★ 離婚は、結婚生活を失敗だったことにする決断ではない
離婚すると
「結局、私たちの結婚って何だったんだろう」
そんなことを考えることがあります
あれだけ悩んで結婚したのに
一緒に暮らして、子どもを育てて
家を買ったり、旅行に行ったり、何でもないことで笑ったり
もちろん、嫌なこともたくさんあった
そして最後には
「もう、この人とは一緒に生きていけない」 という決断をした
だからこそ
「私の結婚生活は失敗だったのかな」
と思ってしまうことがあります
でも離婚したからといって
結婚生活そのものが失敗になるわけではないと思っています
人生って、どうしても
「最後」で評価したくなるところがあります
最後まで夫婦でいられたら成功
途中で離婚したら失敗
でも、本当にそうなのか・・・
例えば、20年間夫婦だった二人が、21年目に離婚した
だからといって
その20年間が全部間違いだったことにはなりません
一緒に笑ったこともあったでしょう
助けてもらったこともあったでしょう
この人と結婚してよかったと思った瞬間だって、きっとあったと思います
傷つけられたことも
我慢したことも、 許せなかったこともあったかもしれません
それもまた、その結婚生活の中にあった現実です
どちらかだけではないんですよね
離婚を考えている方のお話を聞いていると
「嫌いになりきれないんです」と言われることがあります
私は、それでいいと思うのです
嫌いにならなければ
離婚できないわけではありません
「あの人のこういうところは好きだった」
「家族として楽しかった時間もあった」
「出会わなければよかったとは思っていない」
そう思いながら
「でも、これから先は一緒には生きられない」
という決断もあるのです
ここは、とても大切なところだと思います
良かった時間があったことと
離婚することは矛盾しません
相手を愛していたことと
もう一緒に生きられないことも矛盾しません
結婚した自分を否定しなくても
離婚する自分を選ぶことはできます
むしろ離婚するとき
過去まで全部否定したくなることがあります
「あんな人と結婚した私が馬鹿だった」
「全部無駄だった」
「人生を何年も無駄にした」
そう思わなければ前に進めない時期もあるでしょう
怒りが、自分をそこから離れさせてくれることもあります
だから、そう思う時期があってもいい
ただ、少し時間が経ったとき
もう一度、自分の結婚生活を見直してみてもいいのかもしれません
結婚生活には
幸せだった自分もいた
苦しかった自分もいた
信じていた自分もいた
我慢していた自分もいた
相手を愛した自分もいた
そして「もうここまでにしよう」 と決めた自分もいる
その全部が、自分の人生です
だから離婚とは
結婚生活を失敗だったことにする決断ではなく
「ここまで一緒に生きてきた
でも、ここからは別々に生きる」と
自分の人生を選び直す決断なのだと思います
そしていつか
「あの結婚が正解だったのか」
「離婚が正解だったのか」
そんなふうに正解を探さなくなる日が来るのかもしれません
結婚したことにも意味があった
離婚したことにも意味があった
というより
その一つひとつを経験しながら
今の自分になってきた
離婚は、過去を書き換えることではありません
結婚していた時間を消すことでもありません
その時間を
自分の人生の一部として抱えながら
これからの人生を、自分で選び直していくこと
それもまた離婚なのだと思います
いとうゆうじでした
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会場:名古屋

