love storys  ~17歳、私と君と。~ -58ページ目

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「え・・・私を?」


まだ私の頭の中は混乱していた。


信じられないんだ。


「そう。理菜を・・・」


「なんで・・・私を?」


「何でって・・・」


わかるだろ?彼は苦笑いを浮かべながら言った。


分かる・・・分かるけど・・・。


「嘘!!絶対嘘!!」


私の声は自然と大きくなっていた。


嬉しいはずなのに否定をしてしまう。


「嘘じゃないよ。電話もした」


「電話なんてきてないよ」


「通話中か何かだったから」


「今日電話なんて・・・」


否定しようとしたそこ言葉。


だけど、一度だけ電話をしていたのを思い出して言葉を止めた。


「クリスマスイブ・・・理菜と一緒に過ごしたかった」


「・・・」


それがなにを意味するかは分かっていた。


幼馴染を越えた関係であること。


私がそうなりたかった関係であること。


でも・・・でも・・・。


一度・・・私は・・・。


彼に振られている。


ごめんって・・・。


そう言われているのに!!


「俺は・・・理菜が好きだ」


そういった彼の言葉。


信じたい。


でも・・・信じていいの?


その言葉は本当なの?


ごめんって言ったあの言葉は何だったの?


疑問と不安が膨らんでいく。


だから、私は『ありがとう』その言葉の前に


「本当に・・・?」


疑いの一言を浴びせた。


「本当に」


彼は迷いもなく、躊躇いもなく答えた。


その言葉で私の不安は消えさる。


「私も、隆弘が好きだ」


小さい頃何度も言ったその言葉。


小さい頃の「好き」は他愛もない友情の言葉。


でも、今こうやって言うこの言葉はすごく重みのある・・・。


特別な言葉なんだ。


「え・・・そうなの?」


予想だにしなかった、そんな表情を見せる彼。


重い空気がなくなったように感じた。


「知らなかった?」


「全然・・・」


「バカ・・・」


私の目から涙が零れてくる。


「好きなのに、襲ってくれなかった」


私は彼を睨んだ。


涙は頬を伝ってアスファルトに落ちていく。


「あれは・・・そう意味じゃないのかと思って・・・」


彼は気不味そうに斜め上を向いた。


「じゃあ、どういう意味よ?」


私は少しずつこぼれる涙を拭いた。


「あれは、俺を試して遊んでるのかと・・・」


「鈍感過ぎだよ。てか、私だから襲えないって言ってたじゃん」


「そう。理菜だからだよ」


「あれは恋愛対象じゃないって意味じゃないの?」


「違うよ。大好きな人だから流れに身を任せて襲うのは嫌だったんだよ」


「・・・なにそれ」


私はため息をつきながら彼から視線を外した。


「私はあそこで振られたと思ってたんだけど?」


「ごめん・・・。全然分かんなかった・・・」


「いいよ。好きって言わなかった私も悪いしね」


私は彼に笑顔を見せて、手を握った。


すると、彼も同じぐらいの力で握り返してくれる。


「好きだよ」


「私も」


握った手の上にひとひらの雪が落ちてきた。




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なうで一番最新の140文字小説はこの物語に絡んでいます。


よかったら見てください。

彼を見つけた私は思わず足を止めて・・・。


「隆弘?」


私は彼の名前を疑問形にして呼ぶ。


「え?」


彼は自分の名前が呼ばれたことに驚いたのか、ビクッとして私の方を向いた。


「理菜・・・」


彼はその場に立ち止まって私の方を向いた。


私たちはお互いにその場で静止して、相手の方を見る。


周りから見ればそれは異様な光景。


止まるなんて誰も考えない横断歩道のど真ん中で動かないでいるのだから。


「なにしてるの?」


彼が聞いてきた。


「歩いてただけ」


「1人で?」


彼は苦笑しながら聞いてきた。


その苦笑に少しイラッときた。


馬鹿にされているみたいで。


「そうだよ。1人。隆弘は?」


「全く同じ。1人でただ歩いてだけ」


そういった彼は自嘲。


そこでさっきの苦笑の意味を知った。


自分と同じだったから。


そういう意味だろう。


人々が不審そうに・・・不思議そうに私たちを見る。


その好奇の目がいきなりなくなる。


急に人通りがなくなったんだ。


なにがあったんだろう?


そう思い辺りを見渡すと、すごく単純なことが分かった。


「あ・・・」


信号の点滅が始まったんだ。


「とりあえず、歩道に戻ろ」


そう言って、彼が私の手を引いた。


久しぶりに彼の手に触れた。


いつ以来だったっけ?


たしか・・・。


私が彼を誘惑しようとしたあの日。


あの日以来だ・・・。


ドクン。


今日二度目。


私の心臓が波打った。


大きさは全く同じ。


だから思うんだ。


二人のことを私は同じぐらい好きなんだなって。


握られた手をしっかりと握り返す。


歩道に着くと、彼の手が緩まる。


私は名残惜しかったのか、無意識のうちにその手を強く握りしめていた。


「理菜・・・?」


困ったような顔で私を見る彼。


「あ、ごめん」


私はそこで正気に戻って手を離した。


離した手は冷気と雪のせいですぐに彼から感じていた温かさが消えさる。


その後私たちは、無言で歩道を歩く。


二つの不規則な足音。


嬉しいはずだけど、居心地の悪い雰囲気のせいであまり喜べない。


手をすぐ離さなかったせいで・・・。


「ねぇ・・・理菜」


「・・・何?」


私は、自分の足元を見る。


ポタ・・・ポタ・・・とコンクリートに雪が沁みわたる。


「理菜は今日相手いないんだ?」


「いないよ。隆弘もいないんでしょ?」


「うん。まあ、さっき誘おうとした相手はいるんだけどね」


「誰を?」


平常心を装ったつもり。


だけど、声が震えているのが自分でもわかった。


私には連絡が来ていない。


・・・・私じゃない誰か。


嫌だ・・・。


振られているのはもう分かっている。


それでも・・・。


隆弘が他の女の子と歩いているのを見たくない・・・。


自分勝手なのは分かっているけど。


「誰だろうね」


「言わないんだ?それとも言えない人とか?」


「聞きたい?」


彼のその質問に少し迷いが生じる。


聞きたいけど・・・聞きたくない。


好きな相手を知って、私にいことはない。


でも、知りたい。


「うん。教えて」


「理菜を誘った」


その彼の言葉はとても信じられないもの。


一番欲していた・・・でもあり得ないって決めつけていたんだ。


だって・・・だって・・・。


私は彼に振られたって思っていたから・・・。





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おはようございます。。


今日は学校休みです。


何をしようか・・・。。

~side理菜~


電話を切って重い足取りで歩く私。


今の電話の意味は何だったのだろうか?


よくわからない。


久しぶりの電話。


久しぶりに聞いた声。


少しだけ・・・ほんの少しだけ。


嬉しくなってしまった。


そんな自分が嫌だった。


いまだに好きだと思っている自分が。


もう終わっているはずの恋なのに。


好きな人はいない。


これが現実になることは難しそうだ。


到底叶いそうにない。


想いはそう簡単には消せない。


会えなければ募る一方で・・・。


裕哉さんへも・・・そして隆弘へも・・・。


その時、頭に何か冷たいものがあたった。


手で触ってみるが、何も感じない。


「なんだろ・・・」


私は空を見上げた。


「あ・・・」


空は漆黒に染まった闇。


そこから白い小さな模様が舞い落ちてきていた。


雪・・・か。


空に浮かぶ白と黒のコントラストは綺麗だった。


でも、それを見ているのは誰かとじゃなくて一人。


隣には誰もいない。


風を遮るものはない。


温もりを感じる場所もない。


頬に雪がかかる。


それが、重力に従って落ちていく。


まるで涙みたいに。


私はその涙を拭いて、歩く。


ゴールなんてない道のりを。


意味をなさない道のりを。


賑わった繁華街。


知り合いでもいるかな、なんて思ったけど、一切誰とも会わない。


今日は完全なる孤独だ。


私が歩く地面だけ一つだけの足音。


カップルが歩く地面は当然のように二つの足音。


不規則な音が鳴るんだ。


私のところだけが、一定のリズムで音を奏でる。


これがどれだけ虚しいことか・・・。


交差点を渡ろうとした時、ちょうど信号が点滅し始めて色を赤に変えた。


私は先頭で色が変わるのを待つ。


大通りの交差点は幅が広い。


たくさんの人がそこを通行する。


だから、私の後ろ、横にはたくさんの人が次々と立ち止まる。


車が絶えず通っているので分からないが、反対側にもたくさんの人がいるのだろう。


車が通行するのをやめる。


信号が変わる。


反対側の景色が良く見えた。


思った通りたくさんの人。


その中には手を繋いで幸せそうな表情を見せる人もいる。


横断歩道を渡って、そんな人たちとすれ違う。


その時、珍しい人を見つけた。


私と同じぐらいの男の子。


下を向いているので顔は見えないけど、背恰好から見て同じぐらいなのはすぐに分かったんだ。


その男の子が1人で歩いている。


いつもなら普通かもしれないけど、今日に限っては普通じゃない。


思春期の男の子が今日の今の時間帯に1人・・・。


その男の子とすれ違う。


男の子は上を見上げた。


悲しそうに。


虚しそうに。


それは雰囲気で察したもの。


目の悪い私は、少し目を細めて彼の顔を確認する。


「え・・・」


その男の子の顔は・・・好きな人の顔だった。




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やっとここまで進みました~


いや~・・・長かったww


疲れた~。


まだまだ話は終わらないですww


文章が最近やばいなぁ・・・。


誰か、会話文を知的に見せる方法を教えてください!!

~side隆弘~


『おかけになった電話は・・・』


彼女にかけた電話は繋がらない。


アナウンスコールが聞こえるだけ。


間が悪いのか。


それとも、彼女が電波が届かないようなところにいるのか。


どちらにせよ。


こういう運命なんだなぁ・・・。


そう思うしかなかった。


俺は決意を固めたところで、告白をするチャンスには巡り合えない。


少し経ってもう一度電話すればいいだけの話。


だけど、俺にはそれはできない。


一度した固い決意が崩されて、もう一度決意を決めるなんて・・・。


俺には無理難題だった。


賭けたはずのチップは自分のもとに手をつけられることなく戻ってくる。


絶対にないと思っていた、現状維持。


何も変化はない。


俺と理菜の間に、進展もなにも。


嬉しいことのはずだけど・・・。


少しモヤモヤした。


俺はため息をつきながら携帯電話を閉じた。


弱い自分は変わらず・・・か。


好きな人に告白をできなかった俺は、まだ弱虫のまま。


繋がらなかったという仕方がない状態でも。


それでも、告白できていないという事実は何も変わらない。


ただの言い訳。


どんなことをしてでも、相手に想いを伝えたいのならまた電話をすればいい。


ポストに手紙を入れればいい。


彼女を探せばいい。


いくつもの選択肢がある。


でも、俺はどれにも手を出さない。


選択肢を破棄して、強い自分になることをあきらめる。


今日は雪が降るって天気予報で言ってた。


ホワイトクリスマスになるって。


けれど、実際は暗闇の空がただただ佇んでいるだけ。


悠然と漠然と。


ズキン。


そこここにつもった悲しみが俺の体を締め付ける。


痛いくらいに。


俺はその悲しみを全身に受けながら歩く。


1人でクリスマスイブで賑わった繁華街を。


なんで歩こうと思ったかなんて見当もつかない。


ただ・・・足が勝手に動いた。


家に戻るのを拒否したんだろう。


弱い自分が打ちひしがれることのできない家は窮屈以外何物でもない。


楽しそうに歩くカップル達。


それらには対照的な俺の表情。


俺は楽しそうに笑うことなんてできない。


目の前にそびえ立つのは大きなクリスマスツリー。


ツリーにつけられた電球たちが忙しそうに様々な色を照らしている。


そのツリーを囲むように人だかりができている。


どうやらこのツリーはここでは結構な人気らしい。


そのツリーを見て何を思うかは人それぞれ。


綺麗と思う人もいれば、電気代どれくらいかかるんだろう?


なんて現実的に見ている人もいる。


前者は声に出してそんなことを言うけど、後者は声には出さない。


マイナス的な発言は周りの印象が良くないから。


日本人は周り印象をひどく気にする。


となりに恋人もいるわけだし。


前者の場合は女の子が言うと可愛らしく聞こえる。


後者を言えば、男でも女でも冷めた目で見られるのは確実。


まぁ。


今の俺にはそんなことはなにも問題ではなかった。


だから・・・。


「くだらない・・・」


そんなことを口にして言えたのだろう。


でも、小さな声。


聞こえたのは近くの数人だけ。


その数人は俺の方を振り向く。


俺はその視線に一瞬だけ目を合わせて、その場を立ち去った。


なにしてるんだか・・・。


内心肩をすくめて苦笑する。


僻んでいる自分は馬鹿みたい。


弱い自分は馬鹿みたい。


そして何よりも・・・。


悲しみを背負って歩いている自分が一番馬鹿みたいだった。





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みなさん、日曜日何か予定はありますか?

~side理菜~


私は携帯電話をバックから取り出して画面を開く。


そこには、信じられない相手が表示されていた。


なんで・・・今更。


私は出るべきか出ないべきか悩む。


この電話に出てしまったら・・・声を聞いてしまったら。


また、あの頃の恋心が戻ってきてしまうんじゃないか。


そんな不安が頭の中を駆け巡った。


クリスマスイブの夜。


彼は私に何の用事があるというのだろうか。


なんでわざわざ電話を・・・。


考えている間も、着信音は鳴り続ける。


耳障りな音。


よし。


私は、心の中で一つの決意をして、通話ボタンを押した。


『もしもし・・・』


裕哉さんの声がはっきりと聞こえた。


その声は、耳から脳へ。


そして、心に届いた。


ドクン・・・。


心臓が大きく波打った。


大好きな人の声。


忘れかけていた人の声。


忘れようとしていた声。


色々な感情が蠢いて、その言葉は行き場をなくし、私の体の中を彷徨い続ける。


『もしもし。どうしたんですか?』


なるべく、感情を出さないように・・・。


喜んでいると悟られないように。


必死に抑える。


『いや・・・あんまり意味はないんだけどさ。今日なにしてるかなって』


『今日・・・ですか?別になにも・・・』


『そっか』


その彼の言葉の真意はわからない。


ただ、ほっとしたような、悲しそうな・・・。


そして、罪悪感を滲ませるような。


そんな言葉だった。


『裕哉さんは何かしてるんですか?』


『僕?僕は・・・家にいるよ』


少し悩んだ後の裕哉さんのその返事。


・・・なんで嘘をつくのだろうか。


電話越しに微かに聞こえる人々の話し声。


そして、店内でかかっていそうなBGM。


この二つが彼がファミレスか洒落た店にいることを決定づけさせる。


『家・・・か。じゃあ、今日はずっと一人ですか?』


『うん。そう。理菜さんは1人?』


『はい。今家ですよ。裕哉さんと同じで』


全くの嘘。


今いる場所は、イルミネーションで光に満ち溢れている繁華街だ。


陽気なクリスマスのメロディが流れ出す。


この音は意外に大きく、電話越しの裕哉さんにも聞こえているかもしれない。


まあ・・・別にいいけど。


『・・・彼氏はできた?』


唐突に質問が変わる。


それに驚き


『へ?』


変な声を出してしまう。


『いや・・・だから。恋人はできたかなって』


『恋人・・・ですか。もしもいるなら今日は予定が入ってるはずですよ』


私は苦笑しながら言った。


『そうだよな』


『裕哉さんは彼女は?』


『いないよ』


『じゃあ、好きな人は?』


間髪いれずに私は聞く。


『どうだろうね』


彼は言葉を濁して、私の問いから逃げた。


これはつまり、肯定を意味する。


好きな人がいるって。


その時、昔の裕哉さんの言葉が脳裏によぎる。


「理菜さんのことが好きだ」


もしかしたら・・・まだ・・・。


その期待は一瞬だけ。


絶対にあり得ないと分かっているから一瞬。


『理菜さんは・・・好きな人は?』


『私は・・・』


好きな人。


誰だろう。


裕哉さんなのか。


隆弘なのか。


忘れようとしている相手なのか、距離を取ろうとしている相手なのか。


二人に振られて、尚も好きでいるなんて往生際が悪い。


『いません』


力強く言った言葉は、嘘の言葉。


と同時に。


そうであってほしいと願う言葉。


そうであると自分に言い聞かせるように言った言葉。





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電話の相手は・・・裕哉でした!!


隆弘ではなくて・・・です。


この時の裕哉の感情、想いは裕哉編で過去の記憶として少し出るかもです。


ただ、裕哉はもう2月にいるので普通にこのシーンを書くことはないです。