「イマーシブ・フォート東京」にある、19世紀末のイギリスに実在した猟奇的殺人鬼「ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)」をモチーフにしたホラーアトラクション。これはもう、普通にUSJのハロウィーン・ホラーナイトのアトラクション(ホラーメイズ)です。演出もUSJでこれまでに使われた物が多く流用されています。
4月27日以降(大幅に)内容のアップデートが行われており、5月31日より「Extreme(エクストリーム)」編として完成。オープン当初よりかなり怖くなっています(後述)。
入口のバー(並び列)では、「ジャック・ザ・リッパー」(以下、ジャック)に纏わる話が語られています。ジャックは少なくとも5人を殺害、遺体をバラバラに臓器を抜き去るという残忍な犯行、そして警察が総力を挙げても捕まらなかったことから正体は警察関係者だったのでは、という説がある(※)などが解説されています。
※ジャックの正体については、この「警察関係者」説のほか、遺体を手際よくバラバラにしていたことから「医者」説、「貴族」説、実は女性もしくは男性が女装して犯行に及んでいた(あのシャーロック・ホームズの作者「コナン・ドイル」の女装説もある)など、様々な説があります。近年の犯罪分析による有力候補は「精神病院の脱走者」では？というものらしい。
アトラクションでは8人程のグループで、1本のロープを持って行動。内部へ進むと壁に"19世紀のロンドンにて1人の女性がジャックに襲われ、全身を刺されてさらに顔の皮膚を剥がされる"というショッキングな映像が流れます。
→リニューアル後は「バーの主人の私室」になり、部屋の時計の針が逆回転し出す(※)と、窓に追われている女性が映り、窓を叩いて助けを求めますが、ジャックに切られてしまいます。
※時間が遡り、ジャックがいた時代まで戻った(タイムスリップした)というのも意味してると思われます。
すると突如「警察官」が現れ、「不審者の目撃情報があった。ジャック・ザ・リッパーを見なかったか？」と聞かれます(受け答え次第で多少リアクションが変わります)。そして、ここは危険だからあっちの大通りに行くように、と案内されます。どこか不気味な笑みを浮かべながら…。
その先は大通りではなく「路地裏」に繋がっていて、ここでいきなり「ジャック」が登場。刃物を振り回しながら追いかけてきます。
ジャックから逃れて部屋に入ると、ベッドには惨殺死体。そしてクローゼットからも死体が飛び出し、窓にジャックの姿が・・・
廊下を暫く進むと、通路の向こうにいたジャックがいますが、何とすぐ横から襲ってくる。
※通路の先のジャックは「鏡に映った姿」で、本物は最初から横にいるという仕掛け。
殺伐とした倉庫では、金網の上からジャックが襲ってきて、霧が立ち込める部屋では突然霧の中から助けを求める女性が飛び出す、写真がたくさんある部屋では鏡から、そしてバスルームでは・・・。
ズタ袋がたくさん吊るされた倉庫(そのうち1つは動き出す)や窓から助けを求める女性が飛び出す通路等を経て、最後は警察署(牢屋があるから恐らく拘置所)にて、ジャックと同じ顔をした警察官が脇から現れ、いなくなったと思ったら出口の扉から出てきます！
待ち列内で語られていることと序盤とこの終盤の演出から、このアトラクションではジャックの正体について「警察関係者」説を取り入れていると思われます。
最後ロープを返すところも、絶対油断しない方が・・・。
当初は全体的なクオリティは高いものの、USJ等に比べると造形にやや荒削りな部分があるのと、肝心のジャック・ザ・リッパーのアクターだけ何故か演技が下手なのが気になりましたが、下記のリニューアルで解決されました。
・2024年4月27日以降のアップデート
4月27日以降大幅にアップデートされており、さらに怖くなりました。主な変更点は、
・前述のよう、初の映像の所がバーの主人の私室になり演出変更。
・導中通路の造形物の追加。壁も単なる(塗装された)ベニヤ板からエイジング加工の壁に。音響や死体の人形等も追加されている。
・写真の部屋や終盤の警察署、一番最後などにジャックの当時シーンの追加。そして何よりジャックの演技がかなり上手くなっていました。笑いながら追いかけてきたりする。
・最後の警察署のレイアウト(間仕切り)と演出の変更。
○2024年5月31日～「Extreme(エクストリーム)」編
・各所にさらに音響効果の追加・中盤にて「頭上の金網にいるジャック」が追加
