昆虫最強王図鑑展の口コミ・感想(池袋)」からの続きです。⇒

 

子供がすっごく欲しがったのに、いざ買ってあげたら、1~2回使っただけで、部屋の隅でカビが生えそうになるもの、なーんだ?

答えは、天体望遠鏡!!!!

以前に本人がほしいと言って買ってあげたのに、月のクレーターをちょっと見ただけで、それっきりになっていました。まあ、確かに、月以外の星だと、点が、大きな点に見えるだけですから。解説してあげられないパパにも原因があるので、ちょっとガチで土星の輪を狙ってみました。

映像では見たことあるけど、実体験はしたことがないシリーズの第3弾です。土星の環を映像で見たことない人は、ほぼいないんじゃないでしょうか? でも望遠鏡で見るのって、いくつか条件をクリアする必要があって、都内では、それなりにハードル高かったりします。天体観測イベントも、天候が合わないとアウトですからねー。

天体観測の難点は、目標を狙えるシーズンが限られるという点です。今年(2023年)だと、土星の見頃は8月27日となります。地球から見て、太陽の反対側にくるタイミングを狙う必要があるためです。
また、土星の環の傾きも重要で、真横から環を見ることになる年には、観測することが極めて難しくなります。2017年がピークで、2025年には見づらくなります。つまり、見える時に見ておかないと、アウトってことです。


まずは道具を揃えましょう。いきなり課金ゲーの始まりです。高い! 万札は必須です。うちではお誕生日プレゼントとして揃えてあげました。一応は本人の希望を元に買ってい上げたのにですが、後になって「パパに言われて望遠鏡にしたけど、別のにすれば良かった・・・」と愚痴られました(汗。


さて、最初に買うのは何か? 当然、望遠鏡でしょ?

ブブー。違います。

双眼鏡! 低学年ならマジでこれ! というか大人でも、こっちが先! 望遠鏡はでかくて倍率が高すぎて、使い勝手が良くないんですよ。玩具的な双眼鏡ではなく、ちょっとだけ奮発して天体観測向けの双眼鏡を買っておけば、他の用途にも使えます。子供に興味持たせることに失敗した時は、パパさんママさんが使えます(ぇ?。
 

我が家が揃えた道具その1「ケンコー6×30WP」!

 

目標を狙うなら倍率6倍ぐらいが良いそうです。倍率高すぎると、見える範囲が狭いし、少しの手ブレで目標を見失っちゃいますから。
詳しくは動画を見てもらった方が早いのですが、視界の広さも大切です。ただし、広すぎて中央部以外がボケてもダメです。視界の広さと、視界のすみずみまでシャープに見えること。このバランスを見極めましょう。お手頃価格帯の双眼鏡だとレンズ透過率が低いので、ひとみ径が大きいと、その弱点をカバーできるみたいですね。


もうね、(パパが)感動ですよ。実はパパも、ガチの双眼鏡は初めてですが、本当に良く見える!
うちは都市部ド真ん中の池袋近郊ですが、肉眼だと月以外には、惑星や一等星ぐらいしか見えません。それが双眼鏡を使うことで、星座に出てくる明るめの星ぐらいは見付けることが出来るようになります。見えなかった星は、実はそこにあったのです。


手持ちで空のあちこちを探して、目標の方向を見付けるには双眼鏡がピッタリです。でも、これでは土星の輪は見えません。もちろん双眼鏡によっては狙えるらしいですけど、6倍では厳しいですね。
ここでようやく望遠鏡の出番です。

 

我が家が揃えた道具その2「スコープテック・ラプトル60」!

 

望遠鏡選びのポイントとしては、カタログスペックで選ばないということです。小学生低学年向けで極めて高い評価を得ているのが、日本の花巻市で製造されているスコープテック社の望遠鏡ですね。


どの辺りが小学生向けかというと、まず35倍と低倍率に対応しており、子供でも目標を狙いやすいということです。高倍率だとほんの少し鏡筒に触れただけで、大きくブレてしまいます。うちみたいに落ち着きのないお子様では、高倍率の扱いはかなり厳しいです。
さらに地球は自転していますからね。高倍率では、パパさんママさんがピント調整して子供に見せようと場所を交代する隙に、視界の外に目標が逃げちゃいます。

大人向け望遠鏡に欠かせないのが、視界の外に逃げた目標を追跡するための微動装置(経緯台や赤道儀)。しかし、この操作が子供にとっては難しい! 小学生低学年だと自力で扱えません。そのため入門機のラプトルシリーズで微動装置は省かれており、フリーストップで目標を狙います。手で自由に鏡筒を動かして、手を離すとピタリと止まります。
正直、87.5倍のレンズだと、微動がほしくなっちゃいますけどねー。高倍率だと、ほんの少し触れただけで、視界が大きく動いてしまいますから。小学生高学年で予算に余裕あるなら、微動付きのアトラスシリーズもお勧めではあります。

もう1つ子供にとって難しい操作が、光学ファインダーの調整です。低倍率で大きな方向を決めて、高倍率で狙っていくのが基本動作ですが、この2つの向きをピタリと合わせるのが難しい! そのためラプトルでは光学ファインダーの代わりに、覗き穴ファインダーとなっています。二つの穴を通して肉眼で目標が見えるなら、鏡筒の方向が合っているというシンプルな仕組みです。大人でもこれは楽です。

スコープテック社の入門機には、ラプトル50と60があります。大きな違いは口径と架台です。60の方が1万円ほど高い代わりに、口径と架台が大きいです。長く使ってほしくて、うちはこちらを選びました。口径が大きいと、より多くの光を取り込めるので、目標を明るく見ることができます。架台を伸縮できると、背が伸びても長く使えます。


道具が揃ったら、次は場所です。ぶっちゃけどこでも良いです。本当は天体観測イベントもやっているサンシャインシティ池袋「てんぼうパーク」で観測したかったのですが、問い合わせたところ、「自前の望遠鏡持ち込みは不可」とのこと。残念。逆に、自前の望遠鏡を持っていないなら、そうしたイベント参加が良さそうですね。

 


という訳で選んだのは、サンシャインシティ池袋のお隣に広がる公園「IKE・SUNPARK(イケ・サンパーク)」です。ぶっちゃけ空が開けているなら、どこでも良いです。それより天体観測はタイミングが大切。土星が地平近くでも、天頂近くでも狙えませんからねー。子供の起きている時間帯に土星が狙える位置にあること、さらに雲のない快晴であること。この2つが重なるチャンスって、滅多にないんですよ。チャンスの瞬間に、さっと行けないと意味ありません。

では、光害全開の都心ド真ん中で、土星の環は観測できたでしょうか?

 


見えたーーーーーーーーッ!!!!

天体撮影の用意はしていないので、望遠鏡越しではない普通のスマホ写真ですいません(しかもブレまくっていますね)。「UFOみたいな形してる!」とは、ゆうくんの感想。望遠鏡ではしっかりと、円盤になっている様子を確認できましたよ。
もちろん、土星本体とリングのスキ間や、カッシーニの空隙などまでは確認できませんでした。それでも球体ではなく、UFO型になっている様子はくっきりと見えました。

35倍でも、土星の環ならしっかり観測できます。一応、87.5倍のレンズも試してみましたが、35倍で見えていたUFO型のシルエットが、少し大きく見えただけでした。望遠鏡本来の性能としては、環境さえ恵まれていれば、スマホ撮影でカッシーニの空隙も狙えるらしいです。
ちなみに月のクレーター観測なら、35倍と87.5倍で大きな違いを実感できます。月の一部だけを超拡大って感じです。さすがに月ぐらい大きいと狙うのも楽なので、小さなお子様なら最初はクレーター観測が良いかも知れないですね。

 

⇒「月と土星が超接近!肉眼とスマホ写真でチェック!」に続きます。

 

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