2024年3月1日(金)お台場にオープンした「イマーシブ・フォート東京」の各アトラクションについて、ここではより詳しく紹介します。
どれも凄いイマーシブ=没入体験ができるアトラクションばかりで、このパークのキャッチコピーのとおり、平凡でつまらない人生が全とっかえできる、凄いものばかりです!
※各アトラクション、ネタバレ含むのでご了承ください。
○「ザ・シャーロック -ベイカー街連続殺人事件-」
○「江戸花魁奇譚」
このパークで一番高評価&話題のアトラクション。お金がな
チケットも売り切れの日が続いて残念ながらなかなか体験できませんでしたが、先日お金の工面がつ
なんとか予約と休みが取れたので体験してきました。下記のリンク先をご覧ください。
○「ジャック・ザ・リッパー ホワイトチャペルの殺人鬼」
○「第五人格 -Identity V- イマーシブ・チェイス」
世界中で大人気の対戦型マルチプレイゲーム「第五人格 -Identity V-」をモチーフにしたミッションクリア型アトラクション。私はこのゲームを存じていないのですが、恐らくゲームでやることを実体験できるアトラクションです。
アトラクションは6人で1チームを組み、まずはゲームに出てくるキャラクター「アリス」が本棚でこのゲームに関する資料を見つけるというプレショーを見た後、チームごとの部屋でこれまたゲームのキャラクター「庭師 エマ」からルール説明を聞き、ゲーム本編に挑みます。
なお、1回に参加できるのは4チーム(4フロア)で、フロアの造形は「精神病院」か「軍需工場」の2種類あり、フィールドの構成もそれぞれ2つあるので計4コースある。
一直線型のフィールドもあれば広場型もあるなど、構成は各コースでだいぶ異なります。
中ですることは、
・1人1人端末(スマートフォン)を持ち、ゲームフロア内にある5つの「暗号機」を見つけ、それに端末をかざす(解読)する。
・ただし、フロア内にはアクターが演じる「ハンター」が徘徊しているので、それに捕まらないように行動する。場合によってはロッカーの中に隠れたりしてやり過ごす。
・ハンターに捕まってしまうと、そのプレイヤーはエリア内にある拘束椅子「ロケットチェア」に連れて行かれてしまい、ゲームから一時離脱になります。他のプレイヤーが椅子の脇に端末をかざす事で椅子のバーが解放され、助けられる。
これがホームページ等にある「拘束された仲間を救出すべきなのか、それともミッションのクリアに専念すべきなのか…。」の要素。
なお原作のゲームでは、「ロケットチェア」に1ゲーム中に3回座らされると椅子が飛んでいってしまい、そのプレイヤーはゲームオーバーになってしまうそうです。当然、アトラクションではこの仕様はオミットされている、と思います・・・。
・プレイヤー毎にランダムに職業、個別スキルが設定されている。エリア内の地図を見れる、暗号機の場所のヒントが出る、エリアを明るくできる、ハンターを一度だけ怯ませることができる、など。
・5つの暗号機を見つけられたら(解読できたら)、脱出ゲートの前に行く。ここで最初に教えて貰える4ケタの数字を入力すれば、脱出ゲートが開いて成功になる(その先にさらなるステージとかじゃなく、ここで終了)。数字は一度しか入力できないので、記憶力が必要。
以上を制限時間3分以内に実施する。個々のスキルを発動するタイミング、そしてチームワークがクリアの鍵との事で、最初のブリーフィング時での作戦会議が重要(アクター演じる庭師の誘導によって、多少強引にでも作戦会議をさせられる)。
制限時間が過ぎてしまうと、一応脱出ゲート前に集まれと言われますが、端末にて最初のキャラクターがハンターにやられてしまう映像、そして脱出ゲート前にハンターが現れて攻撃と共にスモークが噴出、つまりハンターにやられてゲームオーバーとなってアトラクションは終了です。
こう文章で書くと面白そうで、実際賞賛する声もあるにはあるのですが、やる事がショボくてクソつまらない。ミッションクリア型と言えど「絶望要塞」みたいな本格的なゲーム性じゃないので、雰囲気的に楽しめる程度。
個人的な攻略法ですが、それぞれのスキルを使うタイミングをよく考え、グループみんなで作戦練って・・・
というより散り散りになって、各自とにかく暗号機を探しにブルドーザーみたいにガンガン進んでいく方が楽かつ成功しやすいかもしれない。
私は累計5回目くらいやって初めてクリアできました。クリアすると特典としてゲート前で写真撮って貰えます。
何気にハンターもゲートの後ろに映っている・・・
○「【推しの子】 イマーシブ・ラリー」
ライブパフォーマンス自体はそこそこ良くて、天井にキャラクターによるライブシーンが映し出され、
それに合わせて所謂「オタ芸」をステージのアクターと周りのお客さんがやるというもので、雰囲気はアイドルライブそのもの。
海外のアイドルフェスから中継によるパブリックビューイングという設定のため、違和感もない。
なお、このステージでもお客さんがステージに上がって踊る演出があります。普通のショーならともかく、ステージで一般の方がオタ芸ってどうなんだろう・・・。
そう言えば、私の友人にもオタ芸が上手い人がいたなぁ。その人はオタ芸だけじゃなくて色々な所で仕事をされている凄い方で、というか実はここも・・・。
こうしてB小町によるライブは無事終了。しかし、突如辺りが暗くなり・・・
曲はYOASOBIの「アイドル」。彼女は確かもう既に亡くなっているため、これは霊界からの通信という訳で、この作品のホラーなところも取り入れた演出という事ですね(?)。
※相変わらず私はこの作品をよく分かっていないので、勝手な事ばかり言っています。
3月28日からはさらに、アクター演じる「ぴえヨン」がライブに登場。
後日、再びこのショーを見たら本当にいました!
舞台のぴえヨンの隣に上げられたのが小さい女の子という、絵的に一番あっちゃいけない展開になりましたが、女の子はとても楽しそうで微笑ましい気持ちになりました。
なにっ!? 「ブラックアリス」の物語だと!?
(違います)
※少女漫画雑誌「ちゃお」で連載されているホラー漫画。「不思議の国のアリス」をモチーフにした少女"アリス"が困っている人に便利なアイテムを与え、それによって破滅する人間を見て嘲笑うというありきたりな内容ではあるが、無邪気ながら邪悪な心を持つアリスが容赦なくて結構怖い。
本当はグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」。このアトラクション、ルートが2つあって「ヘンゼルとグレーテル」視点、そしてお菓子の家の「魔女」視点のどちらかを最初に選びます。
プレショーは共通で、物語「ヘンゼルとグレーテル」のあらすじ、継母が2人を森に置き去りにして捨てるところまでを見る。
そして本が開き、「ヘンゼルとグレーテル」ルート、「魔女」ルートそれぞれ分かれて進みます。
内部ではワンシーン毎に映像があって、見終わってから次の部屋に進むスタイル。自動扉で仕切られているので映像が終わる前に先に進んじゃうとかは基本できません。
「ヘンゼルとグレーテル」ルートは、2人が森で迷うシーンや、
お菓子の家のシーンなど。実際、家の扉が次の部屋になっています。
2人は魔女に捕まってしまいますが、機転をきかし・・・
魔女を釜戸に放り込んで、退治します。
ここまでは誰もが知っている「ヘンゼルとグレーテル」のあらすじ。しかし、釜戸に放り込まれた魔女の元、彼女の母親と思われる人物が現れ、「あなたはもう1人じゃない」と・・・。
そして、ヘンゼルとグレーテルは無事に家に帰る事ができ、父親は喜び、3人は幸せに暮らしましたとさ・・・。
一方、「魔女」ルートはどうなのか。
時を遡って昔の話。森に魔女とその娘が暮らしていた。
だがある日、森で火事が起き魔女は魔法で火事を消し去ったが、人々に「悪い魔女」として捕まり、処刑された。
娘は人間達に、特に母親を魔女だと言いふらした少年に復讐を誓う・・・。
その先は暗い通路で、成長し母親と同じく「魔女」になった娘のその後が語られる。
あの少年は成長して大人になっていて、結婚して”ヘンゼルとグレーテル”という子供達もいた。あいつにも自分と同じ「ひとりぼっちの苦しみ」を味わらせるため、魔女はまずは彼の妻、家族の母親を呪い殺し、その後自分が継母として家族に近づく。長い年月をかけ、仕上げにあいつの子供も、ヘンゼルとグレーテルも始末しようとする。
※なお、通報した少年(ヘンゼルとグレーテルの父親)は純粋に「魔法でかっこよく助けてくれた人がいた」と人々に伝えていて、決して悪気があった訳じゃない事が語られています。
2人を森に捨て、お菓子の家を作って誘き寄せて、そして最後は・・・。
もうお分かりかと思いますが、魔女の正体は2人の継母だったという事です。
※継母の正体が魔女というのは本アトラクションオリジナルではなく、近年の物語改訂版でしばしば取り入れられているものらしい。
なお、原作の初期版では継母ではなく実母で、父親も2人を捨てることに賛同している。
そして、魔女が釜戸に放り込まれるシーンから、2つのルートが合流します。なので魔女ルートを通ってくれば、魔女の母親のシーンの意味が分かると思います。
なお、2つのルートを見てもヘンゼルとグレーテルを森の中で、及び最後帰りに家まで導いてくれた、そして釜戸に2人を放り込もうとした魔女を妨害した青い鳥の正体、釜戸が燃え広がった後に残された宝石のペンダントの意味など、一部謎を残した感じで終わります。
宝石のペンダントは、最後グレーテルがいつの間にか身につけていて「森で拾ったの。綺麗でしょ・・・?」と、異様に深みをもたせて言うのですが、これが意味する事とは・・・。
○「今際の国のアリス ~イマーシブ・デスゲーム~」
2024年7月19日(金)より開始となった新アトラクション。同名の漫画・ドラマが原作(ドラマ版のスタッフが映像や小道具等の制作協力をしている)。
本作は現実とは別の世界「今際の国」に迷い込み、そこで命懸けのゲームをするという物語ですが、今際の国の正体は、名前のまんまみたいですね。(今際:死に際、臨終)
首輪を着けた状態でゲームを行い、クリアできないと実際に首輪から電流が流れるという、緊張感を持ってプレイする本格的なもの。ゲームはパーク内を巡って指定された物を探す形式。詳しくは下記の記事を参照ください(丸投げ)。
電流の痛さについては諸説あり、低周波治療器みたいな感じだった(ほぼ痛みはなかった)から普通にビリっときて本当に痛かった!という方まで様々。どちらにせよ多かれ少なかれ確実に"刺激"を感じさせるものではあるようです。
しかも最初の「チュートリアル」で難易度の高い問題を出題し、失敗させて電撃を与える事で"失敗時の電撃の恐怖(痛み)"を植え付けるという、心理的負担を強いられる演出もあるようです。(本番よりチュートリアルの方が遥かに難易度が高くなっているとのこと。)
オープニング等にはアクター演じるキャラクターも登場し、ゲーム中も一緒に行動したりします。
なお、多少遊戯施設の安全管理に関わっている私としましては、演出とはいえ"痛み"を与えるアトラクションは論外だと考えておりますので、このアトラクションを体験する予定は一切ございません。
以上がイマーシブ・フォート東京のアトラクション。本当に「人生、全とっかえ。」の体
まぁ、凄かったけど人生とっかえるまでとは流石に思わなかったかな。それに・・・
いや、それ
没入体験が売りのテーマパークで言っちゃ駄目じゃ⁉︎