多系統萎縮症⑤【大阪で鍼灸治療を受けるなら康祐堂あけぼの漢方鍼灸院へ】
診断
診察上、自律神経症状、パーキンソン症状、小脳性運動失調の3つが存在すれば、本症の可能性を強く疑い、鑑別のための検査を行います。
自律神経症候は、初期には本人が気づいていないことがあり、起立テストや残尿測定、膀胱内圧測定にて判定する必要があります。
MSA-Pでは、パーキンソン病との鑑別のため、レボドパを十分量投与してその反応性を確かめることも参考となります。
脳MRIを行い、被殻の萎縮を反映した所見もしくは、小脳半球の萎縮や橋の横走線維の変性像を確認できれば診断はより確かなものとなります。
ラジオアイソトープを用いた検査も診断の役に立ちます。
ドパミントランスポーターシンチグラフィー(ダットスキャン®)では、パーキンソン病と同じく低下がみられますが、MIBG心筋シンチグラフィーでは、パーキンソン病では低下するのに対して、正常に保たれます。
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多系統萎縮症④【大阪で鍼灸治療を受けるなら康祐堂あけぼの漢方鍼灸院へ】
自律神経障害
多系統萎縮症(MSA)では、排尿障害と起立性低血圧を中心に、発汗低下、体温調節障害、陰萎といった自律神経症状が先行します。
排尿障害は最も頻度が高く、頻尿(尿の回数が多い)、尿失禁(尿漏れ)から始まります。
進行期には、残尿(排尿が終わった後も膀胱内に尿が残る)や、突然の尿閉(尿が全く出せなくなる)が起こり得ます。
残尿や尿閉は、尿は作られるが排泄できない状態で、感染を伴うと尿路を上行して腎盂腎炎の原因となります。
腎盂腎炎は38度以上の熱が出て、重症化につながるため、中期以降のMSA患者さんの排尿状態は気を配っておく必要があります。
起立性低血圧も合併しやすい症状です。
仰臥位の血圧は正常もしくは高いくらいなのに、立ち上がった直後に血圧が下がって立ちくらみを起こします。
軽度の場合には特に症状がなく、診察室で起立テストを行って初めて診断されることもあります。
重症になると、起立直後に失神したり、長く椅子に腰かけているだけでも血圧が下がって意識が遠のいたりすることがあります。
入浴後、食後、排泄前後、こたつから立ち上がる際には、一層症状が出やすいので注意を要します。
体温調節に障害があると、暑い部屋にいるだけで高体温をきたすことがあり、これをうつ熱といいます。
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多系統萎縮症③【大阪で鍼灸治療を受けるなら康祐堂あけぼの漢方鍼灸院へ】
パーキンソン症状(錐体外路症状)
多系統萎縮症(MSA)のうち、振戦(ふるえ)、動作緩慢、固縮(四肢や体幹の固さ)、発声異常(小声、単調言語、嗄声)、姿勢反射障害などのパーキンソン症状が前景にたつ場合をMSA-Pと呼びます。
パーキンソン病との鑑別は初期には難しいこともありますが、いくつかの特徴で区別します。
振戦で発症する割合は、パーキンソン病では50~70%とされますが、本症では約10%にとどまります。
振戦の特徴も異なり、パーキンソン病でみられる安静時の規則的な丸薬丸め振戦はまれで、MSAでは手指にミオクローヌス様振戦(myoclonic tremor)と呼ばれる、手指の不規則で小さなふるえが特徴的です。
また、パーキンソン病では振戦、固縮、動作緩慢などの症状は左右のいずれかに強いのが特徴ですが、MSAではあまり左右差がはっきりしないことがあります。
他に、通常のパーキンソン病に比べ、発語障害や嚥下障害の進行が早い場合、十分量のレボドパ(パーキンソン病の特効薬です)加療にほとんど反応しない場合、診察上、錐体路徴候(腱反射亢進やバビンスキー徴候陽性)を認める時にはMSAが疑われます。
首下がりなどの極端な姿勢異常を初期から合併することもあります。
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