多系統萎縮症③【大阪で鍼灸治療を受けるなら康祐堂あけぼの漢方鍼灸院へ】
パーキンソン症状(錐体外路症状)
多系統萎縮症(MSA)のうち、振戦(ふるえ)、動作緩慢、固縮(四肢や体幹の固さ)、発声異常(小声、単調言語、嗄声)、姿勢反射障害などのパーキンソン症状が前景にたつ場合をMSA-Pと呼びます。
パーキンソン病との鑑別は初期には難しいこともありますが、いくつかの特徴で区別します。
振戦で発症する割合は、パーキンソン病では50~70%とされますが、本症では約10%にとどまります。
振戦の特徴も異なり、パーキンソン病でみられる安静時の規則的な丸薬丸め振戦はまれで、MSAでは手指にミオクローヌス様振戦(myoclonic tremor)と呼ばれる、手指の不規則で小さなふるえが特徴的です。
また、パーキンソン病では振戦、固縮、動作緩慢などの症状は左右のいずれかに強いのが特徴ですが、MSAではあまり左右差がはっきりしないことがあります。
他に、通常のパーキンソン病に比べ、発語障害や嚥下障害の進行が早い場合、十分量のレボドパ(パーキンソン病の特効薬です)加療にほとんど反応しない場合、診察上、錐体路徴候(腱反射亢進やバビンスキー徴候陽性)を認める時にはMSAが疑われます。
首下がりなどの極端な姿勢異常を初期から合併することもあります。
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