大阪梅田駅と京都河原町駅を結ぶ阪急京都線には、「快速特急 京とれいん雅洛」という乗り得列車が運行されています。土休日限定で1日4往復のみというレア列車、どのような列車なのでしょうか。実際に乗ってみました音譜

 

 

乗車日:2026(令和8)年1月11日(日)

 

 1月の3連休の中日の夕方に、京都河原町駅へやってきました。既に快速特急「京とれいん雅洛」は入線しており、普段はあまり使用されない切り欠きホームののりば(2号線)に停車していました。

 一般列車に使用される車両はこんな感じです。

 

 

 一方、快速特急「京とれいん雅洛」はこんな車両!!

 

 

 なんだか雰囲気が違います照れ京とれいんという名前にふさわしく、和風テイストな車両デザインとなっています。

 

 

 車両のドアは、まるで和風の家の玄関のような造りになっています。

 

 

 のれんをくぐって車内へ入ります。これだけで特別感を感じることができます。まるで格式高い座敷の中へ入っていくかのようです照れ

 京とれいん雅洛は6両編成で、それぞれ季節と植物をテーマとしたデザインがなされています。写真の座席は秋をモチーフにした車両の座席です。ボックス席に加えて1人席も設置されています。

 

 

 ひときわ目を引くのが、車内に枯山水の坪庭が設置されていること!ここは豪華なお座敷の中なのかと思ってしまいます照れ

 日曜日の夕方の大阪梅田行きとあって、京都から帰る観光客で混雑していました。途中停車駅は烏丸・桂・淡路・十三のみ、特に桂駅~淡路駅間は30分近くノンストップで走ります。快速特急を名乗るだけあって、特急が停車する茨木市・高槻市・長岡天神は通過するのですが、特急列車のすぐ後を走るので、所要時間は京都河原町行きで特急と同程度、大阪梅田行きは逆に特急よりも所要時間が長くなっています。

 実際に乗車した際も、先行列車に追いついてしまう関係で、長岡天神や高槻市付近ではノロノロ運行を強いられていました。それでも、この列車は急ぐための列車ではなく、旅気分をさらに盛り上げる列車なので、そこは気になりませんでした。

 これだけ特別感あふれる「京とれいん雅洛」ですが、なんと料金不要、運賃だけで乗車することができてしまいます!!非常に乗り得列車なのでぜひ一度乗ってみてはいかがでしょうか??

 ただ、指定席車両はないので、座席の予約をすることはできないのでご注意ください。

 

 

 

 

「確実に座りたい」「課金してでも車内設備が充実している車両で快適に移動したい」という方は、プライベースの利用をおすすめします。 ※京とれいん雅洛には、プライベースは連結されていません。

 

  大阪梅田駅と京都河原町駅を結ぶ阪急京都線には、2024年から座席指定車両「プライベース」が導入されています。プライベースの利用は好調で、昨年8月には「プライベース」の対象列車が1.5倍に拡大してもいます!!

 それだけ評判のプライベースがどんな車両なのか、実際に乗車してみました爆  笑

 

 

1.乗車レポート

乗車日:2025(令和7)年8月24日(日)

 

 朝から強い日差しが照り付ける中、阪急京都線の始発駅、大阪梅田駅へとやってきました。ここから京都河原町駅まで、「プライベース」で全線乗り通していきます。

 プライベースは、4号車に連結されています。他の車両とは違い、少しリッチな雰囲気があります。

 

 

 「プライベース」の座席指定券は、駅の券売機や窓口では購入することはできず、原則としてインターネットの予約サイトで購入する必要があります。座席に空きがある場合は、乗車時にアテンダントさんから購入することができます。

 今回はあまり時間がなかったこともあり、乗車時にアテンダントさんに座席指定料金500円を支払い、乗車しました。休日ということもあり、事前に購入していた人は少なめで、発車直前にアテンダントさんから購入していた人が他にも5~6人いらっしゃいました。

 

 

 車内の様子です。通路や隣の座席とは仕切り板でしっかり仕切られており、半個室のような造りになっています。「プライベース」と名乗っているだけあって、個の空間がしっかり確保されています。

 

 

 座席は1+2列の配置となっています。各座席にはコンセント・ドリンクホルダー・読書灯・収納式テーブルなどが完備されているほか、後ろを気にせずリクライニングできるようになっているので、とても充実しています照れ

 それでいて、阪急本来の良さであるシックな雰囲気もしっかりあるのもいいと思います。

 始発の大阪梅田で十数人を乗せ、9:20に発車。淀川を渡り、十三、淡路と停車していきます。十三と淡路からもそれぞれ7~8人が乗車してきました。阪急の特急は常に混雑しており、始発駅から乗車しないと座れないことが大半なので、途中駅からの利用者にとっては有料座席サービスは重宝していそうです。

 相川と茨木市で普通列車を追い越し。茨木市でさらに1人乗車し、プライベースはほぼ満席になりました。この後の列車も、2~3本後の列車までは空席が残り少なくなっており、利用が定着していることがうかがえました。

 高槻市では乗降がなく、列車は天王山のふもとを駆け抜けて京都府へ入ります。長岡天神でも乗降はなく、京都市に入って桂に停車。嵐山線への乗換駅という事もあってか、3人下車していきました。

 列車はやがてトンネルへ入り、四条通の地下を走っていきます。地下を駆け抜け、烏丸、京都河原町の順に停車。京都市の繁華街に位置していることもあり、両駅とも17~18人ほど下車していきました。

 

2.あとがき

 全区間でも40分余りと、乗車時間はそこまで長くありませんでしたが、それでも着席保証がつくこととあれだけの車内設備が充実しているところをみると、500円課金して乗る価値は十分にあると感じました。乗車していた方も、夏休みの宿題をやる子ども、音楽を聴いたり本を読んだりする方、ひと眠りして休まれている方など、過ごし方も人それぞれでした。

 有料座席サービスについては、京阪が先駆けて「プレミアムカー」を導入し、一定の成功を収めました。阪急も京阪の事例を研究したうえで、阪急電車の特性にうまく合わせて有料座席サービスを導入したといえます。

 直接的に競合しているJRも、大阪~京都間で新快速「Aシート」、快速「うれシート」といった有料座席サービスを実施していますが、Aシートは設定列車が少ないうえに価格が高いこと、快速「うれシート」は価格はプライベースより安いながら既存の座席を使用しており車内設備では劣ります。そういった面もあり、阪急のプライベースは価格とサービスが良く、需要を掴めているようにも思います。

 大阪と京都を快適に移動したい方にはとてもおすすめですので、ぜひ一度乗ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

  京阪電鉄は6月26日のプレスリリースで、8月22日(土)から京阪線のダイヤを変更することを明かしました。今回はこれについて考察します。

260626_keihan-railway1.pdf

 

0.京阪本線について

 京阪本線は、大阪市の淀屋橋駅と京都市の三条駅を結ぶ路線です。三条駅~出町柳駅間は鴨東線(おうとうせん)がそのまま伸び、本線と一体的なダイヤが組まれています。

 淀屋橋駅・北浜駅・天満橋駅・京橋駅が大阪市内のメイン駅で、七条駅・祇園四条駅・三条駅・出町柳駅が京都市内のメインとなっています。種別・停車駅については下図をご覧ください(京阪電鉄ホームページから引用)。左側が大阪側、右側が京都側です。また、萱島駅~寝屋川市駅間に寝屋川車庫が、淀駅付近に淀車庫があります。

 

 

 では、本題に入ります。

 

1.4両編成の運行拡大

(1)4両編成の運行区間拡大

 現在、淀屋橋・中之島~萱島間を中心に運行されている4両編成の普通列車ですが、ダイヤ改正後は中之島・淀屋橋~出町柳間の全線で運行されます。これにより、日中のダイヤパターンも変更となります(後述)。

 

2.始発列車繰り下げ

 平日ダイヤと同様に、三条発普通出町柳行き一番列車の発車時刻が繰り下がります。

変更前(現行):三条5:07→神宮丸太町5:08→出町柳5:11

変更後     :三条5:12→神宮丸太町5:13→出町柳5:16

 

 ダイヤ変更前は、折り返し5:21発の準急淀屋橋行きとなります。ダイヤ変更後の折り返し列車は5:20発の普通中之島行きとなり、出町柳での折り返し時間が10分から4分に短縮されます。

 早朝で利用者も比較的少なく、折り返し時間が短くても支障が少ないこと、叡山電車の出町柳発の始発列車が5:34発で叡山電車への乗り継ぎにも影響がないことから、始発時間を繰り下げるとみられます。

 

3.午前時間帯

・9時台の淀屋橋発出町柳行き準急が、急行淀行きに変更となります。

 

 

 併せて、中之島発萱島行き普通が出町柳行きに延長されることで、急行通過駅がカバーされます。4両編成の運行に伴う変更とみられます。

 

4.日中ダイヤ

 現行ダイヤでは、特急・準急・普通が毎時5本ずつ、12分サイクルで運行されていますが、改正後は24分サイクルのパターンダイヤとなります。これも、平日ダイヤと同様の変更です。

 毎時5本ある準急のうち半分は、淀屋橋~枚方市間の「快速急行」に変更されます。また、毎時5本ある普通のうち半分は、中之島~萱島間から中之島~出町柳間に運行区間が延長されます。

 これだけ書いてもイメージがつきにくい、という方も多くいらっしゃるかと思います。次の本数の増減及び変更前後の時刻表をご覧ください。

 

 

 準急の半数が快速急行に変更され、運転区間が延長となる普通列車については、香里園で快速急行と乗り継げるようになります(時刻表の中の同じ色同士が接続)。

 増発となる快速急行には、一般車8両編成が充当されます。現行ダイヤでは朝夕時間帯にしか営業運転に入っていませんが、このダイヤ変更により日中も8両編成の運用が生まれることとなります。

 大阪側は増発となりますが、ダイヤは分かりづらくなってしまうので、どこまで定着するかが今後の懸念点といえます。

 

5.夕方時間帯

 出町柳17:15発急行樟葉行きが、淀屋橋行きに延長されます。比較は次の通りです。

 

 

 この急行樟葉行きは、出町柳16:36発の急行淀屋橋行き同様、2025年のダイヤ改正の際に設定されたのですが、登場から1年半ほどで淀屋橋行きに延長される形となりました。清水五条や伏見稲荷など、観光地の最寄り駅に停車することもあり、観光客の利用もあったことがうかがえます。

 また、淀屋橋まで延伸される急行列車は、樟葉・枚方市へは後続の特急より先に到着します。観光客が帰る時間と重なることもあり、区間延長については、特急の混雑を分散させるという意図もあるとみられます。

 なお、これに伴い、淀屋橋18:30発区間急行萱島行きが増発されます。

 

6.夜間時間帯

 淀屋橋20:17発快速急行樟葉行きが、区間急行萱島行きへ短縮されます。

 

 

 この快速急行は、大阪万博開催期間中の臨時列車として設定されたもので、前回(2025年10月)のダイヤ変更の際に定期列車化されました。しかし、1年半足らずで廃止と長続きしませんでした。2分前に特急が、4分後に準急が設定されているため、利用客が分散していたとみられます。

 また、区間急行樟葉行き1本が萱島行きへ短縮されるほか、淀屋橋20:57発区間急行萱島行きは減便となります。さらに、淀屋橋21:06発準急出町柳行きは、21:05発快速急行枚方市行きへと変更されます。代わりに、普通萱島行き1本が出町柳行きに延長されます。

 

7.最終列車繰り上げ

 出町柳23:15発淀屋橋行き快速急行(淀屋橋行き最終列車)の運行時刻が5分繰り上がり、23:10発となります。併せて、出町柳23:19発急行寝屋川市行きが新設されます。この急行寝屋川市行きは、枚方市で交野線の私市行き最終列車(枚方市0:01発)へ乗り継ぐことが可能となり、京都方面から交野線沿線への最終時刻が繰り下がります。下図は変更前後の時刻表の比較です。

 

 

 快速急行淀屋橋行き最終列車の発車時刻が、出町柳23:15発から23:10発に5分繰り上がります。現行ダイヤでは、香里園で普通守口市行き最終列車、京橋で普通中之島行き最終列車に乗り継ぐことができるダイヤとなっています。変更後のダイヤでは、守口市行き最終列車には香里園で、中之島行き最終列車へは守口市で乗り継ぎ可能なダイヤとなります。そのため、京都方面から土居~野江間の各駅へ向かう場合は、逆に最終時刻が繰り下がることとなります。

 また、出町柳23:19発急行寝屋川市行きが増発となります。これにより、京都方面から枚方市乗換で交野方面へ向かう場合、最終時刻が繰り下がります。

 このほか、出町柳発淀行き普通列車が1本増発となります。

 

8.まとめ

 いかがでしたでしょうか。ベースは平日のダイヤ変更と共通していますが、平日よりは増発は控えめです。それでも、急行を拡充させて特急の混雑を緩和しようとするなど、混雑対策は打っている印象を受けます。

 平日のダイヤ変更の記事でも書きましたが、24分サイクルの変則ダイヤが利用者にとって分かりづらくないか、4両編成が全線にわたって運行されることで混雑激化に繋がらないかという懸念はあります。そのため、ハイシーズン時は特別ダイヤを設定する、もしくは臨時列車を出すなどの施策がとられる可能性はあります。

 新ダイヤがどこまで定着するのか、ワンマン運転拡大によりダイヤがどう変わるのか、今後も注目です。

  京阪電鉄は6月26日のプレスリリースで、8月22日(土)から京阪線のダイヤを変更することを明かしました。今回はこれについて考察します。

260626_keihan-railway1.pdf

 

0.京阪本線について

 京阪本線は、大阪市の淀屋橋駅と京都市の三条駅を結ぶ路線です。三条駅~出町柳駅間は鴨東線(おうとうせん)がそのまま伸び、本線と一体的なダイヤが組まれています。

 淀屋橋駅・北浜駅・天満橋駅・京橋駅が大阪市内のメイン駅で、七条駅・祇園四条駅・三条駅・出町柳駅が京都市内のメインとなっています。種別・停車駅については下図をご覧ください(京阪電鉄ホームページから引用)。左側が大阪側、右側が京都側です。また、萱島駅~寝屋川市駅間に寝屋川車庫が、淀駅付近に淀車庫があります。

 

 

 では、本題に入ります。

 

1.4両編成の運行拡大

(1)4両編成の運行区間拡大

 現在、淀屋橋・中之島~萱島間を中心に運行されている4両編成の普通列車ですが、ダイヤ改正後は中之島・淀屋橋~出町柳間の全線で運行されます。これにより、日中のダイヤパターンも変更となります(後述)。

 

2.始発列車繰り下げ

 三条発普通出町柳行き一番列車の発車時刻が繰り下がります。

変更前(現行):三条5:07→神宮丸太町5:08→出町柳5:11

変更後     :三条5:12→神宮丸太町5:13→出町柳5:16

 

 ダイヤ変更前は、折り返し5:21発の準急淀屋橋行きとなっています。ダイヤ変更後の折り返し列車は5:20発の普通淀行きとなり、出町柳での折り返し時間が10分から4分に短縮されます。

 早朝で利用者も比較的少なく、折り返し時間が短くても支障が少ないこと、叡山電車の出町柳発の始発列車が5:34発で叡山電車への乗り継ぎにも影響がないことから、始発時間を繰り下げるとみられます。

 

3.朝時間帯

(1)寝屋川市7:01発快速急行出町柳行きが、淀屋橋始発(淀屋橋6:43発)に延長となります。なお、現行の淀屋橋6:44発準急出町柳行きは、寝屋川市7:04発普通出町柳行きに短縮され、4両編成での運行となります。

 

 

 現行の寝屋川市発快速急行と淀屋橋発準急を入れ替える形となります。これにより、大阪→京都への優等列車(特急・快速急行)の運転間隔が12分から5~7分に短縮されるため、利便性が向上するといえます。ラッシュとは逆方向ながら、日中時間帯と同じくらい運転間隔が空いてしまっているので、ここはうまい是正だと思います。

 

(2)7時台に樟葉発出町柳行き、淀発出町柳行き普通列車が1本ずつ、8時台に出町柳発淀行き普通列車が2本増発されます。出町柳~淀間は朝時間帯に2往復増発となります。

 

 
 京都側での利用が増えている(もしくは回復している)こと、7両編成から4両編成への使用車両変更に伴う輸送力低下を補填するための増発とみられます。普通と準急を合わせた運転間隔をみると、変更前は10~12分間隔であったところから、変更後は概ね7~8分間隔となっており、運転間隔面では利便性が向上しているといえます。
 

4.日中ダイヤ

 現行ダイヤでは、特急・準急・普通が毎時5本ずつ、12分サイクルで運行されていますが、改正後は24分サイクルのパターンダイヤとなります。

 毎時5本ある準急のうち半分は、淀屋橋~枚方市間の「快速急行」に変更されます。また、毎時5本ある普通のうち半分は、中之島~萱島間から中之島~出町柳間に運行区間が延長されます。

 これだけ書いてもイメージがつきにくい、という方も多くいらっしゃるかと思います。次の本数の増減及び変更前後の時刻表をご覧ください。

 

※注 R8.8.11 変更後の時刻表に誤りがあったため、修正しました

 

 準急の半数が快速急行に変更され、運転区間が延長となる普通列車については、香里園で快速急行と乗り継げるようになります(時刻表の中の同じ色同士が接続)。

 増発となる快速急行には、一般車8両編成が充当されます。現行ダイヤでは朝夕時間帯にしか営業運転に入っていませんが、このダイヤ変更により日中も8両編成の運用が生まれることとなります。

 大阪側は増発となりますが、ダイヤは分かりづらくなってしまうので、どこまで定着するかが今後の懸念点といえます。

 

5.夕ラッシュ時間帯

(1)大阪方では淀屋橋発樟葉行き準急1本、淀屋橋~萱島間で区間急行が1.5往復増発されます。

 

 

 プレスリリースには、「淀屋橋発樟葉行き1本、淀屋橋~萱島間区間急行1往復増発」とありましたが、実際には区間急行淀屋橋行きは15時台と16時台に1本ずつ増発されています。また、中之島16:40発普通萱島行きは、樟葉行きに延長されていることも分かります。

 増発される樟葉行き準急は8両編成が充当されます。16時台は通学客の利用も多い時間帯なので、混雑緩和を図る狙いがあるとみています。

 

(2)三条発樟葉行き普通が1本、出町柳発樟葉行き急行が1本、出町柳発枚方市行き急行が1本増発となります。快速特急「洛楽」の運行時刻が変更となるほか、出町柳17:38発淀屋橋行き快速急行は、17:46発淀屋橋行き急行に変更となります。変更前後の時刻表をみてみましょう。

 

 三条発樟葉行き普通列車は、4両編成で運行されます。夕方時間帯で利用者が多いため、淀止まりではなく樟葉まで運行し、樟葉到着後に淀へ回送するダイヤにしたとみられます。樟葉で準急淀屋橋行きに乗り継げるのもグッドです。

 樟葉行き急行、枚方市行き急行は、終着駅でそれぞれ準急、区間急行に種別変更し、淀屋橋まで運行されます。それぞれ樟葉、枚方市までは後続の特急に追い抜かされることなく走ります。樟葉や枚方市へ向かう利用者を急行へ誘導し、特急の混雑緩和を図る狙いがあるとみられます。

 また、出町柳17:34発快速急行淀屋橋行きは、17:41発急行淀屋橋行きに変更となります。この快速急行は、「洛楽」通過駅を補填するための列車ですが、「洛楽」の時刻変更とあわせ、種別と時刻が変更されます。伏見稲荷駅など、快速急行通過駅でも観光利用が多い駅などもあるので、その点を踏まえた変更とみられます。


(3)淀発三条行き普通列車2本、淀発出町柳行き急行1本が増発となります。

 

 

 大阪方面への列車を増発するため、淀駅近くにある車庫から三条や出町柳へ車両を送り込む必要があり、その分の増発とみられます。なお、上下3本の普通・準急は、出町柳発着から三条発着へ短縮されるため、三条~出町柳間の運行本数に変更はありません。

 

(4)有料列車「ライナー」増発

 淀屋橋19:25発、20:47発の「ライナー」出町柳行きが増発となります。「ライナー」に特急車両を充当する関係で、特急2本が特急車両から一般車両へ変更となります。

 

 

 増発される2本のライナーに近しい時間帯で、特急列車も引き続き設定されますが、使用車両は特急型車両(8000系・プレミアムカーあり)から一般型車両8両(プレミアムカーなし)へ変更となります。また、淀屋橋20:50発特急出町柳行きは、三条行きに短縮され、出町柳へ行くには三条で乗換となります。

 

6.最終列車繰り上げ

 出町柳23:15発淀屋橋行き快速急行(淀屋橋行き最終列車)の運行時刻が5分繰り上がり、23:10発となります。併せて、出町柳23:19発急行寝屋川市行きが新設されます。この急行寝屋川市行きは、枚方市で交野線の私市行き最終列車(枚方市0:01発)へ乗り継ぐことが可能となり、京都方面から交野線沿線への最終時刻が繰り下がります。下図は平日の変更前後の時刻表の比較です。

 

 

 快速急行淀屋橋行き最終列車の発車時刻が、出町柳23:15発から23:10発に5分繰り上がります。現行ダイヤでは、香里園で普通守口市行き最終列車、京橋で普通中之島行き最終列車に乗り継ぐことができるダイヤとなっています。変更後のダイヤでは、守口市行き最終列車には香里園で、中之島行き最終列車へは守口市で乗り継ぎ可能なダイヤとなります。そのため、京都方面から土居~野江間の各駅へ向かう場合は、逆に最終時刻が繰り下がることとなります。

 また、出町柳23:19発急行寝屋川市行きが増発となります。これにより、京都方面から枚方市乗換で交野方面へ向かう場合、最終時刻が繰り下がります。

 このほか、出町柳発淀行き普通列車が2本増発となり、普通列車の運行間隔が最大20分程度から最大15分程度へと是正されます。

 

7.深夜帯 増発

 淀屋橋23:06発区間急行萱島行きが、区間急行枚方市行きに延長されます。また、淀屋橋23:37発準急枚方市行きが、樟葉行きに延長されます。

 

 

 枚方市行きに延長される区間急行は、後続の準急や急行に追い抜かされずに走ります。そのため、門真市などの区間急行停車駅だけでなく、寝屋川市や香里園などへ向かう場合にも有効です。深夜帯の区間急行・準急・急行の運転間隔を是正し、混雑緩和を図る狙いがあるとみられます。

 

4.まとめ

 いかがでしたでしょうか。今回のダイヤ変更は、京都側での増発と深夜帯の増発が多くみられます。京都市内は沿線に学校も多く、通学利用も一定数あることや、コロナ禍を経て利用が回復しつつあることが背景にあると考えられます。もしくは、7両から4両に減車となる列車が多いため、輸送力維持のために増発しているという見方もできます。

 日中のダイヤについては、またしてもダイヤパターンが変更されることとなりました。特急や快速急行と、その他の列車(準急や普通など)で利用の度合いに差が大きく、なかなかしっくりくるダイヤパターンがないという悩ましい状況にあることがうかがえます。本来であれば、コロナ禍前のように、10分ヘッドでのパターンダイヤが良いように思いますが、普通列車が供給過剰となることや、乗務員などに余裕がなく、難しいのだと推察します。

 4両編成の列車は、ついに出町柳まで営業運転で乗り入れることとなりました。萱島~出町柳間の特急通過駅では、2本のうち1本は4両編成、という状況となりますが、果たしてそれで混雑が激化しないかは気がかりです。

 長くなってしまったので、土休日のダイヤ変更については次の記事でさらっと見ていきたいと思います。こちらもぜひご覧くださいね照れ

 

 JR東日本とJR北海道は7日、会員制予約サイト「えきねっと」限定で発売している商品の発売・見直し等について公表しました。今回はこれについて考察します。

 

「えきねっと」で発売するWEB限定割引商品の発売・見直し等について

 

1.トクだ値28の発売

 新幹線や特急列車が半額となる「トクだ値スペシャル28」が発売されます。利用できる期間は10月14~27日の平日及び12月7日~17日の平日乗車分に限ります。また、28日前までに予約が必要です。平日に旅行や出張などで関東~信越・東北方面を行き来する人は使わない手はないでしょう。

 

2.JRE POINT優遇

 9月25日~10月9日及び1月18~31日乗車分において、JRE POINTから新幹線eチケットへ交換するためのレートが通常の35%オフとなります。例えば、東京~仙台で「はやぶさ」普通車指定席を利用する場合、通常価格11,430円のところを、JRE POINT6,000ポイントでeチケットに引き換えて利用することができます。JRE POINTを多く保有しており、平日にJR東日本の新幹線を利用する人にとってはとてもおトクです。

 

3.チケットレス特急券サービスの拡大

 新潟と上越妙高を結ぶ特急「しらゆき」、新潟と酒田・秋田を結ぶ特急「いなほ」で、11月1日から新たに「チケットレス特急券」サービスが開始されます。特急料金が25%引きとなる「トク割」商品や、JRE POINT特典も同時に設定されます。

 

4.えきねっと限定商品の廃止・縮小

(1)トクだ値14、トクだ値1の廃止

 JR東日本の全新幹線に設定されている「新幹線eチケット(トクだ値14)」が9月16日に、「新幹線eチケット(トクだ値1)」が9月29日をもって発売終了となります。これにより、JR東日本の新幹線において、通年販売されるおトクな切符は全て廃止されることとなります。

 また、特急「いなほ」に設定されている「特急トクだ値14」、特急「いなほ」「しらゆき」「日光」「きぬがわ」等に設定されている「特急トクだ値1」が廃止となります。「いなほ」の「特急トクだ値14」及び特急「しらゆき」の「特急トクだ値1」は、廃止以降はチケットレス特急券の特割商品が後継となりますが、割引率は30%から25%となるため、実質的には割引率の縮小と言えます。「日光」「きぬがわ」等については、通年販売のおトクな切符が廃止されることとなります。

 

(2)在来線チケットレス特急券のトク割廃止

 「あずさ」「かいじ」「ひたち」「ときわ」「成田エクスプレス」「踊り子」「草津・四万」「鎌倉」に設定されている、在来線チケットレス特急券のトク割が廃止されます。「日光」「きぬがわ」等と同様、今後お得な切符は特定の平日のみ発売されることとなります。

 

(3)在来線チケットレス特急券 割引廃止

 在来線のチケットレス特急券をえきねっとで購入した場合、利用日に関わらず通常より100円引き(小人50円引き)となっていましたが、10月1日以降に操作するものからはこの割引がなくなります。

 

(4)在来線チケットレス特急券(トク割)割引率縮小

 特急「つがる」「スーパーつがる」 のチケットレス特急券(トク割)の割引率が、10月1日乗車分から35%から25%に縮小されます。

 

〇狙い

 JR東日本・JR北海道の狙いは、大きく分けて4つあるとみています。

 

①閑散期の稼働率を上げたい

 利用者が多くなるのは、GW・お盆・年末年始や3連休時期となります。逆に連休直前直後や観光のオフシーズンの平日は利用が伸び悩みます。そこで、閑散期は大幅な値下げをしてでも、稼働率を上げたいという狙いがあるとみられます。逆に言えば、行楽利用が多くなる土休日や、平日でも連休近くや学校が長期休業になっている時期は利用が見込めるため、割引はしない、したくないという意思も感じます。

 

②年間の需要の波を小さくしたい

 ①と関連する内容になりますが、閑散期に使える期間限定のお得な切符を発売し、繁忙期から閑散期の利用へのシフトを促すことで、年間の需要の波を小さくしたいという狙いもあるとみられます。年間の需要の波ー特にハイシーズンの混雑のピークを下げることができれば、それだけ保有する車両や人員を少なくすることができるため、経費削減に繋がります。鉄道事業者側はそこまで考えているとみられます。

 

③JR東日本のサービスユーザーをより優遇したい

 期間限定でJRE POINTから新幹線eチケットへの交換レートを下げる取り組みが行われます。JRE POINTを貯めるには、JR東日本の鉄道路線を利用する、ルミネなどJR東日本の関連施設でモノやサービスを購入する必要があるため、必然的にJR東日本関連のモノやサービスを多く購入している人ほど恩恵を受けることとなります。より多くの利用者をJR東日本の経済圏に取り入れることも狙いとしてあるとみられます。

 

④首都圏の特急列車で増収を図りたい

 在来線のチケットレス特急券(トク割)の廃止と、チケットレス特急券100円引きの廃止は、主に首都圏を発着する特急列車が対象となっています。首都圏を発着する特急は、他の地域より割安な特急料金体系が採用されているたこと、一定の利用があることから、それ以上の割引はせずに増収を図りたい意図があるとみられます。

 

〇まとめと考察

 いかがでしたでしょうか。お得な商品については、紙のきっぷを廃止してネット予約限定商品へ移行する動きが進められてきましたが、ついにネット予約限定商品においてもお得な切符の通年販売が廃止されることになりました。大きな動きとしては、お得な切符を常時発売することから、閑散期のみに割引率の高いお得な切符を出す方向にかじを切ったといえます。

 元々平日が休みの人や、曜日に関係なく動ける人にとってはとてもお得になりますが、そうでない人にとっては大幅なサービス縮小に感じられる内容だと思います。それだけ、JR東日本を取り巻く環境が厳しいということなのかもしれません。

 今後のえ「えきねっと」商品のゆくえはどうなるのかーそこには従前からの料金制度、きっぷの制度の変革も関わる問題にもなってきます。今後の展開に注目です。