり」「こだま」利用が前提となっています。少しでも旅費を節約するために、首都圏~京阪神間を早特商品を使って「ひかり」に乗って移動したいという方もいらっしゃるでしょう。そこで、首都圏~京阪神間を移動するにはどちらの「ひかり」に乗ればよいのかを考えてみます。

 

(1)首都圏~新神戸

 新大阪ひかりは新神戸まで乗り入れないので、この区間は岡山ひかり一択です。東京~新神戸間の所要時間は約3時間10分、のぞみ利用より指定席特急料金が540円安くなっています。

 

(2)首都圏~京都

 京都への移動は、岡山ひかりのほうがやや優勢です。東京~京都間の所要時間は、岡山ひかりが約2時間35分なのに対し、新大阪ひかりは約2時間40分となっています。

 東京~新大阪間では、岡山ひかりは静岡・浜松・京都で、新大阪ひかりは(小田原or豊橋)・名古屋・岐阜羽島・米原でのぞみ号に追い抜かされます。東京~京都間に限って言うと、岡山ひかりは2回しか待避がないので、そのぶん少し所要時間が短いというわけです。指定席特急料金は「のぞみ」より320円安くなります。

 

(3)首都圏~新大阪

 この区間は、岡山ひかり、新大阪ひかりのどちらを使っても所要時間は2時間54分なので、どちらを使用しても変わりありません。予定に合わせて選べば大丈夫です。指定席特急料金は「のぞみ」より320円安くなります。

 

 なお、首都圏~京阪神間を早特商品利用とした場合、通常の「のぞみ」利用時より2,000円前後安くなり、料金的にはとてもお得です。しかし、「のぞみ」号は東京~新大阪間を約2時間30分で走破します。首都圏~京阪神間で「ひかり」利用をすると30分近く余計に所要時間がかかるため、数百円でも節約したい、時間がかかってもいいので早特7で安く移動したいという人以外は、素直に「のぞみ」号を利用するのがおすすめです。

 ちなみに、自由席利用の場合、「のぞみ」「ひかり」「こだま」いずれも特急料金は同額です。「のぞみ」の自由席は2両しかないので、着席できない可能性もありますが、立ってでもとにかく安く速く移動したい人は自由席利用がよいでしょう。

 

4.まとめ

 いかがでしたでしょうか。早特商品を使うときにも考える必要のある「ひかり」の活用術について解説してみました。同じ「ひかり」でも2種類あり、停車駅が全く異なっていますが、そうすることで途中駅からの利便性を確保し、かつある区間では「こだま」の補完、ある区間では「のぞみ」の補完という役割も果たしていることが分かります。

 東海道新幹線をお得に使いこなすのに、この記事が少しでも役に立てば幸いです。

 JR東海の会員制予約サイト「エクスプレス予約」(以下、「EX予約」)。これを使うと、東海道・山陽新幹線をお得に利用することができます。また、EX予約やスマートEX限定の割安な商品もあります。今回はその中で、「早特3」を紹介します。どんな商品なのか、使う上での注意点、そしてどのようなときに使うとよいのかを解説していますので、ぜひご覧ください☆

 

 

 

1.概要

 早特3は、3日前までに予約することで東海道・山陽・九州新幹線のグリーン車をお得に利用できる商品です。他の早特商品は普通車指定席の利用となりますが、早特3は原則としてグリーン車が対象となっている点が特徴です。

 

<こんな時に使える!>

グリーン車でおトクに移動したいとき

博多~熊本・鹿児島中央間をおトクに移動したいとき

 

2.料金比較

(1)のぞみ・みずほ・さくら・つばめ 

 まずはのぞみ・みずほ・さくら・つばめのグリーン車を利用したときの、料金の比較をしていきます。一例を挙げると以下の通りになります。

 

 

 首都圏~名古屋、首都圏~京阪神、首都圏~岡山・広島・小倉・博多、名古屋・京都~小倉・博多、大阪・神戸~博多・熊本・鹿児島中央で区間が設定されています。東京~名古屋で1,340円、東京~京阪神で3,000円ほど、東京~博多間であれば6,750円もお得になります!!

 なお、九州新幹線(博多~熊本・鹿児島中央)に限り、普通車指定席用も設定されています。

 

 

(2)ひかり・こだま

 東海道新幹線(東京~新大阪間)を利用する場合は、「ひかり」「こだま」用も設定されています。一例を挙げてみます。

 

 

 「ひかり」用は、首都圏~名古屋、首都圏~京都・新大阪、名古屋~京都・新大阪間に設定されています。「のぞみ」よりも少し価格が安くなっているほか、名古屋~京都・新大阪間が設定されているのが特徴です。

 「こだま」用は、「ひかり」に比べてさらに価格が安いほか、ほとんどの区間で設定があるのが特徴です。1区間利用及び東京~新横浜間・三島~静岡間・静岡~浜松間を除く全ての区間で設定があるので、短距離でも優雅に移動したい場合はおすすめです。

 

3.まとめ

 いかがでしたでしょうか。早特3の使いどころは、ずばり「グリーン車を利用するとき」にあります。東京~新大阪間でみると、通常の指定席利用に2,000円余りプラスすると、早特3でグリーン車に乗れるので、おトクといえるでしょう。

 たまには優雅な旅を、でもおトクに利用したい!そんなときはぜひ、早特3を使ってみてはいかがでしょうか?

 2026年3月14日以降、実は東海道新幹線がしれっとさらにおトクになりました。今回は、東海道新幹線の短距離利用がどれほどお得になったのか、どうしてこのような事態が生じているのかについてみていきます。

 

1.実際どれだけおトクなの?

 東海道新幹線のお得度が上がったのは、東京~熱海間です。順にみていきましょう。

 

(1)新横浜~品川・東京

 

 

 新横浜から品川や東京へ行くには、横浜線と京浜東北線を使う在来線ルート、東海道新幹線を使うルートの2つがあります。東海道新幹線は運賃の他に特急料金も必要となります。

 速さでは東海道新幹線が圧倒しており、20~30分早いです。価格差は3月14日を境に、やや縮まっています。前日までにEX早特1で予約すれば、なんと価格差は700円を切ってしまいます。

 横浜~品川・東京間の普通列車の自由席グリーン料金が750円であることを考えると、グリーン車かわりに新幹線を利用するというのは有力な選択肢となるでしょう。

 

(2)熱海・小田原~品川・東京

 熱海・小田原~品川・東京は、東海道新幹線と東海道本線(在来線)が競合しており、在来線は普通列車(普通車・グリーン車)・特急「踊り子」を使う方法があります。グリーン車はICカードで利用する場合、特急「踊り子」は会員制予約サイト「えきねっと」から予約した場合で考え、それぞれ比較してみましょう。

 

 

 在来線の普通列車を移動する場合と比べると、新幹線は確かに価格は高いです。しかし、普通列車のグリーン車や特急「踊り子」を利用する場合と比較すると、新幹線利用との価格差は実はそこまで大きくありません。

 小田原~品川・東京間については、EX早特1の価格改定により4月1日から値上げとなっていますが、それでもグリーン車利用や特急列車利用との価格差が500円未満となっています。

 なんと、熱海~東京間に至っては、グリーン車や「踊り子」を利用するより、東海道新幹線のEX予約限定商品である「早特1」を使ったほうが安いという状況です。

 運行本数も、特急「踊り子」は1日4~6往復ほどしかないのに対し、東海道新幹線は「こだま」が毎時2本と圧倒しています。普通列車と新幹線との所要時間の差も圧倒しています。熱海~東京間については、課金するなら新幹線「EX早特1」利用一択でしょう。

 なお、表にある「早特1」というのは、会員制予約サイト「エクスプレス予約」で購入できる商品です。乗車日の6日前~1日前に予約するだけで、東海道新幹線の自由席が安く利用できるという、とてもお得なきっぷです。詳細は下記記事をご参照ください。

 

 

 

2.なぜさらにおトクになった? ~運賃改定がアシスト~

 それではなぜ、新幹線利用と在来線利用とで価格差が小さいのでしょうか。その要因はいくつかあります。

 

①東海道新幹線の特急料金がそもそも安い

 東海道新幹線の自由席特急料金は、1区間利用及び東京~新横浜間は870円、100km未満の場合は1,760円、101~200km未満は2,530円となっています。しかし、利用者の多い東京~熱海・三島間は、100km以上あるにもかかわらず自由席特急料金は1,760円と安く設定されています。

 

②東京~熱海間は一段と料金が上がる

 東京~小田原、品川~熱海間は100km未満の区間であるため、グリーン車や特急「踊り子」の料金も51~100kmまでのものが適用されます。しかし、東京~熱海間は104.6kmであるため、在来線側は101~150kmまで(グリーン車は101km以上)の料金が適用されます。新幹線側は100kmまでの料金を適用する規定があるのに対し、在来線側にはそのような規定がないので、東海道新幹線の「EX早特1」を使うほうが安いという逆転現象が起きているのです。

 

③JR東日本の運賃改定

 もう一つの大きな出来事は、今年3月14日に実施されたJR東日本の運賃改定です。これにより、東京~熱海間の在来線(東海道本線、JR東日本管轄)は運賃が上がりました。一方、東海道新幹線はJR東海の管轄であり、こちらは運賃改定は実施されませんでした。そのため、在来線は運賃が上がり、新幹線は運賃変わらずということで、価格差が小さくなったのです。

 

3.まとめ

 いかがでしたでしょうか。新幹線利用は在来線利用よりお金はかかりますが、課金するなら新幹線利用が圧倒的にコスパがよいことが分かります。特に熱海と東京を行き来する場合、東海道新幹線を使う価値は大いに上がったといえるでしょう。

 しかし、これだけEX早特1が価格的に優位となった場合、JR東海もEX早特1のほうも価格改定がなされる可能性は十分考えられます。現に小田原~品川・東京間は今年4月に値上げとなっており、他の区間も価格改定されてもおかしくないでしょう。

 運賃改定により図らずもおトクになった東海道新幹線。利用状況や今後のEX早特1の価格設定に変化が表れるのか、注目です。

 4月から新たに進学、就職、転勤などで新天地に赴き、通勤通学をされている方も多くいらっしゃることでしょう。毎日通勤通学で鉄道を利用していると、ラッシュに悩んでいらっしゃる方も多くおられるでしょう。

 

「通勤電車が混みすぎててマジで毎日疲れる…」

「どうして電車こんなに混んでいるんだろう…?」

 

 それだけではなく、

「朝ラッシュの電車ってなんで遅いの??」

と思われている方も多いのではないでしょうか??今回は朝ラッシュの電車がどうして遅いのかについて、深掘りしたいと思います。

 

1.朝ラッシュの電車が遅い2つの要因

 (1)乗り降りに時間がかかる

 朝ラッシュでは、他の時間帯と比べて多くの人が乗り降りするため、どうしても乗り降りに時間がかかります。ダイヤ上でも、朝ラッシュ時は停車時間を長く確保しており、これが所要時間がかかる一因となっています。

 

(2)本数が多い

 朝ラッシュの運行本数はとても多く、大都市部では3分間隔で列車が走っているところもあります。それらの列車が全て駅に停まって乗り降りをしますし、前の列車との運転間隔も詰めているので、どうしても列車を速く走らせることができません。

 

 要因をズバリ挙げるとこの2つなのですが、もう少し補足説明をしていきたいと思います。

 

<例1>意図的にゆっくり走り、運転間隔を絶妙に調整

 

 

 上の図をご覧ください。列車番号1と列車番号3の列車の運転間隔をみてみると、OA駅では3分間隔ですが、KW駅発車時点では5分に広がっています。列車番号3と日中の列車(列車番号51)と比較すると、OA駅からKW駅へ行くのに3分ほど余計に時間がかかっています。

 これは、KW駅始発の列車(1101番)が、列車番号1と列車番号3の列車の間に設定されているためで、1101番との運転間隔が詰まり過ぎないよう、OA駅~KW駅までわざと時間をかけて走っているというわけです。

 また、日中と比べて乗降客が多いため、ダイヤにゆとりを持たせているという意味合いもあります。

 

<例2>わざと追い抜かさずにノロノロ運転

※橙字:急行

 

 上の図は、IB線の時刻表です。IB線の朝は、IB駅方面へ通勤通学する人が多く、列車本数が多くなっています。そのため、HN駅で列車の追い抜きができるようになっています。

 例えば、61列車と461列車を見比べると、NM駅発車は61列車のほうが461列車より3分先に発車していますが、IB駅到着は461列車のほうが3分早くなっており、逆転しています。これは、HN駅で61列車が2分停車している間に、461列車が追い抜かしているためです。

 次に、73列車と273列車を比べてみましょう。73列車はNM駅を7:28発、273列車は7:30にNM駅を発車しています。差はわずか2分で、273列車はNM駅からIB駅までノンストップで走るにも関わらず、73列車を追い抜くことなくIB駅に到着します。(図の緑色部分)

 その前の271列車は各駅停車を追い抜いているにも関わらず、273列車以降の急行列車はHN駅で各駅停車を追い抜かさずに、各駅停車と同じくらいの時間をかけてNM駅~IB駅間を走っていることが分かります。

 なぜHN駅で追い抜きをしないのかということですが、もしHN駅で追い抜くことにすると、IB駅へ速く行きたい乗客が皆NM駅で急行に乗り換えてしまい、急行へ混雑が集中してしまいます。混雑分散のために、あえて追い抜かないというわけです。 

 

2.全て各駅停車にすべき??

 朝ラッシュの列車が遅い理由について、例も交えて紹介しましたが、

 

「ノロノロ走るのに、なぜ特急や急行を走らせて駅を通過するのか」

「ノロノロ走るくらいなら、駅を通過せずに全部各駅停車で運転すればいいのに」

 

と思った方もおられるかもしれません。これについては、路線の特性によって変わってきます。実際、朝ラッシュ時は全て各駅停車で運行している路線はあり、京葉線がその代表例です。(有料列車除く)

 全列車各駅停車にするメリットは、列車の追い抜きがなくなること、列車の運行間隔が均等になることです。駅が少ない(=駅間距離が長い)路線や、各駅の利用者にそこまで差がない場合は、全て各駅停車で運行するほうがよいでしょう。

 反面、駅が多い(=駅間が短い)路線や、主要駅同士を利用する人が多い路線などは、全て各駅停車で運行してしまうと運行効率が悪くなってしまうので、優等列車(急行や快速)を設定する必要があります。また、ノロノロ走りでも急行や快速を設定するメリットとしては、

 

・通過駅の分乗降時間をとる必要がない

・列車に遅れが発生しても、遅れからの回復がしやすくなる

・各駅停車は短距離利用者、急行や快速は中長距離利用者が乗車することとなり、混雑が分散される(遠近分離)

 

 などがあります。

 

3.まとめ

 いかがでしたでしょうか。朝ラッシュ時の列車がどうして遅いのか、少し掘り下げて考察してみました。ノロノロ走りでも急行や快速を走らせたほうが良いのか、それとも全列車各駅停車で走らせて列車間隔を均等にするほうがよいのか、そのあたりは路線の地域特性により大きく左右されるため、一概には言えません。ノロノロ走りでもあえて急行や快速として走らせている場合も、沿線の地域特性を踏まえたうえでの設定である、というわけです。

 朝ラッシュの列車は遅く、またダイヤも乱れがちです。時間に余裕を持ってお出かけくださいね照れ