HSS型HSPの解説5~HSS型HSPと仕事

 

  

  前回は、

  HSS型HSPの子ども時代が

  大人になったときに

  影響を与えることから、

  子ども時代の特性について

  お話ししました。

  

 

   HSS型HSPの解説4~HSS型HSPの子ども

  

 

 

 「傷つきやすいのに刺激を求める人たち」

   ~フォレスト出版

   トレイシー・クーパー著

     (カリフォルニア

     統合学研究所の統合学哲学博士。

     HSPのアーロン博士の

     ドキュメンタリー映画にも

     出演、自信もHSS型HSPと公表)

   時田ひさ子監訳

    (HSS型HSP専門心理カウンセラー)

   長沼睦雄監修

    (精神科医)

 

  

  今回は、

  HSS型HSPの職業について、

  「傷つきやすいのに刺激を求める人たち」の

  中から、

  時田解説を中心に

  HSS型HSPと仕事について、

  お話しします。

 

  

 

  HSS型HSPにとっての

  仕事の意義です。

  

  このことは、

  多くのHSS型HSPが

  悩むことでもあります。

  

  仕事について、

  トレイシー博士が調査したところ、

  HSS型HSPは、

  その気質により、

  仕事に深い意義を求める

  傾向がるそうそうです。

  (91%が回答)

 

  

  仕事ですが、

  その人の能力を

  伸ばすという意義があります。

  この意義が深い仕事は、

  複雑さが多いことで

  個人の成長を可能にします。

  

  逆に、

  この成長や発展の機会が

  見込めない仕事には、

  退屈感、不安、落ち込み、

  無力感とが

  HSS型HSPの心を

  占めるようになります。

  そして、

  それらの感情を

  悪化させていくそうです。

  

 

  また、

  HSS型HSPは

  仕事に自立性を求める傾向に

  あるそうです。

  (75%が同意)

 

  つまり、

  自己裁量権、

  自分で決められる余地を

  望むということです。

 

  裏を返せば

  自己裁量権がないことは

  HSS型HSPには

  耐えがたいということです。

 

 

  この2つのことは

  HSS型HSPにとり、

  とても大切な点になります。

 

 

  また、

  トレイシー博士によると、

  HSS型HSPは、

  仕事について、

  可能性を生かせられない

  ジレンマを抱えるそうです。

 

  つまり、

  HSS型HSPは、

  自分の可能性を最大限に

  生かしたいという

  思いが強いそうです。

 

  HSS型HSPは、

  自分の中に

  何か尊く侵害されない源が

  あることを感じるのに、

  それをうまく表に

  出すことができない感覚を持ち、

  もどかしさを

  感じているそうです。

 

  このため、

  どこか自信が感じられず、

  それを補おうと

  必死に120%の努力をし、

  そうすることで自信を

  補おうとするそうです。

  そして、

  努力しても、

  自信は得られず、

  他の人はもっと気楽に

  生きているのに

  そうできない自分を責め、

  落ち込むのです。

 

  では、

  社会的に成功すれば、

  この不安と自信のなさは

  解消されるかというと、

  そうでもないそうです。

 

  社会的にに成功した

  HSS型HSPの人に

  トレイシー博士が聞いたところ、

  皆、口をそろえて

  「自信がない自分を

   どうにかすることと

   社会的成功は別の物だ」

  と言うそうです。

 

  つまり、

  HSS型HSPの人生において、

  自分を心から信頼し、

  このジレンマから解放されるには、

  社会的に成功することに合わせて

  自分を心から信用できた上で

  努力することなのだそうです。

 

 

  HSS型HSPの強みに

  「創造性」があります。

  時田解説によると、

  何かを作り出すことだけではなく、

  「最適」を求めて試行錯誤を

  することが創造性だそうです。

 

  仕事においてでは、

  前任者から受け継いだことを

  そのまま全く疑問を持たず

  継続することが苦手で、

  よりよくしたい、

  改善したいと思うのが

  HSS型HSPの特性だそうです。

 

  ただ、この性質は、

  日本社会でも弊害を生みやすく

  なります。

  それは、

  現状維持派の

  新しく変えることを嫌う人、

  オリジナリティーを嫌う人の

  存在です。

 

  旧態依然が励行される組織では、

  HSS型HSPの創造性は

  異端であり、

  異物として見なされるのです。

  

  このため、

  労力を払ったにもかかわらず

  評価されない場合が多く、

  正当に評価されないことを

  やるせない思いを

  抱えることになります。

 

 

  HSS型HSPの最大の敵は、

  「退屈感」です。

 

  このため、

  HSS型HSPは、

  単純作業が苦手です。

  同様に

  反復作業も苦手です。

  

  これらの作業をすると、

  HSS型HSPは

  ミスをすることがあります。

 

  それは、

  退屈さのため、

  脳の覚醒レベルが低下するためで、

  人の睡眠に近い状況になる

  そうです。

  

  生産性が低下し、

  気晴らしをして

  意識をつなぎ止めることが

  必要になってくるのです。

  

  このため、

  気晴らしに費やされる

  時間は膨大になるので

  注意が必要です。

 

  このため、

  HSS型HSPは、

  長期的プロジェクトよりも

  短期的プロジェクトに

  向いているそうです。

 

  

  短期的プロジェクトに

  向いている理由ですが、

  HSS型HSPは、

  退屈が嫌いであるため、

  短期間の場合は、

  退屈が最小限に抑えられ、

  HSS型HSPの強みである

  創造的エネルギーを

  集中的に爆発させられること、

  プロジェクトの合間に

  自分を回復させる時間に

  あてられるからです。

 

  また、

  数多くの業務を

  達成することにより、

  自信を構築する助けにも

  なるからと言えます。

 

  転職が多いのは、

  HSS型HSPが

  飽きるからというよりも、

  職場の人間関係に

  悩むことが多いことによるそうです。
    

 

  HSS型HSPが職場で

  抱える問題には、

  「距離感=領域問題」があります。

 

  あまりすれすれに

  人が横を通ることが

  HSS型HSPは苦手です。

  これは  

  非HSPの人とは

  大きくことなるようです。

  

  このことは、

  1対1の付き合いは

  平気だが、

  大人数は苦手ということにも

  通じます。

 

  1対1の場合は、

  距離感に迷わず

  相手に共感できるからです。

  複数になると、

  誰に共感したら良いか  

  分からなくなるため、

  1対1ではうまく機能させていた

  観察力や洞察力が

  十分に生かせなくなるのです。

 

  また、

  電話が苦手ということも

  トレイシー博士は

  上げていました。

 

  HSS型HSPが

  仕事を続けて行く上で、

  環境・仕事の内容が

  とても大切であることが

  分かります。

 

  HSS型HSPは、

  環境さえ合えば、

  創造性を用い、

  素晴らしい働きができ、 

  リーダーとして

  働くことも

  可能だそうです。

  

 

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  今にして思えば、

  私が公務員を卒業することに

  なったのは、

  ごく自然なことだったのかも

  しれません。

 

  恩師からは、

  「君は公務員に向いていない」

  と言われたのがよく分かります。

  (世界観episode46参照)

   世界観episode46~大学3年生・生涯の恩師との出会い(HSP大学生前期編①)

  また、

  心の友にも(世界観episode48参照)

   世界観episode48~大学4年生・試験に落ちたショックと方向転換(HSP大学生前期編③)

  地元に帰って公務員になることを

  告げたときに、

  「いいの?」的な反応を

  もらっていました。

 

  そして、

  会う人に割と

  「公務員ぽくないよね」と

  言われていました。

 

  自分よりも

  他の人たちの方が

  私の本質から

  属する組織と毛色が違うことが

  見えていたようです。

 

  姉が最後に

  自分の人生を生きるように

  姉の子どもと2人で

  私に言ったのも

  組織とのミスマッチ

  だったようです。

 

  この本を読んで

  私の仕事への根源的な

  考え方が

  HSS型HSPによることが

  よく分かりました。

 

  「人のために役に立ちたい」

   この動機はあるにせよ、

 

  「私にしかできないことが

   何かあるはず。

   それをやってみたい」

  ということが、

  私の根源的な思いだということを

  ようやく素直に

  認めることが最近できました。

 

  それは、

  エニアグラム診断で

  「君はタイプ4だから、

   人と違うオンリーワンでいたい

   人だから。

   人と違うオンリーワンなことを

   したいひとなんだよ。

   本当は。」

  と言われたことがきっかけでした。

 

  この診断に、  

  それまでの自分の思いは

  何だったのかと

  悩みましたが、

  この本を読んで

  救われました。

 

  私が特に

  エゴイストというわけではなく、

  HSS型HSP特有の

  性質による

  思いだったのです。

 

  そして、

  職場環境になじめず

  苦労したのも、

  (世界観episode57参照)

  世界観episode57~慣れぬ環境への苦労①(HSP社会人前編②)

  1対1での交渉や

  説明が得意だったことや

  業務改善や業務改革が

  好きで得意だったこと、

  資料作りも得意だったことも 

  (世界観episode68、

   世界観episode73、 

   世界観episode75参照)

  納得しました。

  

  世界観episode68~良き上司との出会い(HSP社会人中編②)

  世界観episode73~刺激的な上司との出会い(HSP社会人後編③)

  世界観episode75~合わない環境下での救いは上司と仕事(HSP社会人後編⑤ )

  

 

  やはり、

  正しく知ることは

  大切だなと思いました。

 

     

  明日も引き続き、  

 

 

  

 

 

  

 

   に続きます。