HSS型HSPの解説6~HSS型HSPが抱く無意識のクセ

 

 

 

 

  前回は、

  HSS型HSPを巡る

  仕事のことについて、

  仕事に対して抱く

  根源的な思い、

  苦手な環境や葛藤等を

  中心にお話ししました。

  

 

   HSS型HSPの解説5~HSS型HSPと仕事

  

  今回も引き続き、

  「傷つきやすいのに刺激を求める人たち」

  の中から、

  HSS型HSPが抱く

  無意識の心のクセについて、

  時田解説を中心に、

  お話しします。

 

 

 「傷つきやすいのに刺激を求める人たち」

   ~フォレスト出版

   トレイシー・クーパー著

     (カリフォルニア

     統合学研究所の統合学哲学博士。

     HSPのアーロン博士の

     ドキュメンタリー映画にも

     出演、自信もHSS型HSPと公表)

   時田ひさ子監訳

    (HSS型HSP専門心理カウンセラー)

   長沼睦雄監修

    (精神科医)

 

   

  

  クーパー博士によると、

  同じ状況で

  自分が動揺しているのに、

  動揺していない人を観た場合、

  HSS型HSPは、

  引け目や自己否定感を

  強く感じるそうです。

  

 

  そして、

  自分と他の人の

  感じ方のあまりの違いに、

  自分を否定する感覚が

  湧き起こり、

  自分に対する否定感に

  いたたまれなくなる

  とのことです。

 

 

  このクセを知らないと

  落ち込むことになるそうです。

 

  つまり、

  自分と他人との

  感じ方の違いを目の当たりに

  したときに、

  自分を否定するクセが

  HSS型HSPにはある、

  ということです。

 

  このクセが

  HSS型HSP特有のものだと

  自覚することが

  必要だそうです。

 

 

  時田解説によると、

  HSS型HSPは、

  感覚処理感受性(SPS)を

  持っています。

 

  このSPSを持つ人たちは

  そもそもが繊細で敏感です。

 

  この繊細さと敏感さに

  「感情」が働きかけることにより、

  本来ならば 

  気にしなくても

  良いようなことが

  気になったり、

  共感しやくなったりするそうです。

 

 

  HSS型HSPは、

  この共感力の高さで

  自分自信が混乱し、

  周囲も巻き込んで

  問題を起こして

  しまうそうです。

 

 

  先ほどお話しした

  HSS型HSPのクセのとおり、

  HSS型HSPは、

  自分の感情の発生を

  理解できていないのです。

  

  つまり、

  腹が立っている感情の

  根底にあることを

  把握仕切れていないのです。

 

  具体的に言うと、

  

  「自分が腹が立って

   相手をやりこめたい」と思って

  「相手をやりこめた」場合、

  「なぜ自分は

   腹が立って相手をやりこめたかったのか」

  その根底にある感情の話しです。

 

  それは、馬鹿にされて

  「悔しい気持」、

  「傷ついて悲しい」

  「本当は認めてほしくて

   がっかりした」とか、

  そこに流れる気持ちに

  気付くことが苦手ということです。

 

  つまり、

  HSS型HSPは、

  自分の衝動のの底に

  どんな感情が

  湧いているのかを

  理解するのが

  苦手なのだそうです。

 

  そんなとき、

  HSS型HSPは、

  「なんでそんなこと、

   やっちゃったのだろう.....」

  「そんなことをするはずが

   ないのにどうしやったの....」

      というような意外な行動により  

  本当の感情を

  すり替えてしまうのだそうです。

 

  先ほどの例で言うと、

  本当は傷ついて

  悲しいのに、

  「相手を言い負かす行動に出る」

  です。

  悲しみから

  自分を守るために、

  相手を攻撃するという

  負の行動に

  出てしまうのです。

  

  あるいは、

  素直になれず

  「そうだね、

   どうせ私ではムリだよね」と、

  本当は傷ついているのに、

  それを認めるのがつらいので、

  「そもそもムリだから

   そう言われるのは

   仕方がない」  と、

  悲しい気持ちや、

  悔しい気持ち、

  腹が立っている気持ちに

  向き合うことを避けて

  卑屈な態度を取ったり

  するそうです。

 

  特に、

  HSS型HSPは、

  怒りを受け入れるのが苦手です。

  このため、

  怒りを認めず押し込める

  傾向が強いそうです。

 

  本当は

  傷ついてつらいのに

  卑屈な態度をとったり、

  ブチ切れて周囲から距離を

  置かれてしまったり...。

  

  そんな嬉しくない

  体験や事態を

  生んでしまうそうです。

 

  こういった体験の根っこは

  「恥ずかしい」とか

  「怖い」などの  

  あまり表には出てこない

  感情であることに

  HSS型HSPは、

  自分では

  気付くことが苦手なのです。

 

  そもそも、

  自分で気付けたら、

  だれもそんなマイナスな

  嬉しくない体験は

  しないでしょうが...。

  

  自覚することにより、

  マイナスな体験や事態を

  避けることができますし、

  さらなる攻撃からも

  身を守ることができます。

 

  HSS型HSPは、

  共感性が高く、

  鋭い(強い)感情を持っています。

  このため、

  HSS型HSPは、

  自分の感情とそれに付随する

  反応(行動)を

  制御するのは

  非常に困難だそうです。

  このことは、

  クーパー博士も

  指摘しています。  

 

  HSS型HSPの

  感情は鋭く強いので

  圧倒的に高密度であるため、

  収集がつかなくなるのです。

 

  そんな場合、

 

  トレイシー博士によると、

  この収束には

  ポージング

  (一時停止して

   その場を離れること)

  リフレーミング

  (一時停止して

   見方を変えること)が

  有効だそうです。

 

  また、

  時田解説によると、

  HSS型HSPは、

  圧倒的に悲観的な解釈を

  する傾向にあるそうです。

  

  つまり、

  物事を悪い方に

  悪い方に妄想が加速する

  思考の持ち主ということです。

 

  このため、

  HSS型HSPはしばしば

  次のような行動や感情を

  選択しがちです。

 

  ・そんな自分はだめだと

   「ポジティブにならなければ!」

    と意識して

   「物事をプラスに

    考えるようにしている」

   

  ・「ずっと頑張って

    いろいろやってみたけど

    やっぱりムリだった...

    もういいよ、

    ポジティブなんてムリ...」 と

   自分のネガティブな部分を諦める。

 

 

  では、

  この悲観的な考え方は

  どうにもならないかというと、

  この部分の

  取り扱いを知ることで、

  重荷にならなくなるのです。

 

 

  ただし、

  ここで注意が必要です.

 

      というのも

  「ネガティブな自分を

   受け入れたらいいんですね!!」

  と簡単にはいかないからです。

 

  「ネガティブな自分を

   受け入れば良い」と言われると、

  HSS型HSPは

  即座に、

  「はい!!!認めます!!!」

  と意識的に認めようとします。

  

  

  意識的に認めようとする

  この行為は、

  実は、

  「ネガティブな自分を

   受け入れていない」

  状態なのです。

  

  つまり、

  意思の力で

  認めよう、認めようとするほど

  できない自分を

  否定することになり、

  かえって

  逆効果にしかつながらないのです。

 

  皮肉なことです。

 

  ではどうすればよいのか。

  それは、

  自分の感情を

  認めることだそうです。

  

  時田解説によると、

  ネガティブな自分を

  受け入れるワークが

  効果的だそうです。

  そのワークとは、

  ざっくり言うと

  自分の感情に

  戻ること等です。


  また、

  HSS型HSPが

  心の回復を図るため、

  よく、

  HSS型HSP同志の

  交流をといわれています。

 

  それは、

  HSS型HSPが他社と

  深くつながることの

  心地よさや充実感を

  得られることに

  基づいているからだそうです。

  

  このことは

  クーパー博士が

  インタビューした

  HSS型HSPの男性の話で

  よくわかります。

 

  その男性によると、

  「自分とよく似た人に出会い、

   ともに時間を過ごすことは、

   自分は一人じゃないと

   わかる。

   一人じゃないとわかると、

   他の人との違いに対して抱いていた

   不安を取り除くことができる。

   そんな人とは一体感を感じ、

   親密になれる」  

 

  のだそうです。

 

  このため、

  HSS型HSPは

  HSS型HSP同志の

  交流を進められているのです。

 

  

  時田解説によると、

  HSS型HSPは、

  「本物の意味のある人生」を

   送りたい、

   生きるなら、

   精一杯生きてから死にたい

  という思いに対し、

  そのためには、

  次にお話しする技術を

  身につけることが

  必要だそうです。

    

  それは、

   「他の人をがっかりさせたり

    不愉快にさせる技術」

   「心を傷つける技術」

   「自分のことを

    嫌いな人間がいるという

    現実を受け入れる技術」 です。

 

  これを読むと、

  今までHSS型HSPが

  選択してきた人生の考え方と

  真逆であるため、

   「え!何ソレ、

    そんな酷いことが必要なの??」

  と思うかもしれません。

 

  ですが、

  必要なのです。

 

  というのも、

  HSS型HSPは、

   「他の人をがっかりさせてはいけない」

   「人を傷つけてはいけない」

   「自分は誰も嫌いになってはいけない」

   「公平であらねばならない」

    といった

   

   「社会と折り合って

    生きていくために作られた

    暗黙のルール」を

   破らず遵守することを  

   あまりにも強く自分に課して

   生きてきているのです。 

 

   HSS型HSPにとり、

   このルールを守りつつ、

   いつでもそれを破れる自由さを

   持つことが、

   とても大切なのです。

 

   この本の中で、

   物事の本質を

   見抜くことが得意な

   HSS型HSPにとり、

   表面的な見栄えの良い

   「セルフケア」は

   危険であるとの警鐘を

   クーパー博士は

   鳴らしていました。

 

   HSS型HSPは、

   複雑すぎ、

   奥深すぎるのです。

   そして、

   速すぎる自己の内面の把握は

   苦手なので、

   形だけのセルフケアでは

   生きづらさを

   癒やすことはできない

   ということなのです。  

   

    

 

   

   ーーーーーーーーーーーーーーーーー

  

   この本を読んで、

   自分の心のクセが

   私個人の問題というより、

   HSS型HSPの共通した

   問題だということがわかり、

   私はものすごく

   ほっとし、

   救われた感じがしました。

 

   特に、  

   隠された感情の把握が苦手、

   怒りを認めるのが苦手

   というのは、

   まさに私も

   当てはまることでした。

   

   「なぜ、

    そんなことを言われて

    怒らないの? 

    本当は腹が立っているはずなのに、

    怒るのを認めようと

    しないのはなぜ?

    いい人ぶるのは

    やめましょう」と

   何度もメンタルコーチングを

   受けていた際に言われました。

 

   そのたびに、

   わざとではなくて、

   「自分の怒りを認められない」

   「自分の本当の気持といわれても、

    わからない」

   「いい人ぶるのを

    やめろと言われても、  

    いい人ぶっているつもりはない。

    どうしたらいいのか

    わからない。 

    自分を認められない私は、

    やっぱりだめなんだ、

    変れないんだ」   と

 

   このコーチングを受けた後、

   自分を否定された感じがしたのと、

   言われたとおりに

   できない自分に、

   いらだちと

   無力感とを強く感じ、

   自分を責めました。

  

   メンタルコーチングを

   受けるときに、

   自己肯定感を上げることを

   目指していましたが、

   この自分の本当の感情を

   認める作業は、

   私にとり、

   自己否定を募らせ、

   自己肯定感を下げるできごと

   でもありました。

 

   もちろん、

   メンタルコーチが

   根気強く、

   私の心の中を認めるよう

   付き合ってくれたおかげで

   自分の本当の気持に

   気付くことができたので、

   コーチには

   とても感謝しています。

 

   

   このコーチングを

   受けていた頃は

   自分がHSS型HSPだということを

   まだ知らなかったころでした。

   

         このため、

   自分と人とは違うのだ、

   感情を認めるのが下手で

   いい人でいたいと

   思っているのだということは

   強く意識しました。

 

   ただ、当時

   メンタルコーチは、

   HSS型HSPの概念を

   知らなかったのです。

 

   コーチングを卒業する前に

   気質について話し、

   初めて知られたようです。

 

   心のプロというふうに

   言われていても

   やはりその辺りは

   難しかったようです。

 

   話をしても

   理解しづらかったようだったので、

   致し方ないことではありました。

 

   そういう意味で、

   この本のお話は、 

   とても腑に落ちる話でした。

 

   私が結局復活できたのは、

   Twitterで

   HSS型HSPの概念に出会い、

   他の人も私と同じことを

   感じているのかを

   知ったからです。

 

   他の人も同じだと

   思ったので、

   自分がおかしいわけではないと

   知ったことで救われました。

   

 

   忍耐強い

   メンタルコーチのおかげで

   自分に隠された

   感情の存在を

   知ることができました。

 

   ただ、

   やはり

   同胞の存在を知ることは

   癒やしです。

 

 

   自分が負の強い感情を持ち

   それを認めるのが

   苦手であることを含めて

   自分を認めたことにより、

   どん底まで落ち込み、

   自己肯定感が

   粉みじんから

   復活できました。

 

   やはり、

   知ることは大切だなと

   思いました。

   

   

    

  明日も引き続き、  

 

  

 

 

  

   

   に続きます。