ヒトメタニューモウイルス(hMPV)とは | ゆら小児科クリニック院長のブログ

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神戸市東灘区御影にある小児科・アレルギー科の”ゆら小児科クリニック”です。
アレルギー外来・予防接種外来・乳児健診外来・食物経口負荷試験外来があり、ネットによる予約システムを導入しています。

春といえば花粉症ショック!あせるあせる

 

花粉症の皆さん、今年は特に辛そうですね。

 

始まりが遅かった印象ですが、一気にきた感じですねアップ

 

ブログでも何度か取り上げています。

 

https://ameblo.jp/yura-shounika/entry-12266576411.html

 

花粉皮膚炎

https://ameblo.jp/yura-shounika/entry-11996660621.html

 

経口免疫療法

https://ameblo.jp/yura-shounika/entry-11847568007.html

 

 

とりあえず、薬で乗り切ってください。

 

そして、シーズンが終わったら免疫療法を是非!!

 

文句なしにオススメですグッド!おーっ!

 

 

 

前回のブログで聞きなれない感染症が流行ってますよと書きましたが、これまでブログで取り上げたことがなかったので、少し書きたいと思います。

 

 

ヒトメタニューモウイルス(hMPV)

 

2001年にオランダで、RSウイルス感染症と同じような症状のある子どもから発見されたウイルスです。

 

 

あまり、聞いたことのない名前のウイルスですが、昔から流行していたかぜの原因のウイルスの一つで、今までに発見されていなかったウイルスです。

 

 

インフルエンザのように鼻汁で検査できます。

 

 

生後6か月頃から感染することがあり、1~2歳での感染が最も多いです。

 

一回の感染で十分な終生免疫はつかないので、何度でもかかります。

 

咳やくしゃみによる飛沫感染、手指を介した接触感染をします。

 

感染して4~6日後に、発熱、咳、鼻水などかぜ症状が出てきます。

 

 

大人や学童は普通の風邪ですが、乳幼児では、RSウイルスのように細気管支炎、喘息様気管支炎、肺炎を発症して、喘鳴が出て呼吸が苦しくなることがあります。

 

 

3月~6月頃に流行することが多いです。

 

秋から冬にかけてRSウイルスが流行し、次いで1月頃からはインフルエンザの流行時期に入り、インフルエンザが落ち着きはじめる頃に、hMPVの流行をみるようになります。

 

 

hMPVに効果のある薬はないので、対症療法になります。

 

 

ブログでも何度か書いているRSウイルスと症状は比較的似ていますが、やや鼻汁が少ない印象です。

 

 

鼻汁 

 RSウイルス 多い

 hMPV    やや少ない

 

咳嗽 

 RSウイルス 多い

 hMPV    多い

 

 

hMPVは、喘鳴(ゼーゼー)をともなう例がRSウイルスと比較して1歳以上のやや大きなお子さんに多い…、というか1歳以上でも喘鳴の出現をきたしやすい(気管支炎や肺炎になりやすい)と言った方が正確かもしれません。

 

 

1歳以上で発熱と鼻汁に、気管支炎の症状(ゼーゼー)をともなう場合は、hMPVの可能性を疑う必要があると思います。注意

 

 

 

 

 

散歩中に見かけた梅