夫とは
大きな喧嘩もなく過ごしてきました。
今から考えるとそれがかえってダメだったんでしょうか？
相談者である妻は
夫婦関係を振り返ると
感情的な言い争いはこれまでなかったと言います。
多少の喧嘩？はあっても
喧嘩？と言えるレベル。
感情的になるのは決まって妻の方で
夫は冷静で感情的になって声を荒げることはなかった。
私を宥めるようにして喧嘩を収める立場にいた。
妻は言いたい放題言わせてもらったというのです。
夫に甘えていたのかもしれないと妻は言います。
夫は
コミュニケーション能力も高く
誰とでも仲良くなれる性格。
考え方も前向きで常に笑顔で接しているから
友達や職場の仲間などの評価は高い。
性格が影響してか昇進するスピードは速い。
良好な人間関係を作ることが上手な人で
信頼できる上司と尊敬されていた。
妻も職場の仲間のように夫を尊敬していたのです。
しかし尊敬できる夫は、職場の女性と不倫関係だったのです。
妻は嘘だよね？と問いかけるも夫は不倫の事実をあっさりと認めた。
そして発覚した途端
あの尊敬できる夫ではなく豹変した夫の姿に変わった。
喧嘩の時は必ず私を宥める人だったのに
不倫発覚後は逆で、感情的に声を荒げて妻に攻撃を加えてきた。
そして威圧的な態度で暴言を口にするようになったのです。
夫曰く
「俺は結婚当初から我慢してきた。お前が知らないだけでどれだけ耐えて耐えて過ごしていたのかわからないだろう。お前は俺の気持ちなど全くわかっていなかった。わかろうとしていなかった。お前が知らないだけで夫婦は破綻していた。そもそも俺たちは結婚する関係ではなかったんだ！」
と言う。
妻からすれば
夫婦だからお互い様だと思っていたし
夫婦が破綻するほど
我慢を強いてきたつもりはないと振り返る。
それに夫は何も言わずに
ここまで生活してきたのだから破綻するほど
しんどい思いはしてないはずだと。
しかし思い起こせば・・・
ある出来事から夫婦関係に亀裂というか
根底に問題が蔓延るような出来事はあった。
でも妻の中では、解決していると思っていたが
もしかしたら夫は言わなかっただけで
結婚生活の今の今まで
何も言わずに溜めていたのかもしれないと感じはじめていました。
夫はそのことについて
あれ以来口にしない。
だからもう解決しているもんだと思っていたが
夫の中では根に持っていたのかと疑いはじめていたのです。
夫は夫婦の破綻を主張して離婚すると強制する。
妻は子供もまだ小さいのと
子供はお父さんのことがとても好きで
子供のためにも離婚はできないという。
それに不倫があったからと言って夫に気持ちがないわけでない。
不貞行為がある以上離婚はできないと告げると
不倫は夫婦の破綻後だから不倫は関係ないと言うのです。
なら強行してでも別居をすると。
妻は、戸惑いを隠せません。
それもそのはず
不倫発覚後から以前の優しく尊敬できる夫の人格が
妻の目の前から姿を消したのですから。
そして
家庭内では
別の人格の夫が居るのです。
殺伐とした雰囲気に声がかけれない。
子供を見ていても子供すら声をかけなくなった。
それを見て妻は胸が痛くなる。
子供はこの問題には関係ないのに・・・と。
気持ちと状況が、妻の中では追いついていない。
あれだけ優しかった夫で尊敬できる夫だったのに
本当は不倫ができる人なの？夫の人格についていけなかった。
誰を見ているのかよくわからない。
あの優しくて尊敬できる夫はどこに行ったのか？
あれは嘘？
あれは何？
私は誰と結婚したの？
私は誰と今一緒にいるの？
問いの答えがわからない。
答えが出ないから状況が追いつかない。
だから、何をどうしていいのかなんて考えられるわけはない。
夫は裏の人格を嫌い。
妻の前から逃げようと必死でいる。
家に帰ればこれまでのように
表の人格では過ごせない。
夫が一番見たくなかった裏の人格が自然に表面化する。
だから家族から逃げたい！
だから離婚する！
すぐに離婚できないのら別居だ！
と、逃げる世界の中で
また偽りの自分で生きたいともがいている。
夫が逃げたいのは
不倫でも妻でも子供でもなく
見たくなかった裏の人格の自分の姿なのです。裏をバレたくない夫は
職場にバレる事を一番に恐れた。夫の一番追い込まれるのは職場にバレること。
仕事に影響が出ることを避けたいのは
言うまでもありませんが
不倫がバレたことで
あの信頼できる上司という顔が汚れることを一番恐れているのです。
取り繕うとする
表の顔で生きることの限界が不倫関係を招いたとも言える。
日々の生活の中で
裏の顔を出して
表と裏のバランスが取れていたらよかったのだが
夫は裏を出すことが怖かった。
夫の課題は大きい。
そしてこの不倫問題で
本当の問題と向き合えるのかそれとも逃げていくのか
夫の人生はここで大きく変わるのです。
いとうゆうじでした。
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