love storys  ~17歳、私と君と。~ -78ページ目

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

自転車の後ろに紗希を乗せて帰るのが最近の日常になってきていた。


「気持ちいいなぁ・・・」


後ろで紗希が呟く。


「そうか?」


「うん。大好きな人の後ろになってるわけですから」


「そりゃあどうも」


風を受けながら、僕は自転車を漕いでいく。


見知らぬ制服の学生が羨ましそうに僕達を見る。


「いいなぁ・・・彼女」


そんな声が聞こえる。


「やっぱ、彼女に見えるらしいね。私」


紗希が言った。


嬉しそうな声で。


「らしいな」


羨ましい・・・か。


なぁ、もし僕らの関係を知ってもそう言える?


・・・きっと無理だろうな。


羨ましいなんて思わない。


軽蔑的な視線を向けるか、同情的な視線を向けるか。


きっと、どっちか。


家に着く。


自転車を停めて家の中に入ろうとする。


だけど、鍵が閉まっていて入れない。


「あれ・・・お母さんいないのかな?」


「・・・そうっぽいね。珍しい・・・」


「紗希、鍵あるか?」


「あるよ。翔、持ってないの?」


「忘れた」


「・・・バカ。じゃあ、ちょっとどいて」


紗希が僕に変わりドアの前に立って鍵を差しこんだ。


ガチャ。


その音とともに、鍵が開いた。


僕らは家の中に入る。


「お母さんどこ行ったんだろうね?」


ローファーを脱ぎながら紗希が言った。


「ん~・・・買い物かな?」


「あんまりこの時間に行くことないのに・・・」


「なんかの特売じゃないの?」


「あ~・・・そうかも」


紗希は納得する。


僕の記憶にあった。


チラシに卵がタイムセールで安くなるとかなんとか。


僕らはリビングに向かう。


2人、ソファに座った。


テレビをつける紗希。


僕は紗希の肩に手を回した。


「・・・翔?」


僕は可愛らしい唇をふさぐ。


紗希は、すぐ僕から離れる。


「何してんの!?翔・・・」


「何って・・・キスだよ」


「そんなの分かってるけど・・・。お母さん帰ってきたら・・・」


「大丈夫・・・」


僕はまた紗希の唇をふさいだ。


大丈夫。


その言葉はどこからくるものなのか。


分からない。


確信なんてものはない。


というより・・・。


舌を絡める。


テレビの音が聞こえなくなっていく。


雑音が耳から消えていく。


紗希と絡めるいやらしいキスの音だけ。


それだけが僕の耳に伝わっていく。


五感で感じるキス。


紗希も、最初は戸惑っていたが理科室の時と同じように舌を僕の舌に当ててくる。


「翔・・・」


甘い声が紗希の口からこぼれた。


その時・・・。


僕らの幸福な時をを壊す音が聞こえた。


それは、僕らの破滅を示す音だった。


買い物袋が落ちて・・・卵が割れる音。


グシャ。


こんな感じの音。


でも、僕に聞こえた音は違った。


ガシャン。


窓が割れるような音だった。


僕と紗希は、反射的に体を離した。


「あなたたち・・・何してるの・・・?」


お母さんの失望に似た声。


「なんでも・・・ないよ」


僕はそう答える。


意味もないのに。


紗希はなにも言わず体を震わす。


「何でもないって・・・。今・・・見てたのよ。私・・・」


「キスを・・・?」


「そうよ。翔・・・紗希。あなたたち、兄妹なのよ?分かってる・・・?」


お母さんの声が震えている。


信じられないのだろう。


いや・・・信じたくないんだろう。


今、目の前で起こっていた光景が。


「お母さん・・・僕ら・・・分かっててキスしてたんだよ・・・」


「信じたくない・・・信じたくない・・・!」


お母さんは何度もそう呟いて膝から床に崩れ落ちた。


久しぶりに見た。


お母さんの涙を。


「ごめん・・・」


僕はそれしか言えなかった。


ただ、わかってる。


謝ったところで、なにもかわらないってこと。


これからの未来に、希望がなくなったってこと・・・。




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ばれちゃいましたね。


まあ、リビングでキスしてる2人が悪いですね。


もう少し・・・用心しないと。


あ~!


アクセス数上がれ~ww


なんか、上がる方法ないですかね?ww


~side翔~


今日は七夕。


願い事を短冊に込めて星空を見上げる日だ。


だからといって、特別学校がなくなることはない。


普通に登校して普通に授業を受けて。


平凡な毎日と同じ。


繰り返していく日常の1ページ。


それがめくられるだけだ。


特別なんてものはなにもない。


織姫と彦星なんて・・・。


そんなものは存在しない。


所詮は神話。


今日は晴れている。


その神話があったとして。


2人は橋を渡って会えたことになる。


なんて。


信じない僕がそんなことを考えてもしょうがないことだけど。


昼休み。


僕は誰もいない屋上で弁当を開けた。


いつも通りのお母さんが作ってくれた弁当。


基本的には昨日の残りのもだけど、朝早く起きて作ってくれたものもある。


それが当たり前でいつも通りで。


だからこそ、感謝しなくちゃいけない。


人は当たり前のことには感謝しない。


普通だって思っているから。


でも、ある時気付く。


それがなくなった時に。


それがいなくなった時に。


その存在の大きさに。


僕にとって母親がいるのは当たり前。


紗希がいるのは当たり前。


この二つはどちらもいなくなっては欲しくないもので。


でも・・・。


僕はいつか失うことになる。


だから、今・・・。


僕は空を見上げた。


「紗希・・・お母さん・・・ありがとう」


柄にもないことを呟く。


キーンコーンカーンコーン。


昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。


もうすぐ5限が始まる。


・・・めんどくさい。


僕は、力なくその場に寝転んだ。


そして、目を閉じる。


真っ暗な闇の中で浮かぶ顔は紗希の顔。


笑顔で笑う紗希。


その笑顔を見ると・・・。


大好きだ。


そう言いたくなる。


抱きしめたくなる。


ガチャ。


「・・・授業始ったけど?」


ドアが開く音と同時に声が聞こえた。


僕はその声で眼を開いた。


「・・・麻衣」


「久しぶりだね」


ニコッと笑顔を浮かべる麻衣。


けど、その笑顔は少しぎこちない。


「作り笑顔・・・無理すんなよ」


僕は上半身を起こして、壁に座りながら寄り掛かった。


麻衣は、立ったまま隣で壁に寄り掛かっている。


「・・・ばれた?」


「ばればれ」


「自信あったんだけどな。作り笑顔」


「・・・きっと女優には向いてないな」


「多分・・・翔君にだけだよ。こんなにうまくいかないの」


一条の風が僕らの体を通り過ぎていく。


すり抜けるような弱々しい風だ。


その風で麻衣の髪がなびく。


「ごめんな・・・」


「別に・・・謝ることじゃないんじゃない?」


「なんで?」


「誰を好きになろうが・・・誰を振ろうがその人の勝手じゃん」


「・・・ほんとにそんなこと思ってる?」


僕は、手元にあった小石を拾い上げてそれに向かって思いっきり投げる。


「嘘。思ってない。当たり前じゃん」


「妹と別れろって思う?」


カラン。


僕の目の前に小石が落ちてきた。


「思うよ。まあ、それはないって思ってるけどね」


「それはわかんなくないか?」


「分かるよ。翔君と紗希ちゃんが別れる時。それは・・・」


「それは・・・?」


麻衣は空を見上げる。


「2人が会えなくなった時・・・かな」


「・・・どうだろな」


僕も空を見上げる。


「いつか、翔君と紗希ちゃんは織姫と彦星になるかもね」


麻衣のその言葉に僕はなにも返答せずに、ただ星の見えない空を眺めていた。




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あ~・・・。


自分に厳しくなりたい!!


が、なれない!!


う~ん・・・。



~side大介~


明日でちょうど3年だ。


奏絵が死んでから。


今でもこんなに引きずってる。


妹のことを・・・。


明日は七夕。


人々が短冊に願いを書いた紙を巻いて、織姫と彦星に叶いますようにって願う日だ。


織姫と彦星にとったら、一年に一度の会える日。


大好きな相手に。


天の川。


その川に橋がかかって、2人はお互いに触れることができるんだ。


でも、僕はそんな一年に一度すら許されない。


一生会えることができない。


生きている限り。


死後の世界と、現世には橋はかからない。


だから、死んだ人と生きている人は出会うことを許されない。


そう考えると、織姫と彦星が羨ましい。


会えないって言っても、会える日は来るんだから。


その神話を聞いて、可哀想とか言う人もいる。


でも。


逢えるだけいいと思った方がいい。


可哀想って言ってる人もいつか思うかもしれない。


会えるのが羨ましいって。


大切な人が傍からいなくなったら、思うはずだ。


ただ、織姫と彦星も会えなくなる七夕もあるらしい。


それは雨が降った七夕。


その日は天の川が氾濫して、橋がかけられないんだと。


そんな七夕に雨が降る日のことを催涙雨っていうらしい。


なら、毎年雨が降ればいい。


そうすれば、僕と奏絵の気持ちがきっとわかるだろ?


だって織姫と彦星は、2人でいる生活が楽しくて、仕事をしなくなったらしいから。


自業自得だ。


会う必要なんてない。


俺は・・・。


ちゃんと生きてきた。


三年前も、ちゃんと・・・。


・・・卑屈。


そして、馬鹿。


神話に向かって何言ってんだか。


もう、戻ってはこないもの。


それをうだうだ言っても仕方ないのに。


・・・。


でも夢に出る。


奏絵が死んだあのシーンが。


何度も。何度も。


信号がない交差点。


俺は、左右をよく見ずに飛び出した。


俺が対向車線に行ったぐらいに、奏絵が僕を追うように小走りでついてくる。


その時、死角から右折してきた車が現れて・・・。


大きなブレーキ音。


運転手は懸命にブレーキを踏んだ。


このとき誰もが思っただろう。


『当たんないでくれ』って・・・。


その想いの大きさはきっとみんな違うだろうけど。


それでも、みんなが願ったはずだ。


それぞれの想いの中で。


だけど、無情にもその願いは打ち崩されるわけで。


ドン!!


奏絵は何メートルも吹っ飛んだ。


華奢で小さな体。


僕は呆然と、対向車線でそれを見ていた。


その対向車線には車は全く来ない。


そう。この道は車がほとんど通らない道。


人も・・・車もだ。


だから、お互いに気を抜いてたのかもしれない。


聞こえるはずのエンジン音。


あの時それは聞こえなかった。


いや・・・聞いてなかっただけだろう。


それを、僕がちゃんと聞いていれば・・・。


車が見えた時、ただただ祈るんじゃなくて。


願うんじゃなくて、紗希を突き飛ばし身代りになれたら。


その時間もあったはずなんだ。


なのに僕はそれをしなかった。


そのせいで、こうやって後悔が残る。


今でも思い出す。


奏絵・・・。


大好きな妹のこと。


思いが通じ合う前。


奏絵がどう思っていたのか。


七夕の夜に聞こうと思ってたんだ。


引かれても。


惹かれても。


翔・・・お前が羨ましい。


妹と通じ合えたお前が。


そして、俺の『小さな恋』の相手を手にしたお前が。


明日・・・。


俺はどんな思いで過ごそうか・・・。


窓からは綺麗な星空が見える。




きっと明日も晴れるだろう。


ベガとアルタイルは。


明日よく見えるだろうな。


そして、ミルキーウェイも・・・。




きっと複雑な思いで・・・。


それを見るだろう。





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え~・・・大介編です。


なんか、この人が一番悲しい気がします。。


この人は、もう終盤になりますがまだまだでてきます。


麻衣は・・・分かりませんが。


今、この後の展開をすごい悩んでいます。


兄妹はどんな結末を迎えるべきなのか。


現実とかかけはなれるようなことだけはしないように。


頑張ります。

僕と紗希は何度も唇を重ねる。


お互いを求め合うキス。


舌を絡ませて、手を絡ませあって。


恋人握りをしながら、お互いを見ながら。


これが兄妹だ。


ありえない。


うん。きっとありえない。


放課後の理科室は誰もいなかった。


机の影。


そこで隠れながら僕はら唇を重ねる。


廊下から僕らを発見するには相当眼を凝らさなければ見つからないだろう。


「紗希・・・」


「なに?」


「大好きだ」


「私も」


恋人みたいなやり取りをしながらキスをする。


恋人みたい?


いや、違う。


恋人だ。


「翔、私たち、今すごくいけないことしてるんだよね?」


クスッと笑う紗希。


「そうだね。こういうところでするの嫌?」


「そんなことないよ。こういうスリルもいいかも。翔は?」


「僕も。つか、僕らの恋愛は常にばれちゃいけない恋だけどね」


「ばれたらどなるかな?」


「・・・その相手によるんじゃない?」


「お母さん」


「考えたくもないな」


苦笑しながら僕はもう一度キスをする。


考えたくもない。


そうは言ったが、いつかは起きてしまうことだ。


この関係はずっとは続かない。


だから、考えなくてはならない。


僕らの関係の終わらせ方を。


終わらせ方。


すごく嫌な響き。


恋っていつかは終わる。


それは誰もが分かっている。


それでも、人は誰かに恋をして。


キスをして。


セックスをして。


抱きしめ合う。


愛を確認し合う。


人知れぞれ方法は違うけど。


そして、終わる。


昔は好きだったけど、好きじゃなくなってとか。


違う人ができたとか。


結婚対象には見れないとか。


そんな贅沢な理由で。


うざい。


僕らなんて・・・。


好きなのに・・・。


大好きなのに・・・。


別れなくちゃいけないっ・・・!!


上目遣いでキスを待つ紗希。


可愛らしくて、しおらしい。


離したくなくなる。


いつか・・・他の男とキスをする紗希の姿が浮かんだ。


・・・嫌だ。


絶対に渡したくない。


僕は紗希を抱きしめる。


「紗希・・・ずっと僕のそばにいてくれ」


叶わない。


言ってもしょうがないことを言う。


「うん・・・。絶対そばにいるから。翔のこと好きだもん」


紗希も僕の背中に手をまわしてくれた。


幸せだ・・・。


この瞬間が。


なにを考えず、紗希だけを見ていられる。


紗希を感じていられる。


・・・。


時が止まればいい。


このまま・・・。





ねぇ・・・神様。


もし、あんたが本当に存在してるなら。


僕に紗希をください。


他になにもいらない。


紗希がほしい。


紗希だけがほしい。



お願いだ・・・神様・・・。






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なんだかぁ・・・。


この感じはww


展開があんまり進んでないですが。


もうすぐ、動き出します。


2人の未来は・・・いかに!!ww


明日は大介編です。


47話「一生会えないんだ・・・」


お楽しみに♪



~side翔~


7月3日。


通常通り学校があった。


一時間目はHR。


卒業旅行の班を決めた。


まだまだ先の話なのだが、やることがなかったのでということらしい。


それが決まって、休み時間のこと。


「宮野」


先生が僕を呼んだ。


「なんですか?」


「小林先生が話があるらしい。あとで行っとけ」


めんどくさ・・・。


「小林先生、今どこにいるかわかりますか?」


「1年3組じゃないか?次もHRだから担当の教室にいるだろ」


今日の1、2時間目はHRが続く。


だから、いちいち職員室に戻らないで教室に残る先生も多い。


うちの担任もその一人だ。


「わかりました。今行ってきます」


僕は1年の教室に向かう。


階段を下りて、4階下にある学年のクラスへ。


10分しかない休み時間でここを往復しなくてはならないと思うと少し嫌な気分になる。


・・・何でこの学校は7階だてなんだよ。


心の中で悪態をつく。


1年3組・・・1年3組・・・。


僕は目当てのクラスを探す。


その時、視界に紗希の姿をとらえた。


紗希は女友達と談笑しながらこっちに向かってきていた。


まだ、彼女は僕の姿に気づいてはいない。


笑顔で楽しそうな紗希・・・。


その姿を見て。


一瞬・・・。


ほんの一瞬あり得ない感情がよぎった。


・・・嘘だろ。


なんてことを思うが確かにあったんだ。


僕の心に。


嫉妬・・・その感情が。


相手は女の子。


それでも・・・。


紗希を笑顔にしていいのは僕だけ。


・・・最悪で重い。


妹をここまで好きになっているんだ・・・。


紗希が僕に気づく。


「翔!!」


僕の方に小走りで近づいてくる。


さっきまでと『変わらない』笑顔で。


「紗希」


僕は小声で彼女の名前を呼んだ。


「何?」


猫みたい。


可愛らしい顔で上目遣いで僕を見ている。


そんな紗希を抱きしめたくなる。


独占欲が沸く。


「放課後・・・理科室来て」


「なんで?」


「なんでも」


「・・・?わかった」


紗希は頷く。


僕は、紗希の頭を撫でて、隣を通り過ぎていく。


紗希の友達と目が合う。


確か・・・由衣ちゃんだっけか。


「紗希と仲良くしてあげてね」


「はい」


笑顔で言った僕に笑顔で返してくる。


優しそうないい子。


そんな彼女に嫉妬心を抱いた僕は・・・。


あはは。


内心肩をすくめて苦笑する。




嫉妬。


それは恋をしている者なら・・・。


恋人がいる者ならあって当たり前の感情。


だけど・・・。


きっと僕の嫉妬は異常なんだろう・・・。


相手が妹なんだから。


妹を自分の物だけにしたい。


そう思っているのだから。





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今日は七夕ですね。


みなさんはお願い事をしましたか?


僕は、特にしてないですけどww


ではでは♪