参考文献:ちゃんと歩ける中山道六十九次(西) 八木牧夫 著 山と渓谷社

 

中山道歩き 第1話はこちらから↓

 

 
2025.11.14(金)

 歩くにはとてもいい気候なので、中山道歩きの続きをまたやることに。今回のスタート地点は木曽福島です。ということで「あずさ」「しなの」を乗り継いで中央本線で木曽福島へ行こうと考えたのですが…

 中央本線回りで行くと、一番早くても木曽福島10:30着と遅いので断念…5,000円余り高いですが、名古屋まで新幹線で向かい、名古屋から特急「しなの3号」で木曽福島へと向かいました。こうすると木曽福島には9:25着、1時間も早く着くことができます。日没までに歩ききらなければいけないので、時間との戦いですあせる

 

木曽福島駅9:33→元橋交差点10:09→道の駅木曽福島付近10:22→木曽の桟10:42

 

 旧中山道は木曽福島駅の目の前を通過しています。車道はそのまま陸橋に続いて線路をまたいでいきますが、旧中山道は斜め右にそれて木曽町役場を迂回しながら坂を下ります。坂を下りきって旧国道と合流…と思いきや、すぐに分かれて上り坂へと入ります。

 

 

 旧中山道はこの先、国道19号をくぐり、中央本線の線路をトンネルでくぐって旧うた野集落へ続いていくのですが、トンネルが完全に封鎖されてしまっていたため、旧国道から国道19号経由で迂回しました。ガイドブックを観ながら旧街道をたどっていますが、出版されてから時間もある程度経過しているため、道路状況が変わっているところもちょこちょことあります。

 元橋交差点の先で国道19号と分かれ、国道の東側の小高いところを歩いていきます。ちょうど道の駅木曽福島付近に差し掛かった時に、遠くに御嶽山が見えました爆  笑

 

 

 手前の山は紅葉で色づき、御嶽山の山頂付近は雪化粧しており、そのコントラストがとても美しいです照れ  旧中山道で御嶽山が見えるポイントは、鳥居峠のあたりと道の駅木曽福島付近のみなのですが、鳥居峠では御嶽山はあいにく雲にかすんで見えなかったため、ここではっきりと拝むことができてよかったです。

 まだ午前10時過ぎですが、道の駅木曽福島の駐車場は半数以上が埋まっていて、賑わっていました。旧中山道からは直接入れないので、道の駅に行く場合は国道19号で迂回する必要があります。

 JR中央本線をくぐり、一瞬国道19号へ合流するもすぐに草道へ入り、旧国道19号へと進みます。片側1車線の広い道ですが、バイパスが完成して車通りがほとんどなくなり、とても快適です音譜

 やがて、中山道三大難所の一つである「木曽の桟(かけはし)」に到着します。

 

 

 上の写真の中央右に、石段が積み上げられているのが確認できます。その昔、崖と川の間のわずかな空間に道を通すため、岩壁沿いに石段を積み上げて、その上を人が通過していました。道はとても狭く、足を踏み外すと木曽川に飲み込まれてしまうため、難所として恐れられていました。今では難なく通過できますが、それも治水工事と道路工事の技術の進歩あってのことだと感じさせられます。

 

木曽の桟10:42→上松駅付近11:15→寝覚(旧越前屋付近)11:36

 

 木曽の桟の少し先で、国道19号バイパスが合流します。一瞬歩道のない道となりますが、すぐに旧国道へそれていきます。次の宿場、上松宿が見えてきましたニコニコ

 

 

 坂を下りると旧国道と分かれ、旧街道らしい雰囲気のある道を進みます。

 

 

 

 上松駅の近くを過ぎ、2kmほど進むと寝覚エリアに差し掛かります。

 

 

 ここには景勝地「寝覚ノ床」があります。ちょうどお昼どきなので、そろそろ何かを食べたいところです。

 

 

 

 創業が江戸時代というお蕎麦屋さんの越前屋、立場であった「たせや」といった、趣のある建物が並ぶ一角に到着です。越前屋さんの建物を見ると、お店という感じではありませんでした。

 中山道からそれて右折すると、寝覚の床の近くに出てきます。お蕎麦屋さんとしての越前屋さんは、現在国道19号線沿いに移転しているようです。が、「準備中」の札がかかっていて入ることはできず…

 

 

 

 国道を渡り、ねざめ亭へと向かいます。

 

 

 中はテラスになっているようですが、お食事処はどうやらない様子。この隣にあったお蕎麦屋さんの「寿伊舎」さんは定休日… ということで、食事をとることができませんでした。ちょっと想定外でしたあせる

 ねざめ亭でお手洗いを済ませ、めざめホテル付近から旧中山道へ復帰します。寝覚ノ床は小高い場所からそれらしい写真だけ撮りました。

 

 

めざめホテル付近11:49→小野の滝12:09→荻原一里塚12:17→倉本駅12:52→武しろ13:09

 

 めざめホテル付近で旧中山道へ復帰し、先へ進みます。旧中山道は国道より一段小高いところを通り、昔からある集落を繋いでいます。坂を下りると国道19号と合流し、しばらく国道を歩きます。小野の滝を見て少し癒されつつ、国道とつかず離れず歩きます。

 

 

 時折、こんな草道も歩きます。

 

 

 倉本駅の手前で、4人のウォーカーとすれ違いました。夫婦と男性1名は中山道踏破の方、もう1名は外国人観光客でした。中山道踏破を目指す人は皆同じガイドブックを持っているので、すぐに分かりますね(笑)

 倉本駅のあたりで、旧中山道は国道19号からそれて、ヘアピンカーブで丘を登ります。国道19号はまっすぐ道がついていますが、旧中山道はそうではありません(^^;;;

 

 

 風情のある集落を抜けると、坂を下って沢へ突き当り、国道へと復帰します。そこから少し歩いていくと、讃岐うどんの店「武しろ」を発見。頼む、開いててくれ… 「営業中」やったー助かったーーーー爆  笑

 というわけで、お昼はうどんをいただきます。

 

 

 天ぷらうどんのセットを注文し、ご飯もしっかり食べて気力を回復します。ここにうどん屋さんがあってよかったです。とてもおいしかった音譜 私たちの他にもウォーカーが立ち寄っていたようです。

 

武しろ14:01→須原駅14:47→大桑中学校付近15:25,15:29→大桑駅付近15:50→道の駅大桑16:04

 

 しっかり休憩もとり、再び歩き始めます。土道を挟んで国道へ戻ると、大桑村に入った少し先で道路標識が見えました。

 

 

 
 少しずつ歩き進めてはいますが、中津川まででもまだそれなりに距離がありますね…あせるでも、塩尻からもけっこう歩いてきたんだということも実感できました。
 国道とつかず離れずが続きますが、須原駅付近で国道19号と分かれて進みます。
 
 
 
 この須原宿も、宿場の雰囲気をどこか感じさせるところでした。それなりに歩いている人もいるのか、ちょっとしたカフェもありました。
 
 
 国道19号は木曽川沿いにまっすぐ進んでいきますが、旧中山道は山側の一段高いところを通っていきます。そして、大桑まで南側(山側)へ遠回りして進みます。
 

 
 今みるとなんでこんなに大回りしているのかと思ってしまいますが、昔はそれだけ木曽川が暴れ川で谷も険しく、山側に道を通すしかなかったのかな…と思いました。
 一度水分補給して、再度出発。山側にある集落を通るたびにアップダウンがあります。1つ1つのアップダウンはさほど大変ではないのですが、アップダウンの積み重ねがじわじわと効いてきます。それでも、旧街道の趣を色濃く残す里山の風景が広がり、歩いていてとても幸せな気持ちになれました爆  笑
 
 
 大桑駅付近で国道19号に戻ります。道の駅はもうすぐ…ですがまたも上り坂…幸いそこまで長い上り坂でなくてよかったです。
 
道の駅大桑16:13→野尻宿本陣跡16:37→下在郷一里塚16:50→旧中山道第3踏切16:59 
 
 日が傾いてきて、一気に気温が下がって寒くなったので、道の駅で1枚着込みました。水分補給とお手洗いを済ませ、出立です。国道と分かれ、中央本線の踏切を2回渡りながら進むと野尻宿に到着です。
 
 
 野尻宿も趣のある宿場の風景が広がっていました。カフェも1~2軒あり、ちょうど外国人観光客がカフェから出てくるところでした。ここも外国人の方が歩くのかびっくり
 野尻宿を過ぎ、坂をゆるゆる下ると、右側から木曽川が迫ってきます。木曽川が右側から迫ってくると、旧中山道第3踏切に至ります。旧中山道は踏切を渡らずに線路沿いに森の中へ続いていますが、この日はこの踏切にて終了としました。
 今宵の宿は「フォレスパ木曽」です。終了地点から1.8km歩いた、川の対岸にあります。
 

 
 木曽川を渡った少し先で、日が暮れました。明るいうちに宿の近くまで来られたことに安堵しつつ、宿へ向かって歩きます。そして17:20ごろ、フォレスパ木曽に無事到着しました。金曜日ですがそれなりに宿泊客はおり、外国人観光客の姿も目立ちました。
 チェックインを済ませ、大浴場へ。その後夕食をいただきました。とても栄養バランスも良く、おいしかった!体力を消耗していたこともあり、ついたくさん食べてしまいました。ウォークの後の温泉と食事は格別です照れ
 
 
 
 明日も日没までに歩ききらなければいけないので、午後9時には早々に床に就きました。

 

今回の歩行距離:30.7km(江戸 日本橋から315.8km)※旧中山道~フォレスパ木曽間除く

総歩行時間  :7時間26分(平均4.1km/h)
実歩行時間  :6時間12分(平均4.9km/h)
 
参考文献:「ちゃんと歩ける中山道六十九次」五街道ウォーク・八木牧夫著 山と渓谷社

 横浜市営地下鉄では、11月1日から全駅のホーム上の時刻表が紙の時刻表から二次元コード(QRコード)による表記に変更されています。このことについて賛否両論の声が上がっていますが、今回はこれについて考察します。

 

 

 

1.変更の概要

 従来は、改札口付近・切符売り場・ホーム数か所に紙の発車時刻表が掲載されていましたが、これを二次元コード(QRコード)表記に変更し、スマホ等で二次元コードを読み取る方式に変更となりました。(下図参照、横浜市交通局プレスリリースから引用)

 

 

 

 なお、改札口付近については、従来通り紙の発車時刻表が掲示されています。また、駅でポケット時刻表の配布は継続しており、二次元コードから時刻検索できない方への救済措置がとられています。

 

 

2.背景

 時刻表の表記を二次元コードへ切り替えた背景として、「経費削減」「現場職員の労務負担の軽減」の2つが考えられます。紙の時刻表は、ダイヤ改正のたびに印刷し直し、各駅へ掲示しなければならないため、紙代や印刷代などの経費が発生します。また、印刷や掲示にかかる労力もかかります。これを改善するために、二次元コードが導入されたとみられます。

 

3.批判はあれど多くはない?

 利用者からは、「スマートフォン至上主義に危機感を覚える」「何を節約したくてこんなことをするのか」「操作が難しい人が取り残される」「スマートフォンを持たない利用者を無視している」といった批判の声があがっているようです。

 とはいえ、広聴に寄せられた批判の声は、2週間ほどで2件に留まっているため、大半の利用者はそこまで困っていないという見方もできます。

 現在では乗り換え検索サイトの普及により、予め列車の時刻を調べてから利用する人も増えています。また、全駅に発車案内表示板が表示されており、2本先の列車の行先・時刻を確認できるようになっています。

 

 

 

 発車案内表示板は、次の列車が終着駅まで先着するかどうかといった情報や、自社線・他社線の運行状況も表示されます。大半の利用者は、この発車案内表示板を見て列車の時刻を確認することで足りているのではないでしょうか。

 

4.問題点

 時刻表を二次元コード表記で掲示する施策は、何も横浜市営地下鉄だけが行っているわけではありません。既にJR東日本や西武鉄道など、他の鉄道事業者も導入しつつあります。

 利便性を大きく低下させずに経費削減などを行うことができるため、この施策は決して間違いとはいえないでしょう。しかし、問題点もないわけではありません。

 実際にこのQRコードを読み取ってアクセスすると、横浜市営地下鉄のウェブページに飛びます。今いる駅の時刻を調べるためには、駅名を入力するなどしなければならず、手間と時間がかかります。二次元コード表記にするのであれば、二次元コードを読み取っただけで今いる駅の時刻表がすぐに表示されるような仕組みが必要だと考えます。

 紙の時刻表のメリットは、一目で発車時刻が分かることです。紙の時刻表が廃止されたことに抵抗を覚える理由としては、「操作が難しい人が取り残される」「スマートフォンを持たない利用者を無視している」というよりは、「いちいちスマホで検索するのが面倒で時間がかかるから」ということが一番にあると考えられます。

 

5.まとめ

 いかがでしたでしょうか。利用者の減少や安全設備への投資費用の増大などで、鉄道事業者が置かれる経営環境は厳しいものがあり、何とかして経費を削減しなければならないという状況があります。また、鉄道事業者は現場の人手不足という問題を抱えており、労務負担を軽減させるということも課題です。

 二次元コード表記であれば、ホームページの列車時刻の情報だけ更新すればよいので、ダイヤ改正のたびに時刻表を張り替える必要がなくなります。また、紙代や印刷代も少なくて済みます。利便性を大きく損ねない方法で経費と労務負担を削減するーそこで考え出された手法が、時刻表の二次元コード表記ということとみられ、他の鉄道事業者も時刻表の二次元コード表記への変更を行う動きが広まる可能性が十分あります。

 今後、時刻表の二次元コード表記が広まっていくのか、横浜市交通局が時刻表表記をどのように改善していくのかなど、注目ポイントは尽きません。

 和歌山県御坊市を走る紀州鉄道が、2026年の廃止を視野に譲渡先を探していることが明らかになり、和歌山県知事も見解を出したことが、和歌山放送の報道で明らかになりました。今回はこれについて考察します。

 

 

 

1.紀州鉄道とは

 紀州鉄道は、和歌山県御坊市の市街地エリアを通る、全長2.7kmの短い路線です。JR御坊駅と西御坊駅を結んでおり、JR御坊駅から御坊市街地までのアクセス路線となっています。紀州鉄道が所管している路線はこの1路線だけで、2002年に千葉県の芝山鉄道の路線が開業するまでは、所管している路線キロが日本一短い路線でした。

 運行本数は毎時1本程度で、朝夕は毎時2本程度運行されています。最終列車は御坊行きが19時台、西御坊行きが20時台と早めです。

 

 

2.他交通との比較

 御坊駅~西御坊駅間は、並行して熊野南海御坊バスが運行されています。並走している路線は日の岬パーク線・印南線・日高川線です。運行間隔は1時間半に1本程度となっています。

 運賃を比較すると、紀州鉄道が120~180円、熊野南海御坊バスが150~220円となっています。運賃は紀州鉄道のほうが若干安めですが、大きな差はありません。

 

 

 

 

3.今まで存続されてきた背景

 和歌山放送の記事によると、2019年度の紀州鉄道線の収支は、営業係数612.5と赤字でした。しかし、紀州鉄道線の赤字は、残念ながら今になって始まったことではありません。

 和歌山県内では、有田鉄道や南海電鉄の一部路線が廃線になっている中、どうして紀州鉄道は存続されてきたのでしょうか。それは、紀州鉄道が手掛けている事業に関係しています。

 紀州鉄道の主たる事業は、不動産事業やホテル事業であり、それは事業展開やホームページの内容からも窺い知ることができます。そもそも、本社も和歌山県ではなく、遠く離れた東京にあります。

 

 

 鉄道事業を継続して行える企業は、企業的信用が高く、その点が不動産事業やホテル事業を行う上で有利に働くこともあり、鉄道事業を赤字ながら継続してきたと考えられます。

 

4.なぜ今になって事業譲渡なのか?

 それではなぜ、今になって事業譲渡が検討されているのでしょうか?その原因は大きく2つあると推測されます。1点目は親会社の変更です。紀州鉄道は2021年から中国系企業「ポリキング」の傘下に入っていますが、ポリキングが鉄道事業からの撤退という考えを持っていることが考えられます。

 2つ目の理由は、事業維持が今後ますます難しくなる見込みであることです。鉄道事業を継続して行っていく場合、枕木やレールの交換、車両の検査や更新などを行っていかなくてはなりませんが、そうした維持更新に係る費用や人件費などで経費は多くかかります。また、沿線人口や労働者人口の減少もあり、利用者・働き手の確保が厳しいという背景もあるとみられます。

 

5.まとめ

 いかがでしたでしょうか。不動産事業など他のメイン事業を行う上で、鉄道事業を経営していることがプラスになるということで今まで存続されてきましたが、そのプラス面を上回るほどの厳しい状況に追い込まれているということがうかがえます。

 紀州鉄道が通過している自治体は御坊市だけなので、御坊市が何がしら支援しない限りは存続は難しいのではないかとみています。前述の通り路線バスも並行して通っているため、鉄道とバスでどう役割を分担するのか、どのように共存させて交通づくりをするのかというところも重要になるでしょう。今後の展開に注目です。

※今回の記事は考察ものではありません。

 

 

 

 

 
 

「まつもとーまつもとーまつもとー」

 列車が松本駅に到着すると、語尾を伸ばす特徴的な放送に出迎えられました。声優やナレーターとして活躍されている沢田敏子さんの声による自動音声の放送は、40年ほどにわたり使い続けられてきました。しかしこのたび、機器更新を機にこの特徴的な放送は11月16日をもって使用終了となったため、地元の方や鉄道マニアから惜しむ声が多くあがりました。

 

 私がこの特徴的な放送を初めて聴いたのは、中学の卒業旅行で初めて1人で泊りがけで電車旅行に行った時でした。早朝に自宅を出発し、八王子から普通列車に3時間半以上揺られ、やっと松本に着いたとき

 

「まつもとーまつもとーまつもとー」

 

という自動放送に出迎えられました。それが本当に感慨深くて、「遠くまで来たなぁー照れ」としみじみ思ったのを未だに覚えています。

 

 また、夜行快速列車「ムーンライト信州」に乗って松本駅に着いたときのこともよく覚えています。雪が深々と降る中で、4時半過ぎに松本駅に着き、「まつもとーまつもとー」の声に出迎えられた時は、一晩かけて信州まで来たんだと強く思いました。

 とても旅情を感じることができ、印象深い放送だったので、なくなってしまったことはとても惜しいですが、近年放送機器や発車メロディーなどの更新の際には、曲や放送のバリエーションを絞っている傾向にあるので、その流れに乗ったとみられます。(そうすることで、メンテナンスの簡素化や経費削減を図るのが狙いとみられる)

 

 11月17日から始まった新放送は、首都圏と同様の放送機器が入り、アナウンスの声も首都圏と同じ向山さんが担当されているようです。ただ、「まつもとー」と語尾はやや伸ばしているようで、どこか以前の放送をリスペクトする部分もあります。新しい放送がどのように定着していくのか、注目です。

 京浜急行電鉄・東京都交通局・京成電鉄は12日、12月13日(土)にダイヤ改正を実施することを発表しました。今回はこれについてみていきます。

 

京急線ダイヤ改正のお知らせ | ニュースリリース | 京浜急行電鉄(KEIKYU)

 

sub_p_2025111212278_h_01.pdf

 

wL9qRetd.pdf

 

1.京浜急行線

(1)イブニング・ウィング 運行区間延長

 平日夕方の下り「イブニング・ウィング」2号(品川19:05発)・4号(品川19:25発)が、京急久里浜行きから三崎口行きに延伸されます。

 現行のイブニング・ウィング2号・4号は京急久里浜行きで、先行している特急三崎口行きに京急久里浜で乗換ができるダイヤとなっていますが、改正後はイブニング・ウィングが三崎口まで直通し、京急久里浜以南の各駅へ乗り換えなしで行けるようになります。かわって、先行の特急が京急久里浜止まりに短縮されるとみられます。

 

(2)土休日 ウィングシート連結列車 時刻変更

 土休日の快速特急の一部に連結されている全車指定席車両「ウィングシート」。このうち、連結列車について1本が変更となります。現行では泉岳寺9:25発(品川9:28発)の快速特急に連結されていますが、改正後は泉岳寺8:45発(品川8:48発)の快速特急に変更となります。この列車から三浦海岸駅で観光バス「みうらブルーコース」に乗り継ぐことが可能となり、ウイングシートと観光バスでゆったり快適な旅を楽しめるようにする、という狙いがあるとみられます。

 

(3)土休日 下り急行 待避駅変更

 土休日朝の下り逗子・葉山行き急行列車(7~8時台)について、待避駅が変更となります。現行ダイヤでは、神奈川新町駅で後続の特急に追い抜かされるダイヤとなっていますが、改正後は上大岡もしくは金沢文庫まで急行が先着するダイヤとなります。これにより、羽田空港→横浜への所要時間が最大6分短縮します。また、神奈川新町駅で特急・急行と普通列車が乗り継ぎできるようになり、普通列車からの乗り継ぎ利便性が向上します。恐らく、特急・急行が普通列車を追い抜く駅も変更することで調整するものとみられます。

 

2.都営浅草線

 西馬込~押上間において、平日11~16時台に4往復、土休日の9~18時台にに8.5往復増発となります。日中に毎時1本弱の増発となり、混雑緩和と利便性向上が期待できます。日中利用の回復がみられての増発とみられます。

 

3.京成線

(1)スカイライナー増発

 成田空港発20時台の京成上野行きスカイライナーが1本増発されます。現行ダイヤでは、9時台以降スカイライナーは毎時3本設定されているにもかかわらず、20時台のみ2本(30分間隔)の運転となっていますが、改正後は20時台も3本運行となり、時間ごとの運行本数が統一され、便利になります。

 

(2)京成松戸線・千葉線 直通化

 平日朝の松戸発京成津田沼行き2本(7:58発・8:21発)、平日夕方の千葉中央発松戸行き2本(17:18発・17:41発)が、松戸線―千葉線直通列車となり、京成津田沼での乗り換えが解消され、便利になります。

 

(3)スカイライナー 車内収受料金の導入 ※11/13追記

 ダイヤ改正以降、事前に特急券を購入しないでスカイライナーに乗車した場合、特急料金の他に大人1人300円、子ども1人150円の車内収受料金が加算されます。車内で特急券を購入すると割高になってしまうので、スカイライナーを利用する場合は事前に券売機等で特急券を購入しておくことを強くおすすめします。

 

4.まとめ

 いかがでしたでしょうか。今回は3社いずれも小幅の改正となりますが、それぞれの線区の中で列車増発や一部区間の速達化など、プラスの内容が中心となりました。大きく変えずとも、利用者のニーズに合った改正があるのはいいことだと思います。今後の展開にも注目です。