大げさなタイトルですが、書いている本人が未だ傷寒論と格闘している最中です。傷寒論と対峙していて感じるのは、一生勉強してもおそらく理解するのは難しいということです。江戸時代末期に傷寒論の解説書が主なものだけで100以上あったという。つまり誰が書こうと決定的な解説書は未だないということである。最終的には傷寒論の原文をもとに臨床を通じて学んでいくしかないと思います。とはいってもいきなり原文を読んで理解できるはずがないので解説書を読むことになりますが、解説書にも一長一短あります。以下に今まで私が読んだ主な解説書を挙げます。
1臨床応用傷寒論解説 大塚敬節
2傷寒論演習 藤平健
3傷寒論の基本と研究 大川清
4康平傷寒論読解 山田光胤
5私の読んだ傷寒論識 長谷川弥人
6傷寒論訳注 家本誠一
7傷寒論を読もう 高山宏世
8ステップアップ傷寒論 村木毅
9宋以前傷寒論考 牧角和宏他
10傷寒論解釈 小倉重成
11康治本傷寒論要略 長沢元夫
12臨床傷寒論 細野史郎
13傷寒論の読み方 三谷和男
その他十数冊。
これから始める人であれば、まず臨床応用傷寒論解説を5回くらい読んで基礎を身につける。その後傷寒論演習を読むと理解の幅が広がります。慣れてくると康治本傷寒論要略は名著です。傷寒論訳注をすらすら読めるようになるとかなり実力ついています。私の読んだ傷寒論識や宋以前傷寒論考を読んで面白いと思えるようになったら解説書という型を離れる時期かもしれません。ここに挙げませんでしたが、宇津木昆台の古訓医伝の傷寒論解説文はいずれぜひ読んでほしい名文です。
西洋医学的に漢方治療をしていると必ず壁にぶつかります。その時に是非傷寒論という扉を開いてほしいものです。
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