■目的を見た方がしあわせ

「AだからBできない」

そんな原因なら
いくらでも出てきます。

例えば
自分は見た目最悪だから
結婚できない、とか
お金がないから
しあわせになれない、とか。

AとBとが
何の関連がなくても
自分で関連付けてしまうことで
原因にできます。

これは人生の課題から
逃避するときによく使われる
手段です。

人生の課題から逃避すると
しあわせを増やしていくことは
困難です。

しあわせ増やすことを
簡単にしてくれるのは
そんな面倒な原因を見るよりも
目的を見ることです。


■原因ばかりだと孤立に向かう

「〇〇したい」という
目的を見たときに
それを実現する方法は
原因のように
いくらでも出てくることは
ありません。

どうしたらできるだろう?と
考えるときは
それが目的に
関連している必要が
あるからです。

逆を言えば
目的を実現する方法以外は
すべて原因の候補にできます。

原因を「できない理由」として
扱うのは、
人生の課題からの逃避が目的です。

その逃避という目的を実現したい人は
ほとんどの人が実現できているにも
かかわらず、
あまりうれしそうではありません。

なぜなら、
人生の課題からの逃避は
対人関係が減っていくので
孤立へと向かうからです。


■しあわせ増やすために

アルフレッド・アドラーは
対人関係の中でこそ
しあわせになれると言っています。

そのしあわせの素である
対人関係を避けるという目的を
いくら実現しても
しあわせになれないのは
自然なことと頷けます。

対人関係において
・自己受容(自分OK)
・他者信頼(他人は自分の仲間)
・他者貢献(自分には力がある)
の3つを育てることで
しあわせを感じることができます。

さらに
そのしあわせとは
「共同体感覚」です。

自分には居場所がある感覚です。

スポーツの試合で
HOMEとAWAYという言葉を
聞いたことがあるでしょう。

HOMEは
勝手知ったる「自分の家」なので
緊張せずに実力発揮できる環境。

AWAYは
「出先」なので勝手がわからず
緊張してしまうものだから
実力発揮が困難な環境。

同じように
自分の活動領域の中にある
様々な場は
HOMEが多ければ居場所がある感覚は
たくさんあります。

逆にAWAYが多ければ
居場所がある感覚は少ないでしょう。

一見、その場しのぎ的に
人生の課題、すなわち対人関係から
逃避することの方が良いと
感じることもあるでしょう。

しかし、その場は簡単でも
しあわせ増やすことは困難になり
後々孤立が進んで
苦しむことになりがち。

だから
人生の課題に向かうことが
その時は困難と感じても、
逃げずに向かい続けることで
確実にしあわせは増やしていけます。

これは
山頂に登った人だけが
山頂からの景色を見られることと
似ています。

登ることが困難といって
登ることをしない人は
山頂からの景色を
見ることは
いつまでもできません。

人生の課題という山を
登り続けることで
見える景色は
どんどん新しくなっていくわけです。

進めば進むほど
しあわせは増えていきます。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ8年目、常楽でした。


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