おはようございます。
プロコーチ7年目、常楽です。

コーチングの基盤としている
アドラー心理学。

「しあわせに生きる」という目的を
実現する手段としてあるのが
この「5原則」です。

①創造的自己
②目的論
③全体論
④対人関係論
⑤現象学

今回は3つめの
「全体論」についてです。


二律背反する価値観
対立する価値観
そんな価値観があるのは自然なこと
結論、こんな感じです。


わかってほしいけど、
そう簡単にわかってもらってたまるか!

近寄りたいけど
そうそう近寄れない

聞いて欲しいのに
話せない

やりたいけど、できない


こんな自己矛盾のような状況になると
そんな自分を責めてしまったり
してませんか?

善:やりたい自分
悪:できない自分

そうやってラベリングして
悪の方を排除しようと頑張ろうと
してみたり。

自分の内側が
ねじれて、苦しいですよね。

このやり方だと
うまくいきそうにないですよね...


全体論では、どちらも排除しません。
どちらも大切にします。

なぜなら、それぞれ重要だし
役割があるからです。


やりたい自分は
やった先の成果物を得ることで
生き延びられる可能性が増えると思ってます。

できない自分は
やらずに現状の安全圏にとどまることで
生き延びられる可能性が増えると思ってます。

この状態は
ゼロか100か、やるかやらないか、
のような二者択一になってますよね。


でも実際は
選択肢はもっと多いはず。
それを意識にあげていく。


言い争っている2人の話を
それぞれから詳しく聞いてあげることに
似ています。


例えば
好きな人に告白すること。

・言うと、自分の思いが伝えられる。
・言わないと伝わらない。
・言うと、その人との恋愛が進んでしあわせになれるかもしれない。
と「やりたい自分」。

でも、
・過去に痛い失敗をしているから、言わない方が良い。
・言って嘲笑されたら、悲しいから、言わない方が良い。
・言ったことを他の誰かに知られたら、笑い者にされるから、言わない方が良い。
などなど、「できない自分」。

ネガティブな方は、無限に出てきますよね。


全体論では
どちらが善で
どちらが悪か
というラベリングをしません。

どちらも善です。
どちらも大切な自分です。


「やりたい自分」は、行動を起こして
今の自分にないものを手に入れようとしている。

で、
その行動についてのリスクを
示してくれているのが「できない自分」です。


それぞれの役割を
ちゃんと認識してあげることで
この2人が歩み寄ることができます。


「できない自分」は
何が危ないと言っているのか。
何に注意して欲しいと言っているのか。

「やりたい自分」は
何が、どの程度、やりたいと言っているのか。
どこまでやると気が済むのか。
最低限のOKラインはどんなものか。

この両方を大切に扱っていくことで
黄金律のように
今の自分に最適な行動プランを
見出していくことができます。


全体論を知っていると
こんなコミュニケーションをすることが
できます。

また、何者をも排除しない全体論は
自分の心を育ててくれる大切な
アイデアだとも、感じています。


明日は
④対人関係論
についてお話しします。


お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ7年目、常楽でした。




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