「ホメオスターシス(自然治癒力)」を信じない医師
片頭痛の場合、トリプタン製剤を服用して、治療すべきとされますが、本来、このような薬剤を服用しなくても、我慢に我慢して3日間耐え抜けば、自然に治まってくることはどなたもご存じのはずです。
これは、「生体の恒常性維持機構(ホメオスターシス・自然治癒力)」によって治まってくるものです。
ところが、専門家は、「片頭痛は病気です。病気ですから、医療機関を受診して、片頭痛を治療して、治しましょう」と言って片頭痛患者さんに医療機関への受診を勧め、しきりにマスコミを通じて、片頭痛患者さんを病院に誘導してきました。
このように「病気は医者が治すもの(片頭痛は医者が治すもの)」と教え込まれています(教師と親も子供の頃にそう教え込まれています)から、自然治癒力についてめったに考えませんが、私たちの体はありがたいもので、病気や怪我は痛みや熱などの不快な症状を伴ったのちに自然に治るようにできています。つまり、しばらく体を安静にして辛抱すれば済むのですが、私たちは何もしないことに耐えられず、痛みや熱を目の仇にして「放っておくと大変なことになる」と思い込み、自然に治るのを待たずに病院に行くようテレビや新聞を通じて洗脳されています。
マスメディアは医師会と製薬会社がスポンサーになっているからです。
このようにして、片頭痛患者さんを医療機関に誘導しますが、することはただ単に、トリプタン製剤を処方するだけのことであり、わずか片頭痛の引き金になるものを出来るだけ避けましょうと指導されるだけで、片頭痛を根治させるためにどのようにすべきかを指導することはありません。ですから幾度も幾度も片頭痛は再発してきます。
このようにして、金儲けを企む製薬メーカーと医師の思うがままの金儲けのための片頭痛医療が隆盛を極めてきました。
患者さんにとっては、これまで寝込むほど辛かった頭痛がトリプタン製剤を服用することによって、劇的に緩和できるようになったことから、病み付きになり、トリプタン製剤が手放せなくない「トリプタン中毒」患者を作る方々も不幸にしてでてきました。
本来であれば、寝込むことなく「生活の質QOLを高めて、健康寿命を長くさせる」ことが目的であったはずのものが、片頭痛発作時に毎回、トリプタン製剤を服用しておれば、片頭痛が治ってしまうとか、片頭痛の”適切な治療”とはトリプタン製剤を服用することという”輩”まででてきました。まさに言いたい放題の”無法地帯”でした。
片頭痛は、約3割が自然に治癒し、約4割が症状は変わらず、残りの3割が慢性化して増悪してきます。
自然治癒した3割は、ホメオスターシス、すなわち”恒常性を維持するための「環境に対する適応力」により治癒したものです。
ところが、医師は、このように自然治癒した3割の方々が、トリプタン製剤を服用していたお陰であるといいながら、慢性化した3割の方々に対しては、皆目見当がつかないと頬被りされる現実があることを忘れてはなりません。
ホメオスターシス(自然治癒力)とは・・
自然治癒力とは、生物がすべて持っている本能的な力で、病気に打ち克つ力や病気や傷を治す力のことをさしています。
例えば、「ケガをしたら、かさぶたができ、血を止め、傷が少しずつ消えていく」、「日焼けして黒くなった肌が元の白い肌に戻っていく」、「髪の毛や爪を切ってもまた伸びてくる」また「腐ったものや毒物を食べると、吐いたり、下痢になる」これも自然治癒力です。
「風邪を引いて熱が出たときに、汗をかいて熱を発散させる」これも同じことです。発熱や下痢・嘔吐・頭痛は「病気を治そうとする」反応なのです。
この反応が好ましい生体反応といえます。
私たちが健康でいられるのは、この自然治癒力のおかげです。
自然治癒力がスムーズに働く為には、体内の恒常性の維持(ホメオスタシス)の働きが大切になります。
ホメオスターシス(homeostasis)とは、ストレスになりうる外界の環境の変化に対して、生体を安定した恒常的状態に保とうとする仕組みのことです。
哺乳類の場合、神経・免疫・内分泌(ホルモン)の相互作用によって維持されています。
例えば、冬の寒い日は身震いをして体温を上げようとし、夏の暑い日は、汗をかいて体温を下げとようとします。
このように、私たちの体には外部の環境変化に対して体の内部状態を一定に保っていこうとする調節の仕組みがあります。
このため、体は変化と安定の間を常にゆらいでいます。ゆらぎの中で私たちの健康は保たれています。この調節を行うのが自然治癒力(ホメオスターシスという恒常性維持機構)の働きによるものです。
このように、ホメオスターシス・恒常性には自律神経、内分泌系、免疫系の3つの働きが深くかかわっており、3つの相関関係は「ホメオスターシスの三角」と呼ばれます。
ホメオスターシスはストレスなどに大きく影響されます。例えば自律神経を失調させるストレスは内分泌を乱し、免疫力も低下させてしまいます。
この3つのバランスが崩れてホメオスターシス機能が保てない状態になると、”頭痛”を始めとするいろいろな”体の不調”が現れることになります。
一方「ホメオスターシス三角」を形成する3つのなかの、自律神経系の調節には、”セロトニン神経系”が関与し、内分泌系は”ホルモン”と”生理活性物質”が関与し、免疫系には”腸内環境”が重要な位置を占めています。
”セロトニン神経系”の機能低下に、生活習慣の不規則・ストレス・生理周期や、“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なると「脳内セロトニンの低下」が引き起こされてくることになります。
内分泌ホルモンに相当する”生理活性物質”のひとつのエイコサノイドは、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6で作られ、この摂取バランスがよくないと、局所ホルモンのエイコサノイド・プロスタグランジンのバランスを乱すことになります。
必須脂肪酸は生体膜(細胞膜)を構成しており、オメガ3とオメガ6の摂取バランスがよくないと、ミトコンドリアの機能・セロトニン神経系の機能にも影響を及ぼし、結果的に、細胞機能のバランスを欠くことになります。
”腸内環境”は、欧米型の食事に偏り、肉や脂肪・砂糖などを大量に摂取すると、間違いなく腸内環境は悪化します。
また「ストレス」や「過労」も腸内環境に深刻な影響を与えます。「運動不足」も問題です。さらには「抗生物質」などの化学薬剤も、腸内細菌に決定的なダメージを与えます。
このように、「ホメオスターシス三角」を構成する”この3つ”は、生活習慣とくに食生活・ストレスによって影響を受けています。
このように、複雑な多くの要因、とくに食事の影響が極めて大きいことを忘れてはなりません。
このため、自然治癒力を高めるためには、「ホメオスターシス三角」を構成する”この3つ”を健全化させておくことが重要になり、特に食生活に配慮することが大切になってきます。
「ホメオスターシス三角」を形成する3つのなかの”一角”に問題を生じてくれば、極く軽度の頭痛が出現してくることになります。
そして、これに更に、新たに”別の一角”の要因が加わればさらに頭痛の程度も増強してきます。
最終的に、この”三角”とも全てに問題が起きることによって「ホメオスターシス三角」が崩壊することに至り、難治の”慢性頭痛”を発症させます。
それでは、片頭痛は、どのように考えるべきでしょうか
片頭痛は、約3割が自然に治癒し、約4割が症状は変わらず、残りの3割が慢性化して増悪してきます。
自然治癒した3割は、ホメオスターシス、すなわち”恒常性を維持するための「環境に対する適応力」により治癒したものです。
”セロトニン神経系””生理活性物質””腸内環境”の問題点が持続して存在すれば、「ホメオスターシスの三角形」の”歪み”が継続され、4割の方々が、症状が変わらない状態(発作がいつまでも繰り返される)が持続することになります。
すなわち、脳内セロトニンの低下を引き起こす生活習慣があったり、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6の摂取バランスの悪い食生活があったり、腸内環境を悪化させる要因が持続するような生活習慣が継続していることを意味しています。
「ホメオスターシスの三角形」を構成する要因が全て”障害”されてしまえばこの”ホメオスターシスの三角が崩壊”することになってしまいます。
この状態に、さらに「ミトコンドリアの問題」、「脳内セロトニンの低下」、さらに「体の歪み(ストレートネック)」等々の脳過敏・慢性化の要因が加わることによって、2~3割の方々が慢性化に至ってきます。
このように片頭痛は”未病”の段階にあり、緊張型頭痛を起点として、さまざまな生活習慣の問題点が重なることによって、「いろいろな段階の片頭痛」へと進行し、最終的に「慢性片頭痛」という難治な段階に至ることになりますので、常に自分の生活習慣に気を配り、何か問題があれば、その都度改善に努める必要があります。このように進行性疾患です。
片頭痛の発作の「持続時間」に関して
片頭痛の発作の持続時間は4~72時間とされています。
これは、ホメオスターシスという生体の恒常性維持機構によるもので、この発作中にホメオスターシスの維持機能が働き、これによってホメオスターシスの三角の歪みが修復されて発作が終結します。このため、”ホメオスターシスの三角の歪みの程度”によって、発作の持続時間が決定されることになります。
”セロトニン神経系””生理活性物質””腸内環境”の問題点が持続して存在すれば、「ホメオスターシスの三角形」の”歪み”が継続され、4割の方々が、症状が変わらない状態(発作がいつまでも繰り返される)が持続することになります。
すなわち、脳内セロトニンの低下を引き起こす生活習慣があったり、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6の摂取バランスの悪い食生活があったり、腸内環境を悪化させる要因が持続するような生活習慣が継続していることを意味しています。これらの3つの”傷害の程度”によって左右されることになります。
このように、片頭痛はホメオスターシス、自然治癒力の観点から捉えるべき頭痛です。
ところが、専門家にはこのような「ホメオスターシス(自然治癒力)」といった視点はありません。このため、片頭痛がどのようにして慢性化するのかが見当がつかないことになります。
こうしたことから私達は、片頭痛を繰り返し起こさないためには、日頃から、自然治癒力を高めるために、「ホメオスターシス三角」を構成する”この3つ”を健全化させておくことが重要になり、特に食生活に配慮することが大切になってくることが理解されたはずです。
これが、完璧に行うことができれば、片頭痛予防も不可能でないことになります。
次回からは、「ホメオスターシス三角」を構成する”この3つ”のそれぞれについて述べていく予定です。
「自然治癒力」の役割
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12259460321.html
ホメオスターシスからみた慢性頭痛
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12290059027.html
ホメオスターシス(自然治癒力)と慢性頭痛
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12245533632.html
健康を維持するためには・・ 自然治癒力について
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280637285.html
”慢性頭痛治療”はまず「自然治癒力を高める」ことです
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12292552571.html
ホメオスターシス ダウンロード版です
http://taku1902.jp/sub451.pdf